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08――【北校舎三階】
それよりも少し前。
エレベーターで誰もいない北校舎三階に到着した亮悟は、物音一つしない廊下を見回した。
「夜の学校って、実際来てみると、あんまり怖くねぇな……。なんだろ、幽霊より生身の人間の方が怖ぇ気がする」
ふと呟いて、肩をすくめる。
「そんなことより、ろうそくを探さねぇと」
人と関わるのが好きではない彼は、琴美探しは棚上げにして、とりあえずろうそくを探すことにした。
彼はまず、図書室へと向かったが、中を見回し、首をふる。紙でできた本がぎっしりのそこに、ろうそくがあるとは思えなかった。
次に覗いた音楽室では、月光に照らされたピアノに目を奪われた。
弾いてみたいと思ったが、楽器の演奏が得意な彼も、ピアノは弾いたことがないので、それは断念する。
(こんな所で、誰かのピアノ演奏が聞けるなら、幽霊でもなんでもいいから、弾いてほしいもんだ)
胸に呟き、苦笑した。
ここにもろうそくがないのをたしかめ、彼は廊下に出た。その目に、開いていた窓から蜂が入って来るのが見えた。
(ちょうどいい。試してやるぜ)
小さく口元をゆがめると彼は、傍にあった消火器を蹴飛ばして、音を立てた。
たちまち蜂は、方向を変えて彼めがけて突進して来る。
彼はその蜂を指さし、叫んだ。
「嫌い!」
彼のろっこんが発動し、蜂の足を拘束する形で、氷の枷が現れた。
(人間以外にも、効くんだ?)
亮悟は思わず、目を剥いた。
人以外に効くかどうかは、半信半疑だったのだ。
そんな彼の目の前で、氷の枷は溶けるようにして消え、蜂はすぐに自由になった。
そのあとも何度かやってみたものの、やはり同じだ。
人間以外には使えないものなのか、それともこの別世界の化け物のような存在相手だからなのか。
そのあたりは、亮悟にもわからなかった。
どちらにしても、これではどうにもならない。彼は、さっき蹴飛ばした消火器を手にすると、それをふり回して蜂と戦い始めた。
一方。
階段を使った九月、月、夏朝の三人は、亮悟より遅れて三階に到着していた。
「こんなチャンスめったにないし、校長室と理事長室を最初に覗いてみようよ」
九月の提案に、まずはその二つの部屋を調べることにする。
どちらも、中には人っ子一人おらず、ろうそくもなかった。
「椅子、ふかふかだね」
二つの部屋で、それぞれ椅子に腰を下ろしてみて、九月は笑う。
「薄野さんったら」
夏朝が思わず苦笑した。
そのあとは、三人でそれぞれ分担して三階の部屋を調べて行くことにする。
月が最初に入ったのは、図書室だった。
本音では、こんな危険な世界に来たくなどなかった。だが、話を聞いてしまった以上、知らんぷりはできない。だから、共に来た。
あたりを見回し、蜂がいないことを確認して、琴美の名を呼ぶ。
「津島さん! 津島さん!」
だが、返事はない。……いや、返事のかわりに、もっと嫌な音が聞こえた。
蜂の羽音だ。ほどなく、奥の方の書架の間から、巨大な蜂が二匹、姿を現した。
月は小さく唇を噛みしめると、身をひるがえした。書架の間に隠れることも考えたが、そこには蜂がいる可能性もある。彼女は図書室を飛び出すと、音楽室へと駆け込んだ。だが。
「……!」
思わず足を止めて、息を飲む。
そこでは、亮悟が蜂と戦っていたのだ。彼もまた、廊下では不利だと感じて、ここに駆け込んだのである。
月は慌てて踵を返そうとしたが、後からは二匹の蜂が迫っていた。
(……仕方がない)
小さく唇を噛み、頭の中で出ろと強く念じる。
足元から、おぞましい感覚が湧き起こった。
月光に照らされ、床に落ちた彼女の影が、ゆっくりと立ち上がる。彼女のろっこん『月影の死神(グリムリーパー)』が、発動したのだ。
その異様な気配に気づいたものか、中で戦っていた亮悟がこちらをふり返る。
「この蜂は、私に任せろ! 君は、早く探し物をみつけるんだ!」
月は、それへ叫んだ。
もっとも、本心はまったく逆だったけれど。
そう、彼女は逃げ出したくて、たまらなかった。こんな恐ろしい場所から逃げ出して、安全な所に一人閉じこもっていたいと思う。
けれど。
(最初に知らないふりはできないって来たんだから、最後までやるしかないだろう?)
彼女は胸の内に、自分で自分を嘲笑しながら言い聞かせ、影に向けて命じた。
「蜂を倒せ!」
影はただ、黙って蜂に向かって行った。
そのころ。
コンピューター室を調べていた夏朝は、琴美を発見していた。
「津島さん? 津島さんなの? 大丈夫?」
コンピューター室の隅に置かれた、余った机の下に、琴美はうずくまるようにして隠れ、震えていた。
夏朝に声をかけられ、大きく肩を震わせ顔を上げる。
「あなた……」
「僕のこと、覚えてない? 怪談会に参加した、
恵御納 夏朝
よ」
「あ……」
名乗る夏朝に、琴美の目が大きく見張られた。その顔がふいにゆがみ、目から大粒の涙があふれる。
「津島さん……」
夏朝はそちらへ歩み寄ると、彼女の背に手をかけた。
彼女がおちつくのを待って、夏朝は共に廊下へ出た。そこへちょうど、視聴覚室を調べていた九月も廊下へ出て来る。
「琴美ちゃん!」
琴美の姿に声を上げると、彼女は駆け寄って来た。
「コンピューター室にいたの」
夏朝が言うと、九月はホッとしたように笑う。
「よかったよ、見つかって。……どこも、怪我とかない?」
こくりとうなずく琴美に、九月は再度「よかった」と呟く。
そこへ、音楽室から月と亮悟が出て来た。
結局、亮悟は消火器を武器に、月の影と共に蜂と戦っていたのだった。そして幸い、あそこにいた蜂は全て倒すことに成功した。飛び散った体液の上から、消火器の中身を噴射したおかげで、匂いに寄って来る蜂もいないようだ。
夏朝と九月は亮悟の姿に驚いたものの、今はとにかく、琴美の無事発見を他の仲間に伝えるのが肝心だ。
夏朝がかおる子を呼び、そのことを告げる。
かおる子も、ホッとした様子でうなずくと、姿を消したのだった。
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3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月19日
参加申し込みの期限
2014年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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