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怪人セブンの復讐
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「……君たちはすごいよ」
突如、一之瀬は拍手しだした。
「こんな絶望的な状況をひっくり返してしまうなんてね。しかもその白い彼女、誰ひとり見捨てようとしなかったのも感動したよ」
「おいテメエ? 菜々緒のことを見捨てようとしていたのかよ!?」
一之瀬に詰め寄る吉祥寺を月居がなだめた。
「……ねぇ、さっさとここを出ない? あたし、もう頭がどうにかなりそう……」
朝鳥は心底疲れた表情で言った。
「あたしも賛成……、てか、あたしが撃たれてるの、みんな忘れてるよね? 割と本気で死にかけてるんだけど、あたし……」
真っ青な顔でふらつく朝野。
腹に巻かれた布地がいつの間にか赤く染まっていた。
朝鳥の支えがなければ、両手両足を骨折している彼女は歩くことすらままならない。
ここで八神は決断した。
「各自、即座に脱出だ。……だが、俺は加納のいる管理室へ向かう」
「ボクも行くよ」
桜庭が即答した。
「俺も行くぜ! 泉月花のアマ、色々と吐いてもらわねーとなァ?」
吉祥寺が低く唸った。
「……といことだ、月居。菜々緒を、頼むぜ」
月居は無言で頷いた。
そして、菜々緒に断りを入れた上で、彼女を背負った。
「……少し我慢してくれ、菜々緒」
「大丈夫よ……、迷惑かけてごめんなさい」
お前を守るためなら、なんだってやってやる。
そんな言葉が口から出かかって、飲み込んだ月居。
(言える訳、ねぇだろ……)
彼は本心を隠し、今は生還だけを考えることにした。
「あのおっぱい大きいお姉さんに会いにいくの? あたしも行く!」
「何言ってるのよ、瀕死の癖に。あたしと一緒に脱出しなさい」
瀕死の重体になりかけている朝野が性欲だけで行動するのを、朝鳥が無理矢理抱えて食い止めた。
「……八神さんは、私が守ります」
常闇も八神に同行すると申し出た。
「ようやく泉月花の吠え面を拝める時が来たようだな?」
双葉も当然とばかりに同行の意思を表明。
「会いに行くって言ったからねぇ? うちも行くよぉ?」
壬生は最初からそのつもりのようだ。
「真央ちゃんも頑張るのだ! さゆるちゃん一瞬目を瞑って欲しいのだごめんなのだ」
後木は朝鳥に断りを入れたあと、自身のろっこんの発動を試みた。
「円ちゃんが怪我の処置したからろっこん働くかもなのだ。いくのだ、にゃにゃにゃがおー!」
後木が召喚の呪文を叫ぶと、何処からともなく福々しいたぷたぷの三毛猫のがおーさんが現れた。
「やったのだがおーを呼び出せたのだろっこん発動できるのだ~!」
「ろっこんを封印する必要はもうないからな。俺のろっこんは引っ込めておいた」
Dは殴られた部分に傷薬を塗りながら言った。
「……僕も、管理室へ行くよ。みんなには、生きて脱出してほしい……」
既に穴から脱出する際に、手持ちの3分の2のシールを使ってしまっている恵御納。
彼女はシールを人質達に見せるとこう言った。
「シールの数が残り少ない……。これより後、僕は“皆には”シール貼らないし飛ばさない」
そう言ってシールを自分の服のポケットにしまった。
「重くなったら『重くなくていい』と願って。……それで解除できる、はず。万が一、僕が泉月花って人に洗脳される可能性も、あるかもしれない……。だから……、僕がみんなにシールを貼り出したら……、遠慮なく、僕を攻撃して気絶させて構わない」
一同は顔を見合わせた。
ただ1人、常闇を除いては。
「……了解しました。
加納 泉月花
のろっこんが不明な以上、……怪人セブンのときのような記憶改ざんや洗脳系ろっこんを危惧すべきでしょうから……いざという時は、一撃で済ませますね」
「……うん、お願いするよ、常闇さん」
深々と恵御納は頭を下げた。
「それじゃ、あたしは脱出するみんなを護衛しようかしら?」
「おやおや? 尾鎌さんも負傷者じゃないですか? 無理はなさらずに脱出されては?」
張り切る尾鎌にエレノアが心配そうに眉を寄せた。
そして血が滲む患部を人差し指で突っついた。
「あっ……! そこはデリケートなんだから……」
「ほら、やせ我慢は良くないですよ?」
いくらもれいびとはいえ、撃たれて長時間処置を受けないのは自殺行為だ。
朝野のこともあるし、本来ならば尾鎌も救急搬送される立場だ。
今、こうして平然と会話を交わせるのは、
彼の日頃の鍛錬の賜物である。
「もう、仕方がないわね……。さゆるちゃん達と一緒に脱出するわ。ただし、あたしは入口で出張ってるから、悲鳴が聞こえたら駆け付けるわよ?」
