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ババ抜きで知る、敗者の味
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●
一回戦、Cブロック。
「それじゃみなさん、よろしくお願いします。楽しいプレーにしましょうね」
雨寺 凛
はもちろん勝つ気だが、それ以上に「とにかく楽しむ」が勝負に関しての作戦だ。
真剣になりすぎて緊張で固まっては、勝てるものも勝てない。
そう、例えば
鬼崎 あやめ
のような。
(フフフ、私のろっこんを使えば、スケープゴートを作るなんて容易い)
勝利を渇望する彼女は凛に合わせて「よろしくお願いします」と言いつつ、
御剣 刀
の手を取った。驚いた彼に、笑顔を向ける。
リリスの微笑み。
五秒間触れた相手に笑顔を見せることで、対象を魅了する。
「私がババを引いたら、一番右端の札を取ってください」
「ああ、分かった」
疑問もなく、素直に頷く刀。これで犠牲者はできた。あやめが笑みを刻む。
始まりは、一番手札の多い凛から、
北 影太郎
が引くところからだ。
(頭使うの苦手だからなー)
影太郎は勘に任せることにした。より正確に言えば、彼の中のゴッドの導きに、だ。
(ババ抜きは運。勝つも負けるも運次第。どっちに転んでも俺の為のロードだ!)
さっと引き、キングのペアができる。
まずはワンペアだ。
幸先の良い影太郎の差し出した札に、刀は手を彷徨わせる。
(さて、どれにするか)
手元にはジョーカー。相手の札はすべて安全だ。だがせっかく参加した以上、ただ楽しんで終わっては意味がない。
(ぐだぐだ考えてもダメだけど、人間のやることでもある)
そこに心理的な要素、確率的な要素が絡んでくるのは刀にもわかっていた。
そのあたりを踏まえて、勝つ戦略が必要だ。
(なら、表情を読む練習をしよう)
迷っているふりをして、相手の目を盗み見る。目は口ほどに物を言う。感情を隠しづらいのだ。相手の表情を読み取っていけば、いざという時役に立つはず。
分かりにくいものでも、今まで剣士として精進してきた自分を信じるだけだ。
刀が見た、影太郎の目にある感情は……
『いきなり1ペア。やっぱ俺って何か持ってるね!』
(分かり易い!?)
喜びの感情をダイレクトに伝える目だった。
そして刀は引き、今度は表情を消して相手を見据える。自分の感情を読み取られないための対策と、次の人物の観察のためである。
刀が見た、あやめの目にある感情は……
『うそ、私やっちゃった!?』
(こっちも分かり易い!?)
刀が再び驚くが、あやめはそれどころではない。
(微笑む相手ミスってた!?)
引かせる立場の相手でなければ意味がない。まあ微笑んだ後に順番が決まって、しかもあやめは、「どうやって自分がババを持ってると知らせるのか」を言ってないため、どうなろうと彼女の作戦は成就しないのだが。
(しかもババ引いてしまいましたっ!?)
泣きっ面に蜂とはこのことである。
凛(6、直)
あやめ(8、J、心)、影太郎(5、直)
刀(6、直)
「ふふ、順調ね」
凛がペアを捨てる。影太郎が引いた。ペアゲット。
「おっと、また揃った」
(ヒーローには、こうした安定した強さってのが必要だよなー)
己のゴッドの導きに従う影太郎。順調だ。
凛(4、直)
あやめ(8、J、心)、影太郎(3、直)
刀(6、直)
「全然減らない……」
「それだけあるのに、不思議だね」
泣きそうな声のあやめに、凛が苦笑する。
「とと、今度は揃わなかったか」
凛から引いた影太郎の手が止まる。快進撃はここまでのようだ。
「まあ、あっさり勝てるわけもないか」
「……」
刀も引いた、揃わない。
そしてあやめのジョーカーも動かない。
(どうして、取られないの!?)
笑顔のポーカーフェイスを貫いているのに。凛はババを避けていく。一瞬惜しい時もあるが、その度別の札を取るのだ。常時ポーカーフェイスとか自分が恐ろしい、などと自賛に酔っていたあやめも自信がなくなってきている。
一方の凛は、
(あっと、危ない危ない……)
あやめの笑顔がいっそう深くなった瞬間、凛は別の札へと手を移す。
獲物がかかる前に表情が変わるのだから、大したポーカーフェイス()である。おかげで凛は何度も危地を脱していた。
(負けても楽しければ悔いはないけど……甘んじて最弱になるつもりはないよ!)
だが、全体としては札がほとんど減らない。誰かが一人勝ちすることもない。申し合わせたように膠着状態が続き、八巡目に至るまで枚数が全く減らなかった。
凛(4、J、直)
あやめ(4、心)、影太郎(3、直)
刀(4、直)
凛(4、J、直)
あやめ(2、心)、影太郎(3、直)
刀(4、直)
「形勢逆転ですねー」
打って変わって笑顔のあやめ。さらに一回りした時には、刀から引いた一枚がペアを形成している。
凛(3、J、直)
あやめ(1、心)、影太郎(1、直)
刀(2、直)
「はい、どうぞ!」
「これは、マズイかなー」
凛が引いて、あやめの一抜けが決まった。
「作戦勝ちですね」
作戦、とは。
「とりあえず、大詰めだね」
刀から取った手札で手札を減らす凛。取る手が迷いがなかったと、刀が感じる。
その時影太郎が低く呻いた。
(う……ジョーカーきちゃった)
全員の手札は5枚。ここでの失敗はかなりマズイ。慎重に刀へと手札を差し出す影太郎。
(さあ、引け!)
ジョーカーを引くんだぁ!
(これは……)
刀の手が迷う。二者択一。影太郎は目をつぶっていた。
こっちだ!
えいやで取る。
(戻ってきたか……)
ジョーカーだった。
(引かせたっ。やっぱ俺のゴッドパネェ!)
窮地を凌ぎ切った影太郎が、「このままの勢いでぶっちぎるぜ!」と凛から引きにかかる。これで揃えば勝利だ。
(どっちだ? どれを引けば俺の勝ちなんだ?)
凛の表情をうかがい見る。楽しげなその表情からは正解は読み取れない。
そもそも影太郎は直感タイプだ。
(太陽よ、俺に勇気を! 俺に勝利を見せろ!)
「唸れ、直感! てりゃーっ!」
覚悟の一声。拳を引き、揃った手札が卓の上に翻る。
勝ち抜け二番手だ。
「ヒーローは最後には勝つ!」
凛(1、直)
刀(2、J、直)
「一騎打ち、かぁ……」
「ああ、そうだな」
互いの目が交錯する。互いに負ける気はさらさらなかったが、ここまできたら勝つのは一人だ。
(立ち合いみたいだ)
そう思うのは、自分も相手と同じく真剣なのだからだと、刀は思った。
アドバンテージは凛にある。
「じゃあ、行くよ!」
凛が、必殺の一撃を繰り出す光景を、刀は幻視できた。
その一撃へと、こちらも捨て身で、突入する。
互いの急所を狙った一撃が交差し――
「あちゃー、負けちゃったか……」
凛は手元に残ったジョーカーに、「さすがパパ」と笑いを落とした。
「でも、楽しかったよ!ありがとうございました!」
「俺も楽しかったよ。ありがとうございました」
背中の汗を感じつつ、刀は言うのだった。
Cブロック、敗者は
雨寺 凛
に決まった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
叶エイジャ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月22日
参加申し込みの期限
2015年03月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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