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怪人セブンの復讐
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【
加納 泉月花
の福音】
管理室に殺到した人質たちは、あまりの守りの薄さに唖然としていた。
そこには、紅茶を飲んで寛ぐ泉月花しかいなかったからだ。
「……部下はどうした?」
八神 修
の言葉に、泉月花は可笑しげに鼻で笑った。
「ここには必要ありません。今は施設内の巡回をさせています。それに、あなたたちは見事、あたしの出した試練を乗り越えここまで来たのですから。おめでとうございます、人質からゲストへ昇格です。さぁ、お茶会と洒落込みましょうか」
「人をおちょくるにもいい加減にしてもらおうか、泉月花!?」
双葉 仄
が怒り心頭で声を荒げる。
「私の考えた完璧な作戦が台無しじゃないか! どこまで私をコケにすれば気が済むのだ!?」
双葉の考えた作戦とは、『黒服よりも自分が優秀だということを証明した上で、自分を叢雲の仲間に引き入れてもらう瞬間が泉月花は油断するだろうから、そこを突いて黒服を盾にしながらやっつけてやろう』というものである。
だが、双葉の考えはあくまでも泉月花が人質を殺害しようとしている前提での話。
今は桜庭の推理通り、ここにいる面々は試練を乗り越えた強者である。
ここに黒服がいないのはつまり、人質ではなく、泉月花と対等の存在に昇格した証である。
……双葉は残念ながら、その辺りを全く推し量れていなかった。
「俺もこうなるとは思っていなかったよ」
八神もこの展開に少々戸惑い気味だ。
しかし、八神を護衛する
常闇 月
は警戒を怠らない。
彼女はじっと押し黙ったまま、八神を庇うように前へ1歩出た。
「そういきり立たないで下さい、双葉さん」
管理室に入ってきた人数分の紅茶を入れながら泉月花は言った。
「あたしは“優しい人”になろうと思っています。ですから、これくらいの慈悲は当然です」
「ねぇーお姫さん? まさか本気でお茶会を開こうなんて、思っていないよねぇ?」
壬生 由貴奈
が後ろ手に隠している拳銃を握り締める。
紅茶を飲み干した泉月花は溜息を吐いた。
「……どうしてもあたしを痛め付けたいと仰るのですか?」
「それだけじゃねぇぜ! 色々と教えてもらうからな!」
吉祥寺 黒子
が声を張ってみせた。
「俺は『強欲』からよぉ……、テメェの知っている情報の全てが欲しいんだ。さっさと吐いて寄越せ!」
「あらやだ。あたし、いわゆるラスボスですよ? そんなあたしにいきなり答えを聞きだそうだなんて、都合が良すぎますよね?」
「それじゃあ、俺からの質問を勝手に言わせてもらうぜ」
泉月花の言葉に、吉祥寺は負けじと我を押し通す。
「あの『歌劇』事件で、牢の中に繋がれていたもれいび達が言っていたぜ、桃髪のセブンがいるってなァ? それは『強欲小町』って奴らしいが、どんな奴なのか教えろ! それと、叢雲は寝子島で血を流すことで神魂エネルギーに影響を与える実験と、生命の危機に陥ったもれいびのろっこん変化の実験をしていたそうじゃねェか。そして強いもれいびを集めたがっているのは、天に穴を開けることと関係があるのか? もう1つ! 『ノア作戦』ってなんだ? 黙示録とやらに従って実行しているんだろ? 白状しやがれ!」
吉祥寺がまくし立てて一気に言葉を吐きだした。
しかし、泉月花は首を横に振った。
「よく調べましたね? でも、あたしにも黙秘権があります。どうしても知りたいのなら、あの白いポンコツに聞けばいいじゃないですか? 彼女こそ、『ノア作戦』の中心人物だったのですから」
泉月花がせせら笑うと、エレノアがそれに合わせるように声を転がして笑う。
「やはり力尽くで吐かせましょうか。黒服たちをここに置かなかったことが仇となりましたね!」
エレノアは素早く泉月花に駆け寄ると、その腕をとった。
そのまま泉月花の体を足で跳ね上げ、遠心力を利用して投げ飛ばしていった!
