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秘密結社ネコノメの誘い ~来たれ、新人結社員!!~
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かくして寝子島に、世にも怪しげなネコノメグッズを配布する謎の着ぐるみ族が大発生したわけだが。
しかし、結社の採用選考会会場に集った面々のなかには、言い渡されたアルバイトなど燃えるゴミの日にポイして、独自の行動を取り始めた連中も数多く存在した。
……というかそっちのほうが多かったりするのはいったいどういうワケかねワトソン君?
ええい、通信簿に「先生の話をよく聞きましょう」とか書かれちゃってそうなお茶目さんたちめ!
よかろう、そんなに自由が欲しいならくれてやる! もうどうなっても知らんぞー!!
ネコノメあんだーかばー
吉野 夕弥
は、空に浮かぶ猫の顔みたいな雲を見上げて、本日幾度目かの溜息をついた。
あちこちに出没する怪しい猫の着ぐるみ集団が、何かよからぬことをしているという噂が広まっているのだろう。町の人に声をかけようにも、姿を見られただけでそそくさと逃げられる始末だ。もともと小さな子を泣かせるのは本意ではなかったが……それにしてもこれは切ない。
「時間だ」
隣を歩いていた猫仲間、
電工 暁
が立ち止まり、ぽつりと呟いた。
「あれ、もう15時か。結局ダンボール抱えて散歩しただけだったなあ」
「……だが収穫はあった。この秘密結社ネコノメとやら、主な勢力圏はシーサイドタウンから旧市街だ」
「星ヶ丘のほうじゃ全然チラシ見かけなかったしね」
あの結社員募集のチラシを見ただけでもなんとなくわかる。秘密結社ネコノメは、星ヶ丘のほうのハイソな層とは空気が合わないのだろう。ナメクジに塩みたいな感じか。
「ともあれ、帝王らが突入してくる前にアジト内部の情報を収集しておかねばな」
スニーキングミッションの開始だと息巻く相方に、夕弥はまたも嘆息しながら呟く。
「……住居不法侵入って、見つかると真面目にヤバかった気がするけどなあ……」
気がするも何も、3年以下の懲役または10万円以下の……げふんげふん!!
往来でネコノメ着ぐるみから脱皮し始めたふたりを物陰から注視している者がいた。
逆巻 天野
である。
彼の目的は、クラスメイトふたりの所属する謎の学内組織『美食クラブ』の調査にあった。学校非公認のクラブであるため、会員ならぬ天野にはその全容が掴めない。だが、流れてくる噂から聞こえてくるのは、闇組織や世界征服といった不穏な単語ばかり。
万が一、吉野や電工が脅されて美食クラブに所属しているのなら――この組織の全貌を暴き、場合によってはふたりを救い出すのが友人としての務めだと、天野は考えているのだった。……ネコノメ? ああ、どうせ今回で潰れるだろうし、無視無視。
ふたりの背中を追跡するうちに、再びネコノメの会場へと戻ってきた。あたりをうろついていた結社員らが、女の子たちのグループ(おそらく、彼女たちも美食クラブのメンバーだ)に誘い出されて遠ざけられていく。こそこそ採用選考会会場へ忍び込んでいったふたりの後を追い、天野も足を踏み出したそのとき――。
――ひゅんひゅん。
「ぐえ――!?」
何かが首に巻きついた。本能的に取り外そうともがくものの、指の入る隙間もなく頸動脈を絞められて、あっという間に意識が遠のく……。
「捕獲完了」
遠くなる意識の片隅で、天野はそんな言葉を耳にした。
逆巻が何者かによって捕獲されていたその頃。噂の美食クラブ会員こと
雨寺 凛
は、同僚の
三ヶ島 葵
とともに、ネコノメの結社員に突撃インタビューをかけていた。
「駅前で可愛い猫ちゃんグッズ配ってる人たちに聞いてやってきましたー!」
「私たち、寝子島高校の新聞部なんですー。インタビューさせてくださーい」
噂の秘密結社に密着取材! あんなことからこんなことまで、ばーっちり聞き出しちゃうぞ!! というわけである。それにいまのうちに結社員の声を聞いておけば、面接のときに私自身のアピールにも使えるもんね!
