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【泳げ! はばたけ! 解き放て!】
「わあぁ、イルカさんだぁー!」
水族館といえば、やっぱりイルカ! 皆のアイドル、大型の哺乳類だ。
半月型のしなやかなボディ、理知的な眼差し、月夜に輝く雄大なジャンプ。
なにもかもが
夢宮 瑠奈
を惹きつけて止まない。
せっかくだからと屋外エリアまで足を伸ばして、悠々と泳ぐ姿を皆で見つめた。
昼間とは違ってショーは行われないが、イルカがすぐ目の前にいるというだけで満足だった。
「イルカはね、クジラの仲間なんだよ」
逆巻 天野
があたたかい視線をイルカに向けたまま話し始める。
「大きいのがクジラで、小さいのがイルカ。全く別物のように思われがちだけど、似ている部分も多いんだ」
「ほっほーぅ、そうなんだー!」
「特徴的なのが、右脳と左脳を交互に眠らせるらしいってこと。そのおかげで、ずっと泳ぎ続けていられるんだって」
「勉強になるね」
天野の解説に、
千鳥 雅人
と
吉野 夕弥
が熱心に耳を傾けた。
「眠っているときは、片目をつむってくるくる回転するらしいですよー」
「だから夜でも元気なのか」
感心する
御剣 刀
の隣で、瑠奈は夢見心地でイルカを見つめていた。
そのまぶたが、すっと閉じる。
――いつしか、瑠奈は夢の世界に迷い込み、こんな幻覚の只中にいた。
「うっわぁ……! イルカさんこんにちは。近くに行ってもいーい?」
桜色のセパレートの水着姿になった瑠奈が、イルカと共に水を蹴る。
頭の上の水面に、月の光がきらきら揺れた。
「一緒に泳ごうよ、いっぱい遊んじゃおう!」
瑠奈を受け入れてくれるイルカの態度に喜びがあふれて、日頃の悩みも淋しさも、全て忘れてしまいそうだ。
(さっきまで、みんなと一緒だったはずなんだけど……)
いつの間にはぐれたのか、ここにはイルカと瑠奈しかいないみたいだ。
イルカと共に水面をジャンプし、競争するように水中を泳ぐ。
「さすがイルカさん、泳ぐの上手いね! ふふっ、かーわいー!」
寄り添ってぐるぐるとスピンしたって平気だ。目も回らない。
「イルカさんは優しい目をしているんだねぇ」
間近で見るイルカの瞳は、深くてミステリアスな色をしていた。
その眼差しが、とある男性を連想させて、瑠奈はそっとイルカの背をなでた。
(彼もここにいたらいいのに、ね。……あたし、もっと仲良くなれるかなぁ)
見ているだけで満足だと、自分に言い聞かせていた。
その気持ちは嘘じゃないけど、親しくなりたいのも、楽しい時間を一緒に過ごしたいと思うのも、本当だった。
「……おーい」
そんなとき背後から声がかけられて、どこからか現れた雅人と夕弥が、手を振ってこちらへやってくるのが見てとれた。
「おーい、ここだよ、楽しいよー!」
瑠奈も笑顔で手を振りかえす。
そのさらに背後に、人影が二つある。
(誰だろう……?)
