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残暑見舞いを、あの人に
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●シーサイドタウンにて●
【シーサイドタウン・桜花寮付近】
「もーなってしまったものはしょうがない!
実家のパパの所まで帰るぞっ、えいえいおー!」
可愛くそう気勢を上げると、
深民 実々
は切手の中で、相棒にしっかとまたがった。
「えっと、蚊遣り豚さん……『かぶちゃん』でいっか、いっしょに頑張ろうねっ」
『(頷き)ぶっふぅー!』
「さて、そいでもってとりあえず、寮の外に出てみたはいいけど……
猫ってこんなにいっぱいいたっけ?」
新鮮な気持ちで、広々とした外界の様子をながめる、実々である。
「へぇ、こんな視点じゃないとわからないこともあるんだなぁ……(しみじみ)
って違う、ホントに猫多い! しかもこっちに向かってきてるうっ!?」
「「ニャンニャカニャーーー!!(ずどどどど)」」
お目々キラッキラのドラ猫軍団の、その先頭を切って走っているのは、猫ならぬ
御剣 刀
と
夢宮 瑠奈
の2人ではないか!
「あっ、ミミちゃんがいる!?」
「って、瑠奈ちゃんたちまでハガキに!? わわっ、こっち来た!
このままじゃビリビリされちゃう、逃げなきゃ!」
かぶちゃんごと回れ右して、実々もまた遁走集団のトップランナーに仲間入り。
「って、やだー追ってこないでぇー!」
「うぅ、ごめんミミちゃん。でもあたしも、何で追われてるのか分からな……あっ!」
『(くいくい)ちゅちゅう?』
そこでようやく、瑠奈も気が付いたようだ。
「まさか……このねずみさんのせい? あたしのねずみさんのにおいに釣られて、あんなに猫が」
『ちゅっちゅう!(エッヘン)』
「なん……だ、と?(ゼェ)」
何でちょっと自慢げなの、とポカスカねずみと喧嘩を始めた瑠奈が、さらにギョッとなって御剣を二度見する。
「ええっ、御剣くんのハガキが、ヘナヘナのヨレヨレのクシャクシャに!?」
ろっこんを連発しすぎて、御剣の体力と精神力が、急激に削られているのだ。かつてない疲労がついに限界を超え、ろっこん【加速】がぷすぷすと不発──ガス欠になった2人の上に、さらに次々とのしかかって来るドラ猫たち!
「「ウンミャミャミャ〜〜!(いっただきま〜す!)」
とっさに1匹の背中に貼り付いて、その場を逃れようと試みる瑠奈だったが、いかんせん数が多すぎだ。だがその時、瀕死の御剣の脳裏に、起死回生の天啓ひらめく!
「よし、ここは死んだフリだ!(きらーん☆)」
→ダメだった! 鋭利な爪と猫ぱんちの連打に、いいように弄ばれる2枚のハガキ……
「も、もうダメぇ……(グシャ)」
けれどその時、先頭を切って走っていた実々のハガキが、キキッとドリフトでUターン。何を思ったか、ああ無謀にも、こちらに向かって突っ込んでくるではないか!
「えええっ、かぶちゃん!?」
『ぶっふぅー!(もくもくもく)』
「ってかぶちゃんが煙を出した!?」
まんまるの口から白い煙を吐き、突撃するかぶちゃんを見て実々が、
「そっか蚊やり豚さんだから、こういう能力があったんだね!
よーし、いっけえぇ、かぶちゃん!」
『ぶーふーうー!』
「「ウニャニャニャー……(ちきしょーおぼえてろー)」」
そんな捨て台詞を吐いて退散していく猫軍団に、
「猫がびっくりして逃げてく……やったね! 助かったよかぶちゃん」
『ぶっふー!(えへんぷい)』
命拾いした御剣と瑠奈も口々に礼を述べ、
「スマン……助かったよ、深民」
「ありがとう、かぶちゃん、えらいね! どこかのねずみさんとは大違いだねぇ!」
『ちゅ!?』
またポカスカ切手の中で喧嘩を始める瑠奈たちを、あわてて止めながらも、自分の頼れる相棒がじんわりと誇らしい実々だ。そして彼女の行き先を聞いた瑠奈が、
「ええっ! ミミちゃん、これから鎌倉まで行くの?」
「うん、実家にね。パパの所に、このハガキを届けに行くんだ」
「そうか……道中、気を付けてな。無事を祈る」
遠い道のりだけれど、このかぶちゃんと一緒なら、怖くない。瑠奈と御剣の2人に別れを告げ、実々もまた元気よく、桜花寮を出発するのだった。
【シーサイドタウン・キャットロード付近】
頭上から、人が降ってきた。
「きゃっ!?(ガッシャーン)」
「これは失礼……お怪我はなかったですか?」
その端正な顔立ちの青年、
ジェレミア・ベルトーニ
は優しくその主婦を抱き起こすと、倒れた自転車を起こすのにも、手際よく手を貸してやった。
「なにかありましたら、こちらにご連絡を」
と動物病院のカードを名刺代わりに渡すと、ぽーっと何だか頬を染めているその女性を、にこにこと見送る。
そして人目が無くなったことを確かめると……自転車を起こすついでにさりげなく回収した、その絵ハガキに語りかけた。
「やあ、八神君。驚いたよ、こんな所にいたんだね」
「こんにちは、ベルトーニさん」
ハガキに貼られた
八神 修
の切手が、慌てず騒がずそう答える。
「その様子だと……どうやら、同じ事件に巻き込まれていたようで?」
「なに、空の散歩は楽しかったよ」
そう言ってもう1枚、ひらりと自分の足許に落ちていたハガキを拾って、
「はい、君の愛犬カーキー、カール、カエサルにお知らせだよ。
今度うちの病院に、連れてきてね」
八神にもよく見えるように、血液検査の連絡を見せてあげる。そのハガキの隅で、切手の鳩が『ぐるっぽー』とたいそう誇らしげ。
そう、ジェレミアの鳩は、見当違いの方角に飛んでいたワケではなかった。ふつう伝書鳩は帰巣本能に従い、自分の巣に向かって飛んでいくのだけれど。この優秀な鳩さんは、届け先が移動中であることを的確に察知し、星ヶ丘から八神本人を目指して、ダイレクトに飛んできたのである。
「さすがは神様の使いだね!」
『くるっぽー!』
こうしてまずは
ジェレミア・ベルトーニ
が、配達完了でミッション達成!
