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ひまわり畑の忘れ物
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◆
真打ちは遅れてやってくるもの。
――と、言うのはまあ冗談だが。
尾鎌 蛇那伊
がこのタイミングまで戦いに加わらなかったのには、れっきとした理由がある。
相手の動きの観察。
観察しながら呼吸を整え、練り上げた気を全身に巡らせた。
それと同時に、五感を研ぎ澄ませた。
視覚は決して一点だけを見ず、戦場全体を見渡すように。
聴覚は、風に揺れる葉音のように、僅かな音も逃さぬように。
触覚は、揺れた葉が起こす波のように、微かな空気の動きも感じ取るように。
伊達や酔狂で、中国拳法を学んでいるわけではない。
鎧と呼ぶに相応しい筋肉、その隅々まで練り上げた気を巡らせ蛇那伊は疾駆する。
出待ちした分の時間で、気は充分に練り上げることができた。
蔓の動きもよく観察できたし――
「――そう易々とは倒されないわよ!」
右斜め前で漏れた、微かな葉音。軽く左へ身体を流せば、蔓は真横を掠めていく。
急転換し、背後から絡めとるように迫る。
しかし、今の蛇那伊の研ぎ澄まされた感覚の前には無力だ。
最小限の体捌きで、事も無げに蔓を避ける。
大柄で鍛えぬかれた筋肉を満載した、ともすれば鈍重にも思われかねない体つき。
そんな蛇那伊が最小限の動きでかわし接近していく様は、全身に巡らせた気もあってか異様な迫力を持って皆の目に映った。
それは、お化けの少女にとっても同じだっただろう。
「な、なにこの筋肉オカマこわい!」
そんな叫びは、無論研ぎ澄まされた聴覚にはしっかりと捉えられ。
「オカマじゃないわよ!」
カッと目を見開き、蛇那伊は叫んだ。
無謀にも彼に真正面から挑んだ蔓を、掴み握りつぶして千切りながら。
声量は凄まじく、一瞬視線が蔓そっちのけで集中した程。
「さって、そんなこと言うお化けちゃんの素顔はどんなかしらね?」
そう呟いくと、お化けの少女の顔がわずかに引きつったような気がした。
だいぶと、向こうの注目をこちらに向けることができたようだ
(……さて、鈴野君の方はどうなるいくかしら)
もう一人、隠れて機を伺っていた仲間の首尾は、さてどうなるか。
◆
得物を手に、地を這うような低姿勢。
ひまわりの間を疾駆する
鈴野 海斗
の手には、ストレートスコップが握られていた。
ゴーグルにより、ひまわりの葉に視界を妨げられることなく駆け抜ける。
一直線に、宙に浮かぶお化けの少女目指して。
蛇那伊が注意を惹いてくれていることもあって、向こうはこちらに気付く様子はない。
気付かれる前に、気付かれても反応されるより速く。
ゴーグル越し、捉えたお化けの姿。
「――シぃっ!!」
首を狙い、喰らいつくが如く放つは下からの斬り上げ一閃。
月の光を受け、ストレートスコップが冷たく煌めいた。
「――ッ!」
少女の口元が、驚愕に歪んだのが見て取れる。
しかし、その一閃は少女の鼻先を掠めるに留まった。
勢いのまま、麦わら帽子を跳ね飛ばす。
「この!」
腹立たしげに、短く叫ぶ少女。
麦わら帽子が跳ね飛ばされた為、初めてその表情が月影の下に露わになった。
どこか無機質な白い肌。
大きく黒目がちの瞳、小さくすっと通った鼻梁、さくらんぼのような唇。
「ありゃ、なかなか可愛らしいお化けだっちゃ」
得物を振り下ろし走り去る間際、誰よりも近くでその顔を見ることになった海斗が呟いた。
少女の容姿は、全てのパーツが可愛らしさという一つの調和を作り出していた。
いっそ、作り物めいた印象すら覚えさせるほどに。
「素顔を見させてくれるなんて、いい仕事するじゃない鈴野君! お化けちゃん結構可愛いじゃないの! 気に入ったわ!」
賛辞の言葉と共に迫る蛇那伊。
その指先は、どういうわけかくねくねとうねっていた。
お化けの少女が、「可愛いもの」だったから――だろうか。いや、実際には拳で調伏するための一種の準備運動のようなものだったが。
