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異界の願い ~騎士アルバート~
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◆
~戦場・敵右翼部隊側面~
◆
戦場は前半戦の騎士団劣勢の状況下から大きく様変わりしていた。
中央部隊による火計の発動、前線の少数精鋭部隊による時間稼ぎか成功し、後方で部隊の再編が完了。
再編が完了した部隊が火計で分断された残敵を一気に各個撃破する事で敵前線ゴブリン、オーク部隊の
約半数を撃破。状況を劣勢から押し上げる事に成功する。
しかし騎士団の主力ともいえる騎兵部隊は主戦場にはいなかった。騎兵を一つの大きな部隊として再編した
司令官八神の指示で敵右翼部隊の側面にて待機していたのである。
側面にはちょうど緩やかな丘になっており、騎兵達が速度を増しながら突撃するには最適な場所であった。
その丘から戦場を眺める長髪の女性……ファルチェは呟く。
「へぇ、私ら抜きでよくあそこまで戦えるもんだ。すいぶんといい働きをする傭兵達なんだね。
それに司令官もさることながら各指揮官に情報を伝達している野営地の子もなかなかの手腕だよ」
「それだけの実力がある皆だからね、あの人達のおかげでぼくらは安心して戦える」
「その通りだが、あんたも……騎兵の後ろに一般兵乗っけて突撃中に降ろすなんて奇策を考える辺り
侮れない実力者だと思うけどねぇ?」
「そんな、ぼくなんてただの取りえのない一般人だよ」
「そうかい、そうかい。じゃあ、そういうことにしておいてあげるよ」
ファルチェは口の端を上げて僅かに笑い、そしてすぐに戦士の顔へと戻った。
凛々しいその表情は騎兵を率いる中級騎士としての風格を漂わせる。
その顔を見ながら、
雨崎 荒太郎
は作戦前にファルチェとした会話を思い出していた。
(確か、彼女は貴族の出でありながら一般兵からの叩き上げを希望したんだったっけか。
【上に立つ者として、下を知らなければ自らの足元を守る事すら危うい】とかなんとか)
身分を隠して一般兵として戦場に立つ。そして手柄を立てて上に上がる。
並大抵の事ではなかっただろうと予測ができた。下を知るものだからこそ、皆の力を生かした
戦術が取れるのかもしれない。雨崎は彼女を見てそう思うのだった。
「よし、タイミングだねぇ……全騎、突撃!!」
ファルチェは敵右翼が完全に側面をさらけ出し、かつ左翼までの道が一直線に並ぶ瞬間を
見計らっていたのである。彼女はどの騎兵よりも先に先陣を切り、長く伸びたポール状の
武器【ハルバード】を軽々と両手で振り回す。
ハルバードは槍の先端部分に斧上の刃が付けられた武器で、刺突にも斬撃にも適した万能武器である。
ただその長さ、重量故に扱うには熟練を必要とする。
ファルチェが騎兵の長となった際に、馬上で扱うのに最も適した武器である、と全騎兵達に習得を
命じた物でもある。
その為か、王国の騎兵達は他の国に類を見ない強力な騎兵となったのである。
丘を滑る様にして降りながら加速するファルチェ率いる騎兵達はまったくの無防備でさらけ出された
敵右翼部隊の側面を突いた。長柄武器を振り回しながら爆走する騎兵達は次々と魔物を平らげていく。
完全に虚を突かれた魔物達は指揮系統が一時的に乱れ、統制のとれた動きができなくなっていた。
隙が生まれたその瞬間を好機と見たファルチェは騎兵の背後に乗る一般兵達に降下を指示する。
