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「……
ラーブチャーンス
……!」
虹村 千秋
は賑やかなセレッソ達を見つめ、ぎらりと目を光らせた。
お昼がないというこの逆境。しかし発想を逆転させれば、これは出会いのチャンスだ。
普段はきっかけがなくて話しかけられない女子とも、この状況なら、ねぇ少しおかずを貰ってもいいかな、ごめんね、あとでお返しするから、と後の約束まで取り付けられる絶好の機会。
「この機を逃す手はな……」
「
うわあああああああああああああああああああああ!!!
」
下の階、図書室から、八兵衛の悲鳴が聞こえた。
「なんだ、今の……? まぁいい。この機を逃す手はないぜ!」
荒ぶる鷹のポーズで獲物を探す視線の先に、月詠の姿があった。
先ほど、先生に一通り状況を説明した彼女は、ゆっくりお昼にしようと屋上に来たのだ。
お昼は、木炭デッサン用に持参した、ミミのない食パンのようである。
「……ん?」
ふと視線を感じ、顔を向ける。
千秋が甘える子犬のポーズで、物欲しそうにパンを見つめている。
「ほしい? 食べてないならどうぞ。マヨネーズならあるぞ」
「いいのか?」
「パンのミミも砂糖で揚げてラスクにしている。これもどうぞ」
月詠は親切だった。
「もひとつ。ここにモデルさんがいる」
静物デッサンで使う林檎とバナナ一房を出す。林檎を半分に。バナナは一本取って先端を綺麗に整えた。
「モデルさんは表さえすましていれば大丈夫」
「あ、ありがとう」
思ったより貰えて、千秋は驚いた。
「こんなに食べ物をくれるなんて、俺に気があるとしか……あ、でも君のお昼は?」
「大丈夫。ちゃんとある」
彼女のろっこん『絵空事』は、触れたものを絵の中に閉まうことが出来る能力。朝、作った弁当も出来立ての状態で保存出来るのだ。
「うん。まだあったかい」
「へぇ。君もろっこんが使えるんだ。実は俺も最近ろっこんが使えるようになってさ……」
その隣では、
小鳥遊 雛姫
がお昼を食べていた。
お弁当を見つめ、眉を寄せている。今日のおかずには、彼女の苦手な緑黄色野菜がたくさん入っているのだ。
野沢菜のまぜご飯。
ピーマンの肉詰め。
カボチャのコロッケ。
アスパラガスとニンジンのソテー。
トマトとブロッコリーのサラダ。
ほうれん草のおひたし。
苦手でない者の目からすれば、とても美味しそうな献立だが、彼女はそう思えないらしい。
「……うん。まったく食欲が進まないな」
今日のところは、おやつに持ち歩いているきなこもちで、はらぺこを凌ぐことに決めた。
きなこもち普及委員会委員長を自称する雛姫なので、きなこもちはいつも持っているのだ。
「となると、弁当をどうにかしないと。捨てるのは勿体ないし……」
月詠に一方的に話しかける、千秋の姿が目に入った。
「おい、そこのバカ野郎。腹が減ってるなら、私の弁当も食べるか?」
「なんだと……女子のほうから俺に弁当を……!?」
ろっこんも月までぶっ飛ぶ衝撃に、これ完全に気があるパターン、と彼は震えた。
「へぇ。野菜が多めのヘルシーな弁当だな。女子らしい素敵な……」
「黙れ、バカ野郎。いちいち弁当の中身の解説するな。とっとと食え」
「ふっ、くちの悪い女の子め。でも、それも好意の裏返しと考えれば、可愛く見えるぜ」
グフフと笑う彼に、雛姫は眉をひそめる。
「……ニタニタこっちを見ながら食べて。気味の悪い奴だな……」
そこに、
四野辺 蘭月
が現れた。
彼女は、ため息を吐いて、座り込んだ。学食も購買も使えず、落ち込んでいるようだ。
「その日の気分でお昼選んで買うんが楽しいのに……そのためにガッコ来てるようなモンなのに……」
落ち込みながらも、何か食べ物はないかと鞄を漁ってみる。
すると、サンマの形をした”生サンマさんパン”なるものが出てきた。
「……あ、そうや。試作品とかで、意味わからんくらい安く売ってたから、昨日いっぱい買ったんやった。まぁちょいと得体の知れない妙な形しとるけど、こんなんでもないよりはマシやんな。英語のことわざでも"Hunger is the best sauce.(空腹は最上のソース)" 言うし」
蘭月はパンを頬張る。
その瞬間、ブッ! と吐き出して、白目を剥いて気を失った。
「あ、あかん。なんや、これ。パンの中に生のサンマが入っとるやん……生もんパンに入れたらあかんで。サンマの生臭さが、パン生地に染みて染みて……うえええええ。しかもなんかちょっと臭いキツなっとるし」
とは言え、パンはたくさんある。無駄にするのも、パン工場の人に忍びない。
「……お。アンタ、弁当ないんか。なら、良かったらコレ、食べてな」
「え……?」
千秋は、本日二人目の女子からの施しに目を白黒させた。
しかも、差し出されたパンは食べかけ……
T.A.B.E.K.A.K.E
……女子の食べかけである。
(か、間接キッスじゃないか!
これはもう完全に気があるとしか!
