「貴子お姉ぇ、久々に一緒にご飯なんてどうっスか?」
「あなた、寮、向こうでしょ。早く帰りなさいよ」
「当然ここは自分がおごるんで、」
「聞いてるの?」
「久々に……うーん、フレンチ、いやイタリアンな気分なんスけど、貴子お姉ぇは?」
「私、受験生なのよ」
偶然、街で顔を合わせたふたり。
夏休みということでなかなか顔を合わせられなかったこともあり、
太陽はいつも通り積極的に
貴子に絡みに行っていた。もちろん彼女の反応も普段と大きく変わりなかった。
「食事は寮で取るから気にしてくれなくていいわ」
しかし、ピシャリ、そう言い放った瞬間。変化が訪れる。
「た、貴子お姉ぇ……? いきなりどうしたんッスか?」
怒っていたと思いきや、
貴子が急に太陽にしなだれかかってきたのだ。それも甘えるように、媚びるように。
「だらしないっスよ」
だが貴子がそんなことをするはずはない。くくっと笑って、あくまでもからかう風に太陽は言う。もちろん貴子はそれに抗議するが――
「バカ太陽! アンタにそんなこと言われたく……ぅ、」
そのさなかでさらに貴子は太陽にもたれかかり、
「た、貴子お姉ぇ!?」
ついには崩れ落ちてしまった。地面にダイブする寸前で太陽がその身体を支えたからよかったが、もしこれがひとりの時だったら。考えるだけで太陽から血の気が引いていく。
「なん、か、力が……入らない、わ」
「んじゃ、仕方ないからお姫様抱っこでいいッスか?」
それとも肩に乗せるの?
「バカ太陽!」
口ばかりは威勢のいいままで。
元気なことにホッとしながら、太陽は貴子を背負って歩き出した。
*概要*
今日も寝子島で不思議な現象が起こりました。
色々と症状はあるのですが、症状をすべてまとめて『海月症候群』と仮に呼びます。
『海月症候群』(PL情報)
・陸上では力が抜けて、ほとんど動けなくなる
・喋ることはできるが、身体が重たく億劫になることも
(体重自体に変化はなし)
・水に触れると触れた部分が、ぼんやりと発光する
・これにかかった人の側にいると、ストレスが低下する
・18:00~翌朝までに発症する
(仕事帰り、デート帰りくらいをイメージして下さい)
・かかるか、かからないかは完全にランダム
(アクションで自由に指定して下さい)
・例のごとく、一定時間経つと不思議な現象はなくなります。
※体験的に理解していても、『絶対戻る』という確証は得られません。
今回はGA推奨気味。
ソロで参加する場合はどんどん他のPCさんと絡むことになります。
(クラゲ化するかしないかの記載お願いします)
絡みをほどほど、控えめの希望の方は、アクションにその旨の記載をお願いいたします。
詳しくは、サンプルアクションを御覧ください。
*NPC*
今回は基本的にNPCは登場いたしません。
例外として助けてくれる人、助ける人がいない場合に限り登場することがあります。
ただしどのNPCが登場するかを指名することはできません。ご了承ください。
ガイドに登場したふたりも基本的には登場いたしませんのでご注意下さい。