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●猫と音楽室の怪
一階とはいえ、そもそも梅が示している場所は、人が外から覗き込むには高すぎた。
(いくら怪談会でも、こういうのは反則だろ!?)
神嶋 征一郎
は、そう言ってやりたくてたまらなかった。が、恐怖で体が固まり、声が出ない。
怖い話やお化けの類がかなり苦手な彼は、当然こんな会になどなんの興味もなかった。ところが、CDショップでたまたま後輩の
呉井 弦月
に会ってしまったのが運のツキである。
怪談会のことを聞かされ、行くのかと問われて否定したら、
「あれ……行かないんですか? ふーん、先輩って怖がりなんですね。……意外です」
などと言われ、売り言葉に買い言葉で、結局参加することになってしまったのだ。
とはいえ、さすがになんの対策もせずに来るほど愚かではない。しっかり耳栓を持参している。
おかげで、これまでの怖い話は、だいたいなんとか聞かずに済んでいる。ただ、完全に防音することは不可能なのと、彼自身が無音の状態にも不安を感じて、時おり耳栓を片方はずしてみたりしていたせいで、話の全てをスルーというわけには、いかなかった。
たまたま耳に入った怖い話の切れ端や、聞いている参加者らの悲鳴などが、彼の恐怖を煽り立て、実は今にも卒倒しそうなほどだ。
弦月の話には、もちろんぎょっとして、思わず自分の足元を眺めてしまったりしたものだ。
弦月は弦月で、そんな彼をしっかり観察していたりする。
(神嶋先輩って、本当は怖がりなんじゃないかな。でなきゃ、あそこまで徹底して来ないよね)
征一郎の耳栓にも気づいていて、そんなことを思ったりしていた。
だがさすがに、それを口にすることはしない。
自分でも人が悪いとは思うが、こうやって征一郎の様子を観察するのは妙に楽しかった。それに、相手が必死に隠そうとしていることを、他人がいるところで口にするのは、どうかとも思うのだ。
そんな弦月の思いに気づきもせず、征一郎は無様な姿を後輩に晒したくなくて、自分の恐怖を抑えつけていた。そのせいで、彼の表情はひどく不機嫌そうに見える。
「もしかして、怖いのか?」
気を紛らわすために、目尻に涙をためて青ざめている由貴に、わざと嘲笑うような口調で声をかけたり、重音や梢に「きゃーきゃーうるせぇんだよ」などと言ってみたりもした。
もっとも、この三人も彼と同類だ。
「こ、怖くなんかない!」
「えこさんは、きゃーきゃーなんて言ってないのです」
「うるさくなんてしてませんよー」
即座にそんな答えが返る。
「けっ! 青ざめて震えて、きゃーきゃー言ってるじゃねぇか」
それでも、それへ言い返したりしている間は、少しだけ恐怖を忘れられた気がした。
だが、それも時間が経つにつれ、効果がなくなって来る。周囲の音に、たわいなく体がびくりと跳ね、額には脂汗がにじんだ。
なのに、耳栓をついはずしてしまったのは、真優が話の途中で華蓮に靴を投げつけられたのを見たためだ。
重音や菊乃の話の時も、笑いが起こって慌てて耳栓をはずし、「怖い話のはずなのに、なぜ笑ってるんだ?」と首をかしげるはめになった。それがなんとなく悔しくて、今度こそ乗り遅れるものかと、耳栓をはずしたのだ。
そして、次に現れた梅が、あまりに無害そうだったせいもあり、ついつい耳栓をし忘れてしまった。
しまった――と思った時には、あとの祭だ。
一同が静まり返ったのを見て、梅はにまっと笑った。
「こんなんで、ええやろか」
途端に、教室内は騒然となった。
「い、今のって、作り話なんですかー?」
「こ、怖かった……」
「えこさん、本当にいるのかと思ったのですー」
「わたしも、本当だと思って、怖かったよ」
「残念なのー」
「実は、ちゃんと見えてたんですよね? この会が終わってからでいいから、本当のことを教えてほしいです」
梢、夏朝、重音、九月、菊乃、朱音が梅に殺到する。
「さあね、どうやろね」
かぶりをふって、にまにま笑いながら曖昧に答えて席に着くと、梅は机のろうそくを吹き消した。
「ええ~。教えて下さい」
朱音が食い下がる。
一方、真理や月詠、ネミッサ、葵、修らは冷静だ。
真理は変わらず不機嫌な顔で、頬杖をついているばかりだし、月詠は小さく肩をすくめただけだ。ネミッサは目を輝かせてはいるものの、朱音ほど真相を知りたがってはいない。
葵は、相変わらずニヤニヤと成り行きを眺めているだけだ。
「次はうちの番やけど、こんなパフォーマンスやられてしもたら、話しにくいで」
そんな中、軽くぼやいて奈々美が立ち上がった。
「はい、注目! これから、うちの怖い話をするで!」
教卓の前に出ると軽く手を打って、参加者たちの注意を促し、彼女は語り始める。
「うちが昔飼ってた黒猫……『杏』言うんやけど、こいつがけったいな奴でな。うち含め、家族には誰にも懐かんくせに、妙に一部の人には懐くねん。で、杏に懐かれた人は、すぐにぽっくり逝ってまうんや。おかげで、影では『死神猫』な~んて言われとった。んで……杏が死ぬ前に、うちのとこに来て、珍しく甘えてな。そのあと、大往生やった」
彼女はふと、何かを思い出すように、言葉を切った。だがすぐにまた、話し出す。
「……思えば、それからやな。うちが猫っぽくなったり、それまでは嫌悪してたオカルトに興味持つようになったんは」
「不思議な話ですね。その猫には、死ぬ人がわかってたってことですよね」
呟く朱音に、飛鳥が横から言った。
「死神が、見えていたっていう可能性もあるな」
「し、死神って、本当にいるんですかー?」
「さて、どうかなー? 専門家の意見をどうぞー」
梢が裏返った声を上げ、葵がニヤニヤしながら言って、真理に話をふる。
「ノーコメントだ。無駄に危険が増えるようなことは、したくない」
真理は答えて、押し黙った。
「真相は、杏しかわからへんことや。けど、うちの話はホンマやで」
奈々美は言って、席に戻る。もちろん、火を消すことも忘れない。
次は、征一郎の番だった。
奈々美が話し始める前に、再び耳栓をしたので、今の彼女の話は聞いていない。おかげで、多少おちつきが戻って来ていた。それでも、立ち上がる前に、深呼吸をして気持ちを整え、改めて耳栓をはずした。
前に出て、名前と学年を告げ、口を開く。
「とある学校での話だ。誰もいないはずの、第三音楽室からピアノの音が聞こえて来るんだ。ドアを開けて中を見ても、当然誰もいやしねぇ。けど、ドアを閉めるとまた音が聞こえる――」
ピアノの音を不思議に思って音楽室に入った生徒の中には、鍵盤に血がついているのを見た者もいるという。
ある時、一人の生徒が続けて四回、そのピアノの音を聞いてしまったのだそうだ。するとほどなく、その生徒は事故に遭って死んでしまった。
更に音楽教師が、ピアノの音を続けて四回聞いたと同僚に漏らしたあと、突然の病に倒れてやはり死亡した。
「……以来、その学校では、第三音楽室から聞こえるピアノの音を四回続けて聞くと、かならず死ぬという噂が広まり、その近くを通る時には誰もが耳をふさぐようになったということだ」
自分で自分の話に戦きながら、征一郎はなんとか話し終わって一礼すると、席に着いた。
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グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月11日
参加申し込みの期限
2014年08月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年08月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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