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突然の決戦は肩車の騎馬戦で!
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両雄は何度目かの激しい衝突を試みた。遅れてきた蛇那伊には体力の余裕があった。竜也の息が少し荒くなってきた。しかし、相撲で鍛えた下半身は未だに健在で当たり負けすることはなかった。
「やるわね。これならどうかしら」
蛇那伊は竜也の足を刈りにいく。上体がぐらついたものの、転倒は免れた。
「
相撲部
の俺を蹴手繰りで倒せると思うなよ!」
「あら、失敗したみたいね。でも、上の人はそうでもないかしら」
「……揺さぶられ過ぎて、気分が悪くなってきたぜ」
朱蘭は頭を下げた。すかさず梢が手を伸ばし、鉢巻きを奪い取った。
「やりましたよー。昆虫採集で鍛えた動体視力と手の速さは伊達ではないのでーす!」
戦利品を空へと突き上げて喜びを爆発させた。
途端に朱蘭は全身の力が抜けたようになり、真横に折れ曲がる。慌てた竜也が砂地に降ろすと、力ない笑みでへたり込んだ。
「竜也、悪いな。完全に二日酔いだぜ」
「もう、喋らなくていい。俺が涼しいところに運んでやる」
竜也は朱蘭を胸に抱えて歩き出した。適当な防風林の木陰に腰を下ろす。
朱蘭を仰向けに寝させて頭を膝の上に乗せた。
「少し硬い枕だが、我慢してくれよな」
「……良い気持ちだぜ」
朱蘭は間もなく静かに瞼を閉じた。竜也は砂浜に目を戻し、騎馬戦の行方を見守ることにした。
天佑は槇に指示して真央を追わせていた。
「ノーブレーキの真央ちゃんの本気は誰にも止められないのだー」
言葉の通りで不規則な動きに半ば翻弄されていた。天佑の顔に焦りが生じる。方針を変える必要に迫られていた。
「この状態は望ましくありません。無駄に体力を失ってしまいます」
「そうもかもしれないねぇ」
槇は走る速度を落とした。その間に天佑は周囲の様子に目を走らせる。様子見の騎馬が幾つか見受けられた。
その中に修がいた。上には小さな海美が乗っている。側には勝ち鬨の声を上げた梢がいた。下の蛇那伊は警戒を解かず、妖しげな目を方々に向けていた。
「……高さに差はないですが、体格差は歴然ですね」
「あの下の人のこと?」
槇が片方の手で指差した。そうです、と上から声が返ってきた。
「そうだね。あの人に体当たりして…吹き飛ばすのは無理かもしれないねぇ」
「こちらの動きが止まると狙われる可能性が増すので、歩きながら様子を見ることにしましょう」
「それでいいかなぁ」
のんびりとした声で槇は歩いた。離れていく一組を目で追いながら修は海美に話し掛ける。
「俺達の低さは守りに強いが攻めには弱い。そこで思い付いたことがあるんだけど、聞いてくれるかい?」
「えっ、さくせんがあるの? あ、ちょっとまって! ほかのひとにきかれないようにするね」
海美は修の頭を深く抱え込んで頭を下げた。逆さまの顔で向き合って、おしえて、と迫ってきた。黒い大きな瞳に意識が吸い寄せられたのか。ああ、と修は仕切り直すような声を出した。
「高さのある相手だと小島さんでは手が届かない」
「そうだね。じゃあ、どうするの?」
「俺の肩の上に立って高さの不利を克服する」
海美は、ふんふん、と頭を振った。見開いた瞳で先を促す。
「あとは俺が相手との距離を縮める。小島さんは上にいる者に向かって跳んで被り物を奪うんだ」
「でも、おちたらまけだよね」
「俺が小島さんを抱えて、その場を離脱する。小柄で軽い利点を最大限に活かした戦法で、小島さんにしか出来ないと思うんだ」
「なるほど、それでかとう!」
海美は勢いよく頭を上げた。無邪気な顔で標的を探す。
「あ、かたなくんがいた! うえのおねえちゃん、げんきないみたい!」
ほら、と身振りで伝える。下の刀は肩が上下していた。上の千歳は顔色が優れない。修の表情が引き締まる。
「小島さん、さっきの戦法を試してみようか」
「うん、いいよ!」
行動を起こす前に修は蛇那伊に囮を頼んだ。いいわよ、と気さくな声が返ってきた。上にいた梢はキャスケットを上げて前方に目を凝らす。
「上にいるのは同じ
生物部
の橘さんですねー」
「やはり同じ部だと遣り難いか」
「いえいえー、反対に妙案が浮かびましたよー」
梢は胸を叩く真似で自信を覗かせた。行きますよー、と蛇那伊に言って動き出す。修は背後を狙って大きく回り込む。
