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うどんの白さにゃ敵わねぇのさ
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彼は、鏡餅であった。
年末年始に神棚や床の間に飾られ、松の内が開けた後に鏡開きとして割られ、家族で食べられる、アレだ。
『私は……食べられなかった鏡餅……!!』
彼はその出自を、悔しさを交えて語りだした。
旧市街のとある家庭で鏡餅として購入された彼は、年末年始に飾られ、そして皆に食べられることを楽しみにしていた。鏡餅を飾ることは神への供物であり、鏡開きは家族の無病息災を願うおめでたい行事。
彼は数あるモチの中でも鏡餅として生まれたことに誇りを持っていたし、彼自身、家族団らんの時を過ごしてもらう立役者としての大役を立派に果たすべく、日々精進を積み重ねてきたのだ。
モチとして美味しく、かつ美しくなるためにどのような精進があったのかは、ここでは割愛する。
『しかし……私は食べられなかった……!!』
深縹 露草
、
佐藤 英二
、
八城 昌也
、
新井 すばる
、そして
握 利平
が見守る中、UWOと呼ばれたモチは語った。
「いったい、何故……」
露草は首を振った。鏡餅として購入され、松の内が開けた後の鏡開きを、その家族も楽しみにしていたはずではなかったのか。
『……おばあちゃん……』
「おばあちゃん?」
昌也が反芻する。
『鏡餅として飾られたまでは良かったでモチ……でも、その年の正月、松の内が明けようとしていた頃、そこのお家のおばあちゃんの容態が……!!』
「……具合が悪くなったのか……まさか……」
自身も高齢の家族を持つ利平は理解を示した。彼の祖父はまだ息災だが、高齢者の家族というものは、いつでもその可能性が頭の隅にあるものなのだ。
『ご家族はにわかにバタバタして正月ムードはどこへやらでモチ……入院と退院の間に挟まれた鏡開きはすっかり忘れられ……タイミングを失った私は押入れにしまわれたまま……!!』
「そんな……そのまま忘れられたの……!?」
英二は息を飲む。家族の容態の急変で忙しい家族の状況は理解できるが、そのドサクサで一世一代の晴れ舞台から引き摺り下ろされた鏡餅の悲しみも、想像の範疇を超えるものではない。
『食べてほしかったでモチ……食べてほしかったのでモチ……!!
私はいつしか鏡開きでしか食べられない己の身を呪うようになっていったでモチ……。そしてある日……同じ様に押入れで忘れられていたと思っていた乾麺のうどんが食べられているのを見て、激しい嫉妬にかられたのでモチ……』
同じ様に忘れられかけていたうどんの乾麺がいたのであろう。どこの家庭にも食べ損ねた素麺やうどん、いつ開けるのが適切なのか分からない缶詰や乾パンなどが眠っているものなのだ。
幸い回復したおばあちゃんが食べやすいように、うどんが用いられたのだという。
『憎かった……私はご家族に忘れられて徐々にカビているというのに、うどんのヤツだけが思い出され、食べられていく……。
逆恨みなのは百も承知で、私はうどんに罪を着せることを思いついたのでモチ……!!』
「それで、無理矢理口の中に入ろうとする犯行に及び……被害者が気絶してしまっては食べられないからね……その後、うどん粉を現場に撒いていったのか……」
すばるが現状を整理した。モチはこくりと頷き、頭を垂れる。
『何故……何故こんなことになってしまったのでモチ……私はただ、ご家族で美味しく食べてほしかっただけなのに……。
ただみんなで仲良く食べて、おいしいねって……それだけで……なのに……』
モチは泣いた。モチの涙腺はどうなっているのかなど、最早どうでもいいほどに泣いた。
すばるはそっと近づいて、そんなモチの肩にそっと手を置いた。
「大丈夫だ……食品を扱う立場としては色々と言いたいことはあるけれど……しっかりとカビのついた表面をそぎ落として、しっかり加熱して調理すれば……きっと生まれ変われる……!!」
後ろを見ると利平が七輪と鍋、露草がまな板と鍋を持参して待機している。
そう、彼らは最初から喰う気マンマンだったのだ。
『おお……まさか……こんな私を食べてくれるというのか……神よ……!!』
☆
「こっちに行ったはずです!!」
月ヶ瀬 朔夜
は叫んだ。
猫集会に現れた『光る猫』を追いかけて
如月 庚
と
桜庭 円
、そして
城山 水樹
と共に旧市街裏路を走っていた彼らは、機敏な猫の動きに翻弄されていた。
「見失ったか……!?」
庚は歯噛みした。目の前で光がとり憑くという現象を目の当たりにした彼らは、その正体を突き止めるべく猫を追っているのだ。
「にゃーくん……!?」
そんな中、円の飼い猫、にゃーくんは迷いなく走っていく。まるでその方向に光る猫がいることが分かっているかのようだ。
「待って……!!」
円は言い知れぬ不安にざわつく心を抑えながら、その後を追う。
このままにゃーくんを行かせてはいけないような気がする。にゃーくん自身も光る猫にとり憑かれてしまうのではないかという考えが、脳裏をよぎる。
「桜庭!!」
円から連絡を受けた
御剣 刀
が合流した。
走る先の向こう側、裏路地の遠くに、一瞬の光を視認する。水樹は指差した。
「あそこ――!!」
心の中で撃鉄が落ちる。
「――速さで俺に勝てると思うなよ!!」
刀のろっこんが発動した。水樹の背後から建物の陰を伝って、暗闇を一気に加速する。皆が瞬きをするその刹那、裏路地の向こう側に飛び出た刀は、すでに光る猫を両手に抱えていた。
そしてすぐに刀に追いつく一行。どうも光る猫は何かを目指して走っていたようだ。
そこには数人の人間がいて、円陣を組んで何かをしている。その様子を見て、水樹は呟いた。
「何でこの夜中に裏路地で男が集まってモチ焼いてるのよ!!」
と。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月13日
参加申し込みの期限
2014年11月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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