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- 00月00日生 00歳
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【体育祭】熱闘！ 寝子高伝統の騎馬戦！
待機組とは別に、開幕早々、血気盛んに突撃指示を出すのは【インフェルノガッツ】だ。
「行っけえええっ！！」
軽音楽部でリードボーカルをしている雨寺の声量は、まるで音の爆弾であった。
屋上から聴こえてくる生演奏のBGMを一瞬かき消してしまうほどなのだから。
何事か、と黒猫組の騎馬が一斉に雨寺の方を振り向いた。
その声量に押されるように、馬役のメンバーもパワフルに敵陣へ切り込んでいく。
「オラオラオラオラオラァ！ 特攻（ブッコ）むぞコラァッ！」
難波 辰が悪鬼のような強面と重低音ボイスで正面の敵を威嚇していく。
砂埃を上げながらそのまま突っ込むので、余計に鬼気迫る雰囲気が増している。
雄叫びとメンチでびびらせることにより、相手より先に主導権を握ろうという作戦だ。
（切り込み隊長は任せとき！ なんたって中坊時代は今よりヤンチャしてたんや。暴走族の頭（ヘッド）、特攻の辰（ぶっこみのたつ）の二つ名は伊達ちゃうで！）
その効果たるや抜群で、あまりの迫力に正面の黒猫組の騎馬が総じて逃げてしまう。
「お前ら逃げてばっかだな！ それじゃ勝てないぜ！？」
レモンの匂いをなびかせながら、六月一日宮 檸檬が敵を挑発。
七葵 冬馬も“口撃”に加わる。
「そっちが行かないなら、こっちからぶつかっちゃうぜ！？」
戦場を弾丸のように駆け巡る彼ら５人。
だがそのうちの１人は恐ろしい程に冷静であった。
「みんなー、ちょっとペース落とそうかねぃ？ 敵さん、ビビりすぎて近寄ってこないし、スタミナをここで浪費するわけにはいかないよぅ？」
後ろ馬の呉井 陽太だ。
彼は索敵と周囲警戒、そしてこの騎馬のペースメイカーの役割を兼ねているのだ。
調子に乗りすぎて突っ走っている４名に、彼は釘を刺すことにした。
「まだまだ始まったばかりだよー？ 狙いを定めて突撃したほうがいいと思うのん！」
呉井の言葉は正論であった。
こうして、【インフェルノガッツ】は回遊しながら獲物を吟味する段階へ入った。
突撃攻勢を仕掛けているのは【インフェルノガッツ】だけではない。
白猫組連携作戦の立案者、【エリカ】チームも自らの役目を果たすべく戦場を掻き乱していた。
「さぁさぁ、怪我をしたくない子は下がってね～。ぶつかっちゃわよー」
後ろ馬の夜野 久遠は、突っ込む際に味方への注意勧告と敵への威嚇を兼ねた掛け声を発した。
「私とやり合おうという猛者はいないのか！？」
伊勢も黒猫組の騎馬を挑発する。
「今のところ、相手も様子見か。まだまだ注意を怠れないな」
右馬役の鮫ノ口 礼二郎は右側からの敵襲に神経を割いていた。
「こちらも異常なしさ！ エリカちゃんの魅力に恐れをなして面白いように避けていくね！」
左馬役の八十八旗 信彦も、左側からの攻撃を警戒中。
だが、彼の言うとおり、黒猫組は未だに積極的な攻撃を仕掛けようとしていなかった。
「威嚇が思ったより効いとるけん、僕の見開いた目ヂカラのおかげですかね。つまり普段の僕は周囲を欺いていたのですよ……！」
読書のしすぎでちょっと血走ってる倉前 七瀬の眼力は、確かに気合が入って強そうだった。
そして２年10組のクラスメイトで構成された騎馬こと【二十馬】チームもまた、ジリジリと黒猫組の騎馬に接近し、圧力を掛けていた。
