this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
寝子高・怪談会
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
14
つぎへ >>
●百物語と土蔵の怪
答えない真理に、参加者たちは顔を見合わせ、小さくざわめく。
そんな中、大きな咳払いを響かせたのは、あかりだった。
「時間がもったいないわ。次の人、話して下さい」
それに従い、月詠が教壇に立つ。
彼女は名乗ると、奥の天井に視線を向け、そちらを真っ直ぐに見つめながら話し始めた。
彼女が語るのは、ある神社で行われた百物語に関わるものだった。
その当時、百物語はいろんな所で行われており、いくつかは参加者が行方不明になったりしていて、その神社でも「やめた方がいい」という声もあったのだという。だが、結局はそれは行われた。
集まった者たちが次々と恐ろしい話を語り、とうとう九十九話目となった。ちなみに、百物語は本当に怪奇現象が起こってはいけないため、九十九話目で話をやめるのがいつのころからかルールとなっていた。
そう。他の者たちには内緒だが、月詠が花村姉妹の用意したろうそくを一本戻してしまったのも、そのためだ。
九十九話目を話したのは、その神社の巫女だった。彼女は、百物語が最後まで語られた時、どうなるのかを話した。
百話目が語られると、青行灯なるあやかしが現れて、その場の全員を食い殺しにかかる――そう、巫女は告げた。あたりがほとんど見えない、闇に近い中で、ただ一点を見つめながら。そして、他の者たちもまた、その同じ場所を見つめていた。
ところで、その会場には一人、百物語の結末を案じて駆けつけていた男がいた。
「――その男は気づいたんだ。暗闇の中、皆が誰を見ていたか。話が終わる。火が消える。皆のギラギラとした目が、金属音と共に一斉に動いた。男は、一目散に逃げ出した」
薄闇に包まれた教室に、月詠の淡々とした声が響く。それはまるで、九十九話目を語る巫女の声音のようだ。
「その後、行方不明者が出ることは、なくなったとさ。その男の行方は、誰も知らない」
語り終えると、月詠は席に戻って、火を吹き消した。
教室内からは、詰めていた息を吐き出す音がいくつも響く。
「うう……」
またあふれて来た涙を手の甲でこすりつつ、小さく呻いたのは、由貴だった。もう帰りたい気分だったが、ネミッサの手前、それはできない。ただ唇を噛んで、恐怖に耐えるのみだ。
重音と梢は、もうずっと抱きあったままだ。
それを眺めて、菊乃が小首をかしげる。ついと手を伸ばし、梢の背中をつついた。
途端。
「きゃーっ!」
「いやーっ!」
梢は、悲鳴を上げて飛び上がる。つられて、重音も悲鳴を上げた。
「おー、二人とも派手だねー。四月一日くん、グッジョブだよー」
それを見て葵が、小さく手を叩く。
そこへ、またもやあかりの咳払いが響いた。
「静かに。会が進まないでしょう? 次の人、お願いします」
言われて立ち上がったのは、飛鳥だ。
「黒目子さん、がんばれー」
朱音が小さく声援を送る。
「ありがとう」
それへ手をふって答えたものの、飛鳥は教壇へ向かうとはしない。その場で、もったいぶった様子で口を開いた。
「でも残念ながら、僕は何も話すことはないんだ。だーって、僕、怖い話なんて知らないもん。話をして怖がらせるのは好きだけどさ。怖い話って言われると、ピンと来なくてさぁー。だって面白いじゃん。人が死ぬ話は悲しいけど、科学全盛のこの時代に、まだまだ理解の及ばないことがたくさんあるっていうとさ、伸びしろがあるじゃん! バミューダトライアングルでUFOが落ちた話とか、自転車で走ってたらいつの間にかタイムスリップしてた話とかさ」
一気にそこまで話すと、ノッて来たのか机を離れて数歩前に出る。身振り手振りを交えながら、更に立て板に水の勢いで語り出した。
「知ってる? かの有名な発明王は、霊界に興味を持ってたんだよ? 霊界との通信機を作ろうとしてたんだ。もっとも、完成させる前に死んじゃったらしいけど~。ま、要するに僕が言いたいのは、否定するよりあえて肯定して、科学であっさり再現して、もっと身近にして、そういう僕みたいなオカルト好きな人に夢や驚きを与えて――」
「ストップ!」
