this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
異界の願い ~騎士アルバート~
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
9
つぎへ >>
◆
~砦内・廊下~
◆
ひびき達が砦内へ後退した直後、砦の付近へアンフェールの炎弾が落ちた。
それは外壁の一部を削り、地に大穴を空ける。それを見ていた優は驚く。
砦にはあのような攻撃を防ぐ魔法障壁がある……しかしそれが作動した気配はない。一体どういう事だろうか。
「発動のタイミングでもミスったのか? いや、あの人がそれを間違えるはずはないしな……」
そう思案していると目の前の兵士が彼に叫ぶ。
「頼む、手を貸してくれ!」
見れば、彼は重そうな荷物を運んでいた。
背中に何かのパーツらしきものを背負っている。
「一人で運べなくもないんだが、鎧が重くてな……後ろから押して欲しいんだ」
「……わかった」
彼の後に回り、優が背中を押す様に力を込めると彼の足取りは幾分か軽くなったように見える。
「いや、助かったよ。これがないと何でも魔法障壁が発動できないらしい」
「発動できない? 確か事前に準備は完了して――」
「それがな、何者かに破壊されていたらしいんだよ……幸い修理できない場所ではなかったし、
戦闘の開始と共に修理していて、あとはこのパーツをセットすれば完了ってわけさ」
なるほど、と優は頷いた。屋上に出た所で突如、彼らを爆音と衝撃が襲った。
アンフェールの炎弾が砦屋上に着弾したのである。
耳鳴りが収まった頃、優の身体を痺れるような鈍痛が襲う。動けない程ではない。
どうやら吹き飛ばされ、身体を打ちつけた際の痛みのようだ。
「……っ!!!」
辺りを探すと先程の兵士をすぐに見つけることが出来た……が、彼はもう荷物を運ぶことはできないだろう。
なぜならもう物言わぬ屍とかしていたのだから。
さっきまで会話していた人物の死……それは彼に望まざるとも死を意識させる。
震える身体を押さえつけ、必死に彼は恐怖心と戦う。体の内側で何かがざわめく感じがしたが、
それも一瞬ですぐに収まった。
「や、やらないと……俺が、やらなきゃ……!」
兵士の亡骸からパーツを外し、背負う。重い、が動けない程ではない。
彼はよろよろと息を切らして走る。後方で再び爆音、そして衝撃波。
吹き飛ばされる様に彼は前方の砦屋上階段下へ投げ出される。
「うわああああああっ!!」
足や腕が酷く痛む。どこか切れたのかもしれない。もしくは折れたか。
だが、ここで倒れれば……魔法障壁は起動せず、砦は陥落するだろう。
「……っ!」
よろめく身体を壁に手をついて支えながら彼は砦の階段を下りていく。
◆
~砦内・司令室~
◆
「魔法障壁の状態は!」
「はっ! 修理は完了し、エネルギーの充填も完了。あとは最後のパーツを組み込むのみです!」
「よし、組み込み次第最大出力で作動させろ」
部下に指示を出した八神が座ろうとした瞬間、砦が大きく揺れる。
アンフェールの砲撃が直撃したようであった。砲撃は次々と届き、砦を崩れるほどに揺らし続けた。
「第二、第四機械弓沈黙。西見張塔完全に崩壊!」
「崩壊した箇所に救護班と修理班は急げ! 魔法障壁の展開までなんとしても持ち堪えるんだ!」
◆
~砦内・魔法障壁制御室~
◆
意識が朦朧とする……立っている事すら危うい。優は身体を引きずるようにして制御室に辿り着いた。
そこには見た事もない機械や魔法の術式が並んでおり、発光している。
彼はその中心に近づくと、制御盤と書かれている場所を開いた。中には大きな魔方陣の書かれた
板があり、その中心に背負ったパーツが挿入できそうである。
最後の力を振り絞る様に優はそのパーツを身体で押し込んでセットした。腕から流れる血が、床を濡らす。
制御盤を閉じると難しい術式がパネル状に幾重にも発生し、魔法障壁の起動が開始された。
その様子を見て安堵した優の意識はゆっくりと、閉じていく。
