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白黒レインボーな秋のはじまり
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◆
慌ただしい校舎を、悩ましげな表情で歩く男子生徒が一人。
「うーむ、俺様運動嫌いだしなぁ」
彼――
高那 宗治郎
は、やはり悩ましげにそんなことを呟いた。
「当日はサボるにしても……」
準備期間から全く何もしないというのは、流石に皆に悪い気がする。
と、いうかだ。
そもそも転校生のくせにイベントに参加しないというのは、浮きまくりなのではなかろうか。
別に友達が欲しいわけではない。
欲しいわけではない、が――クラスで一人浮いてるのは、ちょっと。
ならばせめてと、
「こうなったら、俺様の得意な煮物で差し入れでもするかな」
そう思い立ってはみたものの。
財布の中身を確認してみると、悲しいかな空っ風が吹き荒んでいた。
色男 金と力は なかりけり
「……うむ、世知辛い」
これではとてもじゃないが、煮物なんか作れそうにない。
さてどうしたものかと、あてもなく廊下を歩く。
残念なことに、廊下をいくら歩いてもお金は決して増えはしない。
しかし、代わりに見つけるものはあって――
「ん?」
たまたま通りかかった教室に、誰かが入っていくのが見えた。
あのぽっちゃりとした天然パーマの人影は――
「あれ絢子っちじゃね?」
あの教室は、たしか調理実験室だったか。
ひょっとして、これはチャンスか。
ガラリと扉を開け、覗き込むように顔を出す。
「なーなー絢子っち」
「あら、高那君」
振り返った絢子っちこと
白沢 絢子
先生の前には、タマゴに牛乳、砂糖に調理器具が並んでいた。
どうやら、お菓子作りを始めるようだ。
「何作んの?」
「これから、焼きプリンを作ろうと思ってたところよ」
「プリン? 俺様も手伝っていい?」
そういうと、白沢先生はにこにこと笑みを浮かべる。
「ええ、いいわよ。出来上がったら、高那君も一緒に食べましょ」
「へぁ? ちげーよ、俺様が食べたいんじゃなくて。差し入れに持って行こうと思ったんだよ」
すると、白沢先生はなにやら得心した表情になり、
「友達作りの一環ね」
「バカなっ!?」
露骨に動揺し、危うく後ろにずっこけそうになる宗治郎。
何故バレたし――じゃなくて。
「友達がほしいとかじゃねーよ! 頑張ってるやつらを応援するだけだっつーの!」
ろくろを回すようなポーズで必死こいて否定すると、先生はくすくすと微笑んだ。
「と、とにかくエプロン借りるからな」
ふんすふんすと、動揺を隠す為か半ばひったくるようにしてエプロンを手に取る。
着けてみて初めて気付いたが、何故かエプロンはフリフリレースの装飾がたっぷりとついているタイプだった。
「やたら可愛いなおい」
まじまじとエプロンを見下ろしながら呟くと、
「似合ってるわよ、高那君」
「うっせぇ、この世の服は俺様に着られるためにあるんだよ」
照れ隠しめいたドヤ顔を浮かべながら、だぼついた袖をまくる。
「とにかく、プリン作るの手伝うぜ」
友達作り――じゃなかった、当日さぼるために。
◆
会議室。
「なぁ、ホズミヤはハチマキになんか書いて貰うのか?」
ハチマキを整理する傍ら、ふと春彦はそんなことを言い出した。
振り向いたホズミヤ――
六月一日宮 檸檬
は、何のことやらという顔をしていた。
「ん、ハチマキ?」
「裏伝統って知らねぇ?」
「裏伝統……って何だ? 俺初耳なんだけど」
きょとんと首を傾げる檸檬に、春彦はハチマキのメッセージについて説明する。
ハチマキ発見時のことを思い出し、頬をかいて苦笑した。
顔が赤くならないよう、注意しつつ。
「剣崎先輩とか、凄ぇノリ気だったんだぜー」
「私がどうかした?」
一瞬、心臓が口から飛び出るような心地がした。