「シンチャオ!」
「……どもー」
ぐんぐんと泳いできたのは、
シダ 美穂戸
。
少し遅れて、
黒兎 都
もきょろきょろしながらマイペースにやってくる。
「わあ、急ににぎやかになったねぇ。うれしいな!」
都は現状の把握ができていない様子だったが、シダは非常に元気がよかった。
「お水の中にいるみたい、びっくり。イルカさんかわいいね、シダと泳ごう!」
「夢宮さん、水着持ってきたの? 準備がいいね。あー、俺、着替えどうしよう」
「濡れたっていいよ、泳がないともったいないよね!」
とまどう夕弥の腕を引っ張って、雅人も叫んだ。
「みんなで泳ご-!」
「ブイブイ、楽しい、イルカさんと一緒! 息できるのフシギ、でも、いいね」
「むーん……?」
腕を組んでただよう都のフードが脱げて、長い前髪が海草のように揺れていた。
「謎めく不思議空間だのぅ。アニマルセラピーも受け放題ではないか」
皆がイルカを囲んで、水中を気ままに泳ぐ。
そのうちシダが、「そうだ!」と声をあげて、彼女のろっこん、『ベトナムユニコーン』を発動させた。
「チアントイ! へーんっしん!」
見る間にシダの体が、サオラと呼ばれる四つ足の生き物へと変化する。
「チョーイオーイ、変われた! イルカさん競争しようー!」
身体能力の優れているシダは、泳ぐのも速い。
「みんなね、順番に背中に乗ってもいいよー!」
「ふわぁ!?」
近くにいた都をひょいと乗せて、シダはイルカと並んで全力で泳いだ。
【口八丁手八丁、と、通りすがりの彼女】
その頃、屋内のイルカのブースでは、外に出ようとしていた
一片 桃花
を引き留める、
加瀬 礼二
の姿があった。
「外は人が多いようですよ、屋内でもイルカは見られるじゃありませんか。桃花さんとは、静かなところで二人で過ごしたいと考える俺って、欲張りなんでしょうかねぇ」
「れーじはん、そないなこと……」
照れて視線を逸らした桃花だったが、悠然と泳ぐイルカを見て、表情をほころばせた。
「あっ、ほんまやね、イルカはんどす。綺麗やねぇ」
とろんと桃花のまぶたが落ち、気づけば彼女は、幻覚の中にいた。
「……桃花さん? うっとりとして、どうしました~?」
直立不動で動かなくなった彼女の口元はゆるみ、幸福そうだ。
「桃花さーん、起きてますか~、寝ちゃってますかね~?」
間近で顔をのぞきこんでも動かない桃花に、礼二は薄ら笑いを浮かべる。
「俺、放置ですか~? しかも、そんなに無防備でいて、知りませんよ」
礼二は桃花の前髪をかきあげ、白い額に軽く唇を押し当てた。
「ふぁ……、ほぇ? れ、れーじはん……!?」
目を覚ました桃花がすっとんきょうな声をあげる。
「な、な、なにしてはるん……!」
パニックを起こして硬直する桃花の頬を指でなであげ、礼二はささやいた。
「だめですよ~、デートの最中に俺以外に心を奪われるなんて。お仕置きです」
からかうように、片目をぱちりとつむってみせる。
「う、うち、でも、おでこ……」
「おでこがどうかしましたか~? 白くて柔らかい、かわいらしいおでこですねぇ」
礼二は桃花の髪を一房手に取り、唇に当てた。
「実を言うと俺、ふいに口寂しくなることがあるんですよねぇ。ほら、こんなふうに……」
見せつけるように、手にした髪を唇でなぶると、桃花は声にならない悲鳴をあげた。
「香りも味も、みなさん個性があって、面白いですね~?」
「れーじはん、は、はれんちなのは、あきまへんよ、うち……、え? ひゃっ」
動揺しつつも、乾いた喉をごくりと鳴らして制止しようとした桃花だったが、突如通路の奥から突進してきた人影が、礼二の脇腹に追突するのを見て、驚いた。
「おっとぉ……」
目を見張る礼二の胴体にへばりついているのは、涙目になった
瑠璃条 ベガ
だ。
「うっうっ……、礼二君、水族館、楽しんでる? こんばんは! そして、さようならあぁぁぁっ」
「えーっと、瑠璃条さん、こんばんは~?」
落ち着いて声をかける間もなく、ベガは音をたてて扉をくぐり、屋外へと飛び出していった。
「ひこにゃんのばかぁぁぁ……!」
そんな叫びが遠く聞こえた。
「……何だったんでしょうねぇ?」
残された二人は、まばたきをして、顔を見合わせた。
【雨降って地固まった】