泉月花は軽々しく投げ飛ばされると、その体を床に叩き付けた。
そこへ
恵御納 夏朝
が飛び出してきて、泉月花の体にシールを貼った。
泉月花の体が『重く』なる!
「ぐっ……!? 体が……動けません!」
「泉月花……、君は言ったよね? 残った人質が『臆病者で使えない』だって。残念だけど、それは当てはまらないよ……、僕以外はねッ」
残り少ない猫シールを追加し、更に加重!
「僕はともかく……、みんなを侮辱した事、僕は許さないし、絶対に忘れない……!」
泉月花はうつ伏せのまま床に張り付き、動けなくなってしまった。
「やめなさい……! あたしは白いポンコツと違って非力なんですから!」
「黙れなのだー! がおー、引っ掻くのだお仕置きなのだ!」
後木 真央
がろっこんで召喚した相棒猫がおーさんの爪が、泉月花の顔面をバリバリと引っ掻いた。
決して死に至るような攻撃ではないが、地味に痛い上に精神的ダメージも大きい。
「あ、あたしの顔を……傷付けるなんて……! よ、よくも……!」
ナルシストの気質があるのだろうか、顔を傷付けられた途端、泉月花の語尾が明らかに強くなった。
頬や鼻先に刻まれた赤い三本線が痛々しい。
「よし、この間に……!」
八神は手近のパソコンを立ち上げて、有益な情報を入手しようとした。
……しかし、すぐにエラー画面が表示されてしまう。
「なんてことだ……。このまま情報を持ち帰れると思ったのに!」
八神は主目的が潰れてしまった事に、心底落胆した。
壬生は八神の肩を叩いて慰めた。
「まぁまぁ、パスワードでロックが掛かってるなら仕方がないねぇ。そうでしょ、お姫さん?」
そして壬生は泉月花へ唐突に話を振る。
「……その通りです。ここのパソコンはログインIDとパスワードがなければ使用できません。……データの抜き取りおろか閲覧さえ部外者には不可能ですよ」
「ありがとー、お姫さん。それじゃーせめてもの腹いせに……」
壬生は3種類の味のクッキーをボリボリ貪り始めた。
「……ぶっ壊しちゃおうっと。ん、あっ、くる、くるくるくる、きたぁ!」
壬生が目をカッと見開くと、周囲の電子機器が一斉に火花を散らしてショート!
管理室の機能がたちまちダウンしてしまう。
「……あー、スッキリしたー、ふぁ……」
壬生は欠伸をしながら、泉月花の煎れた紅茶をカップに注いで口をつけた。
「さぁて、吐く気になりましたか?」
エレノアがニンマリと邪悪な笑みを浮かべた。
しばしの沈黙。
泉月花の体は、両手両足がまっすぐに投げ出された『五体投地』に状態になっていた。
「どうしましたか? 万策尽きてダンマリですか?」
エレノアは泉月花の頭に自分の靴の裏を押し付け始めた。
「ではその使わない口の有効活用方法を教えてあげます。……私の靴の裏をなめなさい、ハハッ!」
ぐりぐりと赤毛の頭を踏み付けるエレノア。
だが、泉月花は一向に返答をしない。
これらの泉月花の反応に、常闇の警戒心が最大限まで引き上げられた。
(怪人セブンも、能力発動時に何らかのアクションがありました……。これはまさか、その前兆では?)
八神も異変を感じ取り、常闇の後ろに隠れた。
「常闇、加納は『暴食令嬢』と名乗った。もしかしたら、『思想を食べて洗脳するろっこん』かもしれないぞ」
小声で常闇に耳打ちする八神。
常闇は無言で同意を示すために縦に小さく首を振った。
「完全に沈黙なのだ? だったら、噛み付くのだがおー!」
がおーさんが泉月花の頭に噛み付こうとした、まさにその時だった。
いつかは急にうつ伏せのまま笑い出したかと思えば、しっかりと一語ごと、ゆっくりとこう言った。
「 い た だ き ま す 」
すると、吉祥寺の豊満な胸元に、1匹のハエが集った。
ほぼ同時に見舞われる、刺すような激痛が彼女を襲う!
