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八十八旗 信彦
は単身で道を歩いていた。金色の髪は朝陽を弾くかのように煌めく。気品のある顔立ちは異国の王侯貴族を思わせた。
通り掛かった女性には漏れなく流し目で微笑む。ほぼ例外なく、相手はぎこちない笑みを返して足早に去っていった。
信彦は上下のジャージを着ていた。色は淡いブラウンで胸元には一センチに満たないロゴの刺繍が施してあった。一流の証はあまりに小さく、ただのジャージに見える。
「シャイなレディが多いね」
信彦は爽やかな笑みで両手に提げた大振りなビニール袋を持ち直した。あまり重さはないのか、軽い足取りでネコホームに訪れた。すでに孤児院の門は開いていた。
信彦は立ち止まって敷地に目をやる。人の姿はなかった。
「ベガち、いないねー。待ち切れなくて衣替えを始めたのかな」
そっと顔を突き出して門の裏側を覗いた。猫じゃないんだから、と苦笑して言った。
このままでは埒が明かない。信彦は施設に一歩を踏み出した。徐々に足を速める。
「今日の俺は関係者だから大丈夫だよね!」
言葉の後押しで施設内に入った。スリッパを見つけて履き替えると、すみませーん、と奥に向かって大きな声を出した。
「あらあらー、誰かしらー」
ふわふわの髪をした妙齢の女性がエプロン姿でパタパタと足音をさせてやってきた。信彦の正面に立つと人懐っこい表情を浮かべて、誰かしらー、とのんびりした声で尋ねる。
「八十八旗信彦と言います。あの、瑠璃条ベガさんに聞いてないですか? 今日の衣替えの件で手伝うことになってるはずなのですが」
「あらー、あなたなのねー」
両手を合わせて微笑むと、こっちよー、と言って女性は歩き出す。信彦が付いていくと、廊下を歩いていた小さな女の子に出くわした。信彦の姿を見て走ってきた。
「イケメンがいる」
「これはこれはリトルレディ、三つ編みが可愛らしいね。俺の未来のお嫁さん候補にしてあげよう」
「あらあらー、うちの子に手を出したらダメよー。ちょん切られたいのかしらー」
女性は笑顔で振り返る。二本の指を立てると何度も開閉した。ピースサインに見えなくもないが、信彦は引き攣った笑みで腰を引いた。
「軽いモーニングジョークですよ!」
「あらー、奇遇ねー。わたしもそうなのよー、チョッキン」
信彦が笑うと女性の笑みも深くなる。表面上は打ち解けた様子で一室に案内された。
「ここが物置よー」
「かなりの量ですね」
部屋は物に埋め尽くされていた。持ち運びが出来る透明な箱には衣服が収められ、部屋番号と思われる数字がマジックで書かれていた。
「今回の衣替えは服と掛布団になるわねー。何回も往復することになるからー、腰を痛めないように気を付けてねー。それとー、荷物は預かって置きましょうか」
「あ、これは子供達に協力して貰う為のミニシュークリームなんですよ。こっちの袋は無臭の防虫剤です」
「あらー、そうなのねー。防虫剤はいいけれどー、もう一つは効果があるのかしらー」
癖なのか、女性は手を合わせた姿で首を傾げた。数秒の間で立ち直り、がんばってねー、と小さく手を振って出ていった。
「あ、ベガちのこと、聞き忘れた。まあ、動いていればどこかで会えるか」
信彦は両肘にビニールを引っ掛けた。番号の書かれた箱を三段重ねで持ち上げる。
「こ、これは本当に腰にくる」
少し膝が曲がった状態で部屋を出た。番号に従ってよろよろと廊下を歩く。目にした子供達が歓声を上げて信彦に群がってきた。
「なにしてるの?」
「外人さん?」
「おケツパーンチ!」
腕白そうな男の子が信彦の臀部に小さな拳を叩き込む。
「あ、あのね、衣替えの最中なんだけど、手伝って貰えないかな。ビニール袋の中のシュークリームをあげるから。それとおケツパンチは微妙に痛いんだけど」
「どっちかな。あ、こっちだ!」
シュークリームを目にした子供達は手掴みで食べ始める。美味しい、の声に他の子供が引き寄せられて瞬く間に無くなった。
集まった子供達は満足そうな顔で声を揃えて言った。
「ごちそうさまでした!」
「それじゃあ、掛布団を持ってきて――」
逃げろ、と誰かの一声で子供達は笑顔で駆け出した。信彦は、はは、と気の抜けたような声で笑った。
「なんという愛らしいピラニアなんだ……」
信彦の過酷な作業が始まった。真夏の太陽に照らされているかのように汗が止まらない。箱の上げ下ろしや掛布団の持ち運びの影響で指先が震える。膝はカクカクと笑いっ放しで老人ホームの入居者の気分となった。
信彦は手足を伸ばした状態で食堂のイスに腰掛けていた。疲れた、と生気の薄れた声を漏らす。そこに子供達が元気な姿で皿を運んできた。
「みんなで作ったんだよ。食べてね」
三つ編みの女の子が信彦の前のテーブルに皿を置いた。
「食欲をそそる香りだね。リトルレディは良いお嫁さんになれるよ」
信彦を案内した女性がトレイを持った状態で、チョッキン、と笑って言った。その横には白い割烹着を着用した
瑠璃条 ベガ
もいた。
「彦にゃん、あたしもがんばって作ったんだよ」
「ブラックカードでも食べられないカレーの味を堪能するよ、ベガち」
言葉の終わりに信彦はウインクをした。手足が棒の状態なので若干の笑いを誘う。
食堂に全員が集まって賑やかな昼食が始まった。
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担当ゲームマスター
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グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月21日
参加申し込みの期限
2014年11月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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