千切れそうな速さで首を向けると、そこには
剣崎 エレナ
その人の姿があった。
噂をすればなんとやら、というやつか。
「な、なんでもねーっす!!」
若干裏返った声でそう答えた春彦を、エレナは何やら意味ありげな視線で見つめていたが。
「あら~? そのコロネみたいな髪型は、もしかして剣崎さん?」
急に後ろから聞こえてきたやけに挑発的な声が、彼女の意識を持っていった。
春彦と檸檬の視線も、つられてそっちに。
はたして、そこに居たのは
財前 華蓮
である。
「あら、財前さん」
金色のわかめみたいに見えなくもない髪をふぁさっとかきあげ、
「オーッホッホッホ! 相変わらず愉快な髪型ですわね! もっと私の様にスタイリッシュかつエレガントなクールビューティーを目指すべきですわよ!」
マシンガンもかくやな勢いでまくし立てた。
高笑いに合わせて、スタイリッシュかつエレガントな金色わかめが揺れる。
その勢いに、エレナはともかく春彦とと檸檬はぽかーんとするばかりだった。
「まあ、そんなことは置いといて。さっ、これにメッセージを」
ここまでエレナに口を挟ませる間もなく、彼女が差し出したのは白い布。
ハチマキである。
「財前さん、あなた白猫組よね?」
確認するようにエレナが問うと、
「組が違うから書かないとかありませんわよね?」
「別にそんなことは――」
華蓮はずずいと踏み出しながら、ハチマキを目の前に突きつけた。
「ほら、いいからさっさと書きなさい! 『I LOVE 華蓮! ファイト! byエレナ』って!」
一瞬、周りの空気が変な感じに停止する。
勢いで変なことを言ってしまったと華蓮が気づいたのは、その後だった。
「……なあ、財前先輩って剣崎先輩のことライバル視してなかったっけ、一応」
「……ライバルとの友情的なやつじゃねー?」
ぼそぼそとそんなことを言う春彦と檸檬に、
「何か言いまして!?」
茶色の瞳が鋭く視線を突き立てる。
「「いえ何も!」」
二人が声をハモらせて首を振れば、華蓮はこほんと咳払いをしてエレナに向き直った。
「さあ! 書きなさい剣崎さん!」
一つ小さく息を吐くと、金色のコロネもとい縦ロールを軽く揺らした。
「頼まれたなら、書かないわけにはいかないわね」
ハチマキを受け取り、サインペンを取り出す。
丁寧な字でメッセージの書かれたハチマキを受け取って見てみると、
『I LOVE カレー! ライス! byエレナ』
と書かれていた。
「誰がカレーですってぇ!?」
「あら、言われたとおりに書くとは言ってないわよ?」
「子供ですのあなた!?」
まあ、傍から見てる分にはどっちもどっちである。
「ま、まあいいですわ! 次は私の番ですわね!」
「ちょっと、私は何も頼んで――」
「いいから書かせなさい!」
エレナが持っていた黒いハチマキを半ば強引にひったくり、何事かを書きつける。
それだけに飽きたらず――
「さあ、締めなさい!」
「ちょ、ちょっと待ちなさい財前さん!」
そのまま、無理やりエレナの頭にハチマキを締めさせた。
暴れたために乱れた金髪の隙間から、白く書きつけられた文字が覗く。
『頑張れ頑張れエレナ(ハートマーク)by華蓮』
どこからどうみても、女子生徒が同性の友達に向けて書いたソレだった。
やりきった表情でエレナを――というか彼女のハチマキを――眺めていた華蓮だったが、
「……ふう――ってなんなんですのこれはー!?」
変なノリだったことにやっと気付くや、一転して頭を抱えだした。
「それは私が聞きたいわね!?」
エレナもハッと我に返るが、ハチマキをつけたままである。
さてそんな中、ガラリと会議室の扉が開いて姿を見せたのは、望月だ。
「おーい武道ちゃん、ハチマキの文しょ……」
エレナと華蓮の様子を目を留めると、思わずといった風に呟く。
「……って、エレナちゃんと配膳ちゃん、なにやってんの?」
