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全身が映る鏡の前で赤いワンピースを着た
神無月 ひふみ
が斜に構える。気のないような視線で口にした。
「ねえ一也、ピクニックに行かない?」
鏡の中の姿を眼前にして、ひふみの頬が赤く震える。踵を返した瞬間、近くのベッドに飛び込んだ。枕元のぬいぐるみ達は四方に飛び散る。逃げ遅れたキレニャンコはひふみに捕まり、中身が出そうな勢いで抱き締められた。
「やだっ、私ったら大胆すぎ!」
ベッドの上を左右に転がって、ようやく落ち着きを取り戻した。仰向けになってポツリと呟く。
「あんな誘い方して、尻軽女と思われたかな」
胸に乗せていたキレニャンコを枕元に戻した。ひふみは深刻な顔で上体を起こす。
「……一也ってアレで古風な所があるし」
ひふみは自身の言葉で徐々に追い詰められていった。無理だよ、と長い髪を振り乱して言った。
「二人きりのデートなんて――」
途中で言葉を切った。ひふみは驚いたような表情となり、ベッドから速やかに降りた。
「三人なら平気よね」
今度は自身の言葉に励まされ、ひふみは部屋を出ていった。
ひふみは長い黒髪を靡かせて廊下を大股で歩いた。時に足を止めて横手の障子を開け放つ。掃除に追われていた若い衆が一斉に頭を下げて朝の挨拶を寄越した。
「おはよう、続けていいわよ」
ひふみは何度目かの言葉を口にして廊下を歩き始めた。鋭い眼には苛立った様子が見て取れる。
分岐に当たるところでひふみは立ち止まった。行き先を決め兼ねて顔を動かす。
「どこに月はいるのよ」
「ひふみ姉さん、ここにいます」
後ろを振り返ると、ひっそりと
常闇 月
が立っていた。黒い長袖シャツに同色のホットパンツを穿いた姿は影のようでもあった。
「また気配を消してたのね」
「癖が出ました。それでひふみ姉さん、何かご用ですか」
「今日のピクニックに月も来て」
「ピクニックですか。喜んでお供します」
「これからお弁当を作るわよ」
笑みが零れるひふみに月は、お供します、と恭しく頭を下げた。
広々とした台所に移動した二人は服の上から白いエプロンを付けた。
弁当のおかずを最初から決めていたのか。ひふみは甘い卵焼きとリンゴの入ったポテトサラダを機敏な動きで完成させた。
「味の感想を聞かせてね」
ひふみはポテトサラダをスプーンで掬うと、月の口元に近づけた。ひふみ姉さん、と呟いて顔を近づける。小さな蕾のような唇が柔らかく開いて、すんなりとスプーンを受け入れた。すっと引き抜かれたあと、口の中で小さな音を立てて目を細めた。
「……品の良い味付けで、とても美味しいです」
「良かったわ。でも、褒め過ぎてない?」
月は長い三つ編みを小刻みに振るわせて否定した。信じるわよ、と笑って返したひふみは軽やかな足取りで底の深い鍋を手にした。骨を取り除いた鮭を炒めて木べらで押し潰し、鍋を揺すりながらそぼろへと変化させた。同じ調子で肉のそぼろを作って卵に取り掛かる。
鍋を振りながらひふみは隣で三角のおにぎりを握る月に話し掛けた。
「私の勝手で付き合わせて悪いわね。一也と二人きりのピクニックを意識したら、急に緊張してしまって。月が一緒なら心強いわ」
「ひふみ姉さんと、ご一緒できて嬉しいです」
月は口角を僅かに上げて張り切った様子で手を動かした。ひふみは横目で見て、ありがとね、と早口で言った。
ほとんどの品が出来上がり、重箱の中に収められていった。二人はフライパンを持って並ぶ。
「タコさんウィンナーで最後ね。月は何を作るつもりなの」
「私もタコさんです」
「勝負になるわね」
ひふみはフライパンを火に掛けている間に包丁でウィンナーに切れ目を入れる。手付きは危なっかしく、俎板から転がる場面も見られた。
隣では月が飄々とした顔で切れ目を入れてフライパンで炒め始めた。数分の遅れで追い付いたひふみが菜箸でウィンナーを転がす。
「出来上がったわ」
「お疲れ様です」
すでに作業を終えた月がひふみを労った。
「また味見をお願いね」
「タコさんはやめて、ヒトデさんにしたのですか」
切込みが深過ぎて傍目にはヒトデに見える。ひふみは片方の頬を引くつかせて無理に笑った。
「も、もちろんよ。タコと違ってヒトデは難易度が高いからね!」
「ひふみ姉さんの発想は素晴らしいです」
月は菜箸を使ってヒトデを摘まみ、足の部分を食べた。ひふみはそれとなく表情を窺う。
「炒め加減が最高で、プリプリとした食感がたまりません」
「ま、まあ、そうよね。今度は月のタコさんを私が味見してあげるわ」
「よろしくお願いします」
月が皿に持ってきた一品にひふみは目を見開いた。皿の上のタコウィンナーの足は綺麗に反り返って真っ直ぐに立っている。しかも、頭には鉢巻のような物まで巻いていた。
「この頭に巻いてるのは、どうやって作ったのよ」
「自前のナイフを使いました。見ますか」
「もちろんよ」
月は残っていたウィンナーの一本を人差し指と親指で摘まむと、俎板の上に乗せた。ひふみは横から熱心に覗き込む。
「それでは始めます」
ナイフはウィンナーの上を高速で往復した。摘まんだ状態で器用に横に向ける。
「一回目は終わりました」
「え、これで切れてる?」
目を凝らしても切れ目が見えない。再びナイフが精密な動きを披露した。
「切り終わりました」
月が指を放した瞬間、ウィンナーは原型を保てずに崩れた。千切りに近い状態であった。
「呆れる程の凄さね」
月が軽く頭を下げると、ひふみは小さな子供にするように頭を撫でる。月は抵抗することなく、気持ちよさそうに目を細めた。
弁当を作り終えた二人は着替えをすることになった。
先に玄関に現れたのはひふみであった。露出度の高い黒のチュニックに同色のホットパンツを穿いていた。所々に見られる赤い色が大人の女性を匂わせる。
「月にしては遅いわね」
ひふみはケータイを取り出して時刻に目をやる。
その時、音もなく月が現れた。白猫をイメージした袖なしのワンピースに目に優しいピンクが混じる。猫耳のフードやふっくらとしたグローブが愛らしさを強調した。
「お待たせしました」
「遅かったわね。何かあったの?」
「着替えに手間取ってしまいました。申し訳ありません」
「まあ、いいわ。その分、可愛らしくなったからね」
ひふみの言葉に月は、ありがとうございます、と控え目な口調で言った。
「ピクニックの始まりよ」
ひふみは待ち切れない様子で先に歩き出した。月は笑みを浮かべる中、折り畳んだ紙をスカートのポケットの奥深くへと押し込んだ。
「……まずは観察しますか」
月はひふみと横に並んで
神無組
を後にした。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
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定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月26日
参加申し込みの期限
2014年11月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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