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【演目その4 『四季』】
演目も、早くも四つ目。工夫を凝らした、あるいは情熱のこもった素敵な演劇に、観客たちの熱も上がりっぱなし!
ハイテンションな司会者さんのエンジンも回りっぱなし、なのです。
「さあさあさあ! お次はちょーっち、変わった演目をお送りいたしましょう……映像! 音楽! そして、ダンス!」
くるんっと回って、ハルさんは指を四本、びっと立てました。
よんっ!
「それらを融合して、彼女たちが表現して魅せるのは……日本の四季! 目まぐるしく移り変わり行く中で、それぞれに主張する季節の味わい。淡く儚くも、凄絶な美しさ!」
場内の期待はもちろん、うなぎのぼりに違いありません。
「きっと、誰もが実感できることでしょう。芸術的なダンス・ショウに、皆さまどうぞ、心ゆくまで酔いしれて下さい……それではとくと、ご覧あれーっ!」
「『
チームはごろも
』のパフォーマンス。『
四季
』!!」
どきどき、高鳴る胸。これは彼女にとって、ひとつの挑戦と言えました。
自分の力が、果たしてどこまで通用するのか……試したい!
「準備は万全、完璧だ。存分にやってくるといい」
「私たちも、付いてるからね……行ってらっしゃい!」
二人の仲間たち……
旅鴉 月詠
、
高尾 日菜
のかけてくれる言葉の、何て頼もしいことでしょう。びりびりと痺れるような緊張が、嘘のように吹き飛んでしまいました。
「……行ってくるね!」
鴇波 羽衣
が、今、舞台へと飛び出します!
緞帳がするりと上がると、舞台の上に見える色はと言えば、白一色。
天井からいくつも垂れ下がっているひらひらとした細長い紐や、床一面に敷かれたマットのようなものが目に付きながらも、四季をテーマに、と言う割りには何だか寂しくて、彩りに乏しいステージです。
そう……その真っ只中へと、彼女が現れるまでは!
真っ白なドレス、まさしくはごろものような布をはためかせた羽衣が、ステージを駆ければ……その後をきらめく燐光が追い、そして、全てが色づいてゆくのです。健康的なオレンジへ、爽快なブルーへ、生命力あふれる緑へと、全てが!
心躍る管弦楽とピアノの楽曲が流れ出し、真っ白な舞台へ、瞬く間に訪れた季節を知らせます。
(最初から……フル回転で!)
たん、とステップ。羽衣が回れば、そこは一面の、夏!
<夏の章>
あたかも
少女
は、四季のうつろいを告げる、風の精のよう。
澄み渡る夏の晴れ空。真っ青にどこまでも続く快晴。そして、ぎらぎらとまばゆく照りつける太陽。
一面に続く花の色や草原の緑の上を、少女は踊り、跳ね回り、そして気持ちのいい風に頬を緩めながら、飛び立ちます。青空へ!
暑いほどの陽光をいっぱいに浴びながら、宙を泳ぐ少女は、時に風に乗ってふわりと滑空し、時に生い茂る蔓や蔦を伝って地に降りては、ブランコのように漕ぎ出して、再び空へと舞い上がります。それを後押しするように力強い風が吹いて、草花の香りが、頭上の少女の背を押しました。
夏は、そこへ息づく全てが生命を謳歌し、晴れ渡る青空や流れる雲に向かって歌い、全力で生きていることを感じる……それは『青く、高く、眩しい』季節。
月詠が舞台のために用意したものは、いくつかの絵画です。それらは全て何がしかの季節にまつわるもので、アトリエに保管してあったものを引き出してきたものもあれば、今回のために描き上げた、『九夜山の紅葉』もまた含まれています。
今、壇上に映し出されている映像。舞台そのもの、天井から下がる布や地面、それに羽衣自身までも一つのキャンバスに見立てた、これはいわゆるプロジェクション・マッピングの技術の粋。その再現を任された日菜へと、月詠は素材として、自らの想いを込めた絵を提供しました。
初めは日菜へ逐一、絵を描いた情景やその時に湧いたイメージなどを、ゆっくりとそれらを思い出しながら語って聞かせていた、月詠でしたけれど……そんな時。
ふと見れば傍らで、きっと素敵な絵にインスピレーションを刺激されたのでしょう、即興で振り付けを始めた羽衣を眺めて、月詠は考えを変えました。
「BGMや、エフェクト……それに鴇波の衣装も。どうだろう、私に任せてはもらえないかな?」