「誰が配膳カレーですってぇ!?」
頭を抱えていても、しっかりとそれには反応する華蓮。
「で、ホズミヤはなんか書いてもらうのか?」
先輩方のやりとりにしばし呆気にとられていた檸檬は、春彦の言葉でハッと我に返った。
「えっ、それ話戻んの!? そもそも、書いてもらうって誰に――」
「誰って、あのこーいう髪型のふがっ」
「ってわあーー何言い出してんだよ楢木!」
大慌てで春彦の口を手で塞ぐ檸檬。その顔は、レモンというよりはむしろリンゴみたいになっていた。
「つーか何で知って……!」
「ふふへにひょっひょりひゃひんひゃひゃってんひゃん」
『机にこっそり写真飾ってんじゃん』、だろうか。
気付かれていたとは思っていなくて、ますますもって檸檬の顔が赤くなった。
と、そんな二人に声がかけられる。
「れもん君、春彦君、久しぶりー☆」
パッと手を離して離されて向き直れば、そこには陽太と彩斗の姿があった。
「お、呉井センパイと榊センパイだっ! ちーっす!」
「ひさしぶりだな、ほずみや……と……えっと」
彩斗の迷うような様子に、陽太はすぐに気がついた。
「そういえば、あやとは春彦君と会うの初めてだっけ。あやとー、こっちの茶髪の人は――」
「楢木春彦っす、どうもよろしくっす。ええと……榊先輩、でいいんっすよね」
陽太の言葉を継いで、春彦は軽く頭を下げる。応じて、彩斗もぺこりと頭を下げた。
「榊彩斗だ、よろしくな楢木……」
そうして互いの紹介も済んだところで、
「れもん君のルームメイトで、一人ボケツッコミが上手なんだわー」
「ソレ誤解だって! 俺、芸人なつもりねーし!」
「ね、れもん君 そうだよねぃ?」」
抗議は聞こえないかの如くスルーして、檸檬にトスを投げる陽太。
「そーそー俺にはツッコミ負けるけど上手いんすよー」
それをばっちりレシーブする檸檬。
「ホズミヤも適当な事言ってんじゃねーぞ、コラ! んなコト言ってっと、さっきの話ココでバラしちまちまうぞー」
「その話は忘れよーな、楢木?」
貼り付いたような笑顔で、春彦の首根っこをがっしりと掴む。
引っ張られる格好になり、襟が首に食い込んだ。
「うぐぇ」
カエルが潰れたような声が、春彦の喉が絞り出される。
そんなやり取りを眺め、彩斗は何かに納得したようにうんうんと頷いていた。
「そうか……楢木とほずみやは俺とよーたのような関係か……」
そしておもむろに歩み寄ると、
「末永くしあわせにな……!」
意味深な言葉と共に、優しく二人の肩に手を置いた。
「榊センパイ、それってどういう意味っすか…!」
「なんすかその末永くって!? 俺達フツーのルームメートっすよ?」
とひとしきりツッコミを入れたところで、彩斗と陽太の持っているものに気付く二人。
「それ、ポスターとチラシっすか?」
そう言われ、陽太と彩斗もようやく会議室に来た目的の一つを思い出した。
「あ、そうそう。ハチマキもらうついでに、二人に見てもらおうと思ってたのん」
「おーっ、助かるぜ、作業おつかれー」
「二人の共同制作だぞ……!」
早速渡されたものを広げてみれば、鮮やかな青空と虹が視界いっぱいに飛び込んできた。
「デザインすっげーいいな、虹綺麗……!」
「おお、こういうのもいいよな!」
他の皆はどう思いますー? と周りにも振る檸檬。
そうすると、戻ってきていた武道が真っ先にやってきた。
「お、ポスター? ありがとー、めちゃくちゃ助かる!」
陽太と彩斗のポスターを眺めると、ほほーと感嘆の息を漏らした。
「見た目鮮やかだし、いいじゃんこれ!」
遅れてやってきた望月も、
「おー、綺麗でいいじゃん! 使わせてもらおーぜ武道ちゃん!」
芳しいリアクションに、ハイタッチする彩斗と陽太。
「やったなよーた……!」
「作った甲斐があったねぃ」
――と、そこへ。
「武道ちゃんセンパイ、もっちゃんセンパイ居たのだ~!」
