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ネコミュージックフェスティバル in SUMMER!
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彼女は戦闘服に身を包み、心強きアイテム『声を拡散せし物(読み:ボイスリーディット)』を手にバックステージへと進入した。いや『侵入』と書くべきか。
彼女は
恋々出 オリーブ
。
比類なき魔法少女。
天下無敵の魔法少女。
まさにアンブレイカブル、これぞアンブレイカブル、特別推奨オリーブオイルの小瓶もたっぷりと用意して、いざやとメインステージ裏にまかり入る。
オリーブにとってここはすでに戦場である。
血の臭いを嗅いだ鮫のようにギラギラと、牙と目を光らせて彼女は得物を握った。
その得物というのはスタンドマイクだ。例のオリーブオイル小瓶(大量)も大きなカバンに詰めた状態で、重いのでズルズルと引きずっていた。
はっきりいってその全身より立ち昇る殺気は、危険人物そのものである。通常ならこの時点で、彼女の侵入を見てスタッフが制止に入っていたであろうし、そうするとオリーブのほうも覚悟完了目には目を、とスタンドマイクで当該スタッフを殴り倒して気炎を上げていたであろう。
しかしこのときオリーブの、戦闘服が物を言った。
緑基調の派手派手しいアイドル衣装、これがある意味証明書、スタッフはオリーブを、出演者の一人と判断(誤解)したらしい。おかげで彼女は止められることなく、聖域(サンクチュアリ)たるバックステージへと堂々乗り込むことに成功していたのである。
だがこの状況をどう理解したのか、
「きゃー!! 朝敵どもはこの姿に恐れをなして、近づくこともできないのだよ!! さすが恋々ちゃん超最強!!」
とオリーブは鼻高々なのだった。
目指すは夜の部、盛り上がり絶好調のこの舞台!
蹴散らしてみせよう、他のアイドルを!
奪ってみせよう、他のアイドルの人気を! ファンを!
彼は甲冑に身を包み、究極の免罪符を握りしめてバックステージへと侵入した。いや『潜入』と書くべきか。
彼は
北 玄
。
筋金入りのサラリーマン。
生まれながらのサラリーマン。
まさに社員、これぞ社員、しっかり所属企業の威光を利用して、いざやとメインステージ裏にまかり入る。
玄にとってここはすでに現場である。
お仕事中社会人特有の、顔は笑っていても決して目は笑っていない笑みを浮かべ、彼は身をかがめるようにしながらスニーキングミッションを継続した。
はっきりいって彼の行動は越権行為そのものだ。自分の所属企業がネコフェスの協賛(と書いて『スポンサー』と読む)であるのを利用して、社内で根回しして得たスタッフパスを使い、この場所に潜り込んでいたのだ。もちろん業務上必要があって入ったのではない。会社にバレたら進退問題になるのは間違いなかろう。
しかしこのとき玄の頭には、『許可を求めるな。許しを請え』という金言しかなかった。
僕がなにかしても、きっと会社が僕をかばってくれるですよ! ……狂信的なまでにそう信じているから、まったくもって行動に迷いがない。おかげで彼は謎の自信とともに、聖域(サンクチュアリ)たるバックステージへと堂々乗り込むことに成功していたのである。
「あ、その先はステージで……」
ここでようやく玄に気がついて、警備員が声をかけようとしたが、
「こんなところで捕まるわけにはいかないのですよ!」
ぱっと猿(ましら)のような身のこなしで、玄はボルダリングの要領で壁をよじ登って姿を消した。
舞台に乱入して盛り上げるですよ!
すごくすごくアゲアゲにするですよ!
アゲアゲで行くに決まってるですよ!
