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白黒レインボーな秋のはじまり
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◆
ハチマキと聞いて、なにも書いてもらう方を思い浮かべる人ばかりなわけではなく。
財前 華蓮
も、そっち側の一人だった。
全校放送に、ふと校庭の方を見やる。
見覚えのある看板の枠組みが、水場の辺りに天日干しされているのが目に入った。
「あら、そういえばそろそろ体育祭の準備期間でしたわね」
と、いうことは。
「――サインペンを持ち歩かないといけませんわね!」
ハチマキにメッセージを書く気マンマンだった。
とりあえず、今は持っている鞄の中に入っているからいいとして。
これからは、休み時間も忘れず持ち歩かなければならない。
とかまあ、そんなことを考えているとだ。
「ねえねえ、さっき窓から見えたんだけど、剣崎さんが――」
「え、剣崎さんがどうかしたの?」
そんな声が、耳に飛び込んできた。
ぴくり、と歩みを止める華蓮。
「あの女、また調子をこいているみたいですわね」
ふっ、と不敵至極な笑みがその口元に浮かぶ。
次の瞬間、廊下に響いたのは、
「オーッホッホッホ!」
という高飛車を絵に描いたような笑い声。
「いい機会ですわ。――ここはあの女に私のハチマキにメッセージを書かせ、嫌がらせしてやりますわっ!」
ふぁさっ、とかきあげられたゆる巻きのブロンドヘアーが、秋の日差しに輝きながら翻る。
カツカツと上履きを鳴らし、華蓮は歩き出した。
さて、メッセージを書かせるのは嫌がらせになるのだろうか?
◆
近づく体育祭に浮かれた空気の中、
橘 明里
と
八十八旗 信彦
の二人は渋い顔――とまではいかないけれど、ちょっと思案気な顔をしていた。
「信彦君、衣装どうしよう?」
「俺はイメージはできてるんだけど、実際作ってみるとなると……」
腕を組んで、うーんと首を傾げる信彦。
イメージ通りに衣装を形にする、というのは実際なかなか難しい。
「あたしも作ったことないから、全然わかんないの。誰かとくいそうなヒトいないかなー?」
明里の言葉に、信彦はハッと閃いた表情になった。
「あかりん、一人居たよ得意そうな子が!」
「ホント!?」
明里が、キラキラと光りを宿した瞳で信彦を見上げる。
「もちろんホントさ。ちょっと今から頼みに行ってみるよ!」
「あかりもいくー!」
というわけで、二人ドタバタと向かった先は――2年 普通科 2組。
勢い良く扉を開け放ち、脇目もふらずに目的の人物の元へ歩み寄る信彦と明里。
「アヤちゃん!」
さて、アヤちゃんこと
錦織 彩
は二人がずんずん向かってくるのに気づくと、
「ひぇっ!? ごごごごめんなさいっ」
条件反射なのか、ちょっと気の毒なくらいオロオロし始めた。
そんな彼女に、信彦は一体どこから出したのか薔薇を差し出す。
「……アヤちゃん。俺たちに力を貸してもらえないかな?」
その隣では、明里が相変わらずキラキラとした瞳で彩を見つめる。
「いっしょに衣装作るのやろー!」
二人の間で、おろおろと視線を行き来させる彩。
「君が必要なんだ、頼むよアヤちゃん!」
なんとか、自分の技術が求められているらしいことは理解できたようで。
「ぁっ……あの……わ、わ、わたしなんかで、大丈夫でしょうか……。がががんばります……」
ひどくぎこちないながらも、頷くのだった。
◆
がらがら、と被服室の扉が開く。
そして足を踏み入れたのは、足の生えた大量の布の入った袋と本の山――もとい、それらを両手いっぱいに抱えた
維剣 姫乃
だった。
心なしか、手がプルプルしている。
扉から一番近い机に触れると、もう限界とばかりに荷物を置いた。
どざぁっ、といかにも重たげな音。重荷から解放され、ほっと大きく息をつく姫乃。
「……重すぎ。体育祭はもう始まっていたのか――って、そんなワケないでしょ」
セルフツッコミをしながら、荷物を改めて整理した上で机の上に並べる。
白黒の布、猫の写真集、他色々。
まずはぱらぱらっ、と写真集を適当に開く。
当然のごとく、ページいっぱいに猫の写真、猫の写真、猫、猫、猫。
「あぁー、可愛いー! もうなんでこんなに猫って可愛いの! 反則よ!」
猫の可愛さに身悶え、テンションを上げる姫乃。
「――ってそうじゃなくて!」
またしてもセルフでツッコミを入れながら、彼女は袋に手をつっこんでがさごそと漁る。
やがて取り出したのは、一本のカチューシャ。
写真集とカチューシャの間で視線を往復させながら、真剣な顔で呟く。
「前耳にするか、横耳にするか。それが問題なのだ」
