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想いが籠ったお弁当
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白い豪壮な建物群が朝陽に照らされて白銀に輝く。地中海の街並みを模したような星ヶ丘寮の階段を
伊予 祐
が身軽な様子で駆け上がる。背負ったナップサックの中からは重々しい音が聞こえた。
「ここだな」
祐は立ち止まり、白い建物を見上げた。扉の前に進み出て呼び鈴を押す。すると遠くの方から走ってくるような音がして扉は瞬時に開かれた。
「待ち兼ねたぞ、TAS!」
長身の
霧生 渚砂
が黒いエプロン姿で飛び出してきた。頭頂から伸びた茶色い一本の毛は毛根を引き千切る勢いで暴れた。感化された祐が挑むように声を上げる。
「渚砂さん、弁当を作りに来たぜ!」
「今日はTASに教えて貰ったピクニック会の日だな! 張り切ってお弁当を……その姿で行くつもりなのか?」
渚砂は顎先に手を当てて赤い瞳をゆっくりと上下に動かした。祐は白い長袖シャツに黒いベストを羽織り、同色のスラックスを穿いていた。その姿は執事のようであった。
「自分には仕事着のように見えるのだが」
「俺は執事だからな!」
「そうだな! TASは執事だからおかしくはないよな!」
溌剌とした笑顔で渚砂は祐を建物の中に招き入れた。
奥のキッチンに向かう途中で祐が話を振った。
「誰もいないのか?」
「今は自分一人だ。家族は別の用事があるらしく、朝早くに出掛けていったな」
「広いキッチンを二人で思い切り使えるな! 渚砂さんは今時のオカン系男子だから、料理の勉強にもなるぜ!」
「ここにオカンはいないぞ! うざやか系お兄さんの間違いだな!」
二人は顔を見合わせて、ははは、と笑ってキッチンに突入した。
「おー、鍋や道具が揃ってるな!」
「好きなのを自由に使っていいぞ」
「なんか昔を思い出すぜ」
祐は大きなシステムキッチンに置かれた銅鍋を手に取った。
「俺が前に通ってた高校は弁当だったから、よく自分で作ってたんだよな。おかげで料理の腕が上がったぜ!」
「TASの和食は美味いよな。参考にさせて貰う!」
僅かな動きも見逃さない様子で渚砂が目を光らせた。祐は照れたように笑って言った。
「弁当が参考になるのか?」
「当然だ。家族の為に毎日のようにお弁当を作っているんだ。味も大事だが、彩にも気を使っているぞ。目で味わうって言葉もあるくらいだからな」
「さすがはオカンだぜ!」
「うざやかお兄さんだ!」
ははは、と笑って二人は料理を開始した。
「唐揚げとおにぎりは外せないな。あとは根菜たっぷりのきんぴらと胡麻和えだぜ! 甘い物は、おはぎとうさぎ饅頭だな!」
「TAS、炊飯器のごはんを使っていいぞ。もう一つにはもち米が炊いてある。唐揚げ用の片栗粉は調味料のところにあるからな。胡麻和えなら、すり鉢とすりこ木が必要か?」
「おっ、ありがとう! 助かるぜ!」
二人は助け合いながらも料理を作っていく。おにぎりを握り終えた祐は持参した自家製の餡を手にした。
「小豆とサツマイモの餡なんだぜ」
容器の中身が渚砂の目を惹き付ける。その間に祐はボウルの上用粉に白糖を入れた。摩り下ろした山芋を徐々に加えながら練り込んだ。出来上がった生地は綿棒で伸ばし、包丁で等間隔に切ると、黄色い餡を手際よく包んでいった。
「その蒸し器に俺の饅頭も入れていいか」
「もちろん、いいぞ。巾着餃子にニンニクは入れてないから匂いが移ることもないだろう」
流れるような動きで渚砂は作業をこなした。鍋で炒めていたイタリア風エビチリが芳醇なトマトの匂いを漂わせる。祐が腹を空かせた犬のように頻りに匂いを嗅いだ。
「ホカホカごはんの上にぶっかけて味見がしたいぜ!」
「それって完全に食べてるよな!」
「そうだな!」
渚砂は笑顔を浮かべて、我慢だぞ、と低い声で釘を刺した。仕上げの段階に入ると、一段と目が優しくなる。
「今回はお弁当だが、こうやって料理を作るのはいいものだな。食べてくれる人、食材を作ってくれる人、全てに感謝して最大限の旨味を引き出せるようになりたいものだ」
「俺が味見するぜ!」
「茶碗を持つな。冗談に見えないぞ」
ははは、と二人は笑いながらも着々と作業を進めていった。
「俺のうさぎ饅頭が出来上がったぜ!」
真っ白な楕円の饅頭に焼きごての要領で付けた耳がある。赤い目は食紅で代用した。
「これで弁当の完成だ! 渚砂さんはどうだ?」
保温に優れた大きめのランチジャーを前に頭を抱え、ブツブツと何かを呟いている。
「しまった……朝に飲んだスープが……クッ、レトルトになるのか……」
「大丈夫か?」
「ああ、心配ないな。自分の方も完成だ」
祐の目が離れた隙に渚砂はレトルトの袋を素早く掴んだ。保温性に優れた水筒に中身を入れて湯を注ぐ。何回か振って安堵の表情を浮かべた。
「TAS、意外と早くに終わったな。部屋で時間を潰すか」
「ん、そうだな」
祐は作った弁当をナップサックに入れ易いように酒を隅に寄せた。
「……楽しみだぜ」
渚砂に背中を向けた姿で、にんまりと笑った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月26日
参加申し込みの期限
2014年11月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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