「エリカちゃんは『狙えるようなら、騎手の落馬を狙え』と言ってたけど……、俺たちはとりあえず最初は堅実にハチマキ奪取に専念したいかナー？」
武道は左馬役を担当。
黒猫組の騎馬の隙を伺っている。
前馬役の柊沢 北斗は、今にも突撃したいようでウズウズしている様子。
「攻撃は最大の防御！ 運動部で鍛えた男４人が騎馬なんだ、負けてたまるか！ 楪、まだ行かないのか！？」
急かす柊沢に騎手の楪 櫻は周囲を見渡す。
「……黒猫組の騎馬、どうやら個々の判断で動いているようだが、こちらの出方を伺っているようにも見える。迂闊に突出すると他の仲間と連携が取りにくくなるだろう、もう少し見極めたいな」
「突っ込む時は言ってくれ、正面からぶつかってやる！」
「そう急くな、柊沢。個別撃破されたら相手の思うツボだ」
黒猫組の騎馬は一見、意思疎通が全く取れていないように見える。
だが、まとまったり離れたりを繰り返しており、白猫組は困惑するばかりだ。
「俺は余計なことはせずに、楪さんと北斗の指示を待つよ」
桐野 正也はでしゃばらずに、騎手の楪を死守することだけを考えていた。
「サイドの俺とブドーががっちり固めないと、作戦もうまくいかないだろ？」
「けどよー、このままにじり寄るだけってゆーのもなー？」
典型的な脳筋の宇佐見 望月は、現在、楪の腰を両手でしっかりとホールド中だ。
（前からの衝撃で後ろに櫻ちゃんが倒れないようにしねーと。だから腕力のある俺様が起用されたんだし）
役目をしっかり果たすと固く誓う宇佐見である。
楪もこの膠着状態は士気に影響すると考えており、なんとかきっかけが欲しいと考える。
「焦ってはダメだな……。まだ動くべき時じゃない……」
それでも相手への牽制を忘れず、【二十馬】は他の白猫組への攻撃を抑止する効果を生んでいた。
「行っけえええっ！！」
軽音楽部でリードボーカルをしている雨寺の声量は、まるで音の爆弾であった。
屋上から聴こえてくる生演奏のBGMを一瞬かき消してしまうほどなのだから。
何事か、と黒猫組の騎馬が一斉に雨寺の方を振り向いた。
その声量に押されるように、馬役のメンバーもパワフルに敵陣へ切り込んでいく。
「オラオラオラオラオラァ！ 特攻（ブッコ）むぞコラァッ！」
難波 辰が悪鬼のような強面と重低音ボイスで正面の敵を威嚇していく。
砂埃を上げながらそのまま突っ込むので、余計に鬼気迫る雰囲気が増している。
雄叫びとメンチでびびらせることにより、相手より先に主導権を握ろうという作戦だ。
（切り込み隊長は任せとき！ なんたって中坊時代は今よりヤンチャしてたんや。暴走族の頭（ヘッド）、特攻の辰（ぶっこみのたつ）の二つ名は伊達ちゃうで！）
その効果たるや抜群で、あまりの迫力に正面の黒猫組の騎馬が総じて逃げてしまう。
「お前ら逃げてばっかだな！ それじゃ勝てないぜ！？」
レモンの匂いをなびかせながら、六月一日宮 檸檬が敵を挑発。
七葵 冬馬も“口撃”に加わる。
「そっちが行かないなら、こっちからぶつかっちゃうぜ！？」
戦場を弾丸のように駆け巡る彼ら５人。
だがそのうちの１人は恐ろしい程に冷静であった。
「みんなー、ちょっとペース落とそうかねぃ？ 敵さん、ビビりすぎて近寄ってこないし、スタミナをここで浪費するわけにはいかないよぅ？」
後ろ馬の呉井 陽太だ。
彼は索敵と周囲警戒、そしてこの騎馬のペースメイカーの役割を兼ねているのだ。
調子に乗りすぎて突っ走っている４名に、彼は釘を刺すことにした。
「まだまだ始まったばかりだよー？ 狙いを定めて突撃したほうがいいと思うのん！」
呉井の言葉は正論であった。