いつまで続くかわからない彼女の言葉を、双子の声が遮った。
「いい加減にして下さい、先輩。怖い話をしないってどういうことですか? 私たちの実験を、台無しにする気なんですか?」
一言一句ずれることなくきれいに重なった二人の言葉に、飛鳥は一瞬、きょとんとなった。だが、すぐに笑い出す。
「怖い話なんかより、君たちのその見事なハモり具合の方が、よっぽど神秘だよ。君たち、双子のシンクロ率について研究する方が、ずっと理にかなっているんじゃないか?」
「笑いごとじゃないです。協力しないなら、出て行って下さい!」
「そうですよ、これで何事もなかったら、あかりの鼻を明かすことができないじゃないですか!」
双子はしかし、本気で怒っている。
「あかり、ほのか、おちついて」
二人をなだめようと、琴美が割って入った。
「あの、晴海先輩。なんでもいいんです。何か怖い話を一つしてもらえないでしょうか」
「だから、怖い話なんて知らないんだって」
琴美の頼みにも、飛鳥は笑って言うばかりだ。
「黒目子さん、おばあさんからいろいろ話を聞かされたって前に言ってたでしょ? その中のどれかを話したら?」
朱音が助け船を出すが、彼女はかぶりをふるばかりだ。
その時だった。
「あの……私が、かわりに話していいですか?」
低い声が響いて、教室の後ろの方の暗がりから、小学生ぐらいの少女が一人、姿を現した。
突然のことに、誰もが顔を見合わせる。
「あなた……」
琴美が軽く目を見張って、少女を見やった。
「私の分、ろうそくがないんです。だから……」
うつむき加減に言う少女に、ほのかが慌てて残っているろうそくの数を数える。
飛鳥の分も含めて、残っているのは十本だ。飛鳥は十四番目なので、ろうそくは二十三本しかない。
「ごめんなさい。……たしかに二十四本用意したと思ったのに……」
謝るほのかに、月詠が口を挟んだ。
「それでいいんだ。私の話を聞かなかったか? 百物語は本来、九十九話目でやめるものだ。それに倣うなら、一人は語らないのが正解だ」
「そういうことだ。僕が話さないのは、天の采配というものだよ」
それを聞いて飛鳥が、胸を張る。
「よくも、そんなことが言えますね」
「それじゃ、実験にならないじゃないですか!」
「あかり、ほのか、おちついてってば」
飛鳥に噛みつく姉妹を抑え、琴美は少女に言った。
「それじゃ、お願いします」
「はい」
うなずいて、少女は前に出ると語り始めた。
彼女の話は、自宅の土蔵にまつわる、怪奇な話だった。
昔、そこに病気のせいで閉じ込められていた女性がいたと伝わる土蔵から、時おり人の呻き声や何かを引っ掻くような音、子供の泣き声などが聞こえるというのだ。
「――あんまりそういうことが続くので、一度はお祓いをしてもらったそうです。でも、今でも時々、やっぱり声や音が聞こえます」
少女はそう話を締めくくり、教壇を降りると、飛鳥の机の上のろうそくの火を吹き消した。
「ありがとう。どうぞ、席に戻ってちょうだい」
琴美が礼を言って、座るように促す。少女はうなずき、自分のいた方へと戻って行った。
残るろうそくは九本。教室の中は、更に暗くなった。
誰もが、今聞いた話に怯えたり、逆に面白かったと頭の中で反芻したりしている。
そんな中、修はふと眉をひそめた。
(そういえば、あの少女は名乗らなかったな。……小学生ぐらいに見えたが……最初からいたのか?)
なんとなく、見た記憶がない気がする。
だが、ほのかが謝っていたところをみれば、少女はちゃんと受付を通っているのだろう。つまり、最初からいたということだ。
(俺の、勘違いか)
胸に呟き、彼は次の者の話を聞く態勢に入った。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
14
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
寝子高・怪談会
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月11日
参加申し込みの期限
2014年08月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年08月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!