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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
秋葉原に行こう！
その頃。秋葉原駅に到着した逆巻 天野はあまりの人の多さに酔いそうになっていた。同じ駅でも寝子島とはずいぶん違うな、と思いながらもペットボトルの水を飲んで気を保つ。
「ここが、秋葉原か……」
「俺も初めてなのよ～」
そうぽややん、とした雰囲気で言ったのは真辺 伸幸。彼は眠そうに目をこすりつつも人の多さには少々驚いているようだ。
「んー、人波ざっぱーんみたいな感じだねぇ。ちょっとだけ目がぐるんぐるんするよぉ～」
「真辺、元気だしなよ。ほら、お水」
そう言いながら伸幸の分の水を渡すと、彼は少しずつゆっくりと飲んで気を取り直す。そうしながらも天野の顔色がちょっと悪い事に気付いた。
「ぬ？ あまくんこそだいじょうぶ？」
「ありがとう。どうにか、大丈夫だから」
首をかしげながら問いかける伸幸に、天野は小さく笑って眼鏡を正した。
因みに今日の服装は天野が白いパーカーで、髪をラフな感じに下ろしている。伸幸はチノパンにゆったりとした大きめのセーター。秋らしくてとても似合っている、と互いに思いつつのんびり歩き始めた。
その日、夏朝がバイトに来ていた店の５階（カードゲーム関連のコーナー）では、ＴＣＧ『エレメンツ＆ドレイクス』の公式大会も行われていた。
「それに出場しているんですか？」
「うん。やっぱり大規模な大会は違うよね。緒戦から手ごわい相手だったけどなんとか勝てた感じがする」
八重崎 五郎八は休憩中の夏朝とばったり出会い、大会の感想を語る。夏朝も朝礼の時に事情は聞いており、２、３度出場者らしき客に会場の場所と行き方を説明したのを覚えていた。
「そろそろ次の試合かな？ それじゃ、がんばってくるね」
「はい、八重崎先輩、がんばって！」
パペットのハルくんと一緒に応援する夏朝。五郎八はウインクを１つしてそれに答えると歳相応に可憐且つ勇ましい笑顔で会場へと戻るのだった。
第二試合の相手は、五郎八とあまり歳の変わらない女の子だった。栗色の髪をポニーテールにした彼女は「よろしくねぇ」とのんびりした声で挨拶する。彼女の試合を見ていた五郎八は少し彼女を警戒していた。
（トラップをタイミングよく使ってくるんだよね。相棒カードは『クイーンオブグリーン』……耐久力はまあまあだけど攻撃力が凄くあるタイプだったかな）
気を引き締めて試合に臨もう、と顔を上げる。そして、試合は始まった。
（思っていたより、強いかな）
暫くして、五郎八はピンチに立たされていた。彼女が準備していた策を破られ、かなりダメージを受けていた。
「あはは、私、ゲーム初めて半年なんですよねぇ」
対戦相手は苦笑しつつも再び何かしらの手を打ってくる。しかし、彼女は、対戦相手がどんな手札を準備しているのか、なんとなく予想が付いていた。
（ダメージなら向こうだって小さくはない。それに、このタイミングで相棒が出れば十分逆転も可能よ）
ターンは五郎八。彼女は眼鏡をかけなおし、息を軽く吸った。
「私のターン。……セット、手札からスペル発動」
一枚のカードが、めくられる。その瞬間、流れが変わったのを五郎八は確信した。
「効果により手札のドレイクをノーコストで場に出せる。私は手札から『真竜王ドレイクザドレイク』……召喚！！」
このタイミングで相棒とも言えるカード『真竜王ドレイクザドレイク』を出す事が出来てよかった、と後に五郎八は言い切るほどに、実に絶妙な瞬間だった。
元々彼女のデッキは補助カードを最大限駆使しつつ、大型ドレイクを場に出す事で大火力＆専用サポートカードで場を蹂躙するという実に『豪快かつテクニカル』なタイプである。対戦相手はそのサポートをさせない様にしつつこっそり自分のドレイクを強化するというデッキで、相性はあまりよくない。
「『真竜王ドレイクザドレイク』で相手の『クイーンオブグリーン』を攻撃！」
五郎八の宣言により、相手の相棒カードたる『クイーンオブグリーン』にダメージが入る。
（いける……！）
勝利への道筋が見えた気がして、五郎八は眼鏡を正し、肯いた。対戦相手の表情にようやく焦りが見え始め、それでも気を抜かぬよう、引き締めつつ。
そして数ターンの後、五郎八の完全勝利で幕を閉じた。最後の最後で下準備していた物が揃い、一気に対戦相手のドレイクを一掃したのだ。
（うん、このデッキは改造の余地ありだね）
勝利をたたえられながらも、彼女の脳内ではデッキの弱点とその補強についての案がひねり出されている。妨害系デッキに弱い部分をどうするか。それが、五郎八の課題であった。
「強いんですね。私、まだまだだなぁ」
「また戦おうね。楽しかったよ」
対戦相手とも試合が終われば笑顔で握手。また戦いたいな、と思いながら五郎八はしばしの間休憩するのであった。
