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うどんの白さにゃ敵わねぇのさ
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時は夜、空には月。
夜の空気は清々と澄み渡り、九月の風が気持ちよく頬を掠める。
「……」
月ヶ瀬 朔夜
は一人、旧市街の空き地に佇んでいた。
そこは住宅や商店の裏側に位置する町の死角と言ってもいいところで、何の用事もない人間はまず近づかないような場所だった。
朔夜は何を思っているのか、一人夜空の月を見上げ、物思いに耽っていた。
大人びた横顔が銀色の月灯りに照らされ、美しい黒髪が涼しげな夜風に揺らされて、そっと頬を撫でた。
「長かった……」
朔夜は呟いた。彼女はずっとこの場所を探していたのだ。
特にこの場所に用事があったわけではない。
だが、少し前にとある噂話を聞いてから、朔夜の心はこの空き地にあった。
この空き地に何があるわけではない、しかしこの場所しか朔夜の心を満たすことはできないと、彼女は本能的に察知していたのだ。
そして、この場所をこの時に誰よりも早く見つけることができたのは、それこそ彼女の本能の成せる業であったのかもしれない。
「けれど今、この場所にいるのは私ひとり……」
ともかく今夜、朔夜はこの空き地を――この場所の支配権を手に入れた。今この場にいる人間は彼女一人、この場の支配者は彼女ただ一人。
涼しげな視線を広場に送れば、まるで彼女を祝福するかのように、無数の観衆が彼女に一切の興味を示すことなく、しかしながら天使のように彼女のためにそこにいた。
「今こそ、積年の想いを……!」
この場の支配者である朔夜は、それでも注意深く行動を開始した。
群がる観衆を驚かすことなく。
決して騒ぎ立てるような愚は犯さない。
右見て。
左見て。
プライベートモード、解禁。
「あああぁぁぁ、もぅ我慢できな~~~い!!」
抑えきれなくなった心の声をだだ漏らしにして、朔夜はそこら辺を埋め尽くすように集まった猫の海にダイブした。
突然の声に驚いた猫たちはまるで爆弾のようにその場から飛び上がるが、朔夜はお構いナシに猫を2~3匹つかまえて、遠慮することなしにその背中と言わず腹と言わずモフモフと顔を埋めだした。
「わあぁぁすごくモフモフしてるぅ~、こっちのコもすごくやわらか~い!!」
あっという間に空き地は阿鼻叫喚の地獄絵図になった。
要するにこの空き地が、噂の猫集会の会場のひとつであったのだ。
大規模猫集会という噂も嘘ではなく、少なく見積もってもこの場に30匹以上の猫が集まっているように見えた。
猫集会の噂を聞いた朔夜は猫好きの例に漏れず、この集会を見てみたいと思っていた。ネットの情報や噂を頼りにこの空き地を嗅ぎつけたのはあくまでラッキーか、それとも猫好きの運命に導かれたのか。
ともかく普段は大人びて冷静、落ち着いて几帳面な彼女からは想像もつかないほど緩みきった笑顔で、猫の海に溺れる朔夜だった。
「にへへへ……しゃーわせ……」
「何してんだお前」
「えへへぇ……なにってモフモフよモフモフぅ……あぁ~気持ちいいよぉ~……」
一瞬の間。
「に゛ゃーーーっっっ!!!」
朔夜は叫んだ。ひょっとしたら寝子島全土に響き渡るかもしれないくらいの大声で叫んだ。いや少なくとも旧市街全戸に響き渡り、近所の赤ん坊がびっくりして泣き出すくらいの声で叫んだ。
「だ、だ、だだだ誰がい、いつ、いついつからそこにいたんですかどこですか誰ですか、こんなところで会うなんて奇遇ですね!? 今日もいい天気ですねっ!? 貴方も猫を探しに来たんですか、猫いいですよねモフモフですよね身体が勝手にモフモフしてしまいますよね!? あはははははは!」
あからさまな醜態を目撃された朔夜のショックも推して知るべしではあるが、顔を真っ赤にして勢いで笑って誤魔化すにはいささか苦しい状況である。それでも、一部の例外を除いて他人には基本的に丁寧かつ敬語を忘れないあたりはさすがと言うべきだろうか。
「いや、まあ落ち着け月ヶ瀬。俺だ」
声を掛けたのは
