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【この感情の名を答えよ】
九夜山の展望台で紅葉を描き終えた
月居 歩
。
その帰り道、黒猫が目の前を横切った。
迷信を思い出しながら、特に気にもせず、そのまま帰ろうとした。
だが、異様な気配を感じた月居が振り返ると、そこに月居と瓜二つの男がいた。
「邪魔だ、どけよ」
ドッペル歩は吐き出すように言い放つ。
(ぶっきらぼうな物言いも俺そっくりだな……)
心の中で呟きながら、月居は言葉を返す。
「何で命令されなきゃなんねぇんだ? 邪魔ならお前がどけよ」
「そう言うと思ったよ。だから俺はお前をぶっ倒していく。そして
あいつ
のところに行く」
「あいつって……まさか?」
月居の脳裏によぎった白亜の娘の顔。
身を呈して守った彼女の笑顔が月居の心に浮かび上がる。
同寮生の彼女のことが何故真っ先に思い浮かんだのかは分からない。
だが、目の前の人物の反応を見て、予想が当たっていることを月居は察した。
「そうだ。あいつだよ」
にぃ、とドッペル歩の口元が弧を描く。
「あいつ、いいよな……。白く透き通った肌と長い髪。憂いを湛えた青紫色の瞳。唯一血が通っていることを示す桃色の唇……」
その口元が、次第に醜く左右に開かれていく。
「あいつの全てを、自分の思い通りにできたら最高だよな。そうだろう?」
ドッペル歩の耳障りな含み笑いが、月居はどうしても我慢できなかった。
「お前、あいつに手を出す気か? なんであいつの名前が今出てくる? 答えろ」
「おい、質問してるのはこっちだ。俺はお前だ。俺が思っていることはお前だって思っているはず。違うか?」
同意を求められた月居は、体の底から憤怒という間欠泉が一気に吹き上がった。
「一緒にするんじゃねぇ……! 俺はあいつを守るって約束したんだ。手を出すなら容赦はしねぇ!」
「いきり立つなよ、俺自身。つうか、なんでそんなにキレてんだよ……?」
ドッペル歩の質問攻めにうんざりながら、月居は答えを口に出そうとした。
……だが、何故か口に出来なかった。
(そういえば、なんで俺はあいつのことになるとこんなにムキになるんだ……?)
普段から人付き合いは積極的ではない月居だが、彼女の関わる事件やイベントには頻繁に首を突っ込んだ。
だが、その根拠を求められた時、月居は『根拠が見い出せていない感情』に気付かされた。
これには少々混乱する月居。
その様子にドッペル歩が嘲笑した。
「……そうだったな、お前はまだ気付いてないんだったな? いいさ、気付かないままで。お前を倒して俺がお前になる。それで何ら問題ない」
ドッペル歩が話は終わりだというように、右拳を思い切り前へ突き出してきた。
それを月居はガードで凌ぎ、お返しにと右フックを繰り出す。
だがドッペル歩はこれを回避、続けて左拳を月居の顔面に減り込ませた!
揺れる視界に怯む月居だったが、直ぐにドッペル歩に飛び掛って地面へ組み伏せる。
そこから拳を何度も相手に叩き込む! パウンド攻撃だ!
「一体、俺が何に気が付いていないって言うんだ!?」
月居は攻撃中、ずっと白亜の娘のことを考えていた。
(あいつが誰かに傷付けられるなんて二度とゴメンだ。俺はあいつの全てを受け入れるって決めたんだ。俺が守ってやるって決めたんだ……!)
「おい、何ぼーっとしてんだよ?」
上の空になっていたのか、隙を突かれた月居はドッペル歩に態勢を入れ替えられてしまう。
今度はドッペル歩がマウントポジションで一方的に攻撃を仕掛ける。
「どうせあいつのことを考えていたんだろ? 自分に正直になれよ。あいつは美しい。自分のものにしたいって言ってみろ!」
「あいつは道具でもモノでもねぇよ!」
寝そべった状態から月居はドッペルの顎を捉える。
揺らいだドッペルの体を再び組み伏せ、また殴り合いに発展する。
何度か攻守交替を続け、最後は両者ともグロッキーで砂利道の上に寝転がった。
ドッペル歩が言う。
「何でそんなに必死なんだ?」
月居は首を振る。
「……分からない。ただ、あいつを守りたい一心で、お前と喧嘩してた」
その答えに呆れた様子で溜息を吐くドッペル歩。
「その感情、なんていうか分からないのか……。そろそろ気付けよ、鈍感野郎」
「俺は……菜々緒の事、守ってやりたいんだ。これ以上傷付くところを見たくない。それだけだ」
「そうじゃねぇだろ。もっとこういう気持ち、相応しい呼び名があるだろうが」
ドッペル歩がニヤリと笑う。
「恋愛感情っていうんだ、これは」
「……!」
月居は目を見開いて驚いた。
そしてようやく様々な疑問が氷解していく。
「そうだったのか……。俺、あいつの事が大事で、大切で……、好きだったんだな」
「ようやく気が付いたか……」
ドッペル歩が立ち上がるように催促した。
「ケリ付けるぞ。勝った方があいつに近付ける」
「お前だけには近付かせない……!」
夕日が沈む九夜山。
影が砕け散り、粒子となって風に吹かれる光景を見た月居。
「光の粒か……。あいつがみたら、綺麗って言ってくれるだろうか……?」
再び白亜の娘のことを考えてしまう自分を照れ臭くなる月居だった。
その心に清涼な秋の風が吹き抜けていった。
<
月居 歩
:その感情の名は、恋>
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
焼きスルメ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
SF・ファンタジー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月05日
参加申し込みの期限
2014年10月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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