ろっこん『虚偽声楽(フェイク・ショウ)』の伏線まで張って、意外に抜け目のない凛である。
さて、かわいい女子高生ふたりに囲まれて悪い気がしようはずもなく、結社員も快くインタビューに応じてくれた。その着ぐるみはバイトのものとは少し違っていて、腕にはスタッフの腕章、そして黒スーツにサングラスにゃんこという出で立ちである。
「秘密結社ネコノメ、その隠された素顔に迫る――! ってわけで、大首領っていったいどんな方なんです?」
「え、いきなりそこ行っちゃう!? 俺みたいな下っ端じゃ御簾越しにしか会えなくて顔も見たことないけど、そうだなあ――」
別の場所では
葛城 璃人
による色仕掛け作戦が決行されていた。
「この猫さん衣装、とーっても可愛いのですよー! キラキラなお目々とかっ、漂うオーラとかぁ……!」
「いやあハハハ。照れるなあ……」
ひらひらフリルのゴスロリ衣装に身を包んだ金髪少女が、きゃぴぃきゃぴぃと全身から擬音を発しつつ結社員の腕に抱きついている。
「こんな素敵な猫さんが制服の組織って、りぃ憧れちゃうのです! りぃもお仲間に入れて欲しいのですっ」
「な、なんだって!?」
「……ダメ、ですか?(うるうる」
目薬を挿して通常の三倍ほども潤いを増したりぃちゃんの瞳……これでは結社員が落ちるのも時間の問題か。ところでこの文章読んでるそこのYOU、ここで一度彼女の名前に注目してみよう。姓は葛城、名は璃人……はて、どっからどう見ても日本男児の名であるのは気のせいか?
「気のせいじゃないのですよー。りぃはいわゆる男の娘! お偉いさんに取り入ってスパイ大作戦なのです!」
何やら電波を受信したのか、あらぬ方角に向かってカメラ目線で返事するりぃちゃん。
「ん? りぃちゃん、いま何か言ったかい?」
「なーんにも言ってないのですよー!(キラキラ」
一方その頃、採用選考会会場に侵入した
電工 暁
は、その天井裏を、相方の
吉野 夕弥
とともに這いずりまわっていた。
トイレの点検口から潜入したそこはとても狭く、埃臭く、種々の配線や排気ダクトやらでごった返している。ふっ、実におあつらえ向きの舞台ではないか! とテンションの上がる暁とは対照的に、吉野は酷くげっそりしている。
「む、どうした吉野。お疲れのようだな!」
「いや……その恰好……もう少し何とかならなかったのか?」
吉野の目に映る暁は、あろうことかなまはげのお面を被っていた。素顔を見られないようにという配慮らしいが、潜入用のぴっちりした青いラバースーツとも相まって、誰がどう見ても「駄目だこいつ……早くなんとかしないと……」である。
「何を言う。美味しい出番と隠密性を両立した、見事な変装ではないか!」
「……アカツキがそう思ってるなら、それでいいけどさ……」
遠い目をしたまま還ってこない吉野を見て暁は思った。ふむ、やはり天然オブ天然こと俺の考えは、人工モノどもには理解できんと見えるな!
それはともかくも、轟々と鳴る排気ダクトから漏れ伝わる風の音は幽霊の如し。隙間風のようなその音に混じって、「うう、足しびれたよぉ~」というか細い悲鳴まで聞こえてくる。ふむ、幽霊って足あったんだな。
吉野に新発見を伝えようとしたまさにそのとき、雑居ビル全体に響き渡る怒声が暁の耳に届いた。
「秘密結社ネコノメのアホども、出てこーい!!」
ええええ、マジですか! それ、言っちゃいますか! これまとまるのかねワトソン君!?
