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ババ抜きで知る、敗者の味
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●
一回戦、Aブロック。
「それ、ペアじゃないデスね!」
「おっと、見間違えたか。すまない」
メル・ミラー
の指摘に、
東中居 陽二
は捨てていた札を手早く手元へと戻した。
しかしメルはもちろんのこと、同じ卓にいる
乃木 成美
や
高瀬 練
にも、内容は見えている。
(ジャックとキングか)
(うーん、あのキングをうまく引けないかなぁ)
陽二の手札を知った二人が自らの手札と見比べて、思案顔。ババ抜きをするにあたって、手札の情報を知られることは手痛いミスになるのだ。
(――と、普通ならうっかりミスをした俺が、不利になるだろうな)
陽二は心の底で笑みを深めた。
これこそが彼の作戦……の前準備。
(ゲーム開始後にフェイントをかけても、疑われる。しかしゲーム前にうっかりミスをして、ゲーム中に同じミスをしたら……?)
たとえそこに作為があっても、「またミスか」と思うだろう。
ババを引いてしまった時にそれを行えば、相手を警戒させずに、ジョーカーを取らせる行為もまた、可能!
いわばこれは「負けない」ための心理作戦だ。
(肉を切らせて骨を断てば、最下位にはならないからな)
仕込みを満足に終えた陽二にその時、メルが口を開いた。
「手札が多いと、困りマスねっ」
「結構差が出たね」
「意外と早く終わりそうだな」
捨て札が片付けられた。続く練と成美の言葉に、陽二は全員の手札を見比べた。
*()内の数字は手札の枚数、Jはババ。作戦は心、確、直で表記。
成美(5、直)
メル(3、直)陽二(8、J、心)
練(3、直)
「……あれ?」
そう言うしかない彼がどのような胸中だったか、想像してもらうしかない。
自分がジョーカー持ちだし。
次にジョーカーが来る確率は、低そうだし……
ゲームは無慈悲に始まった。
「ババ抜きに作戦?そんなのあるの?」
もし作戦を聞かれたら、練は不思議そうにそう問い返すだろう。
なにやら気落ちした陽二から一瞬のためらいもなく引くと、次の相手へと4枚のカードを差し出す。
「……ババはありマースカ?」
「うーん、それはどうかなー?」
指を彷徨わせ聞いてくるメルににっこりと返す練。
メルがカードを引き抜く。
(あ、残念)
ジョーカーの隣の札が抜かれていく光景に、ふと思う。久しぶりの感覚だ。
(昔はよくやったけど、最近はあんまりしないもんね)
最後にやったのいつだっけ、と思っていると、「当たったデース!」とメルは嬉しそうにペア札を捨てた。
これで彼女の札は、残り二枚。
「ババはありマースカ?」
「……それは僕のセリフじゃないかな?」
さりげなく探りを入れてくる彼女の高等戦術ーーでもなく、通常運転の様子に、成美は「まだ持っていない」とあたりをつけた。確信はないが、おそらく大丈夫だろう。
(まだ少しは安全かな)
だが油断はできない。引いたことで成美の手札は六枚。このまま進めば陽二との最下位争いになるだろう。慎重に三者の様子を目に収めながら、次へ進めた。
成美(5、直)
メル(1、直)陽二(6、心)
練(3、J、直)
2巡目に入った。
――まだ目はある!
ジャックのペアを捨てた陽二が練から引かれ、残り五枚。スムーズに減らしたことで勝利への展望につなぐ。
「あ、ラッキー」
練の手札が二枚になった。
「ババはーー」
「あったとしたらどっちだ?」
「お、オオウ!?」
練の反撃(?)に不意をつかれ、メルが狼狽えた。練が卓の上においた左右のカードの上を、手が振り子となって揺らめく。
「こ、コッチ……?」
右のカードに手をかけ、練の顔を見る。
「ーーそれともコッチ?」
引きかけ、すぐさま別のカードを手にし顔色を伺うメル。ずるい。
しかし、
(どっちも表情が一緒です!?)
実は練もどちらにジョーカーがあるのか知らないので、表情から読み取るなどできるはずもなく。
「ええい、賽は投げられマーシタ!」
「ど、どっちデースカっ?」
(うわー、絶対ババ持ってるな……)
明らかに様子がおかしくなったメル。彼女の突きつけた二枚のカードを前に、成美は苦笑をこらえる。
「さあ、どっちにしようか」
「アワワワ、優しくして下サーイ!?」
何をだ。
メルに引導を渡すべく、成美が札に手をかける。
その瞬間、メルの顔に悪辣な影が差した。
にやり。
「……やっぱこっちにするか」
「!?」
ゴール手前で崖下に突き落とされたような顔をするメル。札を捨て、成美は確信した。
(これだけ分かりやすいなら、間違って引くこともないな)
その予想通り、どんなに時が過ぎようとも、メルを相手に、成美が引く手を間違うことはないだろう。
だが、それでも引いてしまうことはある。
「あーがりっ」
「え?」
練が陽二からキングを引き、一位通過が決まる。
「――え?」
成美の片目が、引かれた陽二から抜けた練、そして手札にババしかないメルへと移動する。同時に状況を理解した彼女の表情は――
ニヤリ。
成美(4、J、直)――陽二(3、心)
(チャンスだ。考えろ、相手を出し抜くんだ!)
策は不発のまま終わった。だがまだ五分ーー成美がシャッフルした四枚を、陽二は慎重に引く。
ジョーカーだった。
「……」
Aブロック敗者は、
東中居 陽二
に決まった。
相性差をひっくり返すことはできなかったのだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
叶エイジャ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月22日
参加申し込みの期限
2015年03月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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