そしてその姿は、やはり少女を怖がらせるに充分な迫力。
「うわああああ、やっぱりあの筋肉オカマこわいよー!」
「だからオカマじゃないって言ってるでしょうがッ!」
憤然と迫る蛇那伊に意識が再び持って行かれ、他への注意が散漫になるお化け少女。
そんな隙を、見逃すはずがない。
反転して再度肉薄した海斗が、背後から切り込む。
宙を滑る機動力でなんとか回避するが、避けきることはできなかったか少女のワンピースに一筋裂け目が走る。
「多包囲からの連続攻撃すりゃお化けでも混乱するはずだべ!」
海斗の声に応じるように、四方八方からお化けの少女へ仲間たちが殺到する。
二度の奇襲で混乱したか、蔓の動きもめちゃくちゃでろくに追い払えもしない。
「――っしゃあ! 覚悟しろよお化けさんよォッ!」
咆哮と共に、秋が間合いを一気に詰める。まともに動かせない蔓など、彼女にとっては最早動く藁束程度でしかない。
後には、二刀を構えた咲が続く。
迫る剣鬼に、少女は黒髪をかきむしって――叫ぶ。
「あ、あーもー! まとめてふっとんじゃえ!!」
蛇那伊の研ぎ澄まされた五感は、鋭敏に異変を感じ取った。
これは、先刻一度見せた――
「皆、さっきの弾が来るわ!」
蛇那伊が叫んだのと、少女の目の前のひまわりから弾丸が扇状に迸ったのは同時だった。
「くっ、間に合え……ッ!」
渚砂が大型のバリアを射出。
「こちとら手数じゃ負けないのよー! っていたたたたた多い多い多い」
凄まじい勢いで振るわれる未沙の触手が、バリアから漏れた種を弾く。弾ききれなくて微妙に当たっているが。
「どさくさに紛れて人を触るからそうなるんだ――くぅ……ッ!」
どさくさ紛れで触手に絡みつかれそうになりながら、月が影でそのフォローに回る。
「もう少し頑丈なものにすればよかったな……!」
修が盾のように展開したワンタッチ傘は、あっという間にボロボロになった。が、それでも直撃を防ぎ背後までなんとか守り切る。
だが、それで全てとはいかなかった。
「ぐ……ッ……このッ!!」
「姉さん……! 咲とした、ことが……!」
秋と咲が、種の弾丸を派手に受けてしまった。
蛇那伊の喚起によって直撃こそ免れたものの、負傷。
決して重傷ではないが――槇の心に炎を灯すには、傷の軽重などさしたる問題ではなかった。
周囲の気温が下がった錯覚すら覚える程の、殺気。
赤い瞳に、暗い影が差す。
「……私を怒らせたな!」
低く、唸るような呟き。
お化けの少女は、そして周囲の面々は直感する。
困難の末、最悪の悪手をとってしまったのだと。
お化けの少女は、自分でも気付かないうちに宙を後ろへと下がっていた。
やにわに匕首を取り出せば、槇は自らの腕に突き刺した。
唐突な自傷行為。
「――咲お姉ちゃん、これ借りるね」
幽鬼の如き動きで、咲の竹刀『阿賀野』を借受――次の瞬間、槇は爆発した。
「ひっ……!」
怯え混じりの声を上げ、蔓を放つ少女。これでは、もはやどちらがお化けかわからない。
槇は『阿賀野』で蔓を捌き、即座自らの血が付着した匕首を蔓に突き立てる。
『ティシポネー・アックス』が発動し、人体以外の攻撃部位――すなわち蔓をたちどころに破壊する。
お化けの少女が、裂けんばかりに目を見開いた。
その隙に、背後から海斗のストレートスコップが打突を見舞う。
「……あんたに怨みはねえけんど、ここで成仏してくんろ」
淡々と、しかしはっきりとそう告げれば。
「や……やだやだやだ、あたしはまだ遊びたいのーーーッ!!!」
見た目相応、駄々をこねるように辺りに蔓を撒き散らす。
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ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月06日
参加申し込みの期限
2014年10月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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