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ひまわり畑の忘れ物
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◆
木刀の一閃が、激しく打ち据える。
弾丸の如く加速した小石が追撃し、真央を拘束していた蔓が力を緩めた。
その隙に、両手を丸めて叫ぶ。
「にゃにゃにゃがおー!」
猫の鳴き声が、一声響いた。
『にゃにゃにゃがおー!』が発動し、一体の三毛猫が真央の目の前に出現する。
「がおー、全部切り裂けなのだっ!」
号令するや、がおーの爪が閃いた。蔓が斬り刻まれ、空中で支えを失った真央は落下し尻もちをつく。
「いたたた……二人共、ありがとうなのだー!」
前を行く大小二つの背中に、お尻をさすりながら礼を言った。
海目掛け、蔓が身をうねらせて襲いかかる。
しかし海は慌てることなく、落ち着いて空間に一本の横線を引く。
『アクセラレイトライン』が発動する。
迫り来る蔓が、突如急激な加速とともに右へ方向転換。
その先には、別の蔓がもう一本。衝突し、もつれ、蔓同士が絡み合う。離れようと暴れる蔓が、周囲のひまわりを薙ぐ。
その隙に、海は自分の前に一本の線を引く。
前に向かって、まっすぐ加速。
ちらと左の様子を伺えば、刀がそれに追随していた。
左手から迫る蔓へ、外側へ弾き飛ばすように木刀を振るう。
真っ直ぐにしろ横にしろ、蔓の大半は直線的な動きばかり。
故に力の流れも読みやすく、対処するのは決して難しくはない。
「回り込もう!」
呼びかけに筆談で応じる間はなく、海はただ一つ小さく頷いた。
斜めに線を引き、加速。
刀がそれに合わせて駆ければ、つい先刻まで二人が立っていた場所を蔦が薙いでいった。
薙がれたひまわりが傾き、宙に浮かぶお化けの少女がはっきりと視界に収まる。
その姿を見れば見るほど、海は考えてしまう。
言葉を話すことはできるようだし、何とかまともに会話出来ないものか、と。
もしそれで、話が通じるようなら――。
意識を一瞬、思考に持って行かれたのがよくなかった。
一度は逸らした蔓が、後ろから迫っていることに気付けなかったから。
(――!)
ぐるりと弧を描いた蔓が、海の身体を捉えた。
両腕を、腰を、両足を絡めとられ身動きが取れなくなる。
より強く拘束するため、繊毛を這わせするすると巻きついていく。
苦しいし、なのにこそばゆい感覚もあるし――。
(へ、変なところ触らないでー!)
ろくに動くこともできない状態で、それでも逃れようとみじろぎする海。
「小山内!」
跳躍した刀が、木刀を一閃。海を締め付ける蔓に縦一文字に叩きつける。
僅かに拘束が緩みはするが、彼女を解放するには至らない。
ならばと二撃目を見舞うその背後へ、二本の蔓が忍び寄る。
地面を這う葉音に気付いた刀は――。
頭の中で、撃鉄を落とした。
瞬間、世界のあらゆるもの全ての動きが遅くなった。
海のみじろぎも、海に絡みつく蔓も、背後から迫る蔓も、蔓が擦れて揺れるひまわりの葉も、宙に浮かぶお化けの少女でさえも。
世界の全てが、まるでコマ送りになったかのようる。
その中をただ一つ、尋常の――否、尋常よりも遥かに『加速』した動きで駆け抜ける影。
「小山内を……離せ!」
三撃目。やはりコマ送りで拘束を緩める蔓。
海と蔓の間に僅かにうまれた空隙を刀は無理やり、しかし彼女を傷付けないように押し広げ――抱き寄せる。
素早く飛び退った直後、『加速』は終了した。
世界の速度が元に戻り、刀と海の目の前を蔓が通過。
獲物を失った蔓と衝突し、もつれ合う。
「大丈夫か」
そう刀が問えば、少し顔を赤らめながら海はこくこくと頷いた。
◆
こういう時こそ、怯えてたらダメ。
ふてぶてしく笑ってないと!
だがしかし、
屋敷野 梢
の顔に浮かぶのは、ふてぶてしいと言うよりはむしろ引きつったような笑い。
お化けに対する恐怖心と、蔓を掻い潜ることで分泌されるアドレナリンが変な形に相乗効果を発揮してしまったようだ。
「とあー!」
横面から迫る蔓を、大型の虫取り網を棍の様に振るい薙いで追い払う。
思ったよりも蔓の力が強く、段々手が痺れてきた。
だがそうも言っていられない。
さっと周囲に視線を走らせれば、寝子島でも武闘派な方々が蔓を相手に大立ち回りを演じているのが見えた。
きっと、お化けの少女の元へたどり着いたらフルボッコにするのだろう。
人に危害を加えている以上、自業自得ではあろうが――できれば、その前に捕獲を。
なんて決意に、意識を向けてしまった僅かな隙。秒よりは短く、刹那よりは長く。
いずれにしても、目の前に蔓が迫るには充分。
「っ」
網の柄で薙ぐどころか、回避する間すらもない。
梢の胸に、蔓が真正面から直撃。
衝撃に、梢の細い身体が大きく後方へ吹き飛んだ。
「か、は……っ!」
密集する向日葵が、クッション代わりに彼女を受け止める。葉と花弁の擦れ合う音が、梢の聴覚を埋め尽くした。
梢は数度咳き込むが――それだけだ。
「こ、これはこれで衝撃がきますねー……けほっ、こほっ」
よく見れば、梢の胸部から腹部にかけては少々不自然な一直線を描いていた。
元々梢は何処がと言わないが薄くて曲線が無いとか、そういう話は関係なく。
装甲代わりのまな板が一枚、結束ベルトを使って仕込まれていたからだ。
機動力を削がず、動きを妨げない範囲で採った有効な防御策。
土台もまな板じゃないとできないとか、そういうことはとりあえず禁句だ。
上体を起こし、お礼を言ってひまわりのクッションから跳ね下りる。
今一度お化けの少女へ向かうべく一歩を踏み出し――。
「ってまたですかぁ!?」
背後から、蔓が巻き付いた。
ギリギリと、万力の如く締め上げてくる。
胸部の硬さには所詮蔓と言えども違和感を覚えたか、特に強烈な力が込められていた。
しかし、黙ってされるがままになる梢ではない。
瞳を閉じて、前に向かってジャンプする。
巻きつかれた状態では、ろくな跳躍ができない。
だが、それでいい。
突如、梢の姿が掻き消えた。
力のやり場を失った蔓が、周囲を見回すようにうねるが――梢の姿はどこにもない。
ただ、蝶が一匹ひらひらと舞うだけだ。
「あれ、どこいっちゃったのかなー?」
蔓を介して状況を把握しているのか、お化けの少女がかくんと首を傾げて呟く。
だが、すぐにその顔は笑みによって塗り替えられた。
「まあいっか。ほかのひととあーそぼ!」
嬉々とした声。
直後、梢に逃げられた蔓が唸りを上げた。
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担当ゲームマスター
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月06日
参加申し込みの期限
2014年10月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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