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己の魂を越えてゆけ
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【平常運行の人々・3】
尾鎌 蛇那伊
が路地裏で可愛い仔猫を愛でていた時、背後から巨大な影が差した。
「誰なの!?」
尾鎌が猫を抱えてその場から跳んだ。
ほぼ同時に感じる風圧。
――中国拳法の構えから放たれた抜き手であった。
「あらやだ」
尾鎌は一瞬で何が起きたのか理解した。
「今回の騒動はドッペルゲンガー? 最近の寝子島は騒動に事欠かないわね」
仔猫を安全な場所へ避難させたあと、真っ直ぐドッペルオカマを睨み付ける尾鎌。
「……美しくない。君の存在は美しくないな」
よく通るバリトンボイスで、目の前のオリジナルをなじるドッペルオカマ。
ドッペルオカマは、一言で表せば屈強だった。
尾鎌自身はオカマではない。
口調は自らにあったのを使っているだけで、男女問わず『可愛いもの』『綺麗なもの』を愛でるだけ。
だが目の前の影は、それを良しとしていない。
尾鎌は溜息を吐くと、軽く肩を回す。
「何やらアタシを否定したいみたいだし、お相手してあげないとね」
そしていきなり上着を脱ぎ捨て、発達した上半身の筋肉を見せ始めたではないか!
ドッペルオカマも上着を脱ぎ、トップレスで己の筋肉を誇示する。
「どうだ、この隆起した背筋! 雄々しい上腕筋を見よ!」
「まだまだね、アタシの大胸筋と腹筋の比ではないわ!」
暴力以上の凄みが、この戦いには存在した。
5回ほどポージング勝負をしたが、結果は五分。
「さすがアタシ自身。ナイスバルク(良い筋肉)ね。このままじゃ埒があかないわ」
尾鎌は上着を拾うと、そのまま鞭のようにしなる蹴りを鋭角的に放った。
だが、ドッペルオカマも同じことを考えており、互いの足が交差してぶつかった。
考えるまもなく今度は互いの拳がぶつかり合う。
「ここじゃ人目があるわね。来なさい!」
「望むところだ……!」
2人は拳と蹴りが入り乱れるチェイスゲームを繰り広げながら、人気のない場所へ向かう。
十条寺 達磨
も通常運行だった。
「あ、君かわいぃーね! ねこったーやってる? 良かったらアカウント教えて!」
今日も可愛い女子2人組にナンパしていた。
女子たちも満更ではなさそうが、ここで駆け引きを楽しむ余裕を見せる。
「えー、どうしようー?」
「勿論、俺のアカウント教えるって! ねこったーでもリアルでも相互フォローしない?」
「ナニソレ? ちょーウケんだけどー♪」
十条寺のトークも冴え渡っていた。
そこへ、女子の足元に猫が擦り寄ってきた。
そして、ふと彼は猫の目を覗いてしまう。
すると、十条寺の影が急に立体化!
今の彼と瓜二つの存在となった。
「うわ、ドッペルゲンガー?」
十条寺は驚くと同時に、内心、合点していた。
(なるほど、らっかみ絡みか)
ちらり、と女子を盗み見る。
女子たちは2人を見て「ウケるー双子じゃーん!」とはしゃいでいた。
(この娘に危険が及ぶとマズイ。ここはシカトして逃げるか)
「おい、『俺』。勝負しろ。勝った方が現実に、負けたほうが影になるんだ」
「は? 訳わかんねーな。負けたら取って代わられるだって? んー、めんどくせーなー、って、やんねーよ! じゃぁな!」
女子の手を握ろうとした十条寺だったが、その手をドッペル達磨に先を越されてしまう。
「何すんだよ!? ってうおっ?」
いきなり十条寺の足元のコンクリートが爆ぜた。
「あっぶねぇ! ってそれ、俺のろっこん!」
十条寺のろっこん『恋はタイフーン』は、戦闘状態で、好みの異性と手を繋ぐ間発動する。
その効果は、空気圧縮による鎌鼬を放つことだ。
「どうだ、自分のろっこんを食らった感想は?」
ドッペル達磨が勝ち誇った顔をしていた。
これに十条寺は怒り心頭だ。
「あー、ムカついた! つか、可愛い娘ちゃんに当ったらどうすんだよ! 二重でムカついた!」
だが、周囲は人通りがまばら。
一般人が隣にいるので、ろっこんの威力減退を見込めるものの、直撃したら立ち上がれるかどうか分からない。
手を繋がれた女子は状況が理解できず、ドッペル達磨の言いなりになっていた。
その行為が、余計に十条寺の神経を逆撫でさせる。
「ぜってー負けねぇし!」
「は? 一方的不利なのに強がんなよ」
ドッペル達磨の一方的な鎌鼬攻撃を、十条寺は勘と女子を助けたいという一心で避け続ける。
だが、右足に1発食らうと動きが鈍った。
そこへ立て続けに襲い掛かる旋風の刃!
