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月夜の晩に
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13――【現実世界】
ふいに聞こえて来た喧騒に、琴美は思わず閉じていた目を開いて、あたりを見回した。周囲には、明るい昼間の光が満ちている。そして、共に別世界へ向かった仲間たちが、どこか呆然と立ち尽くしている姿が見えた。
「ここ……元の、教室……?」
呟いたのは、夏朝だった。
「私たち、戻って来られたのですか?」
美咲紀が、どこか信じられない顔で言った。
「そうなのだ。真央ちゃんたち、戻って来られたのだ!」
叫んだのは、真央である。
「ゆきおにいちゃん。わたしたち、あの怖いところから出ることができたの?」
海美が、まだ由貴の袖を握りしめたまま訊いた。
「ああ、そうみたいだ」
由貴は、小さく安堵の息を吐いて、うなずく。
他の者たちも、現実世界に戻れたことを喜び合い、安堵の笑みを漏らした。
「ところでかおる子……てめえは何者だ?」
ややあっておちつきを取り戻したところで、ふと眉をしかめて棗が訊いた。
「あの世界の住人なのか? なんで俺たちを手伝ったんだ?」
「僕も、かおる子さんのことが、気になってたんだよ。……なぜ、この世にとどまっているんだろう。いわゆる怨霊には思えないんだけど」
うなずいて言ったのは、弦月だ。
二人の言葉に、全員の視線がかおる子に集まった。
「私も、結局君が幽霊なのかどうかの答えを、聞いてないな~。教えてもらえると、好奇心のうずうずが収まるんだけどな」
にこりと笑って、朱音も言う。
「俺はその前に、琴美にあの世界で見聞きしたことを聞かせてほしいな」
言ったのは、修だった。
「あの世界で見聞きしたことと言っても……」
琴美は困ったように、かぶりをふる。
「あなたたちと同じよ。何も変わったものは見てないし、聞いてもいないわ」
「つまり、俺たちが体験したことが、全てだってことか……」
言って、修は考え込む。
(そもそも、あの世界はなんなんだ? まるで、出来の悪いホラー映画かゲームのようだった。それに、なぜかおる子は、あの世界のことに詳しかったんだ?)
胸に呟き、自分たちが見たものや奇妙な月、かおる子の言葉などを頭の中で整理する。
やがて、彼は顔を上げた。
「あの世界は……俺たちの恐怖が作り上げたものじゃないかと、俺は思う。怪談会では、ずいぶんと怯えている者もいた。表面上、平気なふりをしている者も、いや、むしろ怖い話が大好きだと思っている者であっても、いわゆる潜在意識の中には正体のわからないものや、奇妙な現象に対する恐怖は潜んでいるはずだ。そういうものが、あの世界を作り上げた――。だから、寝子高そのままだったり、ホラー映画かゲームに出て来るような赤い月や巨大な蜂の化け物が存在したりしたんじゃないのか」
「……そのとおりです」
彼の言葉を、低く肯定したのは、かおる子だった。
「あの世界は、怪談会に集まった人たちの、恐怖が作り上げたものです」
「なるほど。だから、世界をつないでいたのが、『ろうそく』だったんだ」
ポンと小さく手を打って、飛鳥が言う。
「ええ、そうです」
かおる子がうなずく。
「ニャハハ……! 意外なとこから、このけったいな騒ぎの真相が明かされる、ちゅうわけやな」
楽しげに笑いながら、メモを取っているのは、奈々美だ。
そんな中、梅がつとかおる子に歩み寄った。
「かおる子ちゃんは、いつもどこにおるん? あの世界のこと、よう知っとったんは、ほんまはあっちの世界におるからか?」
「おばあちゃん……」
驚いたように、かおる子は彼女を見やる。梅は続けた。
「ほんで、こうやってこっちにも来れるんやったら、わたいのとこに遊びにおいでえ。友達、ようけおるでな」
「ありがとう。……でも、私は、ここから離れることはできません。私があの世界のことを知っていたのは、そしてあそこに行けたのは、あそこがいわばこの学校の一部のようなものだったから。……けれど、あなたがそう言ってくれたことは、けして忘れません……」
かおる子の声は次第に小さくなって行き、同時に彼女の姿もまた薄れ――ほどなく、消えた。
真央と美咲紀、奈々美がそれぞれ、慌ててデジカメを構えたが、消える寸前の彼女の姿を捕えることができたのは、奈々美一人だった。
「我ながら、シャッターチャンスには強いで!」
モニターで撮れた写真を確認しながら、奈々美は笑う。そして、仲間たちを見渡し、言った。
「生還祝いの記念撮影と行こうやないか」
「賛成だよ!」
九月がさっと挙手して叫ぶ。
「俺は、写真なんて柄じゃねぇから、帰る」
「私もいい」
言って、踵を返そうとする亮悟と月の手をがっしと捕えたのは、飛鳥と朱音だ。
「せっかく協力したんだ。最後までつきあうのが、礼儀というものじゃないかい?」
「そうそう。今ここで帰ったら、あとになって一緒に撮ってもらえばよかった~って思うわよ」
飛鳥の言葉に朱音も相槌を打って、強引に二人を連れ戻す。
やがて、昨日と同じように一同は教壇に三列に並んだ。
「ぼく……どうして、ここに……?」
列に並んだところで、計都はふと目をしばたたき、あたりを見回す。
自分がなぜここでこうしているのか、記憶がなかった。
(たしか、夜の学校で蜂の化け物に追いかけられて……保健室へ逃げ込んだところまでは、覚えているんだけれど……)
胸に呟き、思わず苦笑した。今は昼間だったし、そもそも蜂の化け物などいるはずがないと思ったのだ。
(ぼく、寝てたのかな……)
再度苦笑して、ところでこれはどういう集まりなのだろう――と思ったところで、奈々美の声がした。
「ええか? 撮るで」
教卓の上に据えたデジカメの、タイマーをオンにすると、彼女は素早く二列目の端に並んだ。
少し間があって、シャッター音が響く。
「はい、終了。お疲れさん!」
奈々美が言って、デジカメを取り上げた。
「プリントできたら、みんなに配るから、そのつもりにしとってや。あ、けど、今回のことは新聞には載せへん。新聞の趣旨に反してしまうし、あかり先輩にフェアじゃあらへんからな。……まあ、ネタ帳には、真実を残させてもらうけどな」
言いたいことだけ告げて、ニャハハと笑う彼女に、やれやれと溜息をついたのは、勇樹だった。
ともあれ、こうして別世界に閉じ込められた琴美は助け出され、二つの世界のつながりも断たれた。
あとにはただ、いつもどおり「フツウ」の日常が繰り広げられて行くばかりなのだった――。
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あとがき
担当マスター:
織人文
ファンレターはマスターページから!
マスターの織人文です。
参加いただき、ありがとうございました。
まずは、一つお詫びいたします。
ガイドのマスターコメントにて開示した情報について、一部PL情報であることを明記していなかったため、PC情報として受け取られてしまったようです。
申し訳ありませんでした。
なお、リアクションでは、PC様たちが行動するうちに、PL情報だった部分に触れ、開示されて行くといった形にしています。
次からは、このようなことがないよう、気をつけます。
それでは、少しでも楽しんでいただければ幸いです。
またの機会があれば、よろしくお願いいたします。
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担当ゲームマスター
織人文
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月19日
参加申し込みの期限
2014年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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