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ネコミュージックフェスティバル in SUMMER!
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ステージで繰り広げられるは音楽の祭典、華やかなるその音像を、支えている運営スタッフのことを忘れてはならない。彼らは決して目立つ存在ではなく、むしろほとんどの観客にとっては、記憶にすら残らない存在だろう。それでも彼らなくしては、フェスが成り立たないのはまぎれもない事実だ。
「メインステージに向かう方は、こちらへどうぞー!」
スタッフのひとり、
恵御納 夏朝
もまた、誘導係として奮戦のただなかにあった。
「こちらのほうが空いておりますので、どうぞー!」
声も枯れよと叫び続ける。
ステージで演奏しているミュージシャンたちも疲労は激しいだろうが、持ち時間さえ終われば休める彼らとは違い、会場スタッフの夏朝に安まる暇はほとんどない。なにぜ次々、ひっきりなしに来場者があるのだ。野外ゆえ暑さはほとんど頂点に達しようとしているが、それでも心臓から押し出される血液のように、来客はどんどんやってくる。明らかに予想を上回るペースである。
だけど夏朝は充実していた。うんざりなんてしていなかった。フェスが成功しつつあること、それがなにより嬉しいし、来る人去る人、みんなが笑顔なのもたまらなく嬉しい。
すごいすごい、寝子島史に残るイベントになりそう!
そう思うだけでわくわくして仕方がない。
そんな心の余裕があるのも、事前準備のおかげだろう。
たしかに人出は驚くほど多くて、開場数時間でもう、予想外の事態がつぎつぎと起こってはいるものの、夏朝は事前に色々とチェックをしてきた。会場・会場周辺の地理に、メインステージ周辺の状況や出る人と順番、各出店の配置場所、自販機の場所、座って休める場所や救護場所の位置などなど……手持ちのマップにも手帳にも、そして自分の頭にもしっかりと記録しているので、いざというときも困らない。
「お疲れっす」
そんなおり、夏朝に声をかける姿があった。
「運営スタッフのバイトっすよね? 頑張ってくださいっす」
本田 誠也
だ。ふらりと訪れたという格好、汗をかいているところからして今来たばかりというよりは、ある程度観てきて小休止しているところのようだ。
「本田君、来てたんだ」
「科目としての『音楽』は苦手っすけど、聴くほうは嫌いじゃないっす」
と真顔でこたえる彼は、ロックバンド、メタル系バンドを目的に来たのだという。ついさっきまでのシンフォニックメタルも、ガンガンに最前列で楽しんできたそうだ。
「最後のスピードメタル曲なんて、首がもげるほどヘドバンしてきたっす!」
「ヘドバン?」
「えと、ヘッドバンギングといって、頭を激しく上下に振るノリ方で……」
「あ、いやそうじゃなくて、ヘドバンの意味はわかるよ。ただ、本田君って真面目なイメージがあったから、ちょっと意外だったかも」
「真面目っすか……? うーん、強いて言えば『真面目に』真剣に楽しんできたっすよ」
と言う誠也の表情はやっぱりとてつもなく真顔で、きっとヘドバンも規律正しく手抜きせずやってきた(?)という印象があった。
「じゃ、自分、完全燃焼してきたんでこれから休憩っす。ジュースとかの売り場は……」
「ここからなら一番近いのがあそこのブースかな? でも消耗してるみたいだし、スポーツドリンクが充実しているコーナーならそっちの道を少しだけいったところにあるよ」
「さすがっすね。完璧な案内係っす」
「そんなことないよ、でも、ありがとね」
夏朝は誠也に笑顔で手を振った。
「ネコフェス、楽しんでね!」
「楽しむっす」
そんな誠也はやっぱり真顔、けれども少しだけ照れくさそうだった。
誠也と入れ替わるようにして、
北原 みゆき
が姿を見せた。
「夏朝ちゃん、暑いね」
「北原さん。楽しんでる?」
「うん、とっても!」
みゆきはオフィシャルTシャツにハーフパンツ、そしてスニーカーという実にフェス向きの格好だ。しかし音楽のライブに参加するのは、実はこれが初めてなのだという。
みゆきは笑顔で、夏朝にミネラルウォーターのペットボトルを手渡した。
「これ差し入れ! タオル巻いておいたから少しは冷たいと思うよ」
真夏のしかも真昼であるから、これはなによりの申し出だ。陽を受けてきらきら光るペットボトルは、大きな水晶片のように見えた。
「ありがとう……でもいいの?」
猫型パペットをパクパクやって夏朝は問う。猫も「いいの?」と言っているかのようだ。
「大丈夫、私もたくさん持ってきすぎちゃったからカバンが重たいんだ」