)
とコーフンしつつも、そこはクールに、
「君のまごころを無下には出来ないから、有り難く頂くよ……!」
「え、あ……うん?」
きょとんとする蘭月に、キリリと格好つけた顔を見せ、パンを頬張る。
次の瞬間、ブホッ! と咳き込み、彼は動かなくなった。
「うーん、ダメかぁ。やっぱ誰も食われへんのかなぁ」
20秒後、千秋は土気色の顔面で目を覚ました。
「……はっ! な、なんだ今のは! うおあおあおげええええ、気持ち悪いぃぃぃ!!」
「お、結構早く復活したな」
「顔色の悪い鎧武者が川の向こうで手招きしてたぜ……って、なんてもん食わせるんだ!!」
「はらぺこ男子なら、こんなんでも美味い美味いと食ってくれるかと思って」
「こんなもんブタでも食えるか!!」
「
食べ物を出せ!!
」
穏やかな屋上の空気を破り、先ほど、蛇那伊らに返り討ちにされたはらぺこ達がなだれ込んで来た。
今度は、蛇那伊に対抗するべく屈強な運動部のはらぺこを連れて来ている。野球部にサッカー部、バスケ部にテニス部。相撲部に柔道部に剣道部。どいつもこいつも食べそうな顔をしている。
千秋と雛姫と月詠と蘭月は、突然の襲来にきょとん。
飛鳥は面倒くさそうに肩をすくめ、セレッソは気付かずごはんに夢中。
蛇那伊と天野は睨みを利かせた。
「約束どおり、アイルビーバックだ。さっきの例はたっぷりさせてもらうぜ」
「待ったぁ!!」
高らかに響く声とともに、屋上の入口の上に、
風雲児 轟
が現れた。
今日のお昼の野菜ジュースをちゅーちゅー飲みながら、屈強な運動部に、ヒーロー然と指を突き付ける。
「皆のお昼は俺が守る! 悪童の相手は、この俺、1年10組の風雲児轟が受けて立つ!」
「なんだ、お前は? ふん、ヒーロー気取りの馬鹿か?」
「たった一人で俺達をどう相手にするって言うんだ?」
「ふっ……教えてやろう!」
とう! と跳んだ轟は、はらぺこの前に華麗に着地。
そして、持参したおにぎり3つと、きゅうりの漬物1パック、購買で買ったパン6つを差し出した。
「これで手を引いてくれ」
「ええーーーっ!!」
ヒーロー然としない買収行為に、非運動部系はらぺこはズッこけた。
けれど、効果はテキメンな作戦だった。そもそも誰だって、弁当ドロなんてさもしい事はしたくないのである。運動部系は口元に巻いたハンカチをとって、轟から食べ物を受け取った。
「おにぎりか、パン、どっちか選んでくれ。きゅうりの漬物は、どっちを選んでもひと切れつけるからそこは安心しろ」
「ちょっと少ないけど、ま、いっか……」
「いいか。これを食べたら、他の人の食い物を奪おうなんてするなよ」
「はーい」
運動部系の一部はぞろぞろと階段を降りていった。
「この俺がいる限り、お前達の好きにはさせん!」
「ぐ……だ、だが、あれっぽっちの食い物じゃ、ここにいる運動部全員の腹を満たすことは出来ないぜ」
「む……」
残った運動部系はらぺこは野獣の目で、よだれをだらだら垂らしている。
「
う、ううぐううううう!?
」
ところが突然、彼らは苦悶の表情を浮かべ、内股でお腹を押さえた。
「な、なんだ!?」
「は、腹が痛え……!!」
身構える轟の前で、彼らはばたばたと倒れていった。
「うううう。や、やばい。なんだこれ。な、なんか変なもん食べたっけ……?」
「そ、そういや、さっき学食に放置してあった
”弁当”
を食ったけど……」
どうも、この運動部たちは、龍八の弁当を食べたようだ。龍八の”下剤”入りかやくごはんを。
真っ青になった彼らは、急いで階段を降りていった。
「え、えーと………」
仲間がいなくなってしまったはらぺこ達は、ぽつねんとその場に立ち尽くした。
「確か、またあたしのお弁当を狙ってきたのよねぇ?」
再び蛇那伊の目に稲妻が走る。
「女子の弁当を狙う奴は、たった今モテ期が到来したこの俺が許さん!」
千秋もキリリと顔を作って、ろっこん『スカー』を発動させようと構える。
「ひええええええ〜〜〜!!」
そこに、蘭月と春樹が止めに入った。
「ま、まあまあ、そんなに怒らへんでも……」
「何よ、あなたたち。弁当泥棒に情けをかけるつもり?」
「うーん、まぁ腹が減ったら、気が荒くなんのもちょっとわかるしなぁ……」
「お腹がいっぱいになれば、もうこんなことはしないよね?」
はらぺこ達は、凄い勢いで頷いた。
「じゃあ、これをあげるよ。僕の大好物の
”メロンパン”
。喧嘩せずに仲良く食べようね」
「あたしの……ええと
”変わり種おもしろパン”
もいっぱいあるから、みんな、食べてな」
はらぺこは目をうるうるさせた。
「うう、ありがてぇ……こんな馬鹿なことをしでかしちまった俺達に……ありがてぇ……」
「お前ら、なんてイイ奴なんだ。死後、絶対天国行けるよ。ほんとにありがとうな」
「なんか、そないに感謝されると、あげたかいがあるなぁ」
「良かった。みんな、喜んでるみたいだよ、佐藤さん」
「にゃー」
はらぺこ達は、満面の笑みでパンを頬張る。
次の瞬間、どこまでも続く寝子島の青空に絶叫が響き渡った。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
学校生活
コメディ
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年02月26日
参加申し込みの期限
2013年03月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月05日 11時00分
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