「みんなこれ、長くないか、大丈夫か?」
屋外では、イルカと向き合って目をつむる瑠奈、雅人、夕弥の三人を、気遣わしげに見つめる
御剣 刀
がいた。
「いい加減長いよね。呼んでも反応ないし」
「ですよねー。起こしたほうがいいかもしれません」
逆巻 天野
と
屋敷野 梢
の同意をうけて、刀は瑠奈の肩をぽんぽん叩いた。
「おーい、起きろ」
「わわっ」
叩かれた三人は、びくっと体を震わせて、目を覚ました。
「よかった、現実に帰ってきましたねー」
「向こうにも二人、様子のおかしいのがいるな。起こしてくるか」
少し離れたところで棒立ちになっているシダと都のほうへ、刀が歩き出したときだった。
「月光の下でたたずむレディを発見だぜー!」
テンション高く駆け寄ってきた
八十八旗 信彦
が、シダと都の肩に手を伸ばした。
「ヘイ、せにょりーた、星のまたたきよりも繊細な声を俺に聞かせてはくれないかなー?」
「ほわわっ、うち、あれ、ここ?」
「イルカさ……、あれれ、シダ、夢見てた? ん? なんでいる、バラの人?」
「よー。誰かと思ったら、シダっちじゃーん。あんまり美人で気づかなかったぜ」
「バラの人、なんで一人でいる? デートじゃないのか?」
「んー? いや、来るときは一緒だったよ。けどほら、あんまりレディたちが魅力的だったからさー。……ん? おー、そっちにいるの、キノコじゃーん!」
集団にまぎれる梢に気づいて、信彦がぶんぶんと手を振る。
「今日もおさげが輝いてるなー! 元気かー? あれっ、なんかいつもより着飾ってるんじゃねぇ?」
「……うるさいのが現れましたねー」
梢が口をへの字に曲げる。たしかにおしゃれには気をつかったが、それは断じて信彦のためではない。
「ひっ……、ひこにゃん!」
そこに泣きながら、ベガが駆け込んできた。
「おりょりょ、ベガちー、どしたん」
「まっ、またナンパしてる……。ひどいよーっ! こんなに好きなのに、どうしてあたしじゃダメなのよー!」
涙をこぼすベガを見て、シダの目がすわった。
「……バラの人、彼女、泣かすのダメ。いけないよ、シダ、蹴る!」
「へ? シダっち、待っ……、ぼがぁぁぁふごぅっ!」
鋭い華麗な蹴りがヒットして、信彦の体が吹っ飛んだ。
「きゃあぁ、ひこにゃーん……!」
崩れ落ちた信彦に、ベガがすがりついた。
「ひこにゃん、生きて-! あっ、あたしだけを見てくれなくても、ひこにゃんが好きだよう、元気でいてほしいよう」
わんわん泣くベガの手を、震える信彦の両手が包み込んだ。
「べ、ベガちー。ありがとう、目が覚めたよ。やっぱり俺には、君しかいない……」
「ひ、ひこにゃん!」
「いろんな子に声をかけたけど、ベガちーほど心の優しい子はいなかった。やっぱり君が一番さ」
二人の世界を構築して盛り上がるベガと信彦を見つめる、周囲の目は冷ややかだった。
「え-、なんです、この三文芝居……?」
ぼやく梢の意見に、うなずく者は多かった。
そんな空気をはねのけて、しぶとい二人の仲も、どうやら丸くおさまったようだ。
「ベガちーがいないと、君の心まで離れていってしまうようで、俺、胸が張り裂けそうだったよ。……近くにいてくれるかい」
「もちろんだよ、ひこにゃん! あたし、ずっと淋しかったんだからー!」
わっと抱き合い、絆を深める二人の肩を、シダが力強く支えた。
「チュックマイマン、幸せになるといいよ。みんなもね」
軽快なウィンクが、格好良かった。
そんな彼らを、スケッチする少女が一人。
旅鴉 月詠
は、騒ぎに関わろうともせずに、せっせと手を動かしていた。
スケッチブックには、のびのびと泳ぐイルカと、――蹴り飛ばされる信彦が、ありのままに描かれていたのであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年02月13日
参加申し込みの期限
2013年02月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年02月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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