this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
図書委員会のお仕事
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
10
つぎへ >>
【思い出】
三宅 葉月
に、
大田原 いいな
。二人は共に、借りていた本を返しに来たところで、この図書室の惨状に出くわしました。
葉月は、現場でお手伝いさんたちへ整理作業の指示をしている、
七音 侑
に呼び止められて、
「ねえ、良かったら手伝ってくれないかにー? 手が足りなくって!」
「……私? まあ、いいけど……」
元気な侑の勢いにちょっと押されたのか、いつものように物憂げな面持ちではありながら、作業へ加わることを承諾しました。
通りがかったいいなは、ラベルを貼り終えて棚に収められるのを待っている、本の山の一冊を手に取ると、
「ふんむ。このような窮状は、見ておれぬの……仕方あるまい、儂も手伝うのじゃ」
「うにっ? ありがと、助かるにー!」
二人とも、見て見ぬ振りをして、早々に立ち去ってしまうことも出来たかも知れません。
けれど、実のところ、本……あるいは図書室のような場所には、それぞれに、思うところがあったりするのです。
軽く自己紹介を済ませてから、侑に作業について説明を受けると、二人はさっそく取り掛かります。
「この書籍の管理番号は……うむ、動物学の棚じゃな。葉月殿、そちらへ頼む」
「分かった。この事典は、そっちの棚みたい。お願いね」
いいなと葉月は、互いに割り振った担当箇所を補いながら、てきぱきと、効率良く本たちを収めていきます。その手並みは、図書委員である侑が見ていて舌を巻くほど、実に堂に入ったもので、
「うにゃあ、二人ともすごいにー! もしかして、やったことあるのかに?」
何気ないその問いに、ぴくり。葉月は一瞬、細い指先を震わせて。
いいなは少しばかり天井へと目をやり、何かを懐かしむように細めて。
「うんむ。昔取った杵柄、というやつでの?」
作業の手は止めないままに、語り出しました。
「中学校の時分にな、図書委員をやっておった。日本十進分類法も、その時覚えたものじゃ……未だ、忘れぬものじゃの」
本の背に貼られたラベルに記されている番号は、多くの図書館や図書室で使われている、標準的な分類法に基づくものです。随分と久方ぶりながら、こうして触れれば、すぐさまそれらが思い出されることに。いいなの語り口は、自然と、憧憬のような響きを帯びて。
同時に、今はそこから離れてしまったことに、後悔の念も滲ませて。
「本に触れておるのは、なかなかに楽しくもあったが……まぁ。昔のことじゃな。昔の……」
ふ、と口元を上げて、いいなは締めくくりました。
作業を進めながらも、侑の視線は、続いて葉月へと注がれます。
自分の昔のことなど、安易にさらけだしたものか……そんな逡巡が、ちらりと見えましたけれど。
葉月はやがて、どこか諦めたように、ゆっくりと口を開きます。
「……子供の頃に、ね。本の整理を、良く手伝わされたのよ。亡くなった祖父が、大変な愛書家でね」
ふと、葉月の瞳が、先ほどよりもいくらか輝いて見えることに、いいなと侑は気付いたかもしれません。
「祖父は若い頃、ずいぶんと文学に入れ込んでいたそうよ。本気でその道を目指してもいた……だから祖父の書庫には、豊富な蔵書が収められていたの」
その整理に、幼い葉月は、たびたび駆り出されていたのだと言います。
「父は……実利主義者で、本の類には見向きもしなかったけど。その分、おじいちゃんと一緒に書棚を整えたり、一緒に本を読み耽ったりするのが、楽しくて……そんな他愛のない思い出が、今も胸に残ってる。はっきりと」
こうして本に触れることで、それらが懐かしく思い出され、蘇ってくるのだと。
口数の多いほうではない葉月は、どこか幸せな微笑を浮かべながら、いつになく多弁に語るのです。
けれど……ふと、いいなと交わった視線。
「……そうね。そう、あなたと同じ。全部……昔のことだわ」
語るべきことが無くなるのと同時に、その表情は翳り。葉月は再び、あのアンニュイな空気を纏いました。
「ほう。こういったものの寄付もあるのかや?」
テーブルの一角にちょこんと積まれているのは、クラシック音楽のCDや、オペラや古典演劇のDVDなどでした。本の寄贈に加えて、ほんの一部ながら、そんなものも贈られてきているようです。
いいなはその中の一つを手に取ると、ちょうど通りがかった
早川 珪
先生へ、
「あ……は、早川殿。これらのめでぃあは、どこに収めれば良いのかの?」
男性と話すのは苦手、ちょっぴりおっかなびっくりに尋ねると。
「ん、ああ、そうだなぁ……とりあえず、カウンターのあたりにでも置いておいてくれるかい?」
珪先生はそう返した後に、少し、考え込むそぶりを見せました。
「こういうのを貸し出すところもあるし、置いておいても良いんだけど。どうしたものかな……」
「ふんむ。ならば、図書室でくらしっくを流してみるのはどうじゃろう? 利用しておる者の耳に障らぬよう、小さな音でじゃが」
「ははあ……なるほど、それも良いかもね。うん、少し、図書委員のみんなとも相談してみるよ。ありがとう」
立ち去っていく珪先生の背中を、何とは無しに見送りながら。
「図書委員、か……」
いいなは、つぶやきます。
本の分類法も、効果的なディスプレイ方法も、まだまだバッチリと覚えているのです。利用者への応対は……男性限定で、若干の不安もありましたけれど。
やっぱり、きっと、未練があるのです。
「もう一度。図書委員になってみるのも、悪くはないかも知れんの……」
「ほんと!?」
驚いて振り向けば。ちょっとばかり漏れてしまったいいなのホンネを聞いていたらしい侑が、嬉しそうに、ぱあっと表情を輝かせておりました。
「大田原さんすっごく慣れてるし、図書委員会に入ってくれたら、助かるにー!」
「う、うむ……そ、そうかの?」
もう一度。そんな風に考えて……いいなは揺れる心に、思案を巡らせます。
「うんうん。ねっ、三宅さんも!」
「……え、私もなの?」
後ろで作業を続ける葉月にも、侑はお誘い。
どこかミステリアスな雰囲気を漂わせ、他人からは距離を置きがちな、葉月ですけれど。
「ま……考えておくわ」
絵画を専攻する、芸術科の学生である彼女です。本から受け取ることができる多くの刺激は、良いインスピレーションの源泉ともなってくれるかも知れません。
作業はちょっぴり、小休止。
壁にもたれた葉月は、窓の向こうに見える青空に、諳んじるような口調で囁きました。
「本、か。不思議なものね……本なんて、ただの紙の束よ? でも、その紙に綴られた何気ない言葉が、美辞麗句に覆われた美しい言葉が、刺激的な激しさを持つ言葉が、読む人をどこへでも……そう、どこへでも連れて行ってくれる……」
「おお、詩的じゃのう。じゃが確かに、然り」
流れる雲を眺めつつ、いいなもうなずきます。
ある時は過去へ。ある時は未来へ……あるいは宇宙だったり、異世界だったり。本の中には様々な世界がぎゅっと詰まっていて、それを読む人に、ちょっとした旅行気分を味合わせてくれるのです。
時として、あの懐かしく、眩しかった日々の記憶の中へも、また。
「本というのは……良いものじゃのう」
「ええ。本当にね」
しばしの休憩。二人は静かに、流れる白雲を眺めます。
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
図書委員会のお仕事
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年12月14日
参加申し込みの期限
2014年12月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年12月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!