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ゆったりとした黒いサマースーツを着た
松崎 竜平
が桜台墓地で穴を見つけた。少し身を屈めて奥を覗き、スキンヘッドの側頭部にぴしゃりと平手を当てた。
「海が見えるが」
竜平は背筋を伸ばして燻したような金色のネクタイを少し緩めた。九夜山を漫然と眺めて片方の口角を上げる。背広のポケットからひしゃげた煙草を掴み出し、手首を効かせて一本を口に咥えた。
「また、らっかみさん関連かねぇ。どうしたものか」
竜平はライターで煙草に火を点けた。深く吸い込んでゆるゆると煙を吐くと急激に身体の厚みが増した。頭部は白い毛に覆われ、丸くて黒い耳がぴんと立つ。
ろっこんの発動条件を密かに満たした竜平はパンダに変貌を遂げた。その姿のまま、二足歩行で穴の中に入っていった。
竜平はパンダの姿で砂浜に立った。目の上の辺りに手を当てて遠方を眺める。万遍なく見回して頭を左右に揺すった。
やるせない様子で岩壁に手を付く。その高さに自然と顔を上げた。驚いたように口を開けて海と岩壁を交互に見た。
竜平は勇んで岩壁に挑んだ。強靭な爪が僅かな突起を捉えて離さない。強靭な身体を駆使して力強く歩を進める。
黙々と登っていると、パンダ、と驚きを含んだ声がした。真横に顔を向けると、岩壁に顔を押し付けるようにして縮こまる瑞麗がいた。
「パンダ、るいりのはなしをきく」
パンダの単語を受けて竜平は周囲を確認するかのように顔を動かした。目の当たりにした瑞麗は焦った様子で話し始めた。
「るいり、ここまできてこまっている」
竜平は動きを止めて瑞麗に注目した。
「ここはたかい。とてもこわい。すぐにおりたい」
瑞麗は口を閉じた。頬を強張らせて横に動く。少しずつ、竜平の方に近づいて片方の手を伸ばした。
「おんぶして」
瞳には僅かに涙が溜まっている。竜平は大きく身体を寄せて背中を瑞麗の方に傾けた。
「ありがとう、パン」
竜平の背中の上をよじ登り、太い首にしがみ付く。
時間を巻き戻すかのように竜平は速やかに降りていった。
砂浜に戻ると、瑞麗は元気を取り戻した。海の方へと走っていく。途中で降り返って大きな声を出した。
「パンもくる!」
妙な渾名を付けられた竜平は側頭部に手を当てて二本足で歩き始めた。
「パン、すごい」
走って戻ってきた瑞麗を竜平は正面で受け止めた。横に並んで海へと歩いていった。
竜平は波が寄せてくる手前で腰を下ろした。瑞麗は波が運んできた貝殻を夢中になって拾う。
両手に貝殻を抱えて竜平の横にちょこんと座った。一緒に青い穏やかな海を眺める。
「……るいり、さびしかった」
竜平は目だけを動かした。両膝を抱えた瑞麗の寂しげな横顔が見えた。
「上海では、おうちからでたことない。とても大きくて、とてもにわがひろくて、とてもさびしいところ」
瑞麗は竜平の方に顔を向けた。青い瞳が悲しみで潤んでいる。
「ともだちがいなくて、とてもさびしかった。だからしまでは、たくさんともだちつくる」
瑞麗が脇腹に飛び込んできた。必死に縋る様子を見て竜平はそっと背中に手を回した。
「パンはるいりのともだち」
その言葉に数秒の間を空けて竜平は大きく頷いた。
「……たばこ、くさい。でも、叔叔おもいだすからあんしん」
力を抜いた瑞麗が柔らかい腹部に顔を埋めた。
竜平は由貴に目を移した。先程からこちらを窺うような視線を向けていたのだ。
「な、なんでパンダがこんなところにいるんだよ」
怒ったような口調で僅かながら距離を縮めてきた。素直になれない子供の態度に竜平は助け舟を出した。空いている手で招いた。
「俺はパンダに興味ないけど。呼ばれたんじゃ、し、仕方ないよな」
大股で近づいてきた由貴は竜平の後ろに回って頭を抱えた。頭頂に頬を当てて毛並みの良さを確かめるように頬を押し当てた。
「こ、これでいいんだろ。俺は忙しいんだ」
由貴は離れると足早に歩いていった。
波音の中に寝息が混ざる。瑞麗は抱き付いたまま、眠っていた。竜平は僅かに口を開けて舌を出す。恨みがましい目を太陽に向けた。
瑞麗を起こさないように砂浜に寝かせると、竜平はその場を離れた。十分な距離を目で確認して砂浜を駆けた。
「あー、パンダさんだぁ」
瑠樹の声を受けて竜平は全力疾走となった。
周囲に人の姿がなくなる頃、ようやく水場を見つけた。岩壁から染み出した清水が真下の岩に楕円の穴を穿ち、澄んだ水溜りを作っていた。竜平が覗き込むと、水面が鏡となって自身の姿を映し出した。
背広を着た愛らしいパンダがいた。初めて目にした姿にも関わらず、竜平に然したる驚きは見られない。水面に顔を寄せて舌で器用に水を飲んだ。
その最中にろっこんの効果が切れて変身は解けた。
「あっしがパンダにねぇ。組の連中が時におかしな態度を取る理由はこれか……悪いことしちまったな」
水で冷やした手を額に当てて竜平は青い海を眺めた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
動物・自然
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月06日
参加申し込みの期限
2014年08月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年08月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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