「橘さん、こんなところで出会うなんて珍しいことがあるものですねー」
「部長も、騎馬戦なの?」
千歳は額に手を当てて顔を上げた。上体が微かに揺れている。下の刀は鋭い眼を向けてきた。刀ちゃん、顔が怖いわよ、と蛇那伊が口角を上げて言った。
んー、と梢は唸るような声を出して千歳を見つめる。
「な、なによ」
「んー、何でしょうか。もう少し近づかないとわかりませんねー」
その声に合わせて蛇那伊が距離を縮めた。なーるほどー、と間延びした声を出した梢は修の動きを見ていた。肩に海美を立たせてこちらに近づいてくる。挟み撃ちの形が整ったところで梢は驚いて両手を上げた。
「カメムシでしたかー。この時期って大量発生して困るんですよねー」
「え、どこに!?」
「ここ、そこ、あそこにも付いてますねー」
梢が指差す度に千歳は過敏に反応した。その動揺の隙を衝いて、とりゃー、と背後から海美が跳び付いた。
「こ、今度はなんなのよ!」
「とったよ!」
海美は千歳のリボンを手にすると再び跳んだ。修は胸で受け止めて素早く肩に押し上げた。
「おねえちゃん、ごめんね。リボンはかえす!」
「ふぅ~、負けちゃったみたいね。でも、これで良かったのかも」
千歳は刀の肩から降りた。海美からリボンを受け取る髪を後ろに束ねて結び直す。
「俺がもう少し周囲を気にしていたら、こんな負け方をすることはなかったと思う。千歳、ごめん」
砂地に正座をした刀が頭を下げた。千歳は顔を逸らして足早に歩き出す。
「怒っているのか?」
立ち上がった刀が千歳を追い掛ける。
「刀くん、お願いだから追って来ないで」
千歳は汗ばんだ顔で小走りとなった。おーい、と呼び掛けながら刀が付いていく。
「……私も酔ったみたい」
木陰で寝ている朱蘭を目にした千歳は口に手を当てて走り出す。同じように刀も速度を上げた。
その様子を目の当たりにした真央は叫んだ。
「ボッチの真央ちゃんにキャッキャウフフを見せつけるリア充共は生まれ変わっても死すべしなのだー!」
大きく弧を描いて走る真央は近くにいた修に目を付けた。
「今日の真央ちゃんは誰が相手でもヒールに徹して空中戦の怖さを徹底的に教えてやるのだ! がおー、騎馬戦で上にいるリア充共の被り物を奪って失意のどん底に蹴り落としてくるのだ~!」
速度を落とさず、がおーを両手で持ち上げた。バスケットのスローインのように前方に投げ付ける。丸い球体となって海美を狙う。小さな肩に着地すると帽子を爪に引っ掛けて速やかに跳躍へと移った。
「ぼうしにはゴムがあるから、わたしはまけないよ!」
顎に掛かったゴムは伸びた。その限界で海美の身体まで引っ張った。予期しない力に修の反応が僅かに遅れた。
海美は足から砂地に落ちてしまった。
「真央ちゃんのネコは?」
がおーは落下の最中で真央の足でも間に合わない。誰の目にも明らかで、しかし、数秒後の未来は簡単に覆された。
「がおー、戻るのだー!」
声に呼応したがおーは消失した。砂地に落ちた鉢巻は真央が瞬時に回収して、にゃにゃにゃがおー! と叫んで両手を丸めた。ろっこんで召喚されたがおーの頭に鉢巻を巻いて自身の頭に乗せる。時間が巻き戻ったかのような状態となった。
一連の動きに修は、ちょっと待て、と不満を露わにした。
「フハハハハ! 驚いたかリア充共、これが知略というものなのだっ!」
騎馬戦の範疇を超えた出来事に誰もが押し黙る。
「あっ、ゴミがおちてた!」
四つん這いの姿の海美が飴玉の包装紙を拾い上げた。ここにも、と今度は砂に半ば埋もれた容器を引っ張り出した。
「俺も手伝うよ」
表情を和らげた修が一緒にゴミ拾いを始めた。真央は高笑いをしながら次の獲物を探して走り出す。
高みの見物然とした梢が小難しい顔で腕を組んだ。
「これは厄介な相手ですねー」
「でも、可愛いわね。あたし、嫌いじゃないわよ」
下にいた蛇那伊が乾いた下唇を舐めて笑う。怖いですねー、と上にいた梢は茶化して言った。
遠巻きに眺めていた斗南は真由良を肩に乗せたまま、無造作に頭を掻いた。
「あんなのに対抗できるのか?」
「最初に立てた作戦を実行しましょう」
「確か、孤立した相手を狙うんだよな」
「そうです。強敵は避けたいので、あの人達はどうでしょうか」
示された先を見て、なるほどね、と斗南は口にした。
担いでいる遵の頭には包帯が巻かれていた。手にも同様の物が見られる。力強さは感じられず、細身で不安定な歩き方をしていた。上に乗っていたソフィは見た目で大人しい印象を受ける。