号令で一斉に降下していく一般兵達の指揮は共に降り立った雨崎が行う。
「左右に広がるように展開、砦側の兵は薄くし敵本隊方面の兵を厚く展開せよ!」
敵右翼部隊を騎兵が分断してできた空白地に降り立った一般兵は敵本隊側の攻撃を凌ぎつつ、
降り立った一般兵と再編された砦側の一般兵に挟撃される形となった敵部隊を各個撃破した。
その後、雨崎の指揮により一般兵は再編された部隊と合流、敵本隊側の部隊を迎え撃つ。
数で劣る降下した一般兵達が奇襲の形を取ったとはいえ、長く戦えたのは雨崎の
適度な回復による所が大きい。
「ほら、みんな……元気になーれっ」
雨崎が回復の杖を振りかざすと、薄緑色の光が辺りに広がった。
それに包まれた兵達の傷がみるみると塞がっていく。疲れた手に力が戻り、彼らは剣を再び握る。
勢いを取り戻した兵達は雨埼の指揮の元、戦線の維持に努めた。
「味方が必ず駆けつける、それまで持ち堪えるんだよーっ」
後方からは再編した味方部隊が駆けつける。これが野営地からの連絡であった。
駆けつけるまでなんとしても勢いを失う事だけは避けなければならない。
なぜなら、騎兵から降下した自分達は敵陣のど真ん中にいることになる。
それは敵の挟み撃ちにあい、一気に撃破されてしまう可能性も少なくはない事を示していた。
ここが正念場である。戦線を維持できれば流れは騎士団側に大きく傾く……そう思う雨崎の
杖を握る手に力が入るのだった。
右翼部隊を突破したファルチェは勢いそのままに中央部隊を蹴散らす。
右翼という守りがあるからと油断していたのか中央部隊側面の守りは手薄、
突破にそう時間は掛からなかった。騎兵達の後ろから対中央部隊用の装備をした一般兵達が降下する。
右翼、左翼に比べ中央部隊の戦いは激戦が予想された。
その激戦に対応する為に、中央部隊に降下する一般兵は機動力よりも重装備を重視。
獲物はスピア、チェインメイルと大盾でがっちりと防御を固める。
降下と同時に童顔の少々装備と顔が合っていない者が指揮を執る為に号令をかける。
それは他の兵と同じく防御を固めた
鈴野 海斗
であった。
大盾を前面に構え、彼の指揮する一般兵は密集隊形を取った。これはファランクスと呼ばれる隊形で、
防御からのカウンターを狙った戦術である。そんな彼らにゴブリンの一団が迫った。
ゴブリン達は斧や小型の刀剣で武装しており、それらを振り上げながら突撃してくる。
「全員構えるべっ!」
鈴野の号令に合わせ、兵達は盾を構える。密集し、大きな盾の壁となった彼らにぶつかったゴブリン達は
衝撃で大きく弾き返され、よろめいた。そこを逃すことなくスピアの一撃で仕留める。
自分の被害は最小に。相手の被害は最大に。戦術の基本であった。
このファランクスという隊形は側面からの攻めにこそ弱いが、正面切ってのぶつかり合いなら
まず負けることはない。崩れ、勢いを失ったゴブリンの一団に対し、鈴野は好機と判断。次の号令をかける。
「全員、散開しつつ突撃!!」
鈴野は背中に背負っていたハンドボウガンを槍の代わりに大盾の真横に構えた。
その動きに合わせる様に数人の兵達も同じくハンドボウガンを構える。前進しながら一斉射。
勢いを取り戻そうと走るゴブリン達に容赦ない矢の雨が浴びせられた。
身体を降り注ぐ矢に貫かれ、ばたばたと倒れていくゴブリン達。彼らが勢いを取り戻す事はもうないだろう。
散りじりなり、もう隊形と呼べない程に崩壊したゴブリンの一団を鈴野達は追撃を掛けた。