みゆきは苦笑気味に自分のリュックを指した。
端的に言えば、ずっしりぎっしり、といった様子。
「じゃあ荷物を減らす手伝いをさせてもらうということで……」
なのでありがたく、夏朝はみゆきの好意を受け取った。
スタッフといえば、メインステージの近くの救護室で働く
鷲尾 礼美
の忙しさも相当なものだ。
なにせこの猛暑、しかも屋外である。熱中症で倒れる観客はバタバタと後を絶たない。海浜公園ゆえ海風はあるが、この熱狂を冷ますには、役立っているとは言いがたかった。
「というか、熱中症で運ばれてくる方、多すぎやしませんか!?」
たまらず
添木 牡丹
は声を上げていた。
開場早々次から次へ、まるでベルトコンベアに乗せられて回ってくる皿の上の寿司のごとく、絶え間なく患者がやってくる。熱中症はもちろん、怪我をしたり、気分が悪くなった人も続々来場中といった次第だ。
ほとんど野戦病院、嫌な意味で大盛況、もうソールドアウト寸前という状況である。
「仕方ないわね。この程度は想定の範囲内というやつよ」
礼美はそう簡単にこたえて、怪我人の包帯を巻いている。
「まあ、この暑い中エキサイトしていれば倒れるのはある意味当たり前とも言えますが……」
すでにぐっしょり濡れたタオルで顔を拭って、牡丹は溜息をつく。
「添木さんはボランティアよね。ある程度きつくなったら、気にせず休んでいいのよ」
礼美の言葉を聞いて牡丹が選んだのは、言葉に甘えることではなく力強く答えることだった。
「鷲尾先生が救護室でお手伝いをしているというなら、私も保健委員としてお手伝いするのは当然なことです!」
「でも……」
「えへへ♪ 先生、気にしないでください! 私がやりたくてやっていることですから♪」
「そう? でも、添木さんがいてくれて本当に助かるわ。気心しれたメンバーと働けるというのは嬉しいものよ」
という礼美の包帯が切れたのを察すると、さっと牡丹は換えを取り出して手渡した。
すると礼美はすぐに言ったのである。
「こんな風にね。ありがとう」
「どういたしまして」
牡丹にはひそかな夢があった。それは、憧れの礼美とならんで働くと言うこと。いま、それが叶って、牡丹の胸は喜びと誇りではちきれそうだ。
ふふっ、先生と一緒ならどんな患者さんでも治せそう♪
だが好事魔多し、このとき牡丹は足をもつれさせ転倒しそうになった。いけない! と身を捻るがそれがまたトラブルを加速させる。つるりすべって一回転、幸い誰も巻き込まなかったが、包帯のほうはずるるっと大きく引き出してアクロバティックに床に転がった。
「添木さん!?」
駆け寄った礼美は牡丹の状況を見て目を丸くした。
「……器用な転び方、したのね」
笑っちゃいけないとわかりつつ、それでも礼美は笑みを我慢できない。
なぜって牡丹は包帯を荒縄のようにして、胸を強調するような奇っ怪な縛られかたをされたかのように、グルグル巻きになって倒れていたからだ。
「ううう……」
洩れる吐息もなぜか、色っぽい牡丹だった。
さて気を取り直して。
ここで包帯から脱した牡丹より、熱中症対策一口レッスンがある。読者諸氏も自分が牡丹に介抱されている気持ちで、ひとつ神妙に聞いていただきたい。
「熱中症かな、と思ったときはすぐに、冷たい缶ジュースや氷枕などを腋の下、股などの動脈が集中する部分にあてたり、霧吹きで全身に水を浴びせて、気化熱によって冷やすのが一番です。回復するには……レトルトの味噌汁がお奨めです。熱中症だとナトリウム低下による低ナトリウム血症から水中毒を誘発するのが怖いですからね、スポーツドリンクよりもよっぽど効果的です」
ということである。筆者は役だった。諸氏はいかがか。
なお牡丹は、ちょっとした怪我の人であれば「おまじないです♪」と目をつぶってもらってこっそりろっこんを発動、自分で引き受けてしまったりもしていた。
傷つくことを怖れない、それが牡丹の看護精神だ。
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担当ゲームマスター
桂木京介
阿瀬春
笈地 行
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
91人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月09日
参加申し込みの期限
2014年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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