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ネコミュージックフェスティバル in SUMMER!
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焔立つような真昼の熱は、陽が落ちるとともにやわらいでいった。
今ではもう、太陽ですら昨日の思い出のよう。
バックステージのシャワーを浴び、半乾きの髪にブラウスという格好で、
エリューシア・セリアン
がたたたっと、足早に舞台裏の階段を降りてきた。
「エリューシアさん」
エリューシアを迎えたのは、
五十士 柊斗
だ。涼しげな瞳で彼女を見上げている。
「お待たせして申しわけありません」
階段を降りきってぺこっとエリューシアは頭を下げるが、全然待ってないから気にしないで、と柊斗は軽く手を振った。
「あの……」
「うん?」
エリューシアはなにか言おうとしたのだが言葉が出てこない。毒の林檎が詰まって、息ができなくなった白雪姫のように。
「えっと……」
困ったような顔になるエリューシアに、柊斗が助け船を出した。
「出店でも見に行かない? 軽く食べられるものでも買って、ちょっと休もう」
「あ、はい。そうしたい……です」
屋台で飲食物をテイクアウトした。
エリューシアはクラムチャウダー、この季節には多少似つかわしくないが、透き通るような肌の彼女には、むしろぴったりのように柊斗には見えた。
対する柊斗は、アイスティーにクラブハウスサンドだ。チーズがちょっとはみ出ているのは、屋台ならではのご愛敬である。
「あそこに座ろう」
空いているベンチのひとつを柊斗は指さした。
いくらか潮風は当たるが、人通りはさほどなく、適度に涼しい。
メインステージから音楽が聞こえてくるものの、距離があるため主旋律はかすかで、主として伝わってくるのは低い振動だった。
「今日は見に来て頂いてありがとうございます」
と言って、エリューシアはかすかなためらいののち、数分前に言いかけてやめた言葉を口にした。
「あの……どうでしたか、私の歌」
訊くのは怖い。けれども、気になるのは事実だった。
とくに、柊斗の感想は。
「とてもいい舞台だったよ。エリューシアさんの歌には聴き入ってしまった。……なんていうか、魅了されたという感じかな」
「ありがとうございます……!」
エリューシアの胸に安堵と喜びが生まれ、じわりと溶けて広がっていった。目と頬には微笑が浮かんでいる。
エリューシアは思い出す。
舞台の上から観客席を見たとき、エリューシアはたしかに柊斗を見つけた。そのことを。
けれども、彼と目が合ったような気がした、とは恥ずかしくて言えなかった。
柊斗のほうにも、エリューシアには言えないことがあった。
それは自分が今、安堵しているということだ。
前にエリューシアと会ったとき、エリューシアは悲しげな表情をしていた。ずっとそのことが気になっていたのだ。
それだけに、こうして彼女の笑顔を見ることができたのは、砂の中に埋まった宝物を見つけたようなものだった。
多分にフェスティバルという雰囲気のおかげではあろうが、それでも、自分が少しでも足しになっていればいいなと思う。
心から思う。
「柊斗様……少し、歩きませんか?」
「疲れてない?」
「多少は。でも、肌で感じたいんです。この賑わいを」
そして、柊斗様とのひとときを。
ステージ周辺の活気はますます高まり、かなりの人混みになっている。
つい、と柊斗の服の裾が引かれた。
エリューシアがつかんでいるのだった。
「あ、ごめんなさい……その、人混みが……」
ついエリューシアの手を握りそうになるが、こらえて柊斗は穏やかに告げた。
「いいよ。そのままで」
ふたりはそのまま一列、連なってしばし歩いた。
上背のある背中を眺めながらエリューシアは思う。
この方は私のことをどう思っていらっしゃるのでしょうか?
私は……この方のことをどう思っているのでしょうか?
私は、柊斗様とどうなりたいの?
好きになってもいいのかしら。
「混雑しているところを抜けたね」
振り返って、柊斗はエリューシアに微笑みかけた。
それはあまりにも突然で、不意打ちのような笑顔だった。
なぜだか涙が出そうになったがこらえて、エリューシアは思った。
でも、迷惑だろうから……これ以上好きにならないようにしないと。
ところで、あの素晴らしい寝子島観光大使はどうしているだろう。
そう、サンマさんのことだ。
サンマさんはやはり、
御剣 刀
と歩いているのであった。
現在ふたりの道中は、メインステージ付近にさしかかっている。
「おっと」
さっと刀は両手を伸ばし、抱きとめるようにしてサンマさんを支えた。
なにせ、上しか見えないその姿、サンマさんは大変転びやすい。その転倒を防ぐのが刀のメイン業務のようになっていた。
「ほら観光大使、転ぶなんて格好悪いことすんなよ」
背中をポンと叩いて刀が手を離すと、サンマさんは「おうよ」とでも言うかのように親指を立ててみせた。……まあ、サンマさんは大抵サムズアップしているわけだが。
「よし」
刀は看板を持ってまた歩き出した。ついでに、サンマさんの背の剥がれかけたポスターを、手で押さえて直しておく。こうやって彼らは、ライブやイベントの広報活動をおこなっているのだ。
「ほらネコフェスを盛り上げるためだし頑張ろう」
すると「任せな!」とばかりに、またも親指をビシリと立てるサンマさんなのだった。
人間の世界の男前、御剣刀と、サンマ世界の(たぶん)男前、サンマさん。
いずれおとらぬハンサムふたり、堂々歩んでいくのである。
なお、サンマさんの背のポスターによれば、いよいよメインステージには、DOG110と桃色シロウサギZの二大アイドルグループが連続で登場するようだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
阿瀬春
笈地 行
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
91人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月09日
参加申し込みの期限
2014年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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