ハンドボウガンを背中に戻し、鈴野は腰のウォーハンマーを抜き放つ。
これは普通のウォーハンマーよりも小型であり、重量こそ劣るが小回りの利く一品であった。
片手でまず右にひと薙ぎ。逃げるゴブリンの頭部が砕け散る。
走りながら左へひと薙ぎ。防御姿勢を取ったゴブリンの武器ごとその身をごしゃりと砕いた。
ウォーハンマーを振り戻す前に飛び掛かってきたゴブリンを大盾で受け止め、弾き返す。
空中で無様に腹を見せたゴブリンを勢いよくウォーハンマーを振り下ろし地上へと縫い止めた。
鈴野の的確な指揮と奮戦のおかげか、数で劣る一般兵達が戦えない程の負傷者を出す事はなく、中央の
戦線は見事維持されたのであった。
中央部隊を突破し左翼に差しかかる頃、ファルチェの隣を並走する騎兵の後部に騎乗するある男に
ファルチェは話し掛けた。
「いいか、これから左翼を突破する。そのあとは再び方向転換しての突撃だ。
この騎兵の数だからねぇ……当然方向転換には時間がある程度かかる。その間、任せたよっ!」
「おうっ! ヒーローはこういう時にこそ、必要だからな!!」
「ははっ! 見た事ない武装だけど頼もしいねえ! じゃあ、いくよっ!!」
いかにもな特撮ヒーローの出で立ちをした男――――
風雲児 轟
にそういうとファルチェは先陣を切って
左翼舞台に突撃を掛けた。ハルバードの一振りで多数のオーガやゴブリンを蹴散らすその姿は戦神の如く。
騎兵の後部から一般兵と共に降下する轟は拳を握って気迫と戦意を滾らせた。
「さすが騎兵を率いる姉さんだ……すげえ。だが、こっちも負けてられねぇぜ!!」
走りながら両腕に付けた小盾でゴブリンを弾く。狙いは彼らの様な雑兵ではない。
一般兵で対処するのが難しいのは大型であり、攻撃力も体力も高いオーガ。彼の狙いはそれであった。
ある程度ゴブリンを蹴散らして進むと目の前に巨体が現れる。
じろりと睨んだオーガは両の拳を握って轟へ向けて突進した。太く頑強な足が地を踏み鳴らし、
地響きにも似た音を響かせる。
「さっすが……迫力満点だな。だが、ここで退くわけにはいかねぇんだよっ!!
ザ・ストレイトの力……とくと味わいやがれっ!!」
放たれたオーガの拳を左の小盾でいなすと、轟は一気にその懐へ飛び込んだ。
右でパンチを数発放ち、回し蹴りで追撃をかける。短時間の集中攻撃にオーガの巨体がぐらりと
よろめいた。
「どうしたっ! お前の力は、そんなもんかよっ!!」
よろめいたその隙を逃さず、力を込めたアッパーを放とうとした所でオーガの蹴りが轟の身体に突き刺さった。
突然の衝撃に身体をくの字に曲げ、轟の動きが止まる。次の瞬間オーガの右拳が轟を殴り飛ばした。
錐揉み回転しながら轟は大きく吹き飛ばされる。
「ぐわあああああああっ!」
身体に痛みが走る。骨が折れたとかはないようだが、猛烈な鈍痛が彼の意識を揺らした。
よろよろと立ち上がる彼にゆっくりとオーガが近づく。
「へへっ……並みの奴とは違うって事かよ。いいぜ、来いよ……今度こそ、沈めてやる!」
攻撃姿勢を取る轟を見て、オーガは咆哮を上げた。気迫は十分、両者は衝突する。
高速で繰り出されるオーガの拳を捌きながら轟は反撃の機を狙う。
生半可な攻撃では先程の様に押し切れず、反撃を受けてしまうだろう。
オーガの一撃はどれも重く、一発でも受ければそのダメージは計り知れない。
現に、先程受けた一撃のみで轟の体力はほとんどもっていかれていた。
(ちくしょう……こうなったら、一瞬の隙をついて大ダメージで決めるしかないか!)
