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●取材とアブナイ話と見えない子供
奈々美は、首輪につけた隠しカメラのシャッターを切ってから、ふと教室の壁の時計に目をやった。
八時三十分。
怪談会が始まって、すでに一時間半が経過したことになる。
(ちょーっと勘違いしてるのもおるけど、怖い話、どれも面白いわ)
胸に呟き、彼女はニャハハと笑う。
方向音痴のせいで、迷い迷って到着は、ぎりぎりになった。だが、考えていたとおり、花村姉妹に今日の意気込みを聞くことはできたし、写真を撮る許可ももらえた。
心霊関係のことや怪談は大好きで、個人的には「霊なんていない」という考えに素直にうなずく気にはなれない。それでも、取材はできる限り客観的に、公平に行うことを心掛けているので、花村姉妹にもそういうふうに接したつもりだ。
廊下で話を聞いた奈々美に、あかりは言ったものだ。
「科学で証明できないものを、私は信じないわ。理解できないものを、人は不安に思うものだけど、その心が、霊を生み出しているにすぎないと思うの。私は、今日のこの会で、そういうことを証明できればと思っているわ」
一方、ほのかは言った。
「たしかに、不安な気持ちがただの花を幽霊に見せることは、あるとは思うわ。でも、それだけではないと思うのよ。今日のこの会で、少しでもそれが証明できれば、うれしいわ」
その時の、二人の表情を思い出し、奈々美はふと思う。
(怪談会で実験やなんて、アホな先輩たちや思たけど、本人らは大真面目なんや。単純に、お互いの主張が気に食わんから張りおうとるわけでも、ないんやな。……とはいえ、これで簡単に白黒つくとも、思えんけどな)
そして、なんとなく視線を飛鳥のかわりに話した少女のいる方へと向けた。といっても、そちらは一本もろうそくがついていないせいで、真っ暗だ。暗がりに目が慣れているはずなのに、少女の姿はまったく見えない。
(そういえば……あの女の子、うちが来た時、おったっけ……?)
隠しカメラをそちらに向けて、シャッターを切りながら、首をかしげる。
ぎりぎりだったのと、姉妹に取材していたせいで、彼女が教室に入った時には、参加者は全員そろっていたはずだ。
(小学生は、二人しかおらんかったような気ぃするんやけど……)
だが、ろうそくの件をほのかが謝っていたところを見れば、あの少女もいたに違いない。
それでもなんとなく腑に落ちなくて、彼女は首をひねりつつ、もう一度シャッターを押した。
春夏秋冬 真優
は、琴美に促されて立ち上がった。
彼は、重音の話に吹き出した金髪と青い目の少年である。
怖い話は、聞くだけでもわくわくする――と参加を決めた彼だが、自分が話さなければならないとなると、これといったものがない。
(有名なのとか、テレビでやってたようなのしか知らねぇしなぁ。みんな、そういうのは知ってそうだよな?)
来る前、そう考えて思案したあげく、「自分のとっておきの実体験」を話すことに決めた。
(怪談とはちげーけど、あれも相当怖い思いしたしな!)
などと胸に呟いて。
そして実際に参加してみれば、がっつり怪談を話す者もいるが、重音や菊乃のように単に「自分の怖い体験」を話すだけの者もいて、彼は自信を持った。
(いよいよ、俺の番だぜ!)
