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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~立入禁止
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【鳥とチンピラ】
「ああ、今日もつまんねー一日だったぜ……」
新江 天懸
は吐き捨てるようにつぶやきながら、夜の街を歩きます。
夜遊びも連日となると飽きてきて、差し当たってしたいことも無く、満たされない感情、湧きあがる衝動を持て余したまま、当て所なくぶらり、ぶらりと彷徨うのみ。
(……ん? 何だァ、この店)
一軒の店、奇妙な扉が目に付いたのは、そんな時でした。
刑事ドラマや映画か何かで良く見るような、黄色と黒のテープ。そんなものが、夜の暗がりでぽっかりと浮かぶネオンサインの下、扉に張り巡らされているのです。何かの事件現場でしょうか?
普通なら誰しも警戒を覚えるはずの、そんな光景。けれど天懸は、違和感を覚えるよりも先に、好奇心を強く刺激されました。
彼はひどく、退屈していたのです。
(こりゃアレか? よっぽどディープな店ってことか? この先危険! みたいな。面白そうじゃねーか!)
湧きあがる興味に抗えず、天懸はテープをびりびりと破り捨てると、扉を開き、濃密な夜の世界へと足を踏み入れました。
扉の向こうは、何てことの無い、ただの夜の店。
けれどその夜から、天懸の暮らしは変わりました。
「テンケン? かっこいー名前! じゃーあー、あだ名はテンちゃんね?」
「ヤダー、テンちゃんカワイイーン!」
(おいおいおい。俺にもついに、モテ期到来ってやつかァ!?)
寄ってくるのです。次々と。女性たちが!
ハーフらしき金髪のモデルやら、遊び慣れていそうなギャルたちやら、女子高生に女子大生に、客室乗務員に看護師さんに……どこへ行っても、何をしていても、年代や職業も様々な女性たちが、天懸へとすり寄ってくるのです。
自分から声をかけた相手も、そうでない通りすがりの女性も、みな天懸の虜。
彼はしばしの間、相手をとっかえひっかえ、夜も昼も彼女たちと遊び耽る日々を送りました。
……ただ。そんな中、彼には、気になることがありました。
「でねー、オーストラリアで見たカワセミの仲間がね、可愛くって!」
「良いなぁ、見てみたい! でも、あたしの見たオウムちゃんだって、可愛かったんだから」
「日本の身近な野鳥だって良いものよ? あたしはセキレイが好きね」
(……こいつら、何だってずっと、鳥の話ばっかしてやがるんだ……?)
なぜか決まって、女性たちが話題にするのは、鳥の話。やれあの鳥の羽の色が綺麗だとか、小さなくちばしが可愛らしいとか、翼を広げて飛んでいく姿が美しいとか、そんな話ばかりを、彼女たちは延々と、楽しそうに話すのです。
(それに……こいつら……)
それに。良く見れば。
すらりとしたモデルの彼女は、金髪。チャラチャラとしたギャルっぽい少女も、金髪。目の前にも向こうにも、どっちを向いても、金髪。金髪。なぜかみな、示しあわせたかのように、金髪なのです。
自然と。どうしても、思い出されることがありました。
波打つ金色の髪。口を開けば鳥、鳥、鳥のことばかり。
(ああ……くそ。やめてくれ。二度と、俺は……)
脳裏へと思い浮かび上がってくる、あの女の顔。二度と会いたくない、他ならぬ姉の顔。
「ねーテンちゃん、どうしたのぉ?」
「ほら、もっともっと、お姉さんたちとお話しましょ?」
気付けば、重なって見えるのです。鳥好きな女たちと、姉の顔が。
「や……やめろ……」
あっちを向いても、姉の顔。こっちを向いても、姉の顔。どっちを向いても……。
「やめてくれッ!!」
その後のことは、良く思い出せません。
どこへ行こうとも付いて回る姉の顔を避けて、暗がりへ隠れ、闇に身を潜めるような日々。
単なる中学生の夜遊びが、今や彼は、すっかり裏通りの住人へと転落し。かと言って、割り切ってヤクザ者にもなり切れず、益体の無いチンピラとしてこき使われ、無駄な時間を浪費する毎日。
そして今、天懸にすがりつきながら怯える女のぱさついた髪は、栗色。顔はあの姉と似ても似つかず、鳥の話なんて、一度もしたことはありません。
(……そんな目で見るなよ。あの女の顔じゃなきゃ、誰でも良かったんだよ)
目の前には、突きつけられた銃口。
「良い度胸してんじゃねェか、若いの。覚悟はできてンだろうな?」
ドスの利いた声の持ち主が、女の夫であり、そして敵対組織の幹部であったことも、もはや天懸にはどうでも良いことでした。
「知ったこっちゃねーな」
「ああ?」
天懸は隙を突いて銃口から逃れると、絡みつく女の腕から抜け出し、熱の篭もった部屋から、夜空の下へと飛び出します。背後から女の金切り声と、幾度も銃声が届くものの、構ってはいられません。
ここには居られないとなった以上、逃げなくてはならないのです。
女たちから。あの金髪の、鳥好きな女たちから。
姉の顔をした女たちから。
(逃げる? どこへだ? どこへ行ったって……いや)
ふと、頭に浮かんだ思いつき。
面子を潰され荒れ狂うあの男も、姉の顔をした女たちも追ってこれない、そんな場所。
聞いたことがありました。何人も出ることは敵わない、堅牢なる監獄。その名は、ニャルカトラズ。
「……鳥のいない鳥篭か。お似合いじゃねーか、この俺にはよ」
自虐に頬を歪ませて。走る天懸は、黒々とした闇の中へと、溶け込むように消えて行きました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月17日
参加申し込みの期限
2015年01月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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