そんな姫乃の一人でも賑やかな様子に、
御巫 時子
は時々視線を向けていた。
なんだかとても楽しそうだなあ、と思ったり。
かくいう彼女は、ハチマキを自作していたところである。
自分で作るのは、これが初めてだ。
「これくらいで良いのでしょうか……?」
早くも出来上がった一本目を、両手で持ってよく吟味してみる。
とりあえず一番オーソドックスな結び方をしてみたところ、
「ちょっと長いみたいですね……」
頭の後ろの部分が、結構余った。
ただコレは逆に、色んな結び方を試してみるチャンスかもしれない。
鏡の前に移動して、あれやこれやと試してみる。
リボンの代わりに、髪を後ろでまとめてみたり。
これは、三つ編みを結ぶリボンを白にすると近い感じになるかもしれない。
前髪の前に通して、ちょっとカチューシャっぽくしてみたり。
後ろじゃなくて、前髪の方で蝶々結びをしてみたり。
他の結び方も試そうとして、色々結び方をいじっているうちに、
「ここを、こうしてみたら……あ……これは……」
猫耳っぽい巻き方を見つけてしまったり。
耳に当たる部分をぽふぽふとやっていると、
「その結び方可愛いね!」
と後ろから声がかけられた。鏡を見れば、いつの間にか姫乃が後ろに居た。
振り返って、ありがとうございますと微笑む時子。
「ねえねえ、どうやったのそれ? 私にも教えて!」
興味津々といった様子の姫乃に、「えっと、こんな風に……」とさっき偶然見つけたばかりの結び方を実演してみせた。
「こうやって……、はい……できました……」
「おおお~!」
称賛に目を輝かせる姫乃に、時子ははにかむような笑みを返す。
「……そのカチューシャも、素敵ですね……」
すると、姫乃も少し照れたように笑う。
「えへへ、ありがと。体育祭、白黒アイテムつけるでしょ? それで自作してみたんだ」
ちなみに、彼女は黒猫組なのでカチューシャの猫耳も黒猫仕様である。
でもねー、とちらっと鏡を覗いてちょっとだけ難しそうな表情を浮かべる。
「何か足りない気がするんだよねー」
「物足りない、ですか……?」
「こう、耳だけだと鉄板だけど弱いっていうか……?」
うーん、と腕組みして悩ましげに眉を寄せる姫乃。腕にのっかったけしからん膨らみも別の意味で悩ましい。
ややあって、ハッと瞳を見開いた。
「尻尾と肉球があるとそれっぽくない?」
たっぷり十秒ほど考えた後、
「そうかもしれませんね……」
「だよね! よーし、じゃあそうと決まれば!」
慌ただしく自分の作業スペースに戻っていく姫乃を見て、賑やかな人だなあと思う時子だった。
ふと、何か思いついたようにぽんと手を打つ。
「短いのも、作ってみましょうか……」
◆
やはり被服室の一角で、
旅鴉 月詠
は体育祭のテーマ――『虹』について少々思考を巡らせる。
虹と言えば、思い浮かぶのは雨上がりの虹だろう。
七色のグラデーションをふんだんに使うのも、もちろんいい。
だけど、見ようによってはケミカルでサイケデリックな色合いでもある。
全体的にヒッピーな祭りになりそうだ――と、月詠は思う。
で、まあそんなことを考えているだけなのもなんなので。
虹の衣装を考えてみる。
傍らの袋から、色とりどりの布や装飾品を取り出して机の上に展開。
そこから、組み合わせて七色を配色した衣装というものを考えてみる。
机の上に広げたものを眺めながら、組み合わせを模索してみる。
太陽のような模様と配色――橙色、黄色――のテンガロンハットに、紫の花やつる植物、あるいは羽の飾り。
青い衣装に、赤いスカーフ。
藍色の靴に、手袋。
その背中に、緑色のマント。
袖や裾は白で、ちょっとヒラヒラに。
必要なところはざくっと仮縫いして、服の上から一式を纏ってみる。
月詠自身の白い髪や赤い瞳も相まって、非常にサイケデリックな立ち姿。
「……なんか、ピエロみたいな感じねその格好」
色合いのサイケデリックさが故に目に留まったのか、姫乃がそんな感想をこぼす。
「お伽話の吟遊詩人みたいな感じもしないかい」
マントの裾をつまみ、帽子をとって一礼。
ギターとかバイオリンとか持ってみたら、ますます雰囲気は出るんじゃないだろうか。
さてこれからどうしようかな、と考えていると被服室の扉ががらりと開く音。
御剣 刀
が、買ってきたスニーカーやTシャツ、それに差し入れのお菓子を抱えて入ってきた。
ちょうど入ってすぐ、刀の視線の先にはサイケデリックジェスターな格好の月詠。
「やあ御剣」
こともなげに挨拶する彼女に、
「お、おう。旅鴉……なんだその格好?」
「運動会のテーマ衣装さ」
「そうか、そうか……」
しげしげと、しばし彼女のサイケデリックな姿を上から下まで繰り返し眺めたあと――、