こうして、【インフェルノガッツ】は回遊しながら獲物を吟味する段階へ入った。
突撃攻勢を仕掛けているのは【インフェルノガッツ】だけではない。
白猫組連携作戦の立案者、【エリカ】チームも自らの役目を果たすべく戦場を掻き乱していた。
「さぁさぁ、怪我をしたくない子は下がってね～。ぶつかっちゃわよー」
後ろ馬の夜野 久遠は、突っ込む際に味方への注意勧告と敵への威嚇を兼ねた掛け声を発した。
「私とやり合おうという猛者はいないのか！？」
伊勢も黒猫組の騎馬を挑発する。
「今のところ、相手も様子見か。まだまだ注意を怠れないな」
右馬役の鮫ノ口 礼二郎は右側からの敵襲に神経を割いていた。
「こちらも異常なしさ！ エリカちゃんの魅力に恐れをなして面白いように避けていくね！」
左馬役の八十八旗 信彦も、左側からの攻撃を警戒中。
だが、彼の言うとおり、黒猫組は未だに積極的な攻撃を仕掛けようとしていなかった。
「威嚇が思ったより効いとるけん、僕の見開いた目ヂカラのおかげですかね。つまり普段の僕は周囲を欺いていたのですよ……！」
読書のしすぎでちょっと血走ってる倉前 七瀬の眼力は、確かに気合が入って強そうだった。
そして２年10組のクラスメイトで構成された騎馬こと【二十馬】チームもまた、ジリジリと黒猫組の騎馬に接近し、圧力を掛けていた。
「エリカちゃんは『狙えるようなら、騎手の落馬を狙え』と言ってたけど……、俺たちはとりあえず最初は堅実にハチマキ奪取に専念したいかナー？」
武道は左馬役を担当。
黒猫組の騎馬の隙を伺っている。
前馬役の柊沢 北斗は、今にも突撃したいようでウズウズしている様子。
「攻撃は最大の防御！ 運動部で鍛えた男４人が騎馬なんだ、負けてたまるか！ 楪、まだ行かないのか！？」
急かす柊沢に騎手の楪 櫻は周囲を見渡す。
「……黒猫組の騎馬、どうやら個々の判断で動いているようだが、こちらの出方を伺っているようにも見える。迂闊に突出すると他の仲間と連携が取りにくくなるだろう、もう少し見極めたいな」
「突っ込む時は言ってくれ、正面からぶつかってやる！」
「そう急くな、柊沢。個別撃破されたら相手の思うツボだ」
黒猫組の騎馬は一見、意思疎通が全く取れていないように見える。
だが、まとまったり離れたりを繰り返しており、白猫組は困惑するばかりだ。
「俺は余計なことはせずに、楪さんと北斗の指示を待つよ」
桐野 正也はでしゃばらずに、騎手の楪を死守することだけを考えていた。
「サイドの俺とブドーががっちり固めないと、作戦もうまくいかないだろ？」
「けどよー、このままにじり寄るだけってゆーのもなー？」
典型的な脳筋の宇佐見 望月は、現在、楪の腰を両手でしっかりとホールド中だ。
（前からの衝撃で後ろに櫻ちゃんが倒れないようにしねーと。だから腕力のある俺様が起用されたんだし）
役目をしっかり果たすと固く誓う宇佐見である。
楪もこの膠着状態は士気に影響すると考えており、なんとかきっかけが欲しいと考える。
「焦ってはダメだな……。まだ動くべき時じゃない……」
それでも相手への牽制を忘れず、【二十馬】は他の白猫組への攻撃を抑止する効果を生んでいた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年01月03日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年01月10日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年01月10日 11時00分