「痛ってぇ! 俺のろっこんってこんなに痛かったのか!」
「ちょっとアンタ、大丈夫?」
女子の片割れが駆け寄ってきた。
「やだ、血が出てる……! なにこれ、映画の撮影か何かなの?」
戸惑う女子に、十条寺はここぞと爽やかスマイルを見せ付けた。
「驚かせてごめん! まだこの映画の情報はオフレコだからみんなに言わないでね?」
そう言うと、彼は女子の手を優しく握った。
握ったまま、彼女を背負ったのだ。
「これで俺も反撃できる。君も守れる、一石二鳥!」
十条寺は手裏剣めいた攻撃を連続で撃ち込んだ!
それをドッペル達磨は鎌鼬で相殺後、十条寺の足を狙って連射!
だがこれを十条寺は後退することで避ける。
お互い、睨み合いになった。
「お前は何のために戦う?」
ドッペル達磨へ問い掛ける。
「俺は、『俺』の思い上がりを知らしめるためにやってきた」
彼は十条寺に答えた。
「自分がかっこいいと思ってるだろう? だが、そんなのは幻想だ」
ドッペル達磨が嘲笑した。
「『俺』は身の程を弁えている。俺は、孤独で構わない」
ドッペル達磨は禁欲主義のようだ。
煩悩が多すぎる、とオリジナルを貶しているのだ。
これには十条寺、主義を傷付けられて更に怒りが増す。
「別にいいだろう? 俺は女の子が好きで、人間が好きなんだ!」
怒りに任せて空気の刃を放つ!
それにドッペル達磨は、なんと女子を盾にしたのだ!
崩れ落ちる女子。卑下た笑いをするドッペル。
十条寺の中で、リミッターが外れた気がした。
「可愛い娘を盾にするなんて、紳士の俺の風上にも置けない奴だぜ!」
「俺以外の人間かどうなろうと知らねぇな!」
「このゲス野郎!」
十条寺2人は取っ組み合いの喧嘩に発展。
もはやろっこんなんて関係ない。
見守る女子は、既に泣きそうだ。
力は五分。このままだと痛み分けだ。
そこへ、尾鎌たちが通過していく。
「あら、やっぱり同じことが起きてるのね。ちょっと加勢するわ」
尾鎌がドッペル達磨の経脈を勢いよく手刀で突いた!
ビクッとドッペル達磨の体が痙攣する。
「殺気が強い方を攻撃したわ……。本物だったらごめんなさいね?」
そのまま尾鎌とそのドッペルは遠ざかっていった。
「サ、サンキュー、オカマの人ー! んじゃ、行くぜ! 俺は可愛い娘の為に闘う!」
十条寺の右ストレートがドッペル達磨の鼻っ柱に直撃!
ドッペルの顔面に亀裂が入り、ガラス細工の如く砕け散っていった。
「いっててて……。こっちの子は気を失ってるだけかな? ごめんね、巻き込んじゃって……」
十条寺は女子に謝罪したあと、もう1人を介抱する名目で1日中一緒にいることに成功したのだった。
そしてねこったーアカウント、2人分ゲット。
「あー、やっぱ俺って格好良い?」
最後までブレない十条寺だった。
一方、尾鎌は最終決戦に臨んでいた。
練気法により、全身に気を巡らせる。
(向こうも同じく気を練り上げてから構えるでしょうし、そこから動きの黄泉愛、じゃなかった読みあいね)
互いに無言で睨み合う。
(同等の技量の持ち主相手は稀だし、互いの動きが手に取るようにわかりそうね。動きを読み切ったり、互いに読み過ぎて千日手になれば後は動くのみ。一度動けば一撃で仕留める)
むしろ、一撃で決まる。そう確信していた。
故に、互いに精神の中で何度も定石を確認し、破棄し、また読み合う。
最善手が出るまで、微動だにしない。
波の音だけが辺りに響いていた。
だが次の瞬間、両者は砂を蹴り上げ、互いに拳を突き出し合う。
同時? いや、違った。
尾鎌の方が、拳1つ分、ドッペルよりも抜きん出ていた!
尾鎌は確固たる意思を持って告げた。
「例え、アタシをコピー出来ても時間が経てば無意味よ。人は次の瞬間には成長してるもの。この瞬間だって、アタシはり何時もより一歩だけでも踏み込み、何時もより刹那だけでも速く、何時もより微かでも重く拳を放てたわ」
ドッペルは乾いた笑い声をあげた。
「成長、なるほど……!」
「それにドッペル、君にはアタシを否定できないわ」
尾鎌はニコリと菩薩のように微笑んだ。
「アタシの信念は『全てをあるがままに受け入れる』こと。この信念にはどんな否定も無意味よ。だって、否定すら受け入れるもの」
それを聞いたドッペルも安らかに微笑むと、光の粒となって天へ登っていった。
やけに寂しく感じる波の音に、しばらく耳を傾ける尾鎌だった。
<
尾鎌 蛇那伊
:自分の否定すら受け入れる海のような心を改めて自覚する>
<
十条寺 達磨
:信念なんかないと思っていたが、自分の『芯』を見付けた>
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30人
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30人
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シナリオガイド公開日
2014年10月05日
参加申し込みの期限
2014年10月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月12日 11時00分
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