如月 庚
、朔夜のごく一部の例外――ようするに恋人――であった。
「あ……き、きさらぎ、くん……」
あまりといえばあんまりな現場を目撃された相手が如月であることを悟ると、朔夜はとりあえずの落ち着きを取り戻した。確かに恥ずかしいところを見られはしたものの、まったくい知らない人に見られるよりはいい、という心理が働いたのかも知れない。
ともあれ、朔夜が落ち着いたことで周囲の猫たちも静けさを取り戻し、めいめい勝手に集会の続きを始めたようだ。
「なるほど、猫集会を見に――ね」
朔夜から事情を聞いた庚は納得し、日中『またたぎ亭』で土産に貰ったちくわ天を周りの猫にご馳走していた。脂が強い衣は外して、手でちくわをちぎる。
「う、うん。そういう如月くんは?」
夜風に吹かれて顔の赤みもようやく落ち着いてきた朔夜は、ある種当然の疑問を口にした。確かに自分のように猫集会の噂を聞きつけて探しに来る人もいるかもしれないとは思っていたが、如月はそこまで猫好きだっただろうか。
「ああ、ちょっと他の噂を追ってて……そうだ月ヶ瀬、お前光る猫の噂は知ってるか?」
「光る猫……うん、猫集会のこと調べてる時にちょっと」
庚の問いに記憶を辿る朔夜。とはいえ、彼女の興味は猫集会のみに集中していたため、実際に光る猫を目撃したことのある庚以上の情報は知り得なかった。
「そうか……あ、あとここらに通り魔が出るらしぃぜ、気ぃつけろ」
「あ、うん……如月くんは何を探して……」
二人が会話を続けようとしたその時。
「さっきの叫び声は何っ!?」
庚や朔夜と同様に光る猫と猫集会を追っていた水樹は、やがてこの空き地の近辺に行き着いたのである。そして、当然のように先ほどの朔夜の叫び声を耳にした。
奇妙な叫び声ではあったが、夜更けに通り魔の出る裏路地で叫び声を聞いたら、取るべき行動は事態を確認するか問答無用で通報するかのどちらかであろう。
水樹はまずは事態を確認しようと空き地に駆け込んで来たのである。
「――何でもありません!」
瞬間的に朔夜は叫んだ。
「……何でもないの? わぁ、すごい数の猫……これが猫集会……でも、直接事件とは関係ないような……?」
周囲を見渡す水樹。30匹を超える猫の数は、朔夜が最初にいた頃より少し数を増やしているように見える。
「……変ね」
水樹は呟いた。すぐにその異変に庚も気付く。
「そうだ……あれだけ騒ぎ立てれば猫なんかすぐに逃げて行っちまう……なのに何で、こんなに集まってるんだ……!?」
一匹、また一匹と。
次々に猫が現れ、ともすれば恐怖を感じるほどの数の猫が狭い空き地に集まり始めていた。
「ただの集会じゃ……なさそうね……」
本能的に朔夜は身を固めた。多少の武術の心得はある朔夜と腕っ節には自信のある庚だが、仮にこの数の猫に襲われたなら何が起こるか分からない。
特に周囲の猫たちに今のところ危険はなさそうだが、何がきっかけで事態に変化があるかは分からない。
庚はいつでも額の傷に触れられるよう警戒し、朔夜はとめどなく光を注いでくれている、夜空の月を見上げた。
「あ……あれ……!!」
水樹は、空き地の隅にいた一匹の猫を指差した。
そこにいたのは、一匹の野良猫。
しかし、その頭上にひらひらと金色のひかりが舞い降りてきたのを、三人は見た。
「――光った……!!」
やがて、その猫がほのかに光り出すのを見て、水樹は驚きの声を上げる。
と、そこに。
「さっきの叫び声は何っ!?」
近くを通りがかった
桜庭 円
が駆け込んできた。
「何でもないですったら!!!」
朔夜は叫んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
まるよし
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月13日
参加申し込みの期限
2014年11月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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