「この施設内の案内は俺に任せてくれ。それと、すまないが……、AとBとCも、外に運んでくれないか?」
Dが頭を下げる姿に、エレノアはニコニコしながら頷いた。
「いいですよ。でもそうなると担ぐ人間が足りませんね? 私も管理室へ行きたいのですが、やむを得ません。怪我人を搬送させてから遅れて向かうことにしましょう。そうなると……」
エレノアは月居と菜々緒に目配せした。
「月居さん、黒服の方々をおぶって頂けませんか? ……まさか、女性にこの巨漢たちを運ばせようとお考えじゃありませんよね?」
「……」
月居は菜々緒の顔を見遣る。
菜々緒は黙って頷くだけだ。
「……分かった。エレノア、菜々緒を頼む」
「承りました。さぁ、芽森さん、こちらへ」
体の自由が効かない菜々緒にエレノアが肩を貸す代わりに、月居が黒服と肩を組む形で立ち上がった。
菜々緒の肩を担いだエレノアは、唐突に菜々緒に質問してきた。
「芽森さん、人格が違うということは死んでいるのと同意義ではないでしょうか?」
菜々緒は質問の糸が掴めないようで眉尻を下げていた。
「つまり、芽森さんの過去が殺人鬼であったとしても、今のあなたはこうして平穏な生き方を全うしている。あなたが困っていれば、周りの誰かが助けてくれる、親切にしてくれる。でもそれはあなたが別人格であって、以前の殺人鬼ではないからだ、って考えたことはありませんか?」
「……何が言いたいのかしら?」
怪訝な顔付きの菜々緒に、エレノアは信じられない行動に出た。
「あー、私、たった記憶が戻りました! ということで死ね、この殺人鬼!」
突然、エレノアは菜々緒を突き飛ばして床に寝転がすと、菜々緒の口の中に無理矢理自分の靴の爪先をねじ込み始めたのだ!
「しゃぶれっ、この靴を……っ! ほら、しゃぶって窒息して死ねっ! 無関係のもれいびに濡れ衣着せて、自分はのうのうとフツウを謳歌するクズは今すぐ死ね!!」
余りにも唐突な暴力に、その場にいる全員は理解力が追い付かない。
口いっぱいに靴をねじ込まれた菜々緒は、えづきながら目尻に大粒の涙を貯める。
「何してんだ、エレノア……!」
ようやく状況を理解した月居が菜々緒の口元を塞ぐ靴を引き抜こうとエレノアの足首を掴んで引き剥がした。
吉祥寺もエレノアへ大股で近付き、そのまま拳を握り締めると躊躇せずにその頬を力の限り殴り抜いた。
「テメエ……! 菜々緒に何の恨みがあんだよ!?」
怒り狂う吉祥寺。
一方、エレノアは感情の波すら感じないほどの真顔だ。
先程までの狂乱ぶりが嘘のようだ。
「いきなり殴るなんて酷いじゃありませんか、吉祥寺さん?」
「どのツラ下げてそのセリフが言えるのかよ!? これ以上、菜々緒に酷い仕打ちしたら、いくらエレノアでも許さねえ!」
菜々緒を守ると心に誓っている吉祥寺は、エレノアと敵対もやむなしといきり立つ。
「……理由を聞かせてくれ、エレノア。それが納得のいく内容なら、俺は黙る。……だが、そうじゃない場合、俺も吉祥寺と同じ行動に出るかもな?」
吉祥寺とは対照的に、静かに怒りを迸らせる月居。
2人を前に、エレノアは至極冷静に説明しだした。
「だいたい、おかしいと思いませんか? “この人”はあれだけ、散々もれいびを殺しているのに、その罪を全部他人へ押し付けて平気な顔しているんですよ? そんなの、どう考えたって下衆のやることでしょう? それを、あなたたちは誰ひとり非難しようとしない。ましてや友人然として仲良しごっことは、頭が壊れているんじゃありませんか?」
エレノアの言うことは、実に正論であった。
フツウならば、そんな事は許されるはずがない。
しかし、あの『歌劇』事件を経験した者たちは、菜々緒を赦して日常生活でごくごくフツウに接してきた。
罪なんて忘却したかのように。
「なんか殺人鬼と同じ様に“この人”と接してる人多いみたいですけど、人格が違えば別人ですよ? 今回、私が皆さんに警戒されなかったようにね?」
「やっぱり……演技だったんだね?」
違和感を覚えていた恵御納がエレノアを睨む。
それにエレノアは口元を押さえて、心底愉快そうに笑みを漏らす。
「クスクスクス……、皆さん、軽く扱い過ぎですけど、あの殺人鬼は死んだんでしょ? 赦すとか受け入れるとか、聖人みたいな事を仰ってますが、そんなのただのこじ付けであって本当は遠回しにこのクズの世話をして優越感に浸っているだけじゃないのですか? ……まあ、私には一切関係ないので、こいつの口に靴を突っ込んでやりましたが? ハハッ!」
呆気にとられていた人質たちの表情が歪む。
特に、菜々緒と親しい者たちは、憎悪または非難、そして困惑の色を各々の顔に浮かべていた。
これにエレノアの表情が次第に豹変していく。
