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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~立入禁止
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【具象化】
その夢は抽象的で、ひどく漠然としていて、形は無く、影もなく。けれど明確なまでに不快で、嫌悪とも言い換えられるほどの、どす黒い何かが渦巻いていました。
皮膚の内側から逆撫でられるような。足元から全てが煮え立つような。心をも侵食され、絡めとられて、ばらばらに引き裂かれるような……凄絶な恐怖。
そんなものに真正面から相対しているような、震えが来るほどの、底知れない不安。
目覚めてなお、夢の残滓は
三宅 葉月
の身体中に怠惰な疲労を残し、起き上がるにも苦労するほどに、彼女を苛んでいました。
(あれは……何? 夢の中の、あれは……)
覆いかぶさる黒い何か。ぐるぐるととぐろを巻く長大な何か。あるいは、頭上に垂れ込めた分厚い暗雲のような巨大な何か。
あまりにも漠然としていながら、夢の続きは無視できないほどの影響を彼女へ及ぼし、葉月がようやく身を起こすことが出来たのは、昼時をいくらか過ぎた頃のことでした。
汗濡れた肌着を全て脱ぎ去り、重たい足を引き摺ってシャワールームへ入ると、やや温い湯を頭から、存分に浴びます。未だ全身にへばりつくようなあの不快感を、押し流そうとするかのように。
いまひとつはっきりとしてくれない頭の中をどうにか繋ぎ合わせ、論理的思考へと押し上げ、思い返すのはやはり、あの夢。
(あれは、何だったのだろう)
もとより、言葉として表現できるものでは無いのかも知れません。それほどに抽象的で、ひどく漠然とした夢でした。
葉月の繊細な感性、豊かな感受性がそうさせるのでしょうか? こういったことは、以前から時折ありました。身体的にまで影響を及ぼし、体調を崩すことも、初めてではありません。
けれど確かに、『あれ』は葉月を捉え、責め、今も侵し続けているのです……そう、確かに、はっきりと。
(不安。あれは私の、不安?)
誰しも正体の知れない、漠然とした不安を抱くことは、ままあるのでしょう。あるいはその正体に気付いていないだけで、本当は自分も良く知っているような事柄が、時としてそうした感情を引き出しているだけなのかも知れません。気付いてみれば他愛の無い、何てことの無いことを、心が大仰な不安として演出しているだけなのかもしれません。
けれど。
(……違うわ。あれは……そんな、生易しいものじゃ……)
湯を浴びる葉月の髪を濡らし、額を、頬を、首を、肩を、胸の頂を、腹を、腿を、足先までをも流れていく、雫たち。その一つ一つが、まるで意思を持って身体の上を這っているような。肌から身の奥底にまで染み込み、支配されていくような。そんな錯覚を覚えて。
咄嗟に固く身を抱いた葉月は、思うのです。強く。強く。
(知りたい。知らなきゃ。『あれ』が何なのか。私は、知らなきゃ……)
きゅ、と湯を止め、数度頭を振ってから、シャワールームの扉に手をかけたところで……気付きました。それに。
びっしりと張り巡らされた、黄色と黒のテープたちに。
葉月の持つ才の一つは、幸いにして……あるいは不幸にして、『あれ』を形として表現するに足る、絵画の技術でした。
「形が無いなら、形を与えてやればいい。描き出してしまえば良いんだわ」
人は得てして、誰しも心に抱く表現しがたい不安の類を、あえて突き詰めようとはしないものです。釈然としないままに思考の片隅へと追いやり、日々の雑事に紛れ、やがて忘れてしまうものです。
葉月は、違いました。
(『あれ』を描き出すのに必要なキャンバスは、100号? 200号? いいえ……足りない。足りないわ、そんなものじゃ)
夜半過ぎから行動を開始した葉月は、『あれ』を表現し切るのにふさわしい場所を見定めると、ひたすらに、ただ無心に、夜を徹して筆を振るい続けました。
赴くままに。何かに導かれるままに。筆を。
やがて日が昇り、一夜にして出現したのは、巨大なキャンバス……市街地の真ん中に開けた十字路を埋め尽くす、暗く、恐ろしく、見る者に怖気と恐怖を抱かせ、背筋を粟立てるような不安を駆り立てる、荘厳で奇怪な絵画でした。
その真っ只中、憑かれたように筆を振り続ける葉月に、車の流れは遮断され、行き交う人々は足を止め、口々に嘲り、罵りの言葉を浴びせ……けれど、彼女は止まりません。止まるわけにはいかないのです。
まだ、全てを描き切ってはいないのです。
「おい、君、何をやってるんだ……!?」
滞った人の流れの中から這い出てきた通行人の一人が、怒声を上げながら、一心不乱な彼女の肩を掴みました。瞬間、
「うわっ!?」
デザインナイフが翻り、迸った赤い飛沫。
「……邪魔を、しないでッ……!!」
腕を押さえた通行人は、取り囲む人々は、翡翠色の瞳の中に、見るのです。
奥底で揺らめく光……彼女をひたすらに駆り立てる、炎のような執念。不安と恐怖に濁った双眸に宿る、狂気の色を。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月17日
参加申し込みの期限
2015年01月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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