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山でレンジャー!
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修は肩に掛けたケースから三脚を取り出した。高さを調節して一眼レフをセットする。
「このような場合で写すコツは」
「シー、なのです!」
美咲紀は人差し指を立てて唇に当てる。完全に止まった状態に修は焦れた様子で声を掛けた。
「三脚の利点は」
「レンジャーですよ! 確かに聞こえました。八神ぶちょー、これはスクープですです!」
美咲紀はデジカメを手に声の方へと走り出した。修は急いで三脚をケースに戻すと、山道の下りに目を向けた。
轟とみちるが肩を並べて走ってきた。少し遅れて美咲紀が食い下がる。
「少し話を聞かせて。私は新聞部の者ですが、夏の特大号の記事にですね。ちょ、ちょっと速いのですよ!」
場面を目撃した修は固まっていた。八神ぶちょー、と声を掛けられて一眼レフを構えた。間に合わずに後を追い掛ける。
四人は揃って頂上の展望台に走り込んだ。
逸早く回復した美咲紀は筒状の物体を抱えたみちるに話を聞いた。
「レンジャーの雄叫びに意味があるのですか?」
「あるったい! 自衛隊のレンジャー訓練ったい!」
「え、ええっと、寝子高の人だよね?」
「そうったい! 二年の橘内みちるったい!」
筒状の物体を肩に引っ掛け、姿勢を正して上半身を十五度の角度に曲げた。冗談には見えない真剣な表情に美咲紀が言葉に迷う。
「そ、それではですねー。山に登る理由を聞かせてくれますか?」
「レンジャーったい!」
「あ、レジャーですね。余暇は大事に使わないといけません。なるほど、なるほど」
ぶちょー、と美咲紀が困ったように笑った。
その時、修は轟の側にいた。表情に僅かな戸惑いが見て取れる。
轟は両腕を組んで立っていた。山頂の景色を堪能しているかのように笑っている。その唇は何故か赤かった。
「風雲児、目覚めたのか」
「わかるぞ、八神。冷静な中に秘めた、その熱さを! だがな、俺は、俺の正体はバラせないんだ!」
轟は手で頭を抱え込んだ。よろけるように進んで立ち止まり、顔を上げて強く拳を握った。
「この気持ちを、俺は、この景色にぶつけてやる」
両腕を顔の前で交差させて全身に力を入れる。小刻みに震えて一気に両腕を開いた。
「山頂に来たぜえええええ!」
「レンジャーったいいいい!」
轟の隣でみちるが口に手を当てて叫んだ。
「賑やかだな」
重そうなリュックサックを背負った刀が山頂に到着した。
僅かに遅れて賑やかな集団が訪れた。先頭に立っていた海斗は安らいだ表情で振り向いた。
「ここが山頂だべ。お疲れさま~」
「お前がいて助かったぜ。ありがとな!」
藤寿は海斗の肩を軽く叩いて言った。
「んじゃ、お弁当にしよっか!」
屈託のない笑顔で羽衣は方々に声を掛けた。自然と人が集まってきた。
「おや、そこにいるのは八神くんではないですか」
芝居じみた声で月詠は修に近づいた。側にいた美咲紀にちらりと目を向けると、大袈裟に頷いて見せた。
「もしかしてデートの邪魔をしたかな」
「え、デートじゃないですよー、やだなぁ」
美咲紀は泳ぐ視線で、手にした籐のバスケットを修の膝に何度もぶつけた。
「新聞部の部員と、ぶちょーの関係だけですよぉ」
「椿、角は痛い。少し加減して」
修は部分的に内股となった。月詠はバスケットに注目した。
「バスケットの中身を聞いてもいいかな」
「いいですよー。サンドイッチとサラダでしょ。あとは唐揚げに、小さいのがちょこちょこあるのです」
「豪勢だね。肝心の飲み物は?」
「持ってくると重いので売店に頼っちゃいます」
その言葉を待っていたかのように月詠は水筒を手にした。修には掲げて見せつける。
「買わなくても、ここにお茶があるよ」
「……言いたいことはわかった。旅鴉はサンドイッチでも食べるか。椿、いいよな」
「いいですよー。あまり量はないですけどー」
話を耳にしていたのか。地面に座って休んでいた刀が軽く手を上げた。
「月詠、俺の弁当も食べるか。と言ってもおにぎりと卵焼きなんだけどな」
「いいね、喜んで頂戴するよ」
個々が寄り集まって話が進み、一斉の昼食となった。楽しそうな声が各所で上がる。未だに、レンジャー、と大声で叫ぶ者がいて笑いを誘った。
修は美咲紀の唐揚げに舌鼓を打った。サンドイッチは一口ごとに、美味いな、と感じ入ったような声を漏らす。少し心に余裕ができて、ふと隣に置いてあったスケッチブックに目が留まる。
「見てもいいか?」
おにぎりを手にした月詠が口を動かしながらスケッチブックを指で押した。修は片手で受け取って胡坐をかいた上に置いて開いた。
「この花は俺も写真で撮ったが、面白い構図だ。勉強になる」
感想を口にしながら頁を捲っていった。
一枚の絵で手が止まる。羽を広げた蝶が堂々とした姿で描かれていた。荒々しい輪郭には勢いがあって、力強い羽ばたきで大空を舞う姿を想起させた。
修の意識は絵に引き込まれた。持っていた食べ掛けのサンドイッチが手から落ちる。画用紙の蝶の絵にトマトの色が付着した。
月詠は立ち上がって周囲に呼び掛けた。
「総員、駆け足」
提案した本人が実践した。レンジャーったい、と叫んでみちるも走った。困惑した顔で続々と走り出す。
その中、刀と海斗は和やかに話をしていた。
「本当に貰ってもええの?」
「俺が水を大量に持ってきたのは足腰を鍛える為だ。登りで十分に役割を果たしたからね」
「オラだけでは多いから、困っている人に分けるとすっぺ」
二人はペットボトルの水を間に挟んだ状態で、瞬く間にピンクの霧に飲み込まれてしまった。その規模は小さく、風によって流された。
「まただべか」
「なんだったんだ?」
変化のない二人の側で修は直立の姿勢となった。遠くの月詠に向かって深々と頭を下げた。
「俺の不注意で大事な絵に染みを作ってしまった! 急いで拭こうとして一部を破損! 大変に申し訳ない、レンジャー!」
月詠は驚くことなく、見透かしたような目で言った。
「予想通りの展開をありがとう」
「レンジャー!」
修は叫ぶと興奮した顔で能動的に動いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
動物・自然
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月19日
参加申し込みの期限
2014年05月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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