そう申し出た月詠に、二人も異論はありませんでした。彼女はステージの美術、演出の全てを監修することになりました。
「もちろん、期待に違わないことを約束するよ」
その通りに、月詠はやり遂げてみせたのです。
やがて白いバックへ表れた香水瓶から、暖色の彩りが飛び出し広がります。
<秋の章>
活動的で激しい夏を駆け抜けて、少女は秋空へとたどり着きます。
見渡す限りの茜色。そびえる山は紅、橙、茶に染まって行き、裾野へ沈み行く太陽は赤く、優しい色へと彩りを変えていきます。
少女もまた静かな面持ちをたたえ、緩やかな曲線を描きながらそよぐ秋風に身を任せ、ゆったりと飛び続けます。
立ち並ぶ木々は少女の到来を歓迎するように身を揺すり、舞い散る朱色の葉がはらはら、はらはらと。つむじ風に渦を巻き、風任せに、時に少女と戯れるかのように。そっと手を添えて、手のひらをなぞるくすぐったい感触を楽しむように、少女は柔らかく微笑みます。
秋は、長く険しい次なる時へ備えよと、夏の合間に蓄えた活力をその身の内に秘めながら、そっと隣人へと思いを馳せ、寂寥に浸る……それは『茜に溶ける、人恋しい』季節。
日菜はまず劇場へと交渉し、備え付けられた最新鋭のプロジェクターの使用許可と、それに見合った性能を持つパソコンの貸し出し、それに当日の裏方作業をお願いする人員の借り出しの約束を取り付けました。
プロジェクションマッピング……! その魅力的な技術は、絵を描くことが大好きで、加えて2D、3Dを問わずコンピュータグラフィックスにも明るい日菜の興味を大いに惹きつけ、夢中にさせました。
詳しい解説書も買い揃えて、試行錯誤の日々が続きました。舞台の構造そのものを、まずはパソコンで3D化……そこへ、月詠の描いた絵をデータとして取り込み、加工し、動きを付けて動画として作り上げていきます。もちろん、美術監修の月詠の意見は大変に的確で、参考になりました。
動画がある程度形になったら、羽衣の振り付けを確認しながら、感覚的に遠近を付けつつステージに展開し、動きを合わせていきます。パソコンの画面と舞台上に投影される映像では当然、小さくない差異が生じます……微調整に次ぐ微調整。
そうして気の遠くなる作業を経て、日菜は完全な形で今日、自らの集大成を舞台へと表現しています。
特別に行動的、といったタイプでは無い日菜が、率先して対外的な交渉など引き受けつつ、張り切って作業に邁進していたのはもちろん、仲間たちの存在があったればこそ。傍らの月詠の見据える視線、彼女のうなずきに手応えを感じながら、ステージの羽衣とふと、刹那に視線が通った瞬間。
日菜は想いが伝わることを願って、口を動かしました。
が・ん・ば・っ・て!
<冬の章>
再び世界は、色を失ってしまったかのようです。少女は両手で肩を抱き、身を震わせながら、灰色にまみれた空を飛び続けます。
風にあおられてやってきた衣に、少女はひととき身を包み、寒さをしのぎます。
降り落ちる雪は冷たくて、あたりは寂しくしんと静まり返り、少女の顔には悲痛が滲みます。
強く激しい風が吹き、衣は引き剥がされて飛んでいき、少女は吹雪に弄ばれるまま、たったひとりぼっち。生き物たちはみなひっそりと声を潜めて、真っ白な雪原の下で眠りについているのでしょう。風に抗うことも空しく、くるり、くるりと回り、揺さぶられながら、少女はじっと耐え、待ち続けます。
冬は、いかめしく冷たく全てを打ちのめし、試練を与え……そして再び生命たちの息吹をもたらすための、澄み切った空気と静謐な空を呼び込む。それは『閉じた世界、浄化』の季節。
月詠の絵画と、豊かで鋭い美的感覚。的確でありながらユーモアにも富む彼女の手による演出。
日菜の巧みな映像技術、意外な芯の強さや諦めない意思。必要に応じた変化にも対応する順応性。
新体操の動きをベースにした創作ダンス。ワイヤーによって空を舞い、上方から下げられた布へ身を絡めて踊るエアリアル。見る者を引き込んで止まない、小さな羽衣の全身をめいっぱいに使った表現。
(……これが、旅鴉さんたちの創り出す、世界か……)
圧倒される
桜 月
の前で、羽衣はくるりと身を翻し、跳びあがり、踊り続けます。
三人の力を結集した、このステージを!
