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●エピローグ
シーサイドタウンの街中にそのCD店はある。知らなければ見逃しそうなほど小ぢんまりとした店の名は、『Pioggia d'aprile』。
店を知る人々に『四月の雨』と呼ばれることもあるその店には、地下への入り口がある。時折アマチュアの演奏会が開かれることもある地下スペースの入り口の前に、今日は小さなテーブルが置かれている。
テーブルの上には、『本日貸切』の札と、小さな携帯ラジオ。
ラジオのチューナーが示して、n.k.F.M。
『――皆、街はどうだった? お気に入りのメロディは見つけられた? 楽しいことに出会えた? そうだったらといいなと思うけど、でも、もし見つけられなかったとしても、ネコフェスが終わっちゃったとしても、今日のこれからも、明日も明後日も。フツウの毎日の中に素敵なことは、楽しいことは、きっとたくさん隠れてるから』
防音設備がしっかりしているのだろう、地下の扉の向こうではたくさんの人で賑わっているはずなのに、その音はほとんど聞こえない。
『探してみて。君ならきっと見つけられる』
店主の趣味なのか、広くは無い店内には国内外問わず様々なジャンルのCDが置かれている。
ラジオから響き始めるクラシック音楽を耳にしながら、
結城 日和
は店に並ぶ様々なCDを眺めて回る。
店内CDが聴ける装置を見つけ、うっかり嬉々としてヘッドホンを耳に当てる。
(ロックにポップにクラッシック)
装置を操作すれば聞こえ始める音楽に合わせて歌うように呟きながら、NCCの皆が舞台終了後の打ち上げを行っている真っ最中の地下スペースへの階段へと視線を向ける。
打ち上げにはぜひぜひ参加したかったけれど、その前に、
神嶋 征一郎
の知り合いが営むというCDショップの品揃えも見ておきたかった。
その征一郎が、地下から階段を上がってくる。
周りを見もせず難しい顔のまま店を出て行こうとする征一郎の手を、
「おっと、逃さないぜ?」
音も無く階段を駆け登って来た
シグレ・ナイトウォーカー
が掴む。
「なんかいろいろやりきった後は疲れて人肌が恋しくなっちゃうぜ」
ロベルト・エメリヤノフ
が背後から征一郎の腰に抱きつく。
「うりうりー」
心底嬉しい顔で征一郎の背中に頬ずりして、
「鬱陶しい」
一喝と共、征一郎の手に襟首を掴まれ引き剥がされた。そのままシグレに引き渡される。
「べたべたとくっついてくるんじゃねぇ」
「調子に乗りすぎんなよ、ロベルト」
(ここって神嶋の知り合いの店なんだよね、……どんな知り合いなんだろう)
征一郎に怒られ、シグレに説教されながら、ロベルトはCD店を見回す。店内で音楽を聴いているらしい日和にひらひらと手を振ってみる。
(気になるけど別の機会に聞こうか)
たぶん音楽関係かなー、と勝手に想像して馬の耳に念仏状態のロベルトから顔を背け、征一郎は舌打ちする。
「大舞台が成功したんだ、楽しもうぜ?」
片手に心ここにあらずなロベルト、もう片手に不機嫌な征一郎をしっかり捕獲したまま、シグレは夜色の眼を細める。ここは征一郎の知り合いの店でもある。引きずり込んでしまえば観念するだろう。
賑やかな男子達の声を聞きながら、日和は耳に当てていたヘッドホンを外す。
(神嶋君……かぁ……)
ヴァイオリンを弾く彼が、ずっと気になっていた。彼の奏でる音にこっそり憧れてさえいた。
(コンテストで賞もいっぱいもらってるって聞いた)
ずっとヴァイオリンを続けているのに、日和はもうずいぶん賞なんてもらっていない。
(でも、……でもね)
やっぱり賞をとることだけが音楽じゃないと気付いた。
音を楽しむ、そう書いて、音楽。
(今日はそんな音楽にいっぱい会えた!)
今日出会えた音楽を胸いっぱいに響かせ、日和は思い切って征一郎の傍らに立つ。なんだか不機嫌な顔をしている、憧れの音を奏でることができるヴァイオリン奏者に話しかける。
「今日は神嶋君にとっての素敵な音楽に、出会えた?」
屈託無く話しかけて来る日和にも、征一郎は気難しげな視線を隠さず向ける。
「出会えたなら私も嬉しいな」
「……何故お前が嬉しいんだ」
「結城も行こうぜ」
剣呑な言葉ばかりを吐く征一郎を引き摺りつつ、シグレは日和に笑いかける。
「打ち上げだー!」
ロベルトが階段を跳ね下りて地下スペースへの扉を開いた瞬間、音が溢れた。
浅山 小淋
と
花厳 望春
が慣れない様子で、けれど楽しげに連弾するピアノに合わせ、
篠崎 響也
がヴァイオリンを即興で奏でる。
大舞台の重圧から解放され、自由に伸び伸びと空間を満たす音楽に、日和が眼を輝かせる。楽器の出来ないロベルトが、だからこそ興味津々に演奏スペースに近寄る。
今にも好きに歌いだしそうなロベルトにちらりと笑みかけ、小淋は鍵盤に指先を跳ねさせる。そうしながら、今日のステージを思い出す。
(また一つ素敵な思い出が出来た気がします)
頬に微笑みを刻み、小淋は協奏の機会を得た望春と響也と共に音を奏でる。
演奏スペースの三人を見つめ、
最上 るるか
は爪先でリズムを取る。指がフルートを持つ形になっているのに気付いて、くすり、笑む。
(参加動機は不純だったよね)
楽器なんてどうでも良かった。響也を追いかけるためだけに、NCCに飛び込んだ。それなのに、今は本当にフルートが上手くなりたいと思っている。
(だって、皆と音楽を奏でる楽しさを知ったから)
ただ一途にヴァイオリンを弾く響也を真直ぐに見つめる。その指先が、その身心が奏でるヴァイオリンの音に聞き惚れて、思う。
(……この人を好きになってよかった)
演奏スペースから少し離れて置かれた飲食用テーブルの上には、前日に
塔尾 松生
と
因幡 月子
が打ち上げ用にと山のように買い込んで来たお菓子と飲み物、使い捨てのカップや皿がご自由にどうぞと並んでいる。
「よし、お腹すいたし食べるかな。荷物運んで体力つかったし」
つきこも、と松生に手を引かれ、月子は音楽を背景にお菓子の山に挑む。
「飲み物もどうぞ。お疲れさまでした」
飲み物を配って周りながら、
御陵 春哉
はピアノの音に耳を澄ませて立ち止まる。春哉だけが感じることの出来る望春のマイナスイオンを感じつつ、
「シグレ先輩、舞台での演技、とても堂々としてらっしゃいました」
打ち上げに参加した同好会の皆を労い、賑やかに騒がしく笑うシグレに飲み物を差し出す。
「当然だ」
芝居がかった動作でコップを受け取り自信満々に微笑むシグレに流石クールな先輩です、と感心し、
「紅葉先輩、本日はお疲れさまでした」
隅の方で野の花のようにそっと佇む
丹羽 紅葉
に飲み物入りの紙コップを差し出す。
「神嶋先輩も」
「……ああ」
甲斐甲斐しく働く後輩の背中を見送り、征一郎は紅葉と並んで壁際に立つ。今日の相手役だった紅葉とささやかな乾杯をする。
「お疲れ様、丹羽」
「神嶋君も、お疲れさま」
「はい! はいはーい! みんなと打ち上げ参加するノー! モチロン、ワタシもナノー!」
壁の花になろうとする二人の手を
御薗井 E セレッソ
が掴む。二人の手を掴んだまま、
「ミュージカルのどこがよかった?」
小動物の動きで皆の周りをちょこちょこと歩き回り、
「次に何かやる機会があったら何がしたい?」
「離せコラ」
皆の輪に入ることを望まない征一郎に威嚇されても構わず、全身ではしゃいで賑やかに聞いて回る。
「チャオチャオ、るるかチャン!」
「お疲れさま!」
同じようにはしゃぐるるかと元気いっぱいハイタッチを交わし、
「セレッソのチェロ、優しい音で素敵だった。征一郎のヴァイオリンも相変わらずクールだったし、紅葉はピアノもヒポリタも素敵だったの」
「フルートの柔らかい音、とっても綺麗だったノ! サナリアナチャンも、お疲れさまナノ!」
「こちらこそ、ありがとうございました。お陰さまでとても楽しく過ごせました」
セレッソに、征一郎や紅葉やるるかや、この場に参加したNCCの皆に、サナリアナは心からの感謝を伝える。
「えへへー……そこのクッキーもらってもいいカシラ?」
NCCの皆と舞台の感想や反省点を話し、演奏スペースの三人の音楽に拍手を送り、セレッソは元気一杯、飲食用テーブルに駆け寄る。
「クッキー、おいしいノ!」
プレーンに紅茶にチョコ、食べる人に楽しんでもらえるように丁寧に色々な形に型抜きして焼かれたクッキーを齧り、セレッソは歓声を上げる。
「良かった」
即興演奏を終えた望春が嬉しげに笑う。
「みんな食べてくれるかなって心配してたんだ」
「美味しいノ、素敵ナノ! 女子力ナノ!」
力いっぱい褒め称えてくれるセレッソの言葉の中にひとつだけ認められない言葉を聞いて、望春は全力で首を横に振る。
「……いや、断じて女子力とかじゃないから、違うから」
「お疲れ響ちゃーん!」
首を傾げるセレッソと力説する望春の傍ら、
トーマス・ジャスティン
が駆け抜ける。真直ぐに向かうのは、ヴァイオリンを片付けた響也の元。
「お疲れ、一緒に参加出来て楽しかった」
ピアノと戯れるように弾き続ける小淋に告げる響也を、ガシリ抱き締める。響也に無言で振り払われても全くめげず、見た目外国人な少年は来るもの拒まず、むしろ来ないもの捕える勢いで打ち上げ会場を徘徊し始める。
(これはろっこんのために必要なことだから全然やましい気持ちはないよ?)
「や~、私も疲れてるから癒しが欲しいんだ」
爽やかな笑顔を貼り付け、抱擁するかされるかでお互いの怪我や疲労を回復させるろっこんを持つトーマスは両腕を大きく広げる。
「ちょッ……?!」
次のターゲットにされたるるかがその毒牙にかかろうとしたその瞬間、
「や、やめてあげて!」
るるかとトーマスの間に
音海 なぎさ
が体を割り込ませ、るるかの身代わりとなる。
女物の私服のせいで舞台から降りているにも関わらず舞台にいるままの印象を周りに与えるなぎさを熱く抱擁するトーマスをしばらく眺めて後、るるかはそう言えば、と首を傾げる。
「舞台で迫真の演技だったけど、あの時本当にキスしてたの?」
「ああ、あの時はね、」
トーマスの抱擁から逃れ、可愛く笑って答えようとするなぎさの口をトーマスが横から押さえる。
「ゴ想像ニオ任セイタシマス」
何故かカタコトで言いつつ部屋の隅になぎさを引き摺り退却する。
今日まで頑張ってきたNCCの仲間達と飲み食いし、感想を話し合い、笑いあい、響也はようやく穏かな表情を見せる。
(本番は緊張したし、準備まで大変だったけれど、)
無事に終わって、良かった。
安堵の息を零す響也の耳に、出入り口扉の向こうからほんの微か、ラジオの声が届く。
『さあ、ネコフェス特集のスペシャルプログラムはまだまだ続くわ。最後の最後まで、たくさんの音楽と一緒に楽しんでね』
(そうだな)
大舞台の緊張から解放され、打ち上げを楽しむ仲間を見遣り、響也は笑む。今日の音楽祭が終わるまで、めいっぱい、心に音楽を詰め込もう。
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
91人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月09日
参加申し込みの期限
2014年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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