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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~立入禁止
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【変わらない日々】
じっとりとした、粘つくような雨が降っていました。
(……何だよ……これ……)
汗ばんだ手の中から、くしゃくしゃに丸まった黄色と黒のテープの切れ端がこぼれ落ち、冷たい風に吹かれて転がっていきます。
慇懃無礼な警察官たちがあたりを封鎖し、ざわつく野次馬たちが口々に、多分に好奇の響きを含んだ口ぶりで噂しています。
強盗ですって、怖いわね。
お店の店主と奥さんが、襲われたらしいぜ。
中、血まみれだってさ……!
(イタズラに決まってる。きっと誰かの、つまらないイタズラ……)
足を踏み出した途端、警官に肩を掴まれて制止されたものの。
望月 神無
はそれを振り払い、怒声も背後へ置き去りに、すっかりと目に馴染んだ洋食店の中へと飛び込みました。
途端。ずるりと足を滑らせ、慌てて壁に手を突き、身を支え。
足元には、赤黒い汚れの中にくっきりと刻み付けられた、自分の靴あと。
「…………姉ちゃん?」
ぽっかりと目に浮かぶ、記憶の中の二人。神無へと向けられた、飾らない、心からの微笑み。甘ったるくて、あたたかくて、幸せそうな二人の笑顔。
姉夫婦の姿は、既に事件現場には無く。代わりに鳴り出した携帯電話のベルにびくり、震えて。
定まらない指でボタンを押し……神無は、やがて電話の向こうから聞こえてきた、父の重たい声を聞きました。
病室の前に、佇む両親の姿。やつれた様子の母は、父の胸に顔を埋め、声を殺して泣き……父はこちらへちらと視線を寄せてから、再び顔を伏せました。
「親父……姉ちゃんたちは?」
しばし、返答は無く。
やがてゆっくりと口を開いた父は、沈痛な面持ちをたたえるままに、神無へと告げます。
発見されたとき、既に二人は息絶えていたこと。どうやら二人とも、即死であったらしいこと。犯人はまだ捕まってはいないこと。
足元から、全ての感覚が失われていくかのような錯覚を覚えて、神無は壁へ肩を預けたまま、ぽつり、ぽつりと紡がれる父の言葉を聞いていました。
優しい姉夫婦だけではなく、姉の身に宿っていた小さな命までも、共に失われてしまったこと。
永遠に。
「……何でだよ……」
最後まで聞かず、父の制止も振り切って、神無は背を向けて走り出しました。
「何で……何で、いつもこうなるんだよ……なあ、何でなんだよ……!」
雨が、降っていました。じっとりとして、粘つくような雨が。
やっと、やっと見つけた幸せ。姉夫婦の経営する小さな洋食店に身を寄せて、二人の仲睦まじさに少しばかり辟易としつつ、いつものように学校へ行き、友人とつまらない談笑をしながら、チョコレートをひとかじり。
そんな他愛の無い、ささやかで……何物にも替え難い、神無の大切な、幸せな日々。
一瞬で失われた、儚い夢。
「……俺が、悪いのか?」
暗い空を仰ぐと、神無の顔へ、ぽつぽつと雫が降り注ぎ。容赦なく叩きつけ。
「なあ、神様。俺が悪かったのか? 何かしたのか、俺が?」
どこかで自分を嘲笑っているのかも知れない誰かへと、神無は毒づくのです。
「殺すなら、俺を殺せばいいだろ。なあ、神様。殺せよ……俺を。俺が悪いんだろ? なら簡単な話だ、俺を殺せばいい、そうだろ……! 他の誰でもなく! 俺を! なあ、殺せよ、俺を……ッ!!」
叫びは、空へと昇り。何の手応えも無いままに、踏み切りの警笛の音に紛れて、淡く消えて行きました。
かたかたと揺れる線路。近づいてくる列車のヘッドライトは、雨に滲んでぼんやりと。
「……俺を……」
行き先を見失い、神無は呆けたように、吸い込まれるように。走り込む列車の前へ、ゆらりと歩み出ました。
神無の意識は、途切れました……最後の瞬間、つぶやいた言葉は、誰にも届かぬまま。
ぱちりと目を覚ませば、いつもと変わらない朝。
ことことと、朝食を用意している軽快な音。かすかに届く姉夫婦の惚気たやりとりに、神無は思わず苦笑い……いつものことです。
いつものように起き上がり、いつものように身支度をして。いつものように朝食を食べながら、いつものように、姉たちの仲睦まじさにあてられて。
いつものように、神無は、家を出ます。
(今度こそ……上手くやる。今度は、間違えない)
大切な二人の死を、もう何度、見届け続けてきたことでしょう。
幾たび時間を繰り返そうとも、幾たび阻もうと手を尽くしても。どれほどの可能性の世界を巡ろうとも、そのたび姉と義兄の命は失われ、神無は手放してきました。あのささやかで、そしてまばゆく輝く光のような、掛け替えの無い幸せを。
神様がこれほどまでに理不尽で、酷薄で、どうしようもなく悪意に満ちているのなら。あくまで立ち塞がるのなら。邪魔をするのなら。
幾度だって、抗うだけ。
(大丈夫。次は上手くやる。誰も殺させやしない、何も壊させやしない)
神無は幾度だって、抗うだけ。
「…………今度こそ。必ず……!!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月17日
参加申し込みの期限
2015年01月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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