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●メインステージ:夕方の部
空が夕焼けに染まる。
夏の日没は遅い。長い長い真昼が、ようやく立ち去ろうとしている。
朱の空に昇っていくのは、蒸発したエナジーか、絶えぬ音色か。
このときメインステージに上がったのは、ユニット『狛猫』のふたりだ。
獅子島 市子
と、
仲村渠 鳴
。
このステージに立つ前に、市子はn.k.FMの
桃川 圭花
にメールを送っていた。圭花は今これを番組で、きっちりと読み上げてくれている。
「You're listening n.k.FM! 特設スタジオから、ネコフェス特集のスペシャルプログラムをお送りしています。さてさてここでまた一通、届いたばかりの短いアピールメール、アズ・ノウン・アズ宣伝メールを読ませてもらうわ! 差出人はユニット『狛猫』、そう、今メインステージに上がっているあのふたりからね。
『今日の曲は寝子高の……特に1-4のヤツらっつーか関係者っつーか。
イヤもうめんどくさいから日本全国の皆サンに捧げっし。ヨロシク』
だって! 届いているかな? 全国の皆サン! 準備はいいかな? Here we go!」
この放送はメインステージにも流れていた。ちょうどいい紹介になったというわけだ。
北原 みゆき
は圭花の紹介を聴き、期待に胸を膨らませている。
「これ……n.k.FMでも配信されてるんだよね、すごいなぁ……」
みゆきにとっては本日こそが、正真正銘人生初の、生で目にする音楽体験となる。
元々、みゆきは音楽好きである。n.k.FMについては熱心なリスナーで、毎日寝る前に聴くのが習慣になっている。
ところがこれまで機会に恵まれず、ライブに参加したことはこれまでなかった。ストリートミュージシャンを見かけることはあっても、こうやって自主的に、会場まで足を運んだのははじめてなのだ。
屋外だけあって暑い。人出もあるのでむっとするほどだ。体感温度は35度ほどあるのではないか。
太陽は容赦なく照らしてくるし、アリーナには逃げ場所はないし……ということで、水分補給用に水入りのペットボトルを用意したのは正解だったようだ。
みゆきがぐっと水を口にしたとき、ステージの照明が一斉に灯った。
慌ててキャップを閉じ、ボトルをネックフォルダでぶら下げる。
現れたのはギターを抱いた市子と、ショルダーキーボードを引っさげた鳴、ステージのバックドロップをちょうど中点に、シンメトリーに立つその姿。
たとえるなら月と太陽、シックな魅力の市子に、華やかな鳴という好対照が実現している。
さて今日は、狛猫にとって初の大舞台、いやそれどころか実体は、ステージデビューだったりする。
鳴は緊張で口から心臓が飛び出しそう、対して市子は実に平静、普段通りの低血圧風だ。
顔には出さねど市子も、鳴のことは気にしている。自分は図太いから気にもならないが、鳴がテンパっているのはごく自然の反応だろう。ブルッときている相方をリラックスさせるべく、最初に市子がマイクを取った。
「どーも狛猫デス」
その簡単過ぎる口上に、思わず鳴はフォローするように述べていた。
「ハチワレと赤猫による一対の狛犬ならぬ『狛猫』です。この曲を、寝子高1年4組の皆と耳を傾けてくれる全ての皆さんに捧げます」
その調子、とでも言いたげにうなずいて、市子が言葉を継ぐ。
「今からクッセーの1曲歌うし? 鼻つまんだ方がいいかも。だけどマジなんで、耳はおっ立てといてほしい。……猫みてーに」
「――いきます。“一年四組らっかみさん”」
鳴が目で合図すると、主旋律を市子が奏で始めた。そこに限りなく生音のピアノに近い、鳴による童歌調のキーボードが乗っていく。
歌い始めたのは市子だ。穏やかに、優しげな表情で。
らっかみさん
らっかみさん
早く会いとうござります
誰そ彼社にお越しあれ
鳥居の桟橋見当たらにゃ
この筆伝って通りゃんせ
つづいて鳴がヴォーカルを取る。子猫を撫でるようなやわらかい唱法だ。
らっかみさん
らっかみさん
ようこそおみえになりました
お名前教えて
“No name”
どちらにお住まい?
“Ubiquity”
あなたは本当に
“Yes, We The Fallen”
英語部分のレスポンスは、市子による流暢な歌声だ。
しかしここまでは、嵐の前の静けさにすぎなかった。
ここで突然エフェクターが全開となり、市子のギターが豹変したのだ。
スピードはいや増し音像は、コンピュータRPGのボス戦風、メロディックスピードメタル特有のエッジの立った音へ向け爆走していく。
空気をつんざくその攻撃性は、地味なサラリーマンが突然、サバイバルナイフを逆手に握って襲いかかってきたかのよう。
疾走疾走、追いかけ追いつく、鳴の鍵盤使いもとくと見よ。
音を区切らず隙間なく、滑走するように音高を上げ下げ、グリッサンド技法を炸裂させているではないか。運指の正確さと速さは、急流滑りのボートさながらだ。
かくて演者はふたりだけというのに、狛猫の音の壁は千のナイフとなり、客席に襲いかかり突き刺さった。
噴き出す闇蔓延る
荒んだ聖域
飛び交う礫は戯れ
それとも嘆き?
落ちた! 神を! 気取ったナニカは! 人に焦がれて……
ナニカになりたいのに
偽り壊すしか出来ない
ここで市子は鳴を、鳴は市子を見た。
これが合図。
ふたりの声は一層金属的な輝きを帯び、絡み合い混じり合い、
ひとつの真空嵐となって放出された!
だから友よ
願わくば貴女の真心を胸に
束の間の夢応えよう
だから友よ
願わくば罪無き故贖えぬ魂
どうかどうか覚えていて
ここで突然転調が訪れた。高揚感を保ったまま穏やかな童謡調に戻る。ただしそこに甘さはない。
寂しげな微笑を浮かべながら、歌詞を愛おしむがごとく丁寧に市子は歌いこむ。
らっかみさん
らっかみさん
会えて嬉しうござんした
どうかお帰り下しゃんせ
『らっかみさん』のところは鳴も唱和している。つづけて鳴のパートだ。
良けりゃまたぞろお越しあれ
いつでも皆でお出迎え
らっかみさん
らっかみさん
らっかみさん
らっかみさん……
そうして歌は、天に引かれたか地に吸われたか、余韻を残しつつ淡雪のように消えていったのである。
「ご清聴どーもでした」
市子はぺこっと頭を下げた。
「ありがとう」
と鳴もお辞儀したが、去り際、舞台脇で両腕をあげて市子を待った。
ハイタッチ、ということだ。
瞬時、戸惑った市子ではあるが、すぐに、
「……お疲れさん」
笑ってこれに応じたのだった。
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担当ゲームマスター
桂木京介
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笈地 行
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
91人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月09日
参加申し込みの期限
2014年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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