誰かの声で『ありがとう』と聞こえた気がしたが、彼は眠気に勝てず、返事の代わりに笑いながら
疲れた体を癒す為、眠りへと落ちていくのであった。
魔法障壁が起動しエネルギーが正しく中枢に伝えられた砦はその色を変化させる。
外壁は輝く銀色に彩られ、青い魔方陣が重なる様にドーム状に砦を覆った。これがこの砦の真の姿である。
構わず迫るアンフェールの砲弾を砦の魔法障壁が防ぐ。一度受け止め、少しその付近が激しく明滅したかと
思うと炎弾は弾ける様に掻き消えてしまった。
次いで、ガーゴイル達が突撃を掛けるが、魔法障壁に阻まれ、侵入する事はできない。
壁に弾かれる様に無様に吹き飛んだガーゴイル達を砦の内部から矢や魔法が撃ち貫く。
魔法障壁は事前に登録された内部からの攻撃は通すが、登録されていない者や
外からの攻撃の一切を封じるのである。これがこの砦を鉄壁の要塞足らしめている理由であった。
◆
第五章
「災厄をもたらす黒きモノ」
◆
魔法障壁を発動した事もあり、矢と魔法で空中をほぼ制圧、騎士団は制空権を得ることに成功した。
残るは敵地上部隊の中でも主力と言える砲火獣アンフェール、ブラックドラゴンのみであった。
「そろそろだな……」
八神は立ち上がると、全体連絡用の広域連絡用鉱石のマイクを手に取った。
いまこそ全軍突撃の時、士気高揚も図らねばならない。息を大きく吸い込むと、八神は言葉を発した。
「司令官の八神だ、今戦況は我々優勢に動いている! 今こそ、突撃し! 敵を一気に打ち破る好機だ!
総員――――突撃!!」
号令がかかると共に、全兵士から雄叫びがあがる。やはり司令官からの言葉というのは大きな影響力を
持つものであった。
士気高揚した騎士団はアンフェールの砲撃に臆することなく突撃した。
巨大なアンフェールではあったが、近距離に迫られてしまえば砲撃は薄くなる。遠距離特化の魔物とは
そういうものらしい。
とはいえ、足の踏み鳴らしによる衝撃波やその体躯による体当たりは十分に脅威となるものではあった。
アンフェールに兵が攻撃を開始した頃、少し離れた位置にて何やら道具を用意している者達がいた。
それは砦の中から対アンフェール用として
恵御納 夏朝
と
山田 勘三郎
が運搬してきた物である。
火薬のたっぷり詰まった大タルと油の詰まった小タル、それを括り付ける為の縄。
「……これでいい」
恵御納は縄でそれぞれのタルを縛り付けると、ねこシールを取り出して張り付けた。
彼女が言うにはこれでこのタルの重さは無いに等しくなるほど軽くなったらしい。
半信半疑の山田は多少の重さもあるであろうことを覚悟してタルを持ち上げてみる。
「軽っ!? こんなに軽くなるものなのかっ!?」
かなり驚いた表情の山田の視線に恵御納は無言で、こくりと頷いて返す。表情は一切変わらない。
「いやー、これだけ軽いなら何個でもあいつにぶちかます事ができるぜ! ありがとな!」
ばしばしと肩を叩く山田にまたしてもこくりと頷いて恵御納は言葉は発しない。
勿論、表情も何一つ変わらない。
しかしそんな様子を山田は特に気にも留めていないようだ。
「さて、と。じゃあ、ひとっとびアンフェールの所まで行ってくるか! 援護、任せたぜ!」
親指をびしっと立て、いい笑顔を作る山田に対しまたもや恵御納は無言で頷いた。
それをしっかり見た後で、山田はタルを背負って自らの能力を発動させる。
彼の身体がみるみる小さくなり、その身は嘴太鴉へと変わった。翼をはためかせ、空へと飛びあがる。
下では恵御納が手を振っていた。やっぱり表情は無表情のままではあるが。
返事とばかりに高く鳴くと、彼は速度を上げアンフェールを一直線に目指した。
空気を裂き、風を切って彼は飛ぶ。
ガーゴイルが掃討され、制空権が確保された空の上はある程度安全ではある。
気を付けないとならないのはアンフェールに備えられた対空砲火の砲台。まだ距離はあるものの、ここから
ざっと数を確認するだけでもその数は数十を超えていた。
きっと近づけばかなりの対空砲火に晒されるだろう。
山田は体を身震いさせ、気を引き締める。
(うわぁ、なんだよあの数の砲台はよ……泣けてくるぜ!)