心でガッツポーズを決めながら、彼は自己紹介して口を開く。
「俺が、小学生の時の話なんだけどな。学校の帰り道、後から誰かがついて来るような気がすんだよ。振り返っても誰もいなくて、おっかしいなーって思ってたんだ」
暗さが増した影響か、明るい口調で話す彼の話を、皆が固唾を飲んで聞いていた。
彼の隣の席の
財前 華蓮
などは、すでに両手で口元を抑えて、叫びを堪えている風情だ。
ちなみに、彼女と真優は知り合いである。真優の方が彼女を見つけて、ちゃっかり隣に座ったのだった。
「センパイも、怖い話とか好きなんだなー! なんか意外だなっ!」
その時、そう言った彼に、華蓮は幾分裏返った声で言ったものだ。
「怖い話? よ、余裕ですけどぉ!?」
だが、全然余裕などなかったことは、その後すぐにわかった。次々と話されて行く怪談に、彼女の顔は青ざめ、目尻には涙がたまり、両手は常に口元に置かれるようになって行ったからだ。
真優は、今もそんな様子の華蓮をチラリと見やり、話を続ける。
「それが何日か続いたころにな、下校途中にうしろからいきなりおっさんに、声かけられたんだ。『お嬢ちゃん』って。俺は男だし無視したら、前に回り込んで来たんだよな。で、お菓子を買ってあげるとか、おもちゃ買ってあげるとか言うから、言ってやったんだよ。『俺は男だ』ってな。でも、そいつ言ったんだ……『男の子でもや……うわっ!」
いきなり靴を投げつけられ、真優は声を上げた。
やったのは、華蓮である。
「ってぇ! 何すんだよ、センパイ!?」
「こんな所で、いったい、何を話すつもりでしたの? 小中学生もいますのに」
駆け寄って鼻息荒く返す華蓮に、真優は顔をしかめた。
「そんなこと言ったって、これが俺の一番怖い体験……」
「だとしても、そこまで話す必要は、ありませんでしょう?」
言いかける彼の耳を引っ張り、華蓮は返す。
一方、小学生の二人――由貴とネミッサは、とっさに動いた梢と
御剣 刀
に耳をふさがれていた。
「な、何するんだ!」
恐怖に耐えていた由貴が、飛び上がらんばかりに声を上げる。
「ごめんなさいでーす。ちょっとした、お茶目ですよー」
梢は笑って手を離した。
「手を離して。これじゃ、お話が聞こえないわ」
ネミッサに言われて、刀も慌てて手を離す。彼女はぷいと顔を背け、由貴が刀の方へ怯えた目を向ける。
由貴の怯えは彼のせいではないのだが――刀は、自分の目つきの悪さのせいで引かれたかと、いささか落ち込み、すごすごと自分の席へと戻った。
そんな中、小さく溜息をついて、琴美が華蓮に声をかける。
「財前先輩、ありがとうございます。でも、咎めるのは、そのくらいで……。春夏秋冬くんも、お話、ありがとうございます。席に戻って、ろうそくの火を消して下さい」
「え~? まだ、途中なのに?」
真優は渋る様子を見せたが、華蓮に睨まれ、しぶしぶ席に戻ると火を消した。華蓮も投げつけた靴を履いて、自分の席に戻る。
「それでは、次の人、お願いします」
それを見届け、琴美が言った。
促されて立ち上がったのは、小柄な老婆、
竹松 梅
だった。
彼女はさすがに年の功なのか、この場でもずいぶんとくつろいで過ごしている。他の者の話を熱心に聞いているかと思えば、うとうとと船を漕いでいたりといったふうだ。
「おねえちゃん、写真撮る言うてたけど、カメラどこにあるんや?」
前の席の奈々美に、話しかけてみたりもする。
「この首輪が隠しカメラになってるんや。デジカメも持って来てるんやけど、こっちの方が会の邪魔にならへんかなー思て」
問われた奈々美は、自分の首を示して笑って答えた。
「おにいちゃんの話、面白かったわ」
隣の席の修が話を終えた時には、戻って来た彼に、そう声をかけたりもした。
「それはどうも」
修が、小さく頭を下げるのへ、彼女もうなずいてみせた。
そんなわけで、自分の番が来ても、緊張した素振りも見せず、杖をついてスタスタと教壇の方へと出て行った。
「怖い話ゆーてもな、何が怖いんかよーわからんのやけど。うちにおる子らが、来たい言うたでな」
言って彼女は、誰かを探すかのように、あたりを見回す。
「来たい言うたのに、どこ行ったんやろな」
なおもあたりを見回す彼女に、誰もが不審と不安の入り混じった顔で、その視線を追った。
怪談会の参加者は今、全員ここにいる――はずだ。
と。
「ああ、おったわ」
言って彼女は、外に面した窓のとても背が届きそうもない高い位置を指さした。
「あそこから、覗いとるわ」
途端、わずかにざわめいていた教室内がしんと静まり返る。
彼女の指さす方には、誰もいない。ただ、闇が広がっているだけだ。
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グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月11日
参加申し込みの期限
2014年08月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年08月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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