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山でレンジャー!
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太陽が西に傾く頃、
マリナ・M・マディソン
は下宿先を後にした。
歩きながら金髪を地味な色のハンチング帽の中に押し込めた。細い路地では足を止めて屈伸運動を試みた。
「タイツでも問題ないデス」
マリナは赤い上着の裾をはためかせて颯爽と路地を出る。
程なくして青い瞳が山の斜面を捉えた。一瞬の躊躇いも見せずに四つん這いの姿となり、滑らかな動作で登っていった。
無作為に生える木々の前方に弱い光が見えた。マリナの表情が引き締まる。GO! と声を上げて突っ込んだ。
マリナの眼前に垂直に近い崖が聳え立つ。所々に迫り出した木の枝が人の手のように伸びていた。足を引っ張られる。そのような印象を見る者の脳裏に植え付けた。
若干、視界が悪い。一陣の風で消えそうな霧のようなものが発生していた。
「前よりハード」
マリナは被っていたハンチング帽を脱いだ。後ろに束ねた金髪が露わになった。
「それなのにパワーが湧いてくるデスよ!」
手に持ったハンチング帽を投げ捨てた。
「OK! Ranger! アーンドー、JET!」
靴底からスラスターを召喚したマリナは大きな跳躍を見せた。ろっこんの恩恵は長く続かない。急いで手近な岩を掴んだ。
三メートル上に右方向から枝が伸びていた。
「邪魔な木の枝は連続技デスよ!」
JET、と叫んで靴底のスラスターを展開。枝に当たる直前で靴底を僅かに崖の方に向けた。
斜め上に上昇して追い縋る枝を乗り越えた。その直後に推進力を失う。JET、と再度の声で両方の掌にスラスターを召喚させて足と同様の力を得た。棒状と化した両腕の角度によって崖に近づき、効果が切れる直前に岩の割れ目に手を入れた。負担を減らす為に足でも踏ん張る。
全身が細かく震え始めた。マリナの額から流れた汗は鼻筋を通って奈落のような底に落ちていった。
「……まだデス。私はまだ飛べるのデスよ、JET!」
靴底のスラスターで飛んだ。出力の加減で体勢が崩れた。JET! と少し焦った声で肩にスラスターを召喚させて立て直し、目にした上方の枝に右腕を絡ませた。
「……そこデス。左を伸ばせば……届くのデスよ」
顔を歪めて左の手を伸ばしていく。震える指先が頂上に掛かった。だが、すぐに引き剥がされた。身体を支えていた枝が折れて、下に引きずり込まれる。
ああ~、とマリナは気の抜けた声を出した。
「諦めてんじゃねえぞ!」
上体を乗り出した藤寿がマリナの手首を掴んだ。一瞬、動きが止まって、徐々に下降を始める。
歯を食いしばる藤寿にマリナは朗らかに言った。
「私なら平気デス。『JETブースター』を使えるのデス。また、挑戦すれば」
「……そんな泣きそうな顔で、強がってんじゃねえぞ!」
あ、とマリナは声を漏らした。澄佳と羽衣が舞い降りてきて両側を支えた。
「マリナちゃん、助けに来たよう」
「あたしもいるよ」
その時、藤寿が呻くような声を出した。松生が背中に馬乗りになったのだ。
「満足に飛べないあたしは重石になるね」
その場にいた全員がマリナに手を貸した。
「ふへぇ、上がらないねえ」
「あたしもなんか力が入んないよー。疲れ過ぎたのかも」
苦戦する二人に呼応するかのように藤寿が言った。
「やべぇ、握力が落ちてきやがった」
「こんなに皆が、頑張っているのに……私もやるデス! 最後の、JETォォォォ!」
靴底のスラスターの力で崖の上へと一気に押し上げた。
遂にマリナは崖を登り切った。側にいた澄佳が微笑みを浮かべて、おめでとう、と口にした。
羽衣は笑顔でマリナに握手を求めた。
「こんな崖を登れるなんてすごいよ! 疲れたでしょ、小屋で休んで行ってね!」
「嬉しいデス」
藤寿はジャージの胸元を手で払いながら横向きで言った。
「あれだ。さっきは少し強く言い過ぎた。悪かったな」
「感謝してるデスよ」
おう、と藤寿は答えて背中を向けた。
「マリナちゃん、前にもきたことあるよねえ。じぇーっと、って声で思い出したよう。なんで言ってくれなかったの?」
「……飛べる人達が集まる場所に、強引な方法で行くのが、少し恥ずかしいデス。笑われてしまうかもしれないデス」
「確かに笑っているわ。でも、嫌な感じはしないよね」
松生は居合わせた者達の顔を見回した。最後にマリナに目を留めて今にも閉じそうな瞼で微笑んだ。
「そうデスね。ありがとうデス。今日の私は少しヘンで良かったデス。空軍派なのに崖を登る前にRangerと叫んだりしてヘンなのデス」
マリナの「Ranger」の言葉に全員が反応した。なるほど、と納得した顔で浅く頷いた。
松生は飛び入りの形となったマリナの姿を見ていた。何かを思い付いたのか。重そうな瞼が僅かに上がった。
「新聞部の人が山頂で集合写真を撮っていたみたいに、あたし達も記念撮影はどうかな」
「うん、いいと思う! 今日の記念にみんなで写真を撮ろう!」
羽衣の言葉に次々と賛成の声が上がる。
新しい仲間を迎えた飛行部隊の新たな門出であった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
動物・自然
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月19日
参加申し込みの期限
2014年05月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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