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ババ抜きで知る、敗者の味
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――と、すでに戦いを勝ち終えた者たちはそんな台詞を口にするのだが。
「みんながお菓子を食べて話をしているのを見ているだけ、か……精神的にくるものがあるな」
東中居 陽二
が小声で呟くと、
雨寺 凛
も苦笑する。お祭りの趣旨もあるので、悲壮感を出す必要があったのだ。しかし歌いもしゃべりもしないのに周囲から注目されるのは、凛としても妙な感覚だ。
「ここまで来たら恨みっこなしだ」
ポーカーフェイスを崩さぬ
安心院 要
。しかし
曖浜 瑠樹
のような子どもが対戦相手にいる場合、彼の勝率は不安だ。
その瑠樹は、「最後まで負けたものに不運をなすりつける」等の内容を先ほど初めて知り、思い悩んでいた。
(後で一部だけでも、不運を引き受けられないかなぁ)
「こ、ここまで来たらもう神頼みなんだよー!」
最弱は避けたい
千鳥 雅人
。たぶん一番趣旨に沿った悲壮感が出ていた。
なお、このゲームではジョーカーが二枚。代わりに他の一枚減らして行われる。
だがジジ抜きではない。
すなわち抜いたカードとは――
「?」
瑠樹が首を傾げる。分からなければジジ抜きと同じだ。
「よろしくお願いします」
そう言った凛の顔も光の加減で劇画調に見え、シリアス度が増しているように思われた。
瑠樹(9、無し)
要(7、心)
雅人(6、J、直)
凛(5、直)
陽二(4、J、心)
場にペアが置かれていく。知っているものは、真のジョーカーは残り一枚と分かったはずだ。
(俺に策はもうない、が)
陽二の目が勝負師のそれになった。手札は少ない。チャンスだ。
「雨寺、悪いが本気でいかせてもらう」
「望むところだよ……あ、雅人くん」
「うん、凛ちゃん。僕も手加減抜きだよ」
「ごめんね」
「なんで勝つ前提の台詞なの!?」
凛の言葉に雅人のアホ毛が萎れる。
「お兄さんの髪、くるっとしてて面白いねー」
瑠樹が要の縦ロールを指さす。
「そうか? あとで触ってみるか?」
「え、いいのー?」
みんな他愛のない会話なのだが、静まり返った場のせいで薄い建前の応酬にしか聞こえない。
手札の多い者から順に時計回りに取っていく。五人になった分、散らばった手札からペアを手にするのも時間がかかる。
瑠樹(6)
要(7)
雅人(6)
凛(5)
陽二(1)
(厳しい勝負だ)
陽二はあと一枚。しかしここからが難しい。
(相手がババが何か理解しているか、表情から判断した上で選択しなければいけない……手札が少なくなるまでは運勝負だ)
(焦っちゃダメ)
二番手の凛。三枚になった手札にも気を抜かない。
(あ、フラッシュ)
雅人の毛、揃ったスートにウキウキ。
(あの反応は?)
要がその毛を訝しみ、瑠樹が思い悩む。
(他の人に不運を押し付けたくない……なら、オレが負けた方が良いかねぇ?)
勝つために参加した訳でもないし、自分に不運が来るなら問題ない。
(でも、どうやったら真のババ持ち続けられるかなぁ?)
そう思いながら、カードを差し出す。
この時、ずっとキープしていた真のババが動いたことを、瑠樹は知る由もなかった。
「揃った……」
変化は、中盤に差し掛かった頃に起こった。
「あがりだ」
陽二が、今度は運を味方につけたのだ。
「ということは――」
この時、すでに一枚となっていた凛が瑠樹から引かれ、二番手に。
二人とも檀を降りる際に菓子袋をもらい、拍手とともに勝ち組に加わっていく。
「すごい疎外感を感じるなぁ」
「どうやら敗者の王は、孤独なようだ」
「……」
雅人、要、瑠樹の反応。寝子島の最弱はこの中のだれかだ。
(きっと、予選で負けたのは僕の表情がわかりやすいからだ)
雅人が自己分析する。正確には彼の毛だが、無自覚ろっこんなだけに仕方がない。
自分の手札はあと、二枚。
(だから最後は、目を閉じて祈りながら相手に引かせる!)