かねてから彼は様々な特撮ヒーローの動画を見て必殺技というものの研究に勤しんでいた。
特殊な力を必要としない体術系のみに限定されるがその数は数えきれないほどに多い。
その知識を総動員し、彼は実行に移す。
オーガの一撃をわざと大きく受け、一瞬の硬直を生み出した轟は先に重心移動していた利を取り、
即座に屈むとオーガの足を小盾の縁で打った。体勢を崩し、オーガは膝を付く。
そのまま身を回転させた轟は勢いよく回し蹴りを放つ。回転しながら放たれる高速の回し蹴りの連撃は
オーガに着実にダメージを重ねていった。一際大きく蹴った直後、彼はオーガを踏み台にし高く飛ぶ。
「さぁ、死神さんが待ってるぜッ……!」
両腕の小盾を外すと轟は勢いよくそれをオーガの首に投げる。高速回転しながら飛来する小盾は
オーガの首と肩を深々と斬り裂いた。痛みに苦しむオーガに直後、全体重をかけた必殺の蹴りが命中する。
頭部に一撃を受けたオーガの意識は闇へと沈み、そのまま倒れ伏した。
着地した轟は手元に戻る小盾をキャッチすると腕に装着し直す。
「悪いな、お前が自分の意思で戦っていたにしろ、防衛本能だったにしろ……情けはかけられねえんだよ。
せめて……安らかに眠りな」
轟はオーガに背中を向けると、味方を救援する為に次の目標へと駆けていくのであった。
弓を構えるゴブリン達は、とある男を狙うその手を一時的に止めていた。
特に倒したというわけではない。どのゴブリンも切羽詰った表情をしている。
それもそのはず、その男に放った矢は男に到達するよりも早く掴まれ、へし折られているからであった。
「恨みは無い……去る者は追わん。……だが、あくまでかかって来るというのなら――――」
視線で睨みを利かせると、ゴブリン達は一目散に逃げて行った。
「小鬼に用は無い。用があるのは、大鬼のみだ」
そう呟くと
伊織 源一
は懐に入れた未使用の絆創膏を確認する。
勿論自分が使う為ではない。これは後の作戦の為に必要と聞いている。
オーガの中でも一際大きな色違いのオーガ。それが戦場のどこかにいる、それを探して絆創膏を張り付け
作戦ポイントまでおびき寄せる。そういう任務であった。
大柄な伊織の隣にショートソードを携えた小柄な少女が現れる。
伊藤 佳奈
である。
「あらー、伊織君が脅かすからゴブリン達逃げちゃったねぇ……」
手を目の上にかざし、遠足の少女が遠くを見る様な素振りをする佳奈の様子はおおよそ戦えるような人には
見えない。
が、伊織の隣に立ち、これから行う作戦に共に参加するという事は……相応の実力者である事を示していた。
「構わん。無益な殺生はしない方がいい」
「なんかその言い方だと武士みたいだよね?」
「……そうか――――と、お喋りはここまでだ」
「わかってる……お出ましだねぇ」
二人は和やかな談笑モードから一気に戦闘モードへとその空気を変える。
目つきは鋭く、五感を研ぎ澄ましどの行動にも対応できるような心構え。
それは古の武人が持つものと大差はない。
それほどまでに二人が警戒したのは、件の色違いのオーガが目の前に現れたからであった。
他のオーガよりも大柄で持っている物も鎖で繋がれた鉄の大鉄球である。それには血が付着しており、
ここまでに幾人かは知れないが多くの犠牲者を出してきたのは明らかである。
「こいつがそうか。なるほど……他の奴とは気迫がまるで違う」
「ほほう、人間にも……骨のある奴がいると見える。すぐに壊れないで――俺を楽しませろ!!!」
「なっ……!? しゃべ――」
「異世界だ! 今さら驚く様な事でもあるまい! 構えろっ! 来るぞ!!」
大仰な動作で大鉄球を振るったオーガの一撃は地面を抉り、衝撃波と共に二人を襲った。
それぞれ左右に飛んでそれを躱す。
「逃げられると思ったかアーー!!」
振り戻した大鉄球が空中の伊織を捉え、その身を地面へと叩きつけた。
「ぐぅっ!!」
「伊織君っ!!」
「まずは一人ィィィ!!」
蛇の様にうなる鎖に操られ大鉄球が高速で佳奈に迫る。回避しようにも間に合わず彼女は防御姿勢をとるが、