山田がアンフェールの攻撃範囲に入ると同時に、アンフェールの背中に搭載された
砲台達が一斉に火を噴いた。飛来する弾丸に対し、山田は右へロールして躱す。
追尾するように放たれた弾へは速度を上げて対応した。
急加速した山田の頬を掠めるかの如く弾丸が飛び交う。
(このままじゃ近づくことさえ上手くいきそうにない……くそっ!)
回避に専念し、なかなか近づくことができない山田の後方から魔法弾が降り注ぐ。
それを行ったのは……恵御納であった。彼女はなかなか近づけない山田を救援する為、
危険を冒して魔法隊を前進させ、魔法の有効射程範囲にアンフェールを入れたのである。
それは必ず山田ならばアンフェールに到達し、砲口を潰せると判断しての事だった。
恵御納の杖を振るタイミングに合わせ、魔法兵が魔法を放つ。
魔法には詠唱する時間がある為に、本来であれば連射する事は不可能である。
だが恵御納の部隊は隊を二列に分けており、一射目は前列。二射目は後列が担当する。
前列が放っている間に後列が詠唱。前列の攻撃が終了すると同時に後列が攻撃を開始、
そしてその間に前列が詠唱……といった具合に魔法を連射できる布陣となっていたのである。
次々と放たれる魔法弾はアンフェールの砲台のいくつかを潰し、なおかつ飛来する弾丸とぶつかって
その攻撃を無効化させていった。
とはいえ、全ての攻撃を無効化できたわけではない。ここからは山田の高機動が頼りとなるのである。
速度を更に上げた山田はロールを巧みに使い、弾丸をアクロバット飛行の様に躱していった。
そしてついにアンフェールの顔間近まで接近した山田は急ブレーキをかけ、一気に上昇して高度を上げる。
そんな彼を落とそうと砲台が狙うが、高速機動を行う山田の動きについていけず、弾丸が当たる事はない。
ある程度上昇した山田は目視で砲口の場所を確認、急降下を始める。
上向きに設置されたいくつかの砲台が山田目掛けて発砲。右、左とその攻撃を身体を回転させて巧みに躱す。
恐らく一撃でも被弾すれば鴉の身である山田はひとたまりもないだろう。それは旧大戦で
攻撃機が戦艦等の艦艇に攻撃を仕掛けるのと同じような状況下……当たれば終わり。そういう事である。
砲口ギリギリまで接近した山田はタルの背負い紐を解いた。するりと落ちていくタルは吸い込まれる様に
アンフェールの一際大きな砲口に入っていく。
(よし、これでも喰らいやがれぇ!)
背中に背負っていた杖に意識を集中させ、火球を生み出した山田はそれを砲口目掛けて飛ばす。
砲口の中に一直線に入った火球は中の油と火薬に触れ、大爆発を起こした。
アンフェールの砲台のいたる所から火の手が上がり、炎弾を放つ一際大きな砲台も爆発四散する。
連鎖するように体中で爆発が起こり、アンフェールはついに地面へとその膝を付きその活動を停止した。
山田は次弾を括り付けてもらう為、恵御納の方へと飛び去って行く。
アンフェールはまだ他にもいる。この方法が有効ならばまだ繰り返し飛ぶ必要があるだろう。
幸い、携帯食料はまだ余裕がある。それが尽きない限りは、変身を継続する事はできる。
まあ、急激な運動は更に空腹を加速させ彼の返信時間を短くしてしまう為に高機動も使い所を
限定しなくてはならなそうではあるが。
空気を吸って肺に酸素を満たし、山田は力強く空を飛ぶのであった。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
9
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
異界の願い ~騎士アルバート~
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
ウケッキ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
30人
参加キャラクター数
27人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月19日
参加申し込みの期限
2014年04月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!