ジェレミア、ハガキから無事に人間の姿に戻る。
けれども、一方の八神の方は、届け先が
七夜 あおい
宛てになっているので、まだこちらは元の姿には戻れない。
「八神君、俺に手伝えることは、何かあるかい?」
親切にそう申し出るジェレミアに、八神はちょっと思案すると、
「そうだな……よかったらこのまま俺を、ポストに投函してくれないか?」
「おや、それだけで良いのかい?」
「ああ、いい機会だ、あおいの所まで配達してもらうついでに、
郵便局の中を見学してこようかなと」
そう言って八神は、切手の中で軽く、ウインクをひとつ。
「ちょっとした、社会科見学さ」
【シーサイドタウン・上空】
一方、ジェレミアと別れた
新江 天懸
は、目的地のマンションを空から探していた。
(この島に来るとき……元親父に連絡したときに。
あいつもいるって、住所は教えてくれて)
もしかしたら、返事をくれるかもしれない。
(そう思って、書いた結果がこれかよ……)
宛名である姉の名前を、切手の中からちらりと見る。新江と苗字が違うのは、両親の離婚後、彼が母親の方に引き取られていったからだ。
元々新江は、親戚とは上手くいっていなかった。
母親と共に、学業にはあまり興味を示さなかったので、科学者の一族である親戚からは、疎まれていた。鳥以外に無関心だった姉には、ひたすら存在を無視されていた。
そんな中、母親がある事件を起こし、新江は母親と共に、家を追い出されたのである(少なくとも新江は、そう認識している)。
「俺は……あいつに、会いたいのか?」
つぶやく。通り過ぎる風は、返事もしない。
自分は、姉のことをどう思っているのだろう?
(憎いと思ってるさ)
ならば何故、似合いもしない残暑見舞いなどを、わざわざ書いた?
(それは……)
ふと地上を見た新江は、そうして、その人影を発見したのだった。
「住所あそこで合ってる……あいつか!?」
目指すマンションの屋上に、手すりにもたれて立っている、人影が見える。
しかし遠い。ここからでは年格好も、性別すら分からない。
けれど新江には、奇妙な確信があった。
(来てやったぞ! こっちを見ろよ!)
だがその人影は、こちらを振り向きもしない。
あの姉は、鳥にしか興味を示さない。
今の彼は、翼の生えたハガキにしか過ぎず──新江は道中で会った、ジェレミアのことを思い出す。あのハガキに生えていた羽根も、半透明に見えた。
きっとこの羽根は、切手の中の鳥の力が具現化しているだけの、幻のようなもので。遠くから見れば新江のハガキは、風に飛ばされている1枚の紙キレにしか見えないのかもしれない。
(見ろよ! こっちを……俺を見ろよ!)
しかし屋上の人影は、ぴくりとも動かない。
だめか……
力尽き、地上に落下していく紙キレ。
けれどその時、新江の脳裏に、ある考えが閃いた。
(そうか……今の俺が、ただの紙だっつーんなら)
うろ覚えの記憶を探り、空中で自分自身を折り畳む。
胴を願いで膨らませ、
その小さな翼を拡げる。
そこに出現したのは、ちっぽけなハガキの折り鶴──
カモメの力を折り目に巡らせ、その翼を不格好に羽ばたかせながら。
小さな折り鶴は、はるかの人影に向かってさけぶ。
「どうだ……クソ、見たか! 見たか!」
それはしてやったという歓声なのか、それとも。
数瞬後、新江は確かに、誰かの視線を感じた気がした。
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2人まで
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コメディ
冒険
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月31日
参加申し込みの期限
2014年09月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月07日 11時00分
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