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ゆら、ゆらり、と海の月
ゆら、ゆらり、と海の月
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◯涼やかに淑やかに
口をついた言い訳に
斑鳩 遙
はどうしようもなく戸惑う。
(なにをしてるんだろう、俺は)
冷静なようで、まったく冷静ではない自分自身を落ち着かせるために、遙は今までの辛い――いや、そういうものじゃないが、とにかく、今までの自分を思い返した。
(そうだ、俺は)
ろっこんを得てから、他人の過去を見てしまうようになってから、交際相手と目を合わせる事もできなくなった。それでも、ただ付き合って、喋って、触れ合って。そんな遊びをする分には困らなかったが、ベッドを共にするのだけは――どうしても無理だった。見たくもない相手の過去を視て、閉口してしまう。そんなの萎えるなんてものじゃない。そうして自然と色恋沙汰から遠ざかっていた。自らの意思で。
(それなのに、俺は、今なにをしたんだ……)
秋ノ宮 こまち
の、この夢見がちなお嬢さんの髪に触れた。これも自らの意思で。
「あ……」
こまちも思っても見なかっただろう。遙がこんなことをするなんて。頬を染め、視線をばたつかせて――実に少女めいた反応をしている。
「ありがとう、ございますっ」
そして寄りかかっていたこと自体まで突然恥ずかしくなったというように、こまちは離れる。
ただお陰で遙は冷静さを取り戻す。その動きの機敏さを見る限り、いくらか元気になったようだ、と。
(彼女は共犯。互いの過去の謎を追う協力者)
ただ、それだけ。
だからこの距離感がちょうどいい。
そもそも浜辺に腰掛けたのも――本当は室内でふたりきりになる事に体面と保身から抵抗を覚えたからだ。
「……夜の海って、綺麗ですね」
それは、少なからず彼女も同じではないだろうかと遙は勝手に推測する。現に、彼女はあからさまに話題を逸らしているのだから。まだ足元をふらつかせながら、今にも転げ落ちそうになりながら、こまちはサンダルを脱いで裸足になり、波打ち際をゆっくり歩く。
細い、白い足首がすぅっと海の中に消えていくのを見ると、また、妙な胸騒ぎがした。
「あら?」
こまちの歩みに合わせ跳ねる水飛沫が、月明かりよりはいくぶんか鮮明な輝きを見せる。
(違う……)
光っているのは、こまちのそのほっそりとした足のほうだ。
「……これは、神魂の影響?」
そう言いながら、こまちが倒れこんだのかと思った。
けれど違う。彼女は現象を確かめるために、波に手を伸ばしたのだ。触れた爪の先が、指が、またゆらりゆらりとたゆたうような光を放つ。
「……綺麗ですね」
そう微笑む彼女は夜の海に似ている。遙はふいにそんな風に思う。たしか以前も……彼女の別荘で雨宿りをした
あの時
も、同じように感じた。深く、静かで、吸い込まれそうだ、とも。
(彼女のナカが視たい)
ドクンと心臓が跳ねる。
(その素顔と本音を、彼女が想いを残す情景を暴き立てたい……!)
衝動に駆られる。欲望が奔る。
だが。
それだけはしない。してはいけない。
(……この夜に誓おう)
再び、心臓が跳ねる。
二度目の鼓動は興奮でもあり、制止でもあった。
(共犯者だからこそ越えてはならない一線がある)
そう誓いながら遙も靴を脱ぎ捨て、波打ち際を越える。そしてぼんやりと光る彼女の手を見つめ、「綺麗だ」と呟いた。
その声は聞こえただろうか。聞こえなかっただろうか。遙にはわからない。だがそれこそが今のふたりの――守るべき距離感だった。その距離感なのか、それとも彼女自身になにかあるのか遙の胸の内は驚くほど穏やかで。
(不思議だ)
目をつむろうとするとまた、ふらりとこまちが倒れそうになる。
「大丈夫か?
「あ、あの……」
少し近づきすぎたことを諌めるように、こまちは支える遙の手から逃れる。
「今日は、もう帰ります」
甘えたくないんです。甘えたいんです。ふたつの音が聞こえた気がした。
「ああ、無理はするな」
だがそれを音に気がつくべきではない。遙は頷いて、彼女のゆらめく背を見送る。
翌日、寝子島では『熱中症患者多数』というニュースが流れる。幸いなことに軽症患者がほとんどだったということだが、気をつけるようにという注意喚起も同時に行われた。
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あとがき
担当マスター:
つるこ。
ファンレターはマスターページから!
ご参加、ご閲覧下さいましてありがとうございました!
それからP4の『◯夢の館を離れたら』のシーンに置きましては、水無月 深凪MSの一文を引用させていただきました。水無月 深凪MSありがとうございます。
ソムニウムといえばこの一文ですよね……。と勝手に思っております。
そんなわけでくらげっぽいお話でした。
えー……なんだろう、それぞれでクラゲの症状差はありますが、全体的に、こう、綺麗っぽい描写……になっていると嬉しいです。
そうなるように、心がけたのですが、ううむ。
なんにしても書いている私自身は楽しかったです!(笑)
えっと……うーん。
あとはいつも通り個別コメントで。
ということでありがとうございました。
またご縁がありましたら、よろしくおねがいいたします。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年07月21日
参加申し込みの期限
2014年07月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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