それは嬉々として悦に浸るそれであった。
「苦しいですか? 腹立たしいですか? 私が他人を苦しませるんじゃありません。私の言葉を聞いた人間が、自分の内に苦痛を生み出すんですよ。見ない振りをしてきた不都合な真実に直面してね? だってそうでしょう? 殺人鬼と友情ごっこだなんて、まともな思考じゃ実行できませんからね! 自分の異常性を認識しながらも目を背けてきた事実を突きつけられた今の気分は如何ですか? 是非とも作文にして私に提出していただきたいものです、ええ! それに狂気はとても重要です。なにせ、人間の本質は狂気からしか生み出されませんので! この美しい社会という名の精神隔離病棟のなかでは、多くの人間がそんな単純なことにさえ気が付けないのです。でも良かったですね、あなたたちは気付けたじゃないですか! アハハハ!」
エレノアが腹を抱えて笑いだした。
「……お前に菜々緒は任せられない」
月居は菜々緒の手を取ると、体に触ることを断った上で彼女をおぶった。
エレノアの独演に、場の空気が一気に重くなった。
あの7月の『歌劇』事件の顛末を見届けていれば、少しは見方が変わったかもしれない。
しかし、傍から見れば、エレノアの言葉は至極真っ当な立場からの意見である。
あの事件に関わらなかった者の率直な意見は、覚悟を決めたあの日の当事者たちでさえ、返す言葉を探してしまうほどの毒を有していた。
だがたったひとり……
桜庭 円
だけは、エレノアへ反論した。
「ボクは関わった人は笑顔で居て欲しい。ナナオも、Dさんも、勿論、エレノアちゃんもね。今の世界も一歩踏み出せば、捨てたもんじゃないと思えるかもって。押し付けて悪いけど、ボクはそう思うんだ。それに、ろっこんという保険が無くても、もれいびじゃなくなっても、ボクは友達の為に動けるのか? 危険に立ち向かえるのか? そう考えながら行動してる。だって、ボクはボクで居るために必要なことだからだ。重ねた日々は間違っていないとそう思いたいから」
まっすぐエレノアの顔を見詰めて話す桜庭に、エレノアは冷ややかな目付きで彼女を眺めていた。
「エレノアちゃん、ナナオは確かに死んだよ。ボクの目の前で殺された。今、そこにいるナナオはオリジナルのナナオじゃないって分かってる。だからボクは別人として扱ってるよ。けど、先輩と七男の統合は、片方に責任を押し付ける事が無くなったし良い事なのかなーって。結局、ふたりでナナオだったんだし、そう変わらないのかなーとも思えたんだ。ボクは何度もナナオと向き合ってきて、彼だって幸せになりたいと願っているって知ったんだ。ただ、それが他人と少しだけ叶え方が違っていただけだから……」
「結局、何が言いたいんです?」
エレノアの問いに、桜庭が答えた。
「エレノアちゃん、人格がどうこうではなく、今のナナオを見て付き合おうよ? ボクはそれでもナナオのトモダチだ」
確固たる自信をもってそう告げる桜庭に、今度はエレノアが驚嘆していた。
「……その意志の強さ、果たしてどこまで通用しますかね?」
エレノアの見定めるような視線。
桜庭はそれを無言で見詰め返した。
「クスクス……なかなか趣深いことになりましたね。さて、次はあの胡散臭い巫女に靴を舐めさせましょう」
こうして、エレノアは怪我人を担いで出口へ行くのをやめ、管理室へ向かうこととなった。
「みんな勇敢だね……。ああ、僕は喧嘩に向かないからこのまま脱出するよ。怪我人も僕が担ぐよ。しかし携帯電話がダメになっちゃったのは残念だなぁ。この建物をでたら、僕はすぐに近くを探索して、警察と救急車を呼んでくるよ」
一之瀬の提案に、月居と尾鎌が同意。
こうして、全員の行動の意思が表明された。
彼らは再会できることを誓い合うと、2手に分かれた。
脱出組はDに道案内させて出口を目指す。
一方、管理室の攻略を目指す者たちは、Dから教えられた道順を頼りに泉月花のもとへ急行するのであった。
《人質組パート:END》
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40人
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40人
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シナリオガイド公開日
2015年03月07日
参加申し込みの期限
2015年03月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月14日 11時00分
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