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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~立入禁止
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【右眼の残景】
いくらすくい上げようとしても、両手の指の間から、するするするりとこぼれおちて。
ひび割れたタイルの割れ目や継ぎ目へ染み込み、消えていくのです。
いのちが。
「う……ああああ!」
弾かれたように立ち上がり、彼女は……もう終わってしまった光景に、くしゃりと顔を歪めます。
「嘘……うそ、ウソ! こんなの……」
色気たっぷり、憧れだったあの微笑も。意地っ張りなあの子の、美しい金色の髪も。青い瞳も。可愛らしくてあったかい、小さな彼の温もりも。
みんな、みんな。
失われてしまった。
「嘘……こんなの、ウソよォォォ……」
こびりついた指先のぬるりとした感触も構わず、両手で顔を覆い……そして、
「…………キャハ★」
指の合間から再び現れたその表情は、喜悦に、ぐにゃりと歪んでいました。
「ぜーんぶ終わったわよ、愛しい愛しい、の・ば・ら♪」
『牡丹』。姉。死んだはずの。
添木 牡丹
を演じているだけの『のばら』にとって、最悪の宿敵。自らに巣食う悪霊。
「ふふ、アハハハ! 良かったわねぇ、のばら? これでみーんな、いなくなったわ♪」
「……良かった? 何が……? 良かったっていうの?」
「アハッ★ 白々しいんだから、のばらったら!」
くるり、くるり。いまや同一の肉体を擁する姉と妹は、百面相のごとく表情を貸し借りしながら、空しい対話を繰り返します。
「ひょっとして、何か勘違いしてる? 確かに、ヤッたのは私よ? そう、刺したのも、引き裂いたのも、抉り抜いたのも、みーんな私! で・も。引き金を引いたのはァ……のばら。貴方なのよ?」
「……なに、を」
見開かれた瞳。『のばら』の茫洋とした絶望へ、口元をぐいと捩じ上げた『牡丹』が入れ代わり、
「ああ、可哀相なのばら、でも仕方が無いわよね? だって、バレてしまったんだもの。全部。あなたの罪が、悪行が!」
「私、の? 何……?」
「とぼけちゃって、アハハ★ 忘れた、なんて言わないわよね? 私を……」
こ・ろ・し・た・こと!
「それだけじゃないわよぉ、父親を見捨てて見殺しにしたことも! たくさんの人を陥れ、欺いて、騙したことも! 全部、全部! バレてしまった……!」
自分の、『牡丹』の手が指し示す、それら。もう動かない、ただのモノへと変わってしまったそれら。
何より、大切だったはずの。
「彼らにね、だから殺した。貴方が」
「ちが、う……違う!」
「全てが露見して、拒絶されて。嫌われるくらいならいっそ、と……キャハハ★ 独占欲ってヤツかしらね?」
「違う、そんなのじゃない……私じゃない、私じゃ……」
「いぃえェ、違わないわ。ねえ、『のばら』?」
ぎゅう、と。『牡丹』は、『のばら』を抱きしめます。
愛おしそうに、強く。強く。
「私たちは、双子。これは私、これは貴方。全てを含めて、双子なのよ……そう、この醜ーい本性もね! キャハハハハ……」
「違うッ!!」
ぎり、と歯を食い縛り。『のばら』は肉体の自由を奪い返すと、周囲へ視線を走らせます。
止めなくては。それだけが、今、ともすれば再び支配されてしまいそうなせめぎ合いの中、『のばら』を支えていました。
止めなくては。
「アハ★ なあに、どうしようっていうの? もう全部終わってしまったのに。もう何もかも、遅いのに!」
表情だけでにゅうっと顔を出し、『牡丹』が嘲笑います。
違う。まだ終わってない。『のばら』には、やるべきことがありました。何もかも失くしてしまっても、最後に、やらなくてはならないことが。
この殺人鬼を、止めなくては!
「無理よ、『のばら』。貴方にはできっこない。止められない」
あたりには、『牡丹』の凶行の痕跡……倒れた薬品ケース。憧れだったあの人。赤く染みた白衣。砕けたタイル片。割れた鏡。彼。黄色と黒のテープの切れ端。あの子の一部。
「何をやっても、もう……」
「認めない。私が、『のばら』で『牡丹』な私が、大切な人を、大好きな人たちを傷付けるなんて……絶対に!!」
割れて砕けた鏡の破片を手に取って、掴んだ指先がざくりと裂けるのも構わず、ぎらり反射する蛍光灯の明かり、尖った鋭利な一端を、震える手に渾身の力を込め、一気に、
「うあああああああああああああああ」
右目へと。
薬品めいた刺激臭に、ゆっくりと左目を開くと、真っ白な天井。
「……う」
くるりと首を巡らせると、見知らぬ部屋。思うように動かない身体。記憶の混乱。
やがて彼女は、自分が何一つ覚えていないことに気付きました。
自分が何者か。名前さえも。
「…………?」
どかどかと荒い足音がいくつも近づいてきて、叩き付けるように開かれた扉から姿を見せたのは、黒服の男たち。一様に下卑た笑いを浮かべた彼らは、彼女の身につけた白衣の襟首を掴み上げ、ベッドの上から引き倒し、ずるずるずる。冷たい床を引き摺っていきます。
「う……? あ……」
(……アハ★ させると思った? 自殺なんて。やれるって思っちゃった? 言ったじゃない、できっこないって! せいぜい、自分が誰かも分からないまま、痛めつけられて。嬲られて、慰み者にされて。苦しみ抜いて、そして私を楽しませて? 大丈夫よぉ、私はどんな貴方でも、ちゃああああんと! 愛でてあげるから♪ ねえ、『のばら』? キャハッ、キャハハハハハ……★)
誰のものだったか、聞き覚えのある声が、頭に響いた気がしたものの。
彼女には、もう、何も。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月17日
参加申し込みの期限
2015年01月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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