真央がひょっこりと顔を出した。
その後ろには、小脇に丸めた紙を抱えた修の姿もある。
「真央ちゃんに修くん! ん、二人もひょっとして――」
「ええ、ポスターの案を試刷したので、持ってきました」
宇佐見先輩たちも見てください、と修が丸めていた紙を広げる。
虹は共通していながら、その背景は星空。
彩斗と陽太のものとは、ある意味対照的とも言えるデザイン。
「こっちも目は引きそうだなー、どう思う武道ちゃん?」
うーん、と思案げに唸る武道。
どちらも目は引きそうだし、ポスターとしては充分実用に足りそうだ。
しかしそれゆえに、どちらがいいか悩ましい。
そんな風に難しい顔をしていると、いつの間にかポスターを覗いていた小枝が、
「はいはい! いい考えがあります!」
ぴょんこぴょんこと跳ねながら手を挙げた。
ずびしと、まるでクイズ番組の司会者のように指差す武道。
「はい小枝ちゃん、どうぞ!」
「――どっちも採用すればいいと思います!」
その提案に、武道たちは膝を打った。
そうだ、何も一つに決めなくてもいい。
切るのが惜しいなら、全部採用してしまえばいいのだ!
「じゃあそれでいこう! どっちも採用で!」
ということで、二案共に採用することが決まったのだった。
ふと、何か閃いたように彩斗が口をひらいた。
「白黒アイテムってハチマキじゃなくてもいいんだよな……?」
「確かその辺自由っすね。……だよなホズミヤ?」
「そのはずだぜー。でも榊センパイ、それがどうかしたんすか?」
檸檬と春彦から確認を取ると、
「よーた……はちまきじゃなくてもいいんだぞ…?」
彩斗は何やら意味ありげな視線を陽太に向けた。
「ど、どしたのんあやと?」
友人が何を考えているのかわからず、小首を傾げる陽太。
すると、彩斗はおもむろに陽太の肩に手を起き、
「わかっている……ねこみみだろう? 本当はねこみみがつけたいんだろう……!」
謎の確信に満ちた声でそう言った。
いつのまにか、その手には白の猫耳カチューシャが握られている。
「オレのねこみみなんて誰得なのん」
陽太の柔和な糸目に、少々戸惑いの色が浮かぶ。
大丈夫大丈夫、と彩斗は彼にしては鼻息荒く、
「ほずみやも楢木だってよーたのねこみみを待ってる……!」
「えっ? そ、そうなのん二人とも……?」
困惑と共に視線を二人に向ければ、
「ネコ耳……っすか?」
と春彦が陽太と猫耳を交互に見て首を傾げ、
「呉井センパイ戸惑ってるし……いいんじゃないっすか?」
檸檬は陽太に助け舟をだした。
しばしの沈黙の後、
「……そ、そうか」
しゅーんとする彩斗に、陽太は 申し訳なさげに頬をかく。
「ごめんねぃあやとー、でもねこみみは恥ずかしいのん」
「しかたない、な……でも、今日の記念に写真は撮りたいぞ……!」
「お、それはいいねぃ。撮ろう撮ろう」
「いいっすね、フツーに記念写真。ホズミヤも写ろーぜ!」
「おう、勿論!」
というわけで、四人は普通にハチマキを巻いた記念写真を撮影するのだった。
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ブロンズシナリオ★(100)
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3人まで
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日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月08日
参加申し込みの期限
2014年11月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月15日 11時00分
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