それが最も効果的だ。
「頑張ってくれ……」
要が勝ち抜けた。何故か雅人に声をかけて。雅人は瑠樹の手札を見る。
あと一枚だ。
引く番は、雅人。
「……あれ?」
引くことすらできなかった。
●
『これより表彰式にうつります――負け犬は前へ』
「ふ、ふぁ~い」
『返事が小さいぞ負け犬!』
「ひーん!」
潔く負けを認め、打ち合わせもした。が、雅人の心は滂沱の涙を流す。
キング・オブ・負け犬、
千鳥 雅人
――そう書かれた賞状とトロフィーが渡される。写真も撮った。どこに晒されるか分かったものではない。聞けば、これから島内にいる限り唐突に「負け犬」と呼ばれるかもしれないという。
何のいじめだ。
しかも彼だけは、参加賞の駄菓子すらない。
「で、でも、この称号のおかげで駄菓子が安く買えたり、とか」
『……』
「え、ないの? 何もないの!?」
とんだ仕打ちに「とほほ」と雅人は息を吐いた。
ろっこんすら最後は必要なく、自らの負け運のみで負け抜いた、キングオブ負け犬。
それが、
千鳥 雅人
である。
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あとがき
担当マスター:
叶エイジャ
ファンレターはマスターページから!
このたびは「ババ抜きで知る、敗者の味」にご参加いただき、ありがとうございました。
幅広い年代の方ができて、それでいてルールなどの工夫次第で飽きの来ない面白さが出てくる。
そうした遊びは奥深いですね。
それはさておき、今回のババ抜きが皆様にとって面白いものであればと、思います。
(完成が遅れたことについては、マスターページの方に書こうと思います)
ストレートに負けを狙う、あるいは際どいところまで追い詰められたらいっそ狙ってみる。
いやいや性格的に勝つしかないor頑張っても負けそう……と、様々なアクションが来るのではと予想しておりました。
でも実際のところ、負ける方はほんと綺麗に負ける(あるいは逆のパターン)ものだと、思いました。
今回は対戦相手など完全にランダムだったのですが、組み合わせ次第では好勝負がたくさん生まれそうでした。作戦にみなさまの性格を加える形で、様々なプレイスタイルとなり……今回、それをちゃんと載せられていればと、思います。
勝とうと思えば追い詰められ、逆に負けようと狙っても運で勝ってしまう。そんな理不尽な力も働いていた気もします。
今回、負け犬王者になられた方は、果たして運がいいのか悪いのか……。
駄菓子について。
みなさんは思い出とか、今でも覚えている味などあるのでしょうか?
子どものころ家の近くにあった数軒の駄菓子屋は、今は一つもありません。代わりにコンビニが増えているようです。消えたといえば、土の地面もだいぶ少なくなったように思います。九夜山など、すぐ近くに森の広がる寝子島に住む皆様が羨ましく思うこともあります。
レトロな風情漂う旧市街にはきっと昔ながらの駄菓子屋もあるのでしょう。そこには人生の浮き沈みを体験した、ちょっと一癖ありそうなおじいさんやおばあさんがおりまして、都合の悪いことは「は~?」と聞こえなかったふりをしてとぼけつつ、でも集まった子どもらを見ながら昔の自分を思い返したり――
いそうですね、いたらいいなあ。
私事になりますが、昔当たりでもらったガムがまたまた当たりだったのですが、突っぱねられたことがあります。残念。
それでは、あとがきはこのあたりにて。参加のほど、本当にありがとうございました!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
叶エイジャ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月22日
参加申し込みの期限
2015年03月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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