「……食べるか?」
差し入れのお菓子から、個包装タイプのチョコを差し出した。
きっと、リアクションに困ったのだろう。
いただこう、とそれを受け取ると、
「それでは、一旦失礼するよ」
月詠はそのまま被服室を後にした。去り際、ひょいっと包装を開けたチョコを口に放り込む。
さて、サイケデリックな芸術家は一体どこへ向かうのだろうか。
◆
信彦と明里に引っ張られるまま、被服室へとやってきた彩。
今は二人の要望を、一生懸命聞いているところだ。
「あの、襟の形とか、そ、袖のシルエットとか……細かいところでも、全体の印象って、かわるので……」
具体的なイメージのある部分は、できるだけそれを言ってもらえると――と非常にたどたどしいながらも説明。
「俺のイメージしている衣装は、襟はこうピンと立ってて、袖は普通のスーツっぽい感じだね。
で、袖の部分にこう……ヒラヒラがついてて、そこをレインボーにしたいんだ」
「スターみたいなのね!」
「袖にヒラヒラ……スター……フリンジスーツ、でしょうか……?」
と信彦の語るイメージをラフの形になおしていく。
まさしく男性スターが着ているような袖がヒラヒラした衣装が、彩のノート上に浮かび上がっていく。
「こんな感じ、でいいですか?」
「そう、ソレだよアヤちゃん! 流石!」
「よ、良かった……。フリンジ部分は……紐を使えば、できますね」
ヒラヒラ部分――フリンジをくるっとまるで囲って、「紐で作る」とメモ。
レインボーの手芸紐を使えば、うまくできるだろう。
「ええっと、橘さんは……」
「あたしは【しろくろぱんだ!】のキグルミ!」
しろくろぱんだとは、いわゆるゆるキャラテイストのパンダのキャラクターことである。
さてそんな明里の希望を聞いて、彩が一瞬ぎょっとした表情を浮かべた。
「ご、ごめ、ごめんなさい……着ぐるみは……私には高度過ぎます……」
期待してもらっているのに応えられないからなのか、そう弁解する彩は泣きそうな顔になっていた。
明里も、着ぐるみが高難度だったのはわかっていたのだろうか。
あらかじめ用意してあったらしき代案を、即座に提案した。
「じゃあマントみたいにするの! パンダ柄の布作るの!」
「あ、そ、それなら、なんとか……」
彩がちょっとだけ、ほっとしたような表情になる。
「でも、それでもパンダヘッドは作りたいの! こだわりなの!」
「パンダヘッドか。帽子みたいなタイプならどうかな、アヤちゃん」
「着ぐるみ系は、無理ですけど……ぼっ帽子なら、まだ」
ニット帽タイプやキャップタイプ、いくつかの案をラフで描いていく。
「ちなみにあかりん、そのこだわりって何なんだい?」
その言葉に、待ってましたとばかりに明里は無い胸を張った。
「これをね、実行委員でしれっと着用しているの。それで、会場準備とかで駆けまわる合間とかに急に脱ぎさって、変身! みたいな!」
本人的には、ちょっとしたサプライズを準備して作り上げるくらいの心づもり。
「……マントと帽子、だと。ちょっと、印象が弱くなっちゃう、かも……しっしれないですね」
申し訳なさげに眉を下げる彩。着ぐるみに比べると、どうしてもインパクトには欠けてしまうか。
「だったら、帽子はこっちの大きい方がいいんじゃないかな。ニット帽がなくなってるよりは、そっちの方が目立つと思うんだよね俺」
「そ、そうかもしれませんね……」
「じゃあそうするの!」
ということで、とりあえず二人の衣装案が固まるのだった。
「じゃあ次は材料集めなの!」
「えっと、被服室には、端材しかないですから……」
「コスプレ部におじゃまして、使えそうな材料を貰ってこようか。三人で行こう!」
そんなわけで、三人は一旦材料集めの旅にでるのだった。
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3人まで
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日常
学校生活
定員
30人
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30人
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シナリオガイド公開日
2014年11月08日
参加申し込みの期限
2014年11月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月15日 11時00分
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