「くそっ! なんだこのハエは!?」
胸元のハエを叩き落とした吉祥寺。
ハエのいたところから、出血を確認する。
「まさか、吸血バエか、こいつ!?」
その時、彼女はようやく気が付いた。
「……おいおいおいおい、どうなっているんだ?」
吸血バエは1匹だけじゃなかった。
泉月花の周りから急に姿を現した吸血バエの群れは、既に何百、いや何千もの数が集まり、黒い波となって空中を漂っていた。
彼女は
自分でシールをはがす
と、立ち上がって立派すぎる胸を張った。
「このろっこん……単に体が重くなるだけで……完全に身体の動きが停止するわけではないのですね。よかったです、頑張れば体は動かせました。でも、明日はきっと筋肉痛ですね」
「ぎゃあっ!? 真央ちゃん虫は嫌いなのだー!」
両腕を懸命に払いながら、近寄るハエたちを追っ払う後木。
虫の苦手な八神も、蚊柱ならぬ蝿柱にパニックに陥っていた。
「く、来るな! あ、あっち行け!」
みっともなくハエたちを手で横薙ぎに払う八神。
一手しくじったのは常闇だ。
いただきますの掛け声を察した彼女は、洗脳ろっこんの影響を防ごうとして目を閉じて耳を塞いだ。
それがしくじった。悪手中の悪手!
「きゃあぁーっ!」
あっという間に常闇の全身にハエが集り、彼女の血をすすりだした。
皮膚を噛まれる激痛に、流石に打たれ強い常闇も床をのたうち回る。
更にハエたちの唾液の成分が、蚊に刺された時以上の痒みを引き起こし、彼女の体を苛むのだ。
これはすぐに致死するダメージではない。
だが、この“攻撃”は、対象の心を粉砕するのに充分すぎる責め苦である。
いわば、拷問!
洗脳よりも悪質な、心の改竄方法!
「古来より、人心掌握において今日も変わらず使われている手法があるのです」
泉月花は腰元に指していた扇を広げて体を回転させた。
ひらり、と彼女が舞えば、ハエたちは一個師団の軍隊のように整列し、隊列飛行を行うではないか。
「それは“恐怖”! この人には逆らえない。抗っても無駄だ。そう思わせるには、強い恐怖が必要なのです」
扇を翻すと、双葉と後木が一瞬でハエの隊列の餌食になった。
悲鳴を上げながら全身から血を流す彼女らに、為す術なく立ち尽くす。
「恐怖から逃れたい一心で、生命は進化し続けてきたのです。天敵から身を守るため、己の体を作り変え続けてきました。空を飛ぶもの、素早く走るもの、毒を持つもの、牙を持つもの、道具を持って言葉を操るもの。そしてもれいびも、これが当てはまるとあたしは考えています」
「みんな、逃げて……!」
恵御納が両手を広げてハエの群れを受け止めた。
当然、彼女も拷問の餌食となり、悲痛な叫び声を上げながら床に突っ伏した。
反応し損ねた壬生もあっという間にハエの波の中へ溺れていった。
八神とエレノア、そして吉祥寺は管理室のドアへ向けて踵を返した。
そして全力逃走!
しかし、吉祥寺は慌てすぎた。
足がもつれてつまずいてしまった。
唐突な不幸の訪れ。
これが彼女のろっこんの反動……幸運を強引に引き寄せた代償なのだ。
たちまち彼女の全身にハエがびっしりと覆い被さる!
「い、いやぁー!! ハエが、ハエがそんなところまで、痛い痛い痛い! やめてオゥエェ!?」
穴という穴へ吸血バエが体内へ侵入し、粘膜を刺激する。
吉祥寺は激痛と恐怖のあまり失神……!