それも虚しく防御を砕かれ衝撃に耐えられずに吹き飛んだ。
「きゃあああああああ!」
倒れる二人を見下ろしてオーガは高らかに笑う。
「ふわっはっはっはっはっは!! この程度なのか、おい、人間!!」
「っぐ……異界の物の怪とは斯様なものだと言うのか……」
「あたた……強すぎるよ……」
弱気な言動とは対照的に二人の目は戦う意思を失ってはいなかった。寧ろ強く輝きを増しているといえる。
「いくぞ、いくら強敵であろうと……二人ならば!」
「もちろん! 勝つよ、絶対に!」
「いいぞ……いい目だ、人間ッッ! かかってこいぃぃ!!」
咆哮するオーガに二人は立ち向かう。まずは伊織が素手で近接戦を仕掛けた。
高速で振られた手刀をオーガは防御もせずに受ける。ニヤリと口の端を歪めて笑った。
大鉄球を捨て、伊織の高速手刀の連撃にオーガは拳で攻撃を合わせてくる。
「ふはははははは! いいぞ、人間ッ!」
「おおおおおおっ!!」
その速度が高速に達し腕の形状が見えない程となった時、前傾姿勢となった佳奈がオーガに斬り込んだ。
逆袈裟に斬り上げた刀身が白い剣閃を描く。その隙に伊織は後退、攻撃を佳奈が引き継いだ。
次々に繰り出される剣撃に次第にオーガは防戦一方となった。
二人がかりの利点、それは攻撃の手を休めずにお互いの回復が図れるという事。
当然、攻撃を続けている時は腕に疲れが溜まっていく。相手が人間であり、戦う前提条件が同じであれば
そこまで気にする必要はないのだろうが、オーガの様に全く身体構造が異なる相手と戦うのなら
ただ攻め手を続ければ勝てるという単純なものではない。
ましてや相手は手練れである。少しでも隙を見せれば一気に形勢を逆転されてしまうだろう。
それを理解しているからこそ、佳奈は退くわけにはいかないのであった。
足を踏み締め、佳奈は懐へ狙いすました一撃を放つ。受け続けることで傷が増え、オーガの反応速度が
下がったと判断しての強攻撃である。戦いの最中、強攻撃を放つリスクは大きい。
なぜなら、強い攻撃になればなるほどその隙も予備動作も大きくなるからである。
それは、しくじれば手痛い反撃が待っているということであった。
オーガは若干身体を後ろに倒し、寸前の所で佳奈の刃を躱した。
が、無理な体制で躱した為に即座に動くことができない。直後、佳奈が上空へと跳び上がる。
そしてそのタイミングで伊織がオーガに襲い掛かった。見事な連携攻撃である。
腕の動きを止める事なく放たれる伊織の連撃はオーガを右へ左へと揺らした。
「もらったあぁぁぁっっ!!」
上空からの全体重をかけた斬り落とし。それは輝く剣閃を一筋残して、オーガの右腕を斬り飛ばした。
回転しながら右腕の先は地面へ落ちる。斬られた腕から大量の出血。辺りを真っ赤に染めた。
「ぐぅぅああああああ!! まだ、まだぁ……まだ終わらぬわぁぁぁぁぁぁ!」
一際大きく咆哮を上げたオーガは悪鬼羅刹の如く、その顔を憎しみに歪ませ二人目掛けて突進をかける。
腕から大量の血液が噴出しているが、痛みを無視しているのかその動きは鈍くなるどころか早くなっていた。
苦痛に顔を歪ませるのではなく、口の端を釣り上げて妖しく笑う様は恐怖すら感じる。
「くっ……一旦退くぞ。目的は達成した」
「うん、わかった。これ以上戦ったらこっちが危ないもんね」
二人は事前に打ち合わせをしていた作戦ポイントまでオーガの攻撃を捌きつつ、後退していくのであった。
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30人
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シナリオガイド公開日
2014年04月19日
参加申し込みの期限
2014年04月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月26日 11時00分
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