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冷し中華、始められませんでした
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【冷やし中華を作る者達(七)】
《
バルシュ・コルテュルク
さんの場合》
さて、いよいよ最後から二番目の挑戦者の登場です。
「中華がなんだ、世界で一番美味いのはトルコだろ!」
調理器具を片手に豪語するのはトルコ出身のムスリム、
バルシュ・コルテュルク
さん32歳。
「店長、俺が世界一上手い冷やしトルコをつくってやるよ!」
「おお、冷やしトルコ! もはや中華ですらねぇ! だがしかし、それがイイッ!!」
斬新に斬新を重ねた発想におじさんのテンションはうなぎのぼりの様子。
ほかにも聞き慣れない『冷やしトルコ』という単語に興味深げな様子の人達がちらほらと。
というのも、このバルシュさん、寝子島でワゴンを乗りまわして移動ケバブ屋を運営するれっきとしたプロで、寝子島の食通にとっては知る人ぞ知る隠れた名店のオーナーなのです。
「期待してるぜ、ケバブのだんな!」
「おう、任せときな。冷やし中華のおっさん!」
互いに食のプロ同士、ちょっとした友情が芽生えたところでバルシュさんは楽しそうに調理を開始。
「まず最初にクル・ファスリエをつくるぜ!」
バルシュさんが宣言し、まずは乾燥した白いんげん豆を水に浸し込みます。
そう、クル・ファスリエはトルコ語で白いんげん豆を意味し、
そのままそれを使った煮込みの料理名にもなっているほど現地ではポピュラーな一品なのです。
「次に鍋でオリーブオイルをしっかりと熱して――」
手順を確認するように呟きながら、バルシュさんは具材の鳥胸肉、玉葱をみじんぎりにし、乱切りトマトと一緒に丁寧にオリーブオイルで炒めます。
「水を吸わせた豆を水切りしてさらに炒め、程良い頃合いで熱湯で煮る」
鍋の具合に応じて、こまめに水を足して調整し、豆が柔らかく煮えたら――
「生玉葱も添えて完成だ!」
おおっ、と周囲から歓声があがります。
さすがプロの手際と言ったところでしょうか。
ん? しかし、これって創作冷やし中華の範疇に入るのでしょうか?
「おっと、みんな驚くのはまだ早いぜ! 俺の冷やしトルコはまだ始まったばかりだ!」
ケバブ屋の店主兼パフォーマーとしての血が騒ぐのか、バルシュさんはノリにのった調子でそう宣言すると、
完成したクル・ファスリエの煮汁を別にとり、冷ましてしまいます。
「冷めるまでのあいだに羊飼いのサラダ――チョバン・サラタスも用意するぜ!」
そういって颯爽と取り出した包丁でトマト・胡瓜・玉葱を賽の目切りにし、オリーブオイル・レモン汁・塩胡椒でドレッシングします。
「本当はもうひと手間かけたかったが、パセリとディルは市販の調味料でガマンだな!」
そう言って、粉末調味料のパセリとディルでサラダを仕上げると、さきほど冷した煮汁に中華麺を浸して具を上に盛りつけて――。
「さあ、冷やしトルコの完成だ!! ほら、そこで見ている兄ちゃん、姉ちゃん、どうか味見して行ってくれよな!」
バルシュさんが宣言すると物珍しさに見物に来ていた人々がこぞって集まってきます。
「ケバブ屋さん、はじめまして、こんにちわアル! 冷やしトルコ、是非とも食べてみたいアル!」
「私もちょっと気になりますねー。ていうか、これ中華じゃないけどいいんですかー?」
最初に駆けつけてきたのは
畑中 華菜子
さんと
屋敷野 梢
さん。
「おう、お嬢ちゃん達。もちろん歓迎するぜ! なあに細かいことは言いっこなしさ!」
気風のいい口調で断言し、バルシュさんは二人に冷やしトルコの皿を渡します。
「はわー、オリーブオイルで冷めてもさっぱりしてておいしいアル!」
「ほー。冷やし中華のつけあわせにサラダってのもなかなかオツですねー」
二人とも大変お気に召した様子。
さて、後に続く審査員軍団も。
「冷やしトルコか。正直、トンデモじゃないかと疑ってた部分もあったんだけど――こいつは想像以上だね」
「ああ、うまい。トルコ語の商品名も目新しくていいな。店の目玉になるかもしれない」