バックの壁を乗り越え、蝙蝠のごとく滑空して玄はステージに降り立った。
すでにステージはDOG110のための設営が終わり、あとはただ、本人たちの登場をまつばかりという状態であった。
当然、客席は闖入者の姿に騒然となる。
「不覚! 歌が始まった直後の一番いいタイミングでの乱入を目指したのに、ちょっと早かったのですよ!」
だが気を取り直して玄は、三ツ星ホテルのホテルマンのようにうやうやしく一礼する。
「警察の犬の人たち、舞台はこの僕がいただくのですよ! ファンの人たちはこの僕に速やかに魅了されるといいのですよ!」
なお玄のこの発言の根底には、彼がDOG110を警察の犬と思い込んでいるという誤解がある。
DOG110を待ちわびていた客席からは一斉にブーイングが飛ぶわけだが玄には届いていない。それどころか、
「みんなの歓声が聞こえるですよ!」
などと都合良く理解して玄はさらに大声になった。
「自己紹介するのですよ! 僕の名は、北斗七星の北に玄……」
「ちょっと待ったーっ、なのだよ!!」
「その声は!?」
新たな闖入者が、目立つ衣装とともにステージに滑り込んできた。
魔法少女恋々ちゃんことオリーブである。オリーブは北斗に指を突きつけて吼える。
「我が好敵手ほくとんよ!! 今こそ決着をつけるとき!! 夜空の星となり散りゆくがよいなのだよ!!」
「恋々出さんが来たです? 恋々出さんごとき、僕が本気が出すまでもないですよ!」
宿命の闘い! まさに竜と虎が出会ったかのよう。
二人のヒーロー(ていうか怪人?)は互いに目を剥き、その視線は正面からぶつかりあって青白い火花を上げた。
「小指一本でギャフンと言わせてやるですよ!」
玄が飛びかかる。
「させるかーッ!!」
オリーブが迎え撃つ……スタンドマイクで!
決めたのは……オリーブだ。
それは無死満塁、『ホームラン』のサインを出された大リーガー四番打者ばりのフルスイング、マイクは嵐竜巻を生むほどに激しい唸りを上げ、玄の腹部を打ちすえたのである。
打擲された玄は空中で、体を『く』の字に曲げている。
肋骨が何本か、パキっといい音をあげていた。
肺の中の空気は、一瞬にしてすべて絞り出されていた。
視界が真っ赤に染まり、つづいて暗転する。
……僕が一撃で倒された……だと……!
玄の目から真珠のような涙の粒が、ぽろぽろと零れて夜空に舞った。
人のまさに死なんとするその言や善し、と言う。(死んでないけど)
願わくば読者よ、心に刻んでほしい。玄のダイイングメッセージを。(死んでないけど)
それがこれだ!
「ぎゃふん!」
玄の骸(むくろ)……というか気絶した身柄は、直後駆けつけた警備員たちに速やかに確保された。
「ふっ、口ほどにもないのだよ!! ほくとん程の実力者であっても、最強装備の恋々ちゃんの前では戦闘力3のゴミでしかないのだよ!!」
言い捨ててオリーブは客席に向き直った。マイクを通して大音声に呼ばわる。
「改めまして皆々様々、ここで登場恋々ちゃんなのだよ!! 皆々様々に平和の為の知恵をお授けする、みらくるぴかれる魔法美少女なのだよ!! さあ、皆々様々の護りたい平和を、全世界に響くほど声高らかに叫んでちょーだいなのだよ!! そして体をぴーすふるに導く……うわ何をするのだよ!!」
もちろんオリーブも、駆けつけた多数の警備員に身柄を拘束されていた。
「やめろー!! 皆なぎ倒し吹っ飛ばし崩壊させられたいのか、なのだよー!!」
さすがに多勢に無勢だ、数人がかりではいかなオリーブとて、阿修羅の活躍をしようとしのげるものではなかった。用意したオリーブオイルをバラ撒くことすらままならず、ここでオリーブも連行され退場とあいなった。
かくて、ステージの平和は取り戻されたのだった。
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担当ゲームマスター
桂木京介
阿瀬春
笈地 行
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
91人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月09日
参加申し込みの期限
2014年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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