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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~立入禁止
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【歪曲分岐線】
(神魂……か)
スマートフォンで検索をかけてみても、ニュースサイトを巡ってみても、該当するような記事は見当たらず。『夏夜』は目の前の事象を、そう結論付けました。
教室の扉へ出現した黄色と黒のストライプは、何らかの事件の発生を示しているわけではなく、むしろ扉の向こうへと自分が……いえ。
恵御納 夏朝
が踏み越えてしまうことを恐れる、『夏夜』の警戒の現われのようにも思えます。
『夏夜』は思案します。この場に至っては、何が最良で最適な行動なのか。
『夏夜』にとって最も恐れること、最大の不安とは、夏朝の死。それはもちろん、肉体的な死のみならず、人格的な死をも意味します。
つまりは、夏朝に危害が及ばないこと。そうなる前に、『夏夜』がそれを取り払ってしまうことに他なりません。
(……踏み込むしかない)
扉の向こうに何があるにしろ、夏朝にとって決して望ましいモノでないのは確かです。
『夏夜』はあえてそこへ踏み込むことを心に決めると、警戒色のテープを破かないよう慎重に、扉をくぐり抜けました。
夏朝へと振りかかる危険を憂慮するのと同時に、『夏夜』自身にとっても、不安に思うことがありました……このところは、特に。
(夏朝は……思い出し始めてる。向き合おうとし始めてる。僕がずっと封じ続けてきた、あの頃の記憶と)
忌まわしきは、中学生の時分。『あいつら』の記憶。夏朝の平凡な日常の終わり、そして『夏夜』の生まれた原風景。
とても、耐え切れる物では無かったのです。夏朝には。
おぞましく陰惨な記憶を奥底へと封じ、表へと出さないための番人として、『夏夜』はその時、夏朝の中に誕生したのです。
けれど。
(全てを思い出して……向き合って。でも、受け止め切れなかったら……? 本当に、壊れてしまったら? どうなるんだ? その時、僕は……)
もし、触れてしまったら。耐え切れなかったら。壊れてしまったとしたら。
夏朝という、いわば依り代たる存在を喪った時、『夏夜』は、どうなってしまうのか?
同じように狂って、壊れてしまうのでしょうか。それとも、この肉体に一人へばりついたまま、孤独を噛み締め生きることになるのでしょうか。
(……!? ここは!?)
答えは、黄色と黒のテープをくぐり抜けた先。ここにありました。
薄暗い木造の廊下は紛れも無く、あの頃うんざりするほど目にした、中学校の旧校舎。
扉。校庭へと続く、旧校舎の扉。
(まさか……そんな、これは……この向こうには……)
両手を添え、力を込めれば重苦しく響く、軋んだ音。開いていく扉。差し込む光。
途端に鼻腔へとするり、流れ込んでくる、濃密な……鉄錆めいた臭い。
「……っはははははは!! もう終わりかい? もう動けないのかい? まだまだこんなものじゃないのにさ、終わらないのにさァ!!」
がつん、がつん、という固い音に混じって、何かが砕けるような、嫌な音が届きます。彼女が、振り下ろすたび。金槌のようなそれを。
『あいつら』へと、何度も、何度も。
校庭にはひしゃげたサッカーゴールや、無数に散らばるガラス片、『あいつら』のタチの悪い先輩たちが乗りつけたのであろう壊れたバイクがいくつも転がっていて、その内いくつかは、曇った空へとたなびく炎を揺らめかせています。
(違う……あの時とは、違う)
その光景は、夏朝の中にある記憶とは、異なるものでした。少なくともあの時は、『夏夜』のおかげで、夏朝が耐え切れずに壊れてしまうことは無かったはずなのです。
けれど、これは。目の前の、彼女は。
「……夏朝……」
「はああァ? 夏朝だってェ?」
ぐきり、と首を捻じ曲げて、そいつはこちらを振り返ります。
「もういないよ、どこにも。壊れてしまったから。耐えられなかったんだ、折れてしまったのさ、ポッキンッ! ってね、きゃはははは! 分かるかい? なあ、分かるだろ?」
じり、じりと、『夏夜』は後退ります。
目の前の、そいつから。
「分かるはずさ、そうだろ? 僕は、お前なんだから。お前は僕なんだからさああああァァ!!」
『夏夜』から。
「ッ、あ……!」
逃げ出そうとして、つまづいて。足を取られたのは、もう動かなくなった『あいつら』の身体。成れの果て。
「羨ましいなあ、羨ましいよ。まだ、いるんだろう? そこには? 君の頭の中にはさあ、夏朝がさあ」
ぎり、と捻じ曲がった顔にはもはや、あの大人しくて、どこか内向的だった夏朝の面影は塵ほども無く。
「ああ、羨ましい。羨ましいなあ。僕にはもう、いないってのにさあ。『僕の夏朝』は、もういないってのにさあァ!!」
が、と頭に響く衝撃。ぐるんと回転し、揺らぐ世界。
「うひっ、ひ、ひはははははは! ぎゃはははははははははァ!!」
(これが……これが、僕の末路だっていうのか……!?)
狂った殴打の雨を浴びながら、水底へ沈んでいくかのように遠ざかる意識を繋ぎとめながら、『夏夜』は思います。
夏朝の切なる願い、固く誓った決意が、彼女自身を壊してしまうとしたら。その結果『夏夜』もまた壊れ、邪悪な何かとして、変貌してしまうとしたら。
(…………僕は)
決定的な一打が打ち込まれ、ぶつりと、思考は途切れました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月17日
参加申し込みの期限
2015年01月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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