「おお! これがトルコの味か! これはおっさんトルコに武者修行に行くべきか!?」
と、実に好感触。
ついに十五品目が貫録の審査終了と相成りました。
《
旅鴉 月詠
さんの場合》
そして掉尾を飾るのは――。
「謎だ。これだけの材料があって、どうして普通に美味しい冷やし中華をつくろうと思わないのか」
ちょっと不思議なオーラをまとった芸術家の少女、
旅鴉 月詠
さんです。
「あまり突飛なことをするから酷い失敗をすることになる。私は基本に忠実な冷やし中華をつくろうと思うよ」
そう言って、月詠さんは材料の山から必要な素材を吟味します。
「沖縄らしい冷やし中華というのは既にみんながやっていることだから私はやらないことにする」
月詠さんは一つ頷いてそう呟くと、トマト・胡瓜・ハム・もやし・チャーシューといったベーシックな食材を選択していきます。
「本当ならチャーシューは手作りしたかったのだが……。完成に一日はかかるので、今回は良い製品で妥協しよう」
月詠さんは少し不服そうに呟きつつ、それらをよく冷して細切りにしていきます。
さらに甘めにつくった卵焼きを細切りにし、中華麺を茹でてしっかりと氷で締めます。
「芸術作品においてはよく神は細部に宿ると言われる。料理でも同じことだ。こういった基本かつ細やかなひと手間が味を決定づける」
月詠さんは芸術家肌の女の子。その言葉にはどこか不思議な説得力があります。
さらに彼女は淡々と次の作業に取り掛かります。鶏がらスープに砂糖・醤油・酢・胡麻油・レモン汁をブレンドしてタレも完成。
氷で締めた中華麺にタレを絡めて、用意した具材を彩に気を配りながら麺の上に載せて、そのうえからもう一度タレをかけて出来上がりです。
「さあ、店長、それに審査員諸君。審査をお願いしよう」
自信に満ちた表情で皿を差し出す月詠さん。
「ほう。こいつはまた随分と自信があるみたいだね」
最初に箸を伸ばしたのは
桜崎 巴
さん。
「へぇ、こいつは驚いた。ウマいじゃないか」
不必要な言葉の純粋なウマいという一言。
審査員のコメントとしては一件不適切にも思えるその言葉の真意を直後に箸をつけた
八神 修
くんはすぐに悟ることになります。
「……! なるほど、確かにこいつはウマいな」
納得顔の修くん。
続いて、箸を伸ばしたおじさんも。
「……ああ、ウマい! それ以外に言葉はいらねぇ!」
そう言って、感極まったように唸り声をあげます。
『…………?』
まわりに集まっていたギャラリーの誰もが首を傾げ、俺も、私もと箸を伸ばしていきます。
そしてみんな一様に「ウマい」の一言しか言えずに、余計に首を傾げる羽目になるのです。
いったいどういうことなのでしょう?
と、そのとき、月詠さんが真っ直ぐにおじさんを見つめて、おもむろにその口を開きました。
「店長。これが美味いと感じたら少し考えてみよう。『初心忘るべからず』。貴方が店を始めたいと思った時、最初に作った冷やし中華はどうだった?」
「……!?」
月詠さんの問いかけに、おじさんは目を見開いて、はっと我に返ったように彼女の顔を見つめ返します。
それに月詠さんはほんの少しだけ唇の端を曲げて微笑みました。
「行き詰まった時は基礎からやり直してみることを勧めるよ」
さらに月詠さんはヴァリエーションとして、そのタレにさらにアレンジをくわえ、
肉は豚肉から鶏肉(ささみが望ましい)に変えて棒棒鶏(バンバンジー)風にするレシピまで披露します。
こうしてついに全ての挑戦者の冷やし中華が出揃ったのです。
さて、審査の結果は果たしてどうなるのでしょう?
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
水月 鏡花
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
19人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月20日
参加申し込みの期限
2014年09月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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