「ここが、秋葉原か……」
「俺も初めてなのよ～」
そうぽややん、とした雰囲気で言ったのは真辺 伸幸。彼は眠そうに目をこすりつつも人の多さには少々驚いているようだ。
「んー、人波ざっぱーんみたいな感じだねぇ。ちょっとだけ目がぐるんぐるんするよぉ～」
「真辺、元気だしなよ。ほら、お水」
そう言いながら伸幸の分の水を渡すと、彼は少しずつゆっくりと飲んで気を取り直す。そうしながらも天野の顔色がちょっと悪い事に気付いた。
「ぬ？ あまくんこそだいじょうぶ？」
「ありがとう。どうにか、大丈夫だから」
首をかしげながら問いかける伸幸に、天野は小さく笑って眼鏡を正した。
因みに今日の服装は天野が白いパーカーで、髪をラフな感じに下ろしている。伸幸はチノパンにゆったりとした大きめのセーター。秋らしくてとても似合っている、と互いに思いつつのんびり歩き始めた。
その日、夏朝がバイトに来ていた店の５階（カードゲーム関連のコーナー）では、ＴＣＧ『エレメンツ＆ドレイクス』の公式大会も行われていた。
「それに出場しているんですか？」
「うん。やっぱり大規模な大会は違うよね。緒戦から手ごわい相手だったけどなんとか勝てた感じがする」
八重崎 五郎八は休憩中の夏朝とばったり出会い、大会の感想を語る。夏朝も朝礼の時に事情は聞いており、２、３度出場者らしき客に会場の場所と行き方を説明したのを覚えていた。
「そろそろ次の試合かな？ それじゃ、がんばってくるね」
「はい、八重崎先輩、がんばって！」
パペットのハルくんと一緒に応援する夏朝。五郎八はウインクを１つしてそれに答えると歳相応に可憐且つ勇ましい笑顔で会場へと戻るのだった。
第二試合の相手は、五郎八とあまり歳の変わらない女の子だった。栗色の髪をポニーテールにした彼女は「よろしくねぇ」とのんびりした声で挨拶する。彼女の試合を見ていた五郎八は少し彼女を警戒していた。
（トラップをタイミングよく使ってくるんだよね。相棒カードは『クイーンオブグリーン』……耐久力はまあまあだけど攻撃力が凄くあるタイプだったかな）
気を引き締めて試合に臨もう、と顔を上げる。そして、試合は始まった。
（思っていたより、強いかな）
暫くして、五郎八はピンチに立たされていた。彼女が準備していた策を破られ、かなりダメージを受けていた。
「あはは、私、ゲーム初めて半年なんですよねぇ」
対戦相手は苦笑しつつも再び何かしらの手を打ってくる。しかし、彼女は、対戦相手がどんな手札を準備しているのか、なんとなく予想が付いていた。
（ダメージなら向こうだって小さくはない。それに、このタイミングで相棒が出れば十分逆転も可能よ）
ターンは五郎八。彼女は眼鏡をかけなおし、息を軽く吸った。
「私のターン。……セット、手札からスペル発動」
一枚のカードが、めくられる。その瞬間、流れが変わったのを五郎八は確信した。
「効果により手札のドレイクをノーコストで場に出せる。私は手札から『真竜王ドレイクザドレイク』……召喚！！」
このタイミングで相棒とも言えるカード『真竜王ドレイクザドレイク』を出す事が出来てよかった、と後に五郎八は言い切るほどに、実に絶妙な瞬間だった。
元々彼女のデッキは補助カードを最大限駆使しつつ、大型ドレイクを場に出す事で大火力＆専用サポートカードで場を蹂躙するという実に『豪快かつテクニカル』なタイプである。対戦相手はそのサポートをさせない様にしつつこっそり自分のドレイクを強化するというデッキで、相性はあまりよくない。
「『真竜王ドレイクザドレイク』で相手の『クイーンオブグリーン』を攻撃！」
五郎八の宣言により、相手の相棒カードたる『クイーンオブグリーン』にダメージが入る。
（いける……！）
勝利への道筋が見えた気がして、五郎八は眼鏡を正し、肯いた。対戦相手の表情にようやく焦りが見え始め、それでも気を抜かぬよう、引き締めつつ。
そして数ターンの後、五郎八の完全勝利で幕を閉じた。最後の最後で下準備していた物が揃い、一気に対戦相手のドレイクを一掃したのだ。
（うん、このデッキは改造の余地ありだね）
勝利をたたえられながらも、彼女の脳内ではデッキの弱点とその補強についての案がひねり出されている。妨害系デッキに弱い部分をどうするか。それが、五郎八の課題であった。
「強いんですね。私、まだまだだなぁ」
「また戦おうね。楽しかったよ」
対戦相手とも試合が終われば笑顔で握手。また戦いたいな、と思いながら五郎八はしばしの間休憩するのであった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年02月23日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年03月02日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年03月02日 11時00分