「みんな、早く……!」
ろっこん初見殺しを恐れて外で待機していた桜庭がドアを開け放つ。
エレノアは転がるように廊下へ飛び出た。
八神は……生来の運動神経の悪さが祟り、あと数歩のところでハエたちに貪られてしまった。
八神の断末魔が、廊下の向こうまで轟いた。
「ご安心下さい。ろっこんで人は殺せません。ですが……少々、苦しい思いをさせることは可能なのです」
扇を用いて華麗に舞い続ける泉月花。
ハエを自身の体の周囲で旋回させながら、泉月花は勝ち誇った顔をした。
「これがあたしのろっこん
『蝿王の狂宴』
! 恐怖に屈服しなさい!」
エレノアはドアを閉めた。
そのまま、ろっこんの接着剤でハエごと泉月花を閉じ込めようと試みる。
しかし、それを桜庭が止めた。
「みんながまだ管理室にいる! 助けなきゃ!」
「桜庭さん。あなたはもっと賢い人かと思っていました! 今は私たちだけでも生き延びないと!」
「ダメだよ! みんなを置いていけない!」
桜庭が危険を顧みず扉を開け放とうとした。
その後ろから、図太い腕がぬっぅと突き出たのだ。
「あら、悲鳴を聞いて駆け付けてみれば、これはピンチね?」
殴られたのだろうか、失神している黒服を担ぎながら、
尾鎌 蛇那伊
、再登場!
「円ちゃん、合図したら泉月花って人に突っ込んでくれないかしら? あたしに秘策があるのよ」
「乗った! よく分からないけど、とにかく突っ込めばいいんだね!」
桜庭は尾鎌の言葉に即答した。
エレノアはもはや呆れて言葉が出ない。
「よーし! 3つ数えたら突入だ! 3、2、1! ゴー!」
ドアを開けて、再び管理室へ下着姿で突っ込む桜庭!
「愚かですね! そんな無防備な姿で突っ込んだことを後悔させてあげます!」
泉月花の舞いのキレが増す!
ほぼ同時に桜庭が叫んだ。
「泉月花ちゃん! ボクのろっこんを見せてあげるよ!」
桜庭のろっこんは『ブレイブハート』という。
その効果は……?
「ボクが危険なことに首突っ込むほどッ! 運が良くなるんだーッ!」
360°から押し寄せるハエの大群!
そのハエの大群を前に、桜庭はなんと、転倒!
ハエたちの襲撃は標的がしゃがんだことで空を切った。
転倒が幸運を招いたのだ!
そのまま桜庭は前転で泉月花へ接近、立ち上がる挙動と共に、拳を天高く突き上げた。
「くらえーっ! 伝説のカエル跳びアッパー!」
予測不能な桜庭の攻撃が泉月花の顎を直撃する。
「円ちゃん、離れて!」
尾鎌の掛け声で桜庭は泉月花から離れた。
そして尾鎌の雄叫びが轟く!
「うりゃああぁあぁぁ! 飛んでいけええぇぇえ!」
ハンマー投げの要領で、気絶した黒服の男を泉月花へ投擲!
「オカマボーリングッ!!」
非力を自称していた泉月花、黒服の男の体に巻き込まれて部屋の奥へ転がっていった。
相当のダメージ量だったのか、吸血バエの群れが霞のように消えていく!
「今よ! みんな、歩けるかしら!? 脱出するわよ!」
尾鎌自身も重傷の身だが、果敢にしんがりを務めながら管理室を離れる。
ハエに襲われた面々の容姿は凄まじかった。
全身が腫れあがり、顔も一回り大きく膨れ上がってしまっていた。
それでも全身の不快感を堪えながら、自らの足で彼らは管理室を後にした。
「今度こそ私の出番ですね?」
エレノアがろっこん『オールド・ジョーク』でドアを接着。
泉月花の封印を完了した。
「それにしても……恐怖で人間を御する手法、ですか……」
物言いたげなエレノア、名残惜しそうに管理室の扉の前から去っていった。
こうして、人質たちは全員、無事とは言えないが教団施設を後にした。
人質たちが付近の交番に駆け込んだあと、救急車の手配を済ませた。
だが、彼らは撲滅隊が全滅したことを、この時、まだ知らないのであった……。
【管理室強襲班:リタイア多数⇒失敗】
《管理室パート:END》
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2015年03月07日
参加申し込みの期限
2015年03月14日 11時00分
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2015年03月14日 11時00分
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