羽衣はふと日菜と目線が通り、先ほどのことを脳裏へ思い浮かべます。どきどき高鳴る胸、彼女にとってひとつの挑戦とも言える、この舞台……緊張と不安は次第に増して、それは日菜の目にも明らかなほどに膨らみ、頭の中は真っ白に……と、そんな時。
ふわりと香る、何だか良い匂い。羽衣の着替えを手伝い、メイクまでも整えてくれた月詠が、まるでどこかの帽子屋のようにおどけた仕草で、すっと差し出したのです。
「慌てず、のんびりと。紅茶はいかが? もちろん、クッキーもあるよ」
そのマイペースに、日菜と揃って、ぷ、と吹き出したなら。一緒に身体と気持ちの強張りまでもが、どこかへ飛んでいってしまったのでした。
だから羽衣は、二人のために。
(最後まで……フル回転っ!!)
<春の章>
厳しい冬が磨き上げてくれた清浄な風が、少女をあたたかい空へと導きます。灰と銀色の世界へ、新緑の草が生えていき。ふんぷんたる香りを漂わせる花が咲き乱れ。次々に、見る間に芽生えていく、あらゆる生命たち。
季節を巡り、少女はついに、ようやくたどりついたのです。
ぬくもりと優しい光に満ち溢れた、春へと!
ほんのりと熱をたくわえた大地を蹴り、少女はゆるやかな風を感じながら、軽やかなステップを踏みます。太陽がそっと頬を撫で、可憐な蝶たちとともに少女は踊り、さああと波打つように空を流れる花びらたちを追いかけて。
きらきらと光り輝く世界で、少女は天真爛漫な笑みを浮かべて、再び巡り出すまでの季節のひとときを、奔放に楽しむのです。
春は、飄々とした自然へと息づく生命たちが新たな産声を上げ、たくましく巣立っていくまでの、やさしい揺りかご。それは『舞う花、光に呼ばれる』季節。
天上を埋め尽くすほどに咲き誇る桜の下で、少女は両腕を大きく広げて、舞い散る花びらをそよがせる風を感じます。
やがて少女は再び、飛び立つのでしょう。巡る季節、うつろう四季を告げる旅へと向かって。
けれど今は、もう少し。このあたたかな、春の日差しを。
<『四季』 終>
「私の愛するこの寝子島にももちろん、四季は巡ります。
そのひとつひとつを表現した、映像技術の高さ、絵画のような舞台。絶妙な演出効果に、魂を揺さぶるダンス……どれも素晴らしく、そして私は、舞台というものにおける新しい時代の訪れを、ひしひしと感じました。
感服です、お見事なステージでしたよ!」
二人の顔を見た瞬間、思わず、じんわり。
「……っ……!」
飛び込んできた羽衣を優しく胸へと受け止めて、もう半泣きの彼女の頭へ、日菜と月詠はぽんぽんっと手を乗せ、撫でてやりました。
「言うこと無しだよ、お疲れ様。高尾もね、目を見張る舞台だった」
「旅鴉さんと鴇波さんがいてくれたから……お疲れさま、すっごく楽しかったよ」
月詠がふと気付けば、そっと彼女たちを見つめる、月の姿が。微笑みながら拍手のジェスチャーを贈った月へ、月詠も軽い会釈を返します。
肩をぷるぷる震わせて、しゃくりあげる羽衣は、ただぎゅっと二人にしがみついて、そして、ありがとう。とか細い声で、言いました。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
160人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月14日
参加申し込みの期限
2015年03月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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