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●集合写真の怪
結局、真相はわからないまま、怪談会は終了することになった。
もっとも、あかりとほのかは、三台のビデオの映像と奈々美の写真を分析し、これが本物の心霊現象なのか否か、かならず決着をつけると息巻いていたけれど。
ともあれ、これで解散となったところで、奈々美が言った。
「せっかくやし、お開きの前に、記念写真撮るで」
「それいいじゃん。……全員、整列ー!」
真優が声を上げ、参加者たちは、教壇の上に整列する。
前列には、ネミッサと由貴、梅、重音、九月、月詠、琴美ら比較的背の低い七人が並んだ。
中列には、真理、夏朝、弦月、飛鳥、菊乃と花村姉妹が並び、デジカメのタイマーを仕掛けた奈々美もここに入る。
一番後ろの列は、比較的長身の征一郎、華蓮、朱音、真優、葵、刀、修が並んだ。
デジカメのシャッター音が教室内に響いて撮影が終わると、全員がなんとなく緊張を解いた。
「はあ……」
征一郎は、思わず気が抜けて、前にいる弦月に寄りかかった。
「先輩?」
怪訝な声を上げる弦月に、ハッと気づいて彼はすぐに離れ、照れかくしにそっぽを向く。
「元はと言えば、全て呉井のせいだからな。……もう怪談会には、二度と参加しねぇ」
ぼそりと告げる彼に、弦月は笑った。
「でも、怖くないって言ったのは、先輩ですよ」
「別に、怖かったとか言ってねぇだろ。ただ、もう二度と参加しねぇって言っただけだ」
ムッと返して、征一郎は肩をそびやかす。
「とにかく、終わったんだ。帰ろうぜ」
「はい、先輩」
歩き出す征一郎にうなずいて、弦月も教室を出た。
「小学生二人、家はどこだ? もし旧市街なら、送ろう」
刀が、由貴とネミッサに声をかける。
「俺、旧市街だけど……」
軽く挙手して言う由貴に、刀はうなずいた。
「私は、星ヶ丘よ」
「俺も星ヶ丘だ。一緒に行くか」
自己申告するネミッサに、修が声をかける。
四人はそのまま、教室をあとにする。
「おもしろい話、ようけ聞けたわ。ほいじゃ、おにいちゃん、おねえちゃん、気いつけて帰りいな」
杖をつきつつ教壇を降りて、他の者たちにそう声をかけると、梅も彼らのあとを追うように教室を出た。
「いやぁー、それにしても面白い話がたくさん聞けたよ。ほのか君、また遊ぼうねー」
楽しげに言って、ほのかに手を振って見せたのは、飛鳥だ。
「黒目子さん、そこまで一緒に行きましょ?」
朱音が、その飛鳥に声をかける。
他の者たちも、おしゃべりなどしながら、三々五々、教室をあとにした。
一番最後に教室を出たのは、奈々美だ。彼女は一人、デジカメのモニターでさっき撮った集合写真をチェックしていたのである。
戸口を出ようとして、彼女はつと足を止め、ふり返った。
「怪談会、あんたも楽しめたんならええけどな。ほな、さいなら」
誰もいない教室に向かって言うと、今度はもうふり向かず廊下に出ると、歩き出した。
数日後。
桜花寮の琴美を、奈々美が訪ねて来た。
「これ、怪談会のこと書いた新聞が出来たんで、持って来たんや。あと、最後に撮った集合写真も。小学生二人と中学生には渡したんやけど、それ以外の人はうちには所在がわからへんし、頼んだ方が早いかな思て」
「いいわよ。花菱さんのことは、晴海先輩が知ってるみたいだったし、梅さんのこともたぶん、寮母さんにでも聞けば、わかると思うから」
うなずいて、琴美は新聞の束と写真の入った袋を受け取る。
「ほな、頼んます」
一礼して、奈々美はにっと笑った。
「それ、ええ記事に仕上がってるから、期待しといてや」
それだけ言うと、彼女は軽く手をふって立ち去って行く。
それを見送り、部屋に戻って琴美は、自分の分の新聞を広げてみた。
「これって……!」
そして、思わず声を上げる。
そこには、あの飛鳥のかわりに話した少女がぼんやりと写る写真が、何枚か掲載されていた。
「……まさか……」
嫌な予感がして、集合写真の方を袋から出してみる。
そこにはしっかりと、件の少女の姿も写っている。しかも、よりにもよって、あかりの隣に立っていた。
「……はあ」
琴美は思わず溜息をつく。この写真を見ればきっとまた、あかりとほのかは、大論争を始めるに違いない。
「決着がつくどころか、問題が増えた気がするわ……」
頭を抱えてぼやく彼女だった。
……それはともかく。
奈々美の新聞と集合写真を受け取った参加者の中には、その場で恐怖の叫びを上げる者や、神社に走る者、夜眠れなくなる者がいたという。
一方では当然、面白がる者、ただ冷静に受け止めるだけの者もいた。
そんな中。
(この写真で、花村さんたちの論争は、収まるのかな……)
集合写真を眺め、夏朝は思う。
新聞と写真を持って来てくれた琴美に、尋ねればよかったと、今更気づいた。
今更といえば、もう一つ。
(あのお守りのこと、碓氷さんに尋ねてみればよかった……)
怪談会で話した、不気味な影から彼女を守ってくれたお守りのぬいぐるみは、よく覚えていないが、あのあとどこかでなくしてしまっていた。ずっと大事にしていたものなのに、どこでなくしたのか、いつなくしたのか、思い出せないのだ。
もしかしたら、霊力のあるらしい真理ならば、それについて答えてくれたのかもしれないと思う。
(それとも、いつか自分で思い出せる日が来るのかな)
そんなふうにも思いつつ、彼女は新聞と写真を机の引き出しにしまった。
一方。真理と、霊感の強い月詠にとっては、この写真はある程度は予想されたものだったようで、なんの感慨もなく受け止められた。もっとも真理は、「この程度で済んで、幸いだったと思えとあの二人に伝えておけ」と琴美に告げるのを、忘れなかったけれど。
また一方では。
「泣いてた子が、笑ろとる。おにいちゃん、おねえちゃんと一緒に写真撮ってもろて、うれしかったんやな」
写真を眺めて、梅は呟き、小さくうなずいた。
「あいあい。……今度は一緒に行こうな」
誰もいない部屋で、誰かに答え、熱いお茶をすする彼女だった。
ともあれ、こうして怪談会は幕を閉じた――。
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あとがき
担当マスター:
織人文
ファンレターはマスターページから!
織人文です。
ガイドに参加いただき、ありがとうございます。
バラエティー豊かな「怖い話」に、私も怖くなったり、笑ったりしつつ、楽しませていただきました。
読んでいただければわかるとおり、お約束ながら「もう一人いる」形にさせていただきました。
彼女が実際は何者で、なんの目的で現れたのかは、今回は棚上げするとして――実験に関しては、もとより決着のつく内容ではなく、今後も花村姉妹の論争は続きそうです。
それでは、少しでも楽しんでいただければ、幸いです。
機会がありましたら、またよろしくお願いいたします。
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担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月11日
参加申し込みの期限
2014年08月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年08月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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