「……試してみるか」
斗南は接近を試みる。ソフィの顔がこちらを向いた。眠そうな青い瞳が鋭利な刃物のように細くなる。すっと右腕を上げて掌を開いた。
移動の最中、斗南は真由良に言葉を伝えた。
「何か仕掛けてくるかもしれない。用心した方がいい」
「私に任せてください。あのような女の子に負けるつもりはありません」
真由良は眼鏡の中心を中指で押し上げ、やってやる、と口を動かして不敵な笑みを浮かべた。
ソフィは正面からくる敵に備えた。右の掌を開いた状態で遵に指示を出す。
「……私は速い動きが少し苦手なので、もしもの時はあなたの判断で動いてください」
「そうなのかい? その時は僕が何とかするよ」
「来ますよ」
直線的な動きの斗南が左に折れた。遵はもつれる足で対抗する。前傾姿勢となった真由良が横手から手を伸ばし、貰ったぜ、と歓喜の入り交ざった声で叫んだ。
それは砂地から瞬時に射出された青い障壁であった。真由良は指を阻まれ、斗南は瞬時の判断で距離を取る。
青い瞳には氷が宿っているのか。ソフィのろっこん、『氷霰』の顕在であった。
斗南は顔に掌を当てた。全部を覆い隠すことは出来なかった。
「ここでは無理か。それと君、貰ったぜって――」
「あ、えーっと……こ、興奮すると、言葉遣いが荒くなるんですぅ」
「ふーん、そういうものなのか」
「そんなことよりも、あの女の子の攻略が先です!」
白い頬を赤くして真由良が主張した。
「今の青い物体は何ですか!」
槇の肩に乗った天佑がマントを翻してやってきた。真由良は横目で見て少し驚いたような顔になる。
「あなた達は以前に私を助けてくれた……な、名前を教えてください」
「僕は神助天佑と言います」
「私は天佑君に母性本能をくすぐられまくりの槇だよぉ」
「せ、先輩、誤解を招くような発言は控えてください」
天佑は帽子で顔を隠した。
「応援と捉えていいのかな」
斗南が天佑に話し掛けると帽子を被り直した。
「応援というよりは……」
天佑は真由良の方に目を向ける。
「この場合は
共闘
ですよね」
「私も、そう思います」
噛み締めるように言って真由良は前を向いた。ソフィは目を左右に動かして警戒を強めている。
「先輩、真由良さんと距離を空けてください」
「横から挟み撃ちにするのねぇ」
のんびりとした言葉にソフィが逸早く反応した。両方の腕を上げて掌を開く。二組は完全に標的となった。
三組は動きを止めた。各々が相手の出方を窺う。
その中、ソフィの身体が揺れ始める。揺れ幅は徐々に大きくなってきた。
「ど、どうしたのですか」
「僕は痛みに強いけど」
鉄仮面を被ったように表情は変わらない。ただ、少し顔が赤くなっていた。千鳥足に等しい状態となる。
「絞め技には、弱いみたいだ……」
「もしかして私のせいで――」
ソフィは両腕を上げたことで安定性を欠き、必要以上に太腿に力が入ってしまったのだ。遵は頸動脈を締められて失神寸前の状況に追い込まれた。
「僕の、限界だ」
ソフィと共に遵は前に倒れそうになる。最後の踏ん張りで二人は同時に青い空を見上げた。
「前の転倒は防いだよ」
「後ろに倒れています」
ソフィの的確な指摘に、そうだね、と遵は返した。二人は両腕を広げた姿で青い空を眺める。
さっぱりとした表情でソフィが口にした。
「急に熱が冷めた感じです。まぁ、楽しく過ごせたので良しとしましょう。あの、今頃なのですが、名前を聞いてもいいですか?」
「僕は血陣遵。君は?」
「ソフィ C リードホルムと言います。血陣さんには感謝しています」
「僕も楽しかったよ」
二人の遣り取りを見ていた二組は会話の邪魔をしないように静かに離れていった。
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ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
4人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月15日
参加申し込みの期限
2014年12月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月22日 11時00分
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