そんな誰かさんの悲鳴などとんと知らぬげに、
桜崎 巴
はふんぞり返ったまま、様子を見に来た黒服サングラス猫の結社員たちが己を取り囲むのを眺めている。
「敵襲か!?」「何奴!?」
それまで無言を決め込んでいた巴だが、喚き始めた結社員たちに苦虫を噛み潰した顔で首を左右に振った。
「かーっ、なってない! なってないねぇ!!」
「な……何だというのだ!?」
色めき立つ結社員らに、巴女史は一歩も引かずに説教を始める。
「あたしがこの雑居ビル前の通りを往復していた間、あんたらいったい何をしてた!?」
「な……何って、会場の設営とか、備品の運び入れとか……」
「それが『なってない』ってんだよ! 仮にも! 悪の秘密結社を名乗ってるような組織が! この純情可憐ないかにも『誘拐してくださぁい』ってオーラを全身から放ってる大和撫子に目もくれないたぁ何事だい!?」
その瞬間、天井裏の二名が思いきり噴き出したのだが、幸いなことに場の雰囲気に呑まれてこの場の誰もそれに気づかなかった。
「あんたらがあんまりにも使えないから、このあたしが一から悪の組織のイロハってのを叩き込んでやろうと思ってねえ……ほれ、そこのおまえ!」
「はっ、わ、ワタクシでありますか!?」
「あんた以外に『そこのおまえ』がどこにいるってんだい! ほれ、客人が訪ねてきてんだよ? お茶のひとつも出さないのかい!?」
「す……すいません! 直ちに……!!」
「あ、夕弥君たちからメール来た。なになに……凄いことになってる、必見?」
「それを伝えるのがキミたちの仕事だってのにねー」
相槌を打ちつつ、
三ヶ島 葵
はチョコソースのかかったバニラをスプーンで掬い取り、口元に運んだ。ぱく。んむ……甘い。自然と笑みが漏れてしまうのは甘味の魔力か。向かいの席の
雨寺 凛
も、スマホを机上に戻して「一仕事終えた後は甘味に限るねー」と何度も頷いては頬を緩めている。
ネコノメ結社員へのインタビュー(捕まえたのが下っ端だったため、ロクな情報も拾えなかったが)を終えて、葵はいま、雨寺とともに会場近くの喫茶店で午後のティータイムを過ごしていた。ひとまず、潜入班としての仕事は一段落。あとは面接が始まるまでオフなのだが……
「あれ、なんだろ?」
不意に雨寺が窓の外を見て言った。つられて見やれば、面接会場の雑居ビルから、ダクトを横半分に割ったような何かが川に向かって伸びているところだった。それも一本だけじゃない。何本も同時に張り出している。
「何かが飛び出してくる……のかな?」
いったい何が始まるのか? 葵はじっと窓の外の様子を見守っていたが、結局それは何のオチもないまま終わってしまった。葵たちは互いに顔を見合わせて首を傾げることになった。
結局、彼女たちがその妙な物体の正体と意味を知るのは、面接が始まってからのこととなった。
そしていつしか、お日様が地平の彼方に沈み始めていた……。
秘密結社ネコノメの採用選考会が間もなく始まろうとしていたそのとき――
御剣 刀
は、いまいち腑に落ちない気分で参道商店街をうろついていた。
昼過ぎの一件――哀愁漂う
斉藤 次久
の背を見送ったあの後、居合わせた
芦屋 佐月
もまた「面白そうだし?」という理由で、取り巻きの小学生たちを引き連れて採用選考会とやらに向かった。
刀にはさっぱりわからない。結社員募集を謳っているくせに、チラシには給与支給額の類がどこにも書かれていなかった。おまけにそれらしい文句の並んでいた活動内容も、要約すると『いつから貴様ら社畜に休みがあると錯覚していた?』となる。こんなあからさまなブラック企業に、奴らはなぜ……。
まあ、俺には関係のないことだ。秘密結社なんぞより、今日の晩飯のメニューのほうがよほど大事。『魚新』でサバの味噌煮でも買うか、それとも『西野町とうふ店』で厚揚げでも買うか……。
……などと考えていると、ちょうど三叉路で
西野町 かなえ
と鉢合わせした。
「およ、そこ歩いとるんは刀くん」
「よぉっす。ちょうどよかった、厚揚げくれ」
この豆腐屋の娘、普段からぱぷーぱぷーと笛を吹きながら豆腐を売り歩いているため、小腹が空いたときなどは実に重宝する。財布を取り出そうと懐を探っていると、西野町は少し困ったような顔をした。
「すまんなー、今日はうち、別のバイトしとるんよ。お店のほう寄ってってぇな」
「別のバイト……?」
言われて見やればいつものリアカーが見当たらず、代わりに小脇に抱えられた二足歩行の猫スーツ……ああ、豆腐屋の娘、おまえもかっ。
「趣味の悪いにゃんこグッズ配るバイトやってん。けど全然もろてくれんでなー。困って神社行ったら全部引き取ってくれたんや。……お焚き上げってなんやろ?」
さらりと凄まじいことを言いつつ、西野町は「ほな、急ぐんで。またなー」と気の抜ける挨拶を残してぱたぱたと走り去った。
寝子島には、頭がユルくなる魔法でもかかっているのかもしれない。刀は遠い目をしながら思った。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月21日
参加申し込みの期限
2013年01月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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