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ネコミュージックフェスティバル in SUMMER!
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城山 水樹
は不機嫌であった。
風が吹いて前髪を乱す。
しかし水樹は直しもしない。
本日、彼女は単身でここに来る予定ではなかった。本当は彼氏来るはずだった。
それが『だった』と悲しみの過去形に変わっているのは、昨夜遅くのあるアクシデントに起因する。
多分あいつとは二度と会わないな、それがいま、水樹が彼氏……いや、『元彼氏』に思う唯一の事柄である。
事件は昨夜、ホテルの一室で発生した。
ひとつになって情熱的な夜を過ごしたふたり、その熱も収まらぬ時間帯、彼がするりとある女性の名前をつぶやいたのだ。唇の合わせ目から漏らすように、ほとんど無意識的に。
それが水樹の名前でなかったこと、これが発端となった。
そこから巻き起こった内容を詳しく語るのはここでは控えよう。
一言でいえば喧嘩、それも致命的な喧嘩があって、水樹はホテルを飛び出し家に帰った。もう一度シャワー浴びて昼まで眠ると、気持ちの上では清い躰に戻って、着替えて夕方から会場入りしたのである。
なぜ不快な気持ちを抱きながらフェスに来たのか、そう問われてもうまく返す言葉を水樹は持たない。
ただ、人にはときとして、爆音が必要になることがある。あえて言うならばそれが回答になるだろうか。
「あー、ムシャクシャする。こう言う時はノリのいい音楽でも聞いて踊ってストレス発散させるに限るわよ」
公式Tシャツにジーンズで来場してもよかった。首に公式タオルをかけてフェスモードというのも、夏らしいし気楽でいいものだ。昨夜の事件さえなければ水樹は、その格好で来ていたかもしれない。
だが今の水樹はその心境を反映するように、Tシャツの上に闇色のレザージャケット、それも鈍い光沢のスタッドを施した逸品という、非常に攻撃力の高い装備に身を包んでいる。ホットパンツから惜しげもなく長い生足をさらし、岩をも踏み砕きそうなブーツで足元を飾っていた。
こういう会場には例外なく存在するナンパ男どもも、水樹への声かけはいくぶん及び腰だ。いずれにせよ彼女には、連中を体よくかわす以外の意向はなかった。いまはナンパ男をからかうゆとりすらない。
メイン会場に到達して、水樹はステージ上方の電光掲示板に目を留めた。
「『DOG110と一緒にダンス☆』、だって……?」
このとき、
「警察の犬の人たち、舞台はこの僕がいただくのですよ!」
というソウルフルなシャウトとともに
北 玄
が、続けて
恋々出 オリーブ
が出現したわけだが、またたくまに連行されていって話は本筋に戻った。
ダンスねえ?
水樹は少し、考えた。
ノリのいい音楽聴いてストレス発散……と思っていたが、ダンスしたほうが観客席で聴いているよりよほどストレス発散になるんじゃないか? という気もしないではない。
そんな水樹の迷いを吹き飛ばすように、派手な音楽とともに
DOG110
が姿を見せた。
犬の首輪をつけた女の子たちが一気になんと110人! 大安売りにもほどがある!
数で勝負の薄利多売というのではなかろうが、さすがに少女がこれだけ揃うと存在感は圧倒的だ。豪華絢爛、まばゆいほどではないか。
DOG110はさすがに人気グループ、客席の温度は急上昇した。
あっという間に入場制限がかかって、水樹はぎゅうぎゅうのオールスタンドアリーナへと押し込まれていった。
といってももとも、運動神経抜群の水樹である。器用にひょいひょいと人混みをかわしていくと、なんだか最前列付近まで来てしまっていた。ここはラッキーと見るべきだろう。
「へー、本番前に練習するのか」
まずはセンターの少女が進み出て、完璧なフォーメーションで他のメンバーが続く。司会役の少女、ボケた反応をする少女、ツッコミ役の少女……ときちんと役割分担ができているようだ。
少女たちはそうやって、たくみに客席にダンスレッスンを手ほどきするのである。参加型ステージというやつだ。プログラムとしてよくできている。
「なるほど、こうやって……か」
水樹は体でそのステップを覚えていった。単純だがなかなか楽しい。
回って進んで身体を揺する。バックステップ小刻みに。音に合わせてまた回転。
気がつけば水樹は、切れ味鋭いダンスを披露していたのである。周囲の人間が目を見張るほどに。
水樹のすぐそば、水樹に負けず完璧に、振り付けを行っている男性がいた。
「こうっすか? なるほど、こんなに大勢でダンスを楽しむのは初めてっす」
本田 誠也
である。水樹が高い身体能力を活かし蝶のように舞っているのと比べると、誠也のそれは正確すぎて、マシンのような再現力の高さであった。
やがて水樹も彼に気づいた。
「お、やるね?」
突如見知らぬきれいなお姉さんに声をかけられて焦ったか、誠也はしどろもどろになる。
「ご……誤解っす。自分、アイドルオタクじゃないっす……練習してるうちにハマったとかそんな……!」
ここで練習は終わり、いよいよ本番となる。
「じゃあそろそろ練習の成果、見せてくださーい!」
センターの少女がそう宣言したとき、誠也と水樹はそれぞれ、降りてきたDOG110のメンバーたちに手を引かれていた。
「さあどうぞ」
「一緒にステージに上がって踊りません?」
やはりふたりのダンスは目を惹くものだったらしい。
「ええっ! 自分が、っすか!?」
「いやべつに私、そういうつもりじゃ……」
などと言っていてもあれよあれよと言う間に、誠也も水樹も舞台に上げられていた。同じように連れてこられたオーディエンス数人と一緒に、立って客席を見回す。
水樹は、ちょっと胸が詰まった。
なんというか……壮観だ。
驚くほどたくさんの顔が、自分たちを見上げている。
ここでセンターの少女がふたたび宣言した。
「それでは聴いて下さい! 踊って下さい! あらためて紹介します! 曲は『恋のホネッコクッキー』!」
ビートあふれる音楽が、きらびやかなキーボードサウンドを着て流れ出すと、もう水樹のためらいは消えている。
モデル級の容姿をうんとくねらせ、黒い髪を振り乱して水樹は踊った。
練習のときよりさらにこなれている。本番に強いタイプのようだ。
手抜きはしない性格、主役を奪うような真似こそしないが、水樹は夢中になって踊った。音楽に身を任せ本能のおもむくまま、華麗に可憐に水の精霊のように踊り倒す。
いつしか水樹のモヤモヤした気持ちは、うっすらかいた汗とともに蒸発し、夏の夜空へ消えていった。
御巫 時子
にとっての『アイドルライブ初体験』も上々の様子だ。
「体が勝手に動いてしまいます……!」
彼女は
泉 竜次
と並んで、腕を動かし手拍子をして、一緒に歌うなどして参加型の催しに没頭している。
それにしても驚くのは、竜次の元気さだろうか。
彼は周囲の客の誰にも劣っていない。時子よりずっと前からここにいるというのに。
先生は若い、そう改めて時子は思うのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
阿瀬春
笈地 行
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